あらすじ
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急速にグローバル化が進んでいる時代。だからこそ、ビジネスの現場では世界情勢を知らなければなりません。世界情勢を理解し、話をするには「地政学」が必須!
本書は「特別な図解を見るだけで、地政学の会話・説明ができる」ようになります。地政学の第一人者「奥山真司」先生が伝授します。
☆『サクッとわかるビジネス教養 地政学』が出版された2020年から、現在の国際情勢に合わせて中身を大きく改訂
わかりやすさはそのままに、「パレスチナ・イスラエル戦争」「ロシアのウクライナ侵攻」「台湾有事」「アメリカの分断」という4つのトピックスを追加し、
さらに細かな解説や国同士の関係、各種データを最新情報に更新しています。
○ニュースを本当に理解するには、地政学の知識が必要
アメリカと中国の関係、沖縄基地や北方領土の問題、中国の一帯一路政策など、日々さまざまなニュースが流れています。
これらを理解するには、その根本にある「地政学」の知識が大切です。
たとえば、
・なぜ、ロシアが北方領土を返還しないのか?
・沖縄基地を移転することが、なぜできないのか?
・竹島や尖閣諸島、対馬列島ではなにが起きているのか?
などは、地政学がわかると、とたんに理解できます。
○見るだけで、地政学の会話・説明ができる!
本書は、イラスト解説がメインになっています。特別なイラスト図解を見ながら、イラスト周辺の文字を読むだけで、世界情勢の根本がわかります。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ほとんど知らないことでした。衝撃ポイント(!)も多かったです。
歴史的な背景を踏まえて解説されていて、初心者にも分かりやすかったです。
ニュースは、個々のイベントをバラバラに捉えるより、大元の背景や地政学を理解した上で見ると理解が早そうです。
アメリカがイスラエルを支持する理由の一つ(最終戦争をユダヤ人に起こしてもらうため)は斜め上すぎて衝撃でした。
日本の場合、国際政治に宗教的思想はそんなに関与しないと思うので。いろんな価値観があるなと思いました。
⭐️学んだこと
•ランドパワー、シーパワー、大規模紛争の多くが勃発したリムランド
•ランドパワーとシーパワーの両立は不可(1国で)
•拠点を足掛かりに影響力を高めていく(中国は例外で面)
•北方領土がなかなか変換されない理由の一つに日露での重要度の違い(!)
•アメリカ海軍は世界に基地を持っている
•内戦リスクが高いのは専制政治と民主主義の両極端ではなく、どっちつかずの状態(アメリカ、ブラジル、インド)
•ロシアにはソ連崩壊後の独立国は失った国土という意識があり、周囲の国の併合はただ取り戻すだけの行為と考えており、心理的な抵抗が少ない(!)
•台湾の国民党は中国が支援、民進党はリベラル、民衆党は中間
•一帯一路では、債務浄化に陥った鉄道や港を中国が独占する債務の罠(!)
•中東の混乱のきっかけの1つは、英仏露でオスマン帝国の分割方法を決めた。サイクスピコ協定
→宗教や民族的に統一感がなく、国への帰属意識や国を立て直す意識が低い(!)
→長く他国が統治する傀儡国家だったため、自ら統治しづらく、独裁的な指導者でないと国を治めにくい
•イラン ペルシャ人 シーア派 反米
•サウジ スンニ派 親米
•トルコ トルコ人 スンニ派 ???
•シリア アラブ人 シーア派(多数はスンニ派) 反米
•イスラエル ユダヤ人 ユダヤ教、イスラム教、キリスト教 親米
Posted by ブクログ
図解で2024年時点での世界情勢を説明している。地政学を理解する上での第一歩となる本。これを読んで前提を理解した上で、各地域ごとのミクロ視点の地政学本を読んでみるとより多角的に理解できて面白いかも。
定期的に読み直したい。
Posted by ブクログ
教養としてはとてもよいと思う。
「こういう地理的環境だから、〇〇しているのか」ということが、理論的に述べられていてとてもわかりやすい。
「日本は安全」と感じる部分もあれば、「このままじゃまずくない?」と感じる部分もあった。
とにかく、世界のみんなにとって、平和な日常がずっと続くといいなと感じた。
そのためにも、他力で申し訳ないが、日本の政治家のみなさんには、他国との良好な関係を築いていっていただきたい。
Posted by ブクログ
とても面白かったです!
