奥山真司のレビュー一覧

  • 中国4.0 暴発する中華帝国

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    現在の中国の体制に批判的な著者が国際社会における中国の弱点を歴史を振り返りながらあぶり出す。中国崩壊論は希望論のように書いている人もいるが、演繹的に順を追って結論へ導く著者の論法は理路整然としていて素直に首肯できた。

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    2017年11月10日
  • 戦争にチャンスを与えよ

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    些か煽情的なタイトルの本書。
    内容としては、1999年にforeign affairsに掲載された同タイトルの論文を中心として、2016年に東京でインタビューされた記事によって構成されている。
    要点としては①「戦争は平和へとつながる。中途半端に止めなければ」②「戦術の成否は戦略の成否とはつながっていない」③「イギリス凄い」④「強い国との同盟は大切」あたりだろうか。
    ①が本書の大きな柱の一つを成している。中途半端に止めることは、戦争から平和へとつながる「決定的な勝利」と「戦争による疲弊」の流れを滞らせ、戦闘状態を凍結するだけである。実例としては、アメリカのアフガン紛争、イラク戦争介入、ルワンダ大

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    2017年09月17日
  • 戦争にチャンスを与えよ

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    戦争を、平和の世界から見てはならない、と何かの本で読んだ記憶があって、そのことを証明する内容だった。

    この国で、戦争にチャンスを与えよ、だなんて、刺激の強い題名をつけたものだと本屋で見かけ、つい購入。

    ワイドショーやニュース、新聞、それにまつわる様々な人々のコメント、それらはただ、弾も何も飛んでこない場で行われていて、今目の前をどうにかする、数年の間にっていう考え方でしかなくて、実際それらは半世紀以上の覚悟がいるのだ。
    でもそれは、戦争が、先の大戦でしかないこの国の人じゃ考えられないんじゃないかと考えされられた。
    学校で、世界は広いなどと言われるけれど、言ってる人たちの頭の中の世界は、さほ

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    2017年08月13日
  • 戦争にチャンスを与えよ

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    ネタバレ

    【文章】
     読み易い
    【気付き】
     ★★★★・
    【ハマり】
     ★★★★・
    【共感度】
     ★★★★・

    相対する概念というのは常にお互いを内包し合って存在している。

    平和は戦争が終わったのあとに訪れる。
    戦争が中途半端に打ち切られた後には平和はやってこない。

    外部組織が戦争を途中でやめさせる事により、小競り合いが続き、復興もままならない状態へと陥ってしまう。
    介入するのなら、最期まで責任を持つ覚悟がなければならない。

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    2018年07月30日
  • 中国4.0 暴発する中華帝国

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    急に突飛というか、極端な提案が出てきて、現実離れしていることがあるけれど、意見の一つ程度の気持ちで読み進めた。
    今まで見聞きしたニュースと照らし合わせていくと、割とびっくりするし、むしろ怖くて、ニュースが見られなくなる。安倍政権が何をしているのか、今日本がどういう状況に置かれているのか、なんとなくうっすら見えてきて、目を反らしたくなる。
    でもそんなことじゃ国を守るなんてできないんだろうなぁ。
    世界では、きれいごとでは生きていけない。
    きれいごとで生きているように見せかけて、実際それは実行していない、そういうことなのだ。

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    2017年07月27日
  • 戦争にチャンスを与えよ

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    金正恩の髪型やモンテカルロの娼婦など冗談か本気かわからない話も出てきてそれがちょこちょこ笑わせる。その他はルトワックの戦略思想について本人が語ったインタビュー集といったところ。不安定で隣国を理解しない中国、あいまいさが誤解を生む日本の対応、パラドキシカルロジック、イギリスなどのディシプリン、オデュッセイアとイーリアスなどなどについて。

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    2017年07月10日
  • 戦争にチャンスを与えよ

