奥山真司のレビュー一覧
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ネタバレ自己解題、論文、インタビュー3編。訳者(インタビュア)による解説。
題名にもなっている論文「戦争にチャンスを与えよ」これは、戦争が外部の力で「中断」されることにより、永遠に「戦後」が来ない。(戦争が凍結されたまま)むしろ、当事者が戦争に疲弊し尽くすまで続けさせた方が、戦争が本当に終わる。戦後が本当に来る。
まあ、わからんではないが。
確かに、手厚く保護されている難民キャンプの存在が、紛争を長期化させ、難民二世、難民三世を生み出しているのは当事者から未来を奪っている側面は否定できないとは、思う。
(難民キャンプで生活している限り、避難先に同化することはない)
中国に関するインタビューで一番印象 -
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中国1・0
2000年頃の中国は改革開放を継承した江沢民が経済を優先し、実質的な資本主義経済へと舵を切った。反日教育のイメージが強いが、WTOに加盟し、国際法も順守する。中国は台湾を含めた周辺国に対し平和裡に台頭するという戦略を実行した。
中国2・0
リーマンショックにより中国は経済力で世界一になるのに後10年でできると思い込んだ。第一の錯誤は「金は力なり」つまり経済力が国力そのものだと思い込んだのだ。中国国内では今でもこういうところがあるので無理はないのかもしれないが経済力に国力が追いつくには50年以上かかるのかもしれない。例えば空母だけをとっても中国がアメリカに追いつくには20年以上かか -
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難民問題、戦争にチャンスを、という話ではかなり共感した点があった。
イスラエル・パレスチナ問題を考える際には
「なんで戦争の結果なのに、こんなに残り火があるんだろう」と思う事がある。
例えば、日本はアメリカに原爆を落とされ、町は無くなり、後遺症に苦しむ人もいる。
しかし、日本人の中でアメリカに憎しみを抱いている人はその割に少なく、もはや憧れの対象である。
それは、本書で述べているように、残り火さえなくなるくらいはっきりとした勝敗がつき、人々が敗戦を認め、復興に尽力したから今の日本があるのだと思う。
だが、中東問題においては、他国々が口を出し(問題の根本が他国から始まっているというのもある -
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ワシントンの大手シンクタンク・戦略国際問題研究所のエドワード・ルトワックによる作。中国の国際戦略が、フェーズを4つに分けることによって明快に解説されている。フェーズは以下の通り。
毛沢東らによる恐怖政治(チャイナ0)
江沢民による平和的な軍事・経済成長(チャイナ1.0)
1970年代後半から進む。中国をロシアに対抗する存在としたい米国の思惑もあって、大国が台頭すると発動する「バランシング」が働くことなく極めて平和裏に成し遂げられた。
胡錦濤の周辺による体外強硬路線(チャイナ2.0)
2009年頃から進む。「2国間関係」についての錯誤(米国と2国間関係を構築しようとするも、大国同士の2国間 -
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本書はルトワックの書下ろしではなく、訳者である奥山真司氏との東京での対談を10章に分けて収録したものである。一部は、文藝春秋誌に掲載されている。
対談は2016年10月で米大統領選の直前の時期である。彼の自説であるパラドックスの論理をもとに、対中国や対北朝鮮の戦略や、日本の戦国武将論、ヨーロッパ論、ビザンティン帝国、国連常任理事国、など日本の取るべき戦略論を展開している。織田信長や武田信玄など、よく勉強している。
ただ、このルトワック戦略を日本がそのまま採用することはないであろう。実行にはやや無理がある。ただ、ひとつの考え方として興味深く、頭の体操としてはいいと思う。
現代の戦略論大家 -
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些か煽情的なタイトルの本書。
内容としては、1999年にforeign affairsに掲載された同タイトルの論文を中心として、2016年に東京でインタビューされた記事によって構成されている。
要点としては①「戦争は平和へとつながる。中途半端に止めなければ」②「戦術の成否は戦略の成否とはつながっていない」③「イギリス凄い」④「強い国との同盟は大切」あたりだろうか。
①が本書の大きな柱の一つを成している。中途半端に止めることは、戦争から平和へとつながる「決定的な勝利」と「戦争による疲弊」の流れを滞らせ、戦闘状態を凍結するだけである。実例としては、アメリカのアフガン紛争、イラク戦争介入、ルワンダ大 -
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戦争を、平和の世界から見てはならない、と何かの本で読んだ記憶があって、そのことを証明する内容だった。
この国で、戦争にチャンスを与えよ、だなんて、刺激の強い題名をつけたものだと本屋で見かけ、つい購入。
ワイドショーやニュース、新聞、それにまつわる様々な人々のコメント、それらはただ、弾も何も飛んでこない場で行われていて、今目の前をどうにかする、数年の間にっていう考え方でしかなくて、実際それらは半世紀以上の覚悟がいるのだ。
でもそれは、戦争が、先の大戦でしかないこの国の人じゃ考えられないんじゃないかと考えされられた。
学校で、世界は広いなどと言われるけれど、言ってる人たちの頭の中の世界は、さほ -
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ネタバレアメリカ戦略国際問題研究所(CSIS)上級顧問。戦略家。歴史家。経済学者。
ルーマニアのトランシルバニア地方のアラド生まれ。イタリア、イギリス軍にて教育を受ける。一時イスラエルに居住。第3次中東戦争と第4次中東戦争を戦っている(陸戦でそれなりの戦果をあげている様子)。ロンドン大学で経済学の学位を取ったのちアメリカのジョンホプキンス大学で1975年に博士号を取得。同年国防省長官府に任用。専門は軍事史、軍事戦略研究、安全保障論。国防省の官僚や軍のアドバイザー。ホワイトハウスの国家安全保障会議のメンバーも歴任。著書に「中国4.0」「自滅する中国〜なぜ世界帝国になれないのか」「クーデター入門ーその攻防 -
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ルトワックの現代中国に対する見方をまとめたもので、彼の逆説的論理や中国は戦略下手説を知っている読者にとっては、本書の論旨に驚くところはない。 ただ、説得力に重厚さがないのは新書と薄い本のせいかと思っていたが、そうではなかった。
本書は、ルトワック著、奥山訳ではないのだ。奥山がルトワックにインタビューしてまとめた本だという。あとがきでそれを知り、少し興ざめである。
それでも、ルトワックの考えが、韓国の対日感情の解釈や、seapowerとmaritime powerなどで示され、さすが現代戦略家として説得力のある意見が開陳されている。一方で、周近平の後継が見えなくて不安定との意見には同意でき -
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戦略論を人生論に適用した自己啓発本です。この本の「武器」というのは、持っている目の前のスキル、技術ということ。もっと上の階層の戦略、世界観、要は自分がどのように生きてどのように死にたいのか、ということを明確にすれば、目の前のスキルに縛られずに済むということのようです。というより、そのようなスキルに拘っていたら負けるよ、自分のもっと大きな目標のためにはスキルを持っていなくても、他の人を使えばもいいんだよ、という事のようです。まぁ上から目線というか、社長レベルの人を使う立場の発想で、どうだかなぁ、と思っていると、後半では、日々の蓄積(累積戦略)も大事でもあり、それを基盤にしつつ世界観を持ち目標を明