webセミナーで「地政学」を学んだことはあったのですが、より具体的な話があり勉強になったし、本なので自分のペースで読み進められるので頭がぐるぐる(いい意味で)回転しました。
<サマリ>
・「地政学」とは、地理的に衝突が頻発する3大エリアをめぐる国の振る舞いの研究。
・3大エリアとは、①アジア、②中東、③ヨーロッパ。
・2025年現在、米中露の「新冷戦」が始まっている。
・国同士の争いはメチャクチャえげつない。性善説はあり得ないし、裏切りや策謀渦巻く世界。日本は島国であり他国から侵略された経験が少ないこともあり、そのあたりの感覚が希薄すぎる(いい人すぎる)。
・「自分たちに都合の良い」平和論に流されずに、広い視野で今後の世界を、冷静に考え捉える能力を養う必要がある。
<ポイント>
国の性質としての考え方:地理的に置かれている環境から、それぞれの国は「ランドパワー」「シーパワー」に分類できる。
ランド(大陸国家):ロシア、中国、フランス、ドイツ、etc
シー(海洋国家):アメリカ、イギリス、日本、etc
・ランドパワーは、基本的に領土拡大の欲望がある。
・シーパワーは、押しとどめようとする。
領域の考え方:
ハートランド:広大なユーラシア大陸の中央部(=ロシア、中国)
リムランド:ユーラシア大陸の沿岸部
・ハートランドは、領土拡大し海を目指す。
・リムランド(沿岸部)でいざこざを起こす。これが3大衝突エリア。
<感じたこと>
・ロシアという国はハートランドに位置し、古来広大な領土を得てしまったがゆえに、常に周囲から攻め込まれる不安を抱え、それがゆえに周囲に戦争を仕掛けなくてはいけない悲劇の宿命を持った国。
・中国も似たようなもの?過去にユーラシアの広大な大地に、秦、元といった帝国を築いていたが故、過去の栄光を求めて拡大路線に突き進んでしまう。海に囲まれてたら「ここまででいいか!」と思えたのに境界がないから自分でも止められない、止まらない。
・アメリカは、最高の地理的環境を得た国。巨大な島国であり攻め込まれにくいため、自国防衛にかける費用が少なくて済む。その分、内需拡大に力を避ける。広大な土地があり人口を養えるため、自国だけでも生きていける。安全権からリムランドに介入、コントロールできる。
・日本はユーラシア大陸に近すぎることが難点。あと領土がもっと大きく資源が豊富にあればより強大なシーパワーの国になりえた可能性がある。
・オーストラリアもその可能性を秘めているように見えるが砂漠が多すぎ?
・中華思想:漢民族はそもそもこうしたヒエラルキーを「種族」として古来から持つ民族(他のランドパワー国家も似たものかもしれないが)。この考え方は、「争いがない平和な世の中がいいよね。」と考えている人達とは一生分かりあえないと思った。
・ランドパワー国家の苦悩:ロシアや中国に対し「土地がたくさんあって、資源も豊富にあって羨ましい!」とばかり思っていたけれど、それはそれで大変なこと、悩み事が多くあることが分かった。
・「共産主義」の思想は、それはそれとしてアリだとは思います。日本人が大好きな「みんな一緒、同じがいいよね。」を突き詰めれば「共産主義」っぽくなる気がします。人の歩み/進化は遅くなると思いますが、宇宙から外敵が現れて侵略してくるようなことがなければそれもありかもしれない。地球の環境汚染も軽減する。
・サイクス・ピコ協定とか第1次世界大戦時の大国のふるまいは本当にひどい。ただそれが人間の本質(悲しいけど)。
・ソ連崩壊、オスマントルコ帝国が分割された時のように、アメリカ合衆国も分離独立する州が現れるかもしれませんね。昨今カリフォルニア州単独のGDPが「日本を抜いて4位になった」との記事もありましたしトランプさん以降「アメリカの分断」の話をよく聞くようになったし、とても心配。
まとまりませんが。。。
Posted by ブクログ
世界の国々の土地による政治と経済の動き。
本当にわかりやすく、するすると頭の中に入ってくる本だった。
そもそも、今まであまり触れてこなかった分野で、すごく新鮮で、興味深い内容だった。