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    昔から思ってたことが書かれてた。

    他国の紛争に中途半端に介入して、それで平和になるわけでなく、紛争状態がだらだら続くだけなのが不思議で、いっそどっちかに肩入れしてさっさと終わらさせちゃえば良いのにと思ってた。

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    2017年06月29日
  • 戦争にチャンスを与えよ

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    ネタバレ

    アメリカ戦略国際問題研究所(CSIS)上級顧問。戦略家。歴史家。経済学者。
    ルーマニアのトランシルバニア地方のアラド生まれ。イタリア、イギリス軍にて教育を受ける。一時イスラエルに居住。第3次中東戦争と第4次中東戦争を戦っている(陸戦でそれなりの戦果をあげている様子)。ロンドン大学で経済学の学位を取ったのちアメリカのジョンホプキンス大学で1975年に博士号を取得。同年国防省長官府に任用。専門は軍事史、軍事戦略研究、安全保障論。国防省の官僚や軍のアドバイザー。ホワイトハウスの国家安全保障会議のメンバーも歴任。著書に「中国4.0」「自滅する中国〜なぜ世界帝国になれないのか」「クーデター入門ーその攻防

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    2017年06月26日
  • 中国4.0 暴発する中華帝国

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    戦略の逆説的論理、大国は小国を倒せない、戦わないことを選ぶことの意味、など、一世を風靡したルトワック氏の論拠の導入に基づく中国分析。1.0から4.0への変遷の解説もわかりやすい。それにしても、当氏の主張するcriteriaは悉くチャイナcriticizeにハマるのが面白い。

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    2017年06月04日
  • 中国4.0 暴発する中華帝国

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    稀代の戦略家と言われるルトルック氏による中国の動向の分析。難しい説明ではなく、どちらかというと心理、感情や歴史に基づく分析でわかりやすい。米中露韓や東南アジア諸国の動向など、本書の内容がどこまで予想に合致するのか今後注視したいと思う。「大国は小国に勝てない」「逆説のロジック」「リニアな未来予想の罠」など、ビジネスでも必要な考え方で参考になる。

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    2017年03月03日
  • 中国4.0 暴発する中華帝国

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    大国は小国に勝てない。確かに理屈を聞くとなるほどな、と思います。
    中国の暴発は怖いですね。ただでさえ、中国人が世界で一番と言う中華思想で凝り固まった国民を、習近平が抑え切れなくなる可能性はありますね。こんなに不安定な大国の隣国を持っていると、防衛も真剣に考えなくてはいけないかもしれない。

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    2016年04月26日
  • 中国4.0 暴発する中華帝国

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     ルトワックの現代中国に対する見方をまとめたもので、彼の逆説的論理や中国は戦略下手説を知っている読者にとっては、本書の論旨に驚くところはない。 ただ、説得力に重厚さがないのは新書と薄い本のせいかと思っていたが、そうではなかった。
     本書は、ルトワック著、奥山訳ではないのだ。奥山がルトワックにインタビューしてまとめた本だという。あとがきでそれを知り、少し興ざめである。
     それでも、ルトワックの考えが、韓国の対日感情の解釈や、seapowerとmaritime powerなどで示され、さすが現代戦略家として説得力のある意見が開陳されている。一方で、周近平の後継が見えなくて不安定との意見には同意でき

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    2016年04月17日
  • 世界を変えたいなら一度”武器”を捨ててしまおう

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    戦略論を人生論に適用した自己啓発本です。この本の「武器」というのは、持っている目の前のスキル、技術ということ。もっと上の階層の戦略、世界観、要は自分がどのように生きてどのように死にたいのか、ということを明確にすれば、目の前のスキルに縛られずに済むということのようです。というより、そのようなスキルに拘っていたら負けるよ、自分のもっと大きな目標のためにはスキルを持っていなくても、他の人を使えばもいいんだよ、という事のようです。まぁ上から目線というか、社長レベルの人を使う立場の発想で、どうだかなぁ、と思っていると、後半では、日々の蓄積(累積戦略)も大事でもあり、それを基盤にしつつ世界観を持ち目標を明

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    2015年09月07日
  • 世界を変えたいなら一度”武器”を捨ててしまおう

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    自己啓発本マニアと自称される奥山氏だけあり、紹介されるビジネス書には多少疑問はある。
    しかしながら、世界観、政策、大戦略、軍事戦略、作戦、戦術、技術の順で語られる戦略の階層は、非常に普遍的であり、会社にも、個人にも必要不可欠な考え方であることを痛感した。
    加えて、計画的に敵を攻める「順次戦略」、ゲリラ戦で障害を一つずつ減らす「累積戦略」のバランスで、世の中に立って行く思考には、大いに励まされた。
    図らずも、スティーブ•ジョブズを考えさせられた今日。
    まもなくiPhone6のリリースがやってくる(笑)

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    2014年08月31日
  • 世界を変えたいなら一度”武器”を捨ててしまおう

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    あなたは、この弱肉強食の世界で生き抜いていく自信があるだろうか?

    世知辛い世の中。誰も助けてはくれない。自分自身で何とか世間の荒波を乗り切っていくしかないのだ。

    もしあなたが、これまでのような、やられっぱなしの人生は嫌だと思うなら、もっと上の視点から目標を立て直さなければいけない。

    そのために必要なものが「人生の戦略」。
    サバイバル社会を生き抜くための思考だ。

    著者は、地政学・戦略学者の奥山真司氏。
    イギリスの戦略学の権威で、米レーガン政権のブレーンでもあったコリン・グレイ教授に師事した経歴をお持ちの、まさに戦略の専門家。

    戦略の専門家が語る「人生の戦略」とは、どのようなものなのだろ

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    2019年03月02日
  • 認知戦 悪意のSNS戦略

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    同調圧力という事なら社会心理学者のソロモン・アッシュが行った「アッシュの同調実験」が有名だが、それを引くまでもなく、芸能人の不倫ニュースを見れば真実は分からなくても信じ切って不快感を持つ。もっと単純な現象としても、漫画のスラムダンクを見てバスケを始めたり、不良漫画に影響されてヤンキーが増えた世代があったというように、人間の認知は流されやすいし、書き換えられやすい。

    だからこそ危険なのだ。意のままに操りたければ、正義感を煽り、強烈な印象を与え、最もらしい内容を権威ある媒体を通じるか、数を頼りに働きかければ良いのだから。

    それが至近ではAIが普及した事で日本語訳も自然な感じになり、また完成度の

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    2025年11月14日
  • サクッとわかる ビジネス教養  新地政学

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    タイトルの通り、サクッとわかるという感じ。歴史や国際情勢について深く知らなくても、理解しやすく気軽に読めるものだと思う。地政学について深く知りたいなら、より専門的な本を買うことをおすすめするが、この本を読んでから深掘りしていくのもいいと思う。

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    2025年10月06日
  • 認知戦 悪意のSNS戦略

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    認知戦について書かれてます。
    日本も取り組んだほうが良いですよって、書かれてます。

    イスラエルの人の著書です。

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    2025年09月27日
  • 認知戦 悪意のSNS戦略

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    認知戦に焦点を当てた著作。書かれている内容はそれほど目新しくない。インテリジェンス系の話は表面を撫でるだけにとどまっている。しかし、サイバー戦が進むことによって民主主義は果たして守られるのかという著者の問いは私の最近の問題意識に合致する。デジタルデモクラシーという、ある意味矛盾する「デジタル」と「デモクラシー」が結びついて機能するのかどうか。考えさせられる一冊ではある。

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    2025年09月20日
  • サクッとわかる ビジネス教養  新地政学

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    サクッと入りとしては良いと思う

    センター試験を地学で受けたんだけど、その勉強の前にこんなの読んでたら面白かったろうな

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    2025年09月09日