新しい分野に触れ、学べることは楽しい。
世界の見方が変わる。
Posted by ブクログ
最近流行り?の地政学を簡単に理解しようと思って買いました。サクッとわかるのタイトル通り、さくっと読めてよかったです。あの国は本当に攻めてくるのかこないのか?とか、あそことあそこはなぜ揉めてるの?とかあの国はなんで色んなところと揉め事を起こしてるの?が大まかに理解できました。
日本って地理的に恵まれてるんだなあ。地続きの国は大変ですね。昔、日本も戦国時代だった時、あっちこっちで揉めてたし、境界線上は落ち着かないものなんですね。平和ボケな頭が少しクリアになり、世界と共存できるのかということを、もう少し冷徹に考えてみようと思いました。
Posted by ブクログ
近年の国際問題をニュースで見る度に「そもそもなぜこんなことが起こるのか」「元々はどういう関係性の国だったのか」と疑問に思うことが増えていた。そんな時にこの本を手に取ってみると、わかりやすく図解されており疑問が理解へと変わった。地政学とは、「地理的な条件を元に他国との関係性や国際社会での行動を考えるアプローチ」と記されており、自分が思うよりも国同士の関係はドライで実利的なものだということがわかった。新聞やニュースを日々見る前に、こういう本で背景を少し理解するだけでも今後の動きや影響範囲などを自分で考えられるようになっていくと感じた。
Posted by ブクログ
タイトルの通り、サクッとわかるという感じ。歴史や国際情勢について深く知らなくても、理解しやすく気軽に読めるものだと思う。地政学について深く知りたいなら、より専門的な本を買うことをおすすめするが、この本を読んでから深掘りしていくのもいいと思う。
Posted by ブクログ
ビジネス本は苦手ではあるものの、今の世の中のことを考えると読むべき一冊?と感じ読んだ。利己的な側面が強い、なんとなくモヤッとしながら読みつつも背景や考え方が分かりやすく書いてあるので読んで良かったと感じた。
Posted by ブクログ
ランドパワー、シーパワーの考え方、両者を成功させた国家がないこと、中国がそれを今目指していること、北方領土が返還されない理由、問題となる海路、各国の地政学上のリスクを学ぶことができた。
Posted by ブクログ
地政学とは、純粋な学問ではなく、ある世界観のもとに、戦略を描くツールだ。
この考えを学ぶことで、経済や企業活動においても、一対一の単純な構図ではなく、大きな地図の下で、(いわば敵の敵は味方的な見方で)自社をどのように有利な立場に導くか、そのためにどのようなアクションを取るべきか、という考え方が大事だということがよくわかった。
夏休みの良い勉強と刺激になった。
やはり個人の感情ではなく冷静な利益と名誉のために国家は行動している。そしてその行動パターンを決定する因子の一つが地政学という位置づけになるのだろう。
◇大きな捉え方
シーパワー=西側
ランドパワー=東側
◇北方領土
ロシアにとっての大きな意味
◇沖縄米軍基地
米軍にとっての大きな意味
◇ASEAN諸国の位置づけ
中国寄り→カンボジア、ラオス
米国寄り→ほか
一定距離→マレーシア
◇4大海峡(チョークポイント)
北米→パナマ運河
アジア→マラッカ海峡
(マレーシア&インドネシア)
中東→ホルムズ海峡
欧州→スエズ運河
◇中国対アメリカ
・一帯一路
ヨーロッパへと西に繋ぐ経済ベルト
一帯→陸
一路→海
人民元で支援して支配に変える戦略
・自由で開かれたインド太平洋構想
安倍首相が、唱え、米国が採用
◇中国の南進計画
第一列島群2010→台湾、尖閣
第二列島群2020→小笠原、グアム、サイパン
◇台湾有事
軍事的には非常に困難な上陸戦
中国目線では、政治的転覆が最優先
◇ロシアの南進6ルート
バルト海ルート(☓NATO加盟)
ヨーロッパ陸ルート(☓)
黒海ルート(☓ウクライナ)
インドアフガニスタンルート(☓アフガン)
シベリアウラジオストクルート(☓日本?)
★北極海ルート
◇最大の地政学リスクは、
アメリカの分裂?