夢乃咲実のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
愛の力
表紙の異国風雰囲気にインスピレーションを受け、一気に読破しました!
【受け】 : 氷によって陸とつながる孤島の寺院
に住み、生き神として日々を送る。
領主に献上される運命。
【攻め】 : 刺客。巡礼者として寺院に訪れる。
………という、お互いに壮絶としかいいようのない運命の、『人に利用される人間』として出会う。
この二人が、お互いに惹かれ合い、戸惑いながら、愛を知っていきます。
異国情緒漂う情景描写を背景として、逃亡劇が繰り広げられる超展開は、終盤には、窮地を脱する場面でホッとしました。
そんなダークモードファンタジーの側面を持つストーリーを軸として、人間の純粋さや、孤独、醜怪な部分、そして「愛」の確固たる絆と強さを見せられました。
【受け】は、タイトル通り「籠に閉じ込められた小動物」 かと思いきやイノセントなエロスの持ち主であり、意外にも行動力とたくましさがある。
洗脳され続けてきた過去を振り払い、意思を持った人間に戻るというその強靭さ‼︎
タイトルの意味は、「解放と外界へのはばたき」だったんですね。
【攻め】のほうは、硬質なイメージが最後までブレないイイ男でした! 個人的に好みです。
この二人の構図と、「キャラブレ無し」に、萌えが詰まってました。
特に、二人の『 運命を感じる出会いの場面』が好きです。
読後は、二人の幸せな「後日譚」を読んでみたいと、想いを馳せてしまう美しい終わりかたでした。
やや、せつない余韻が残る異国ロマンス漂う感動的な、秀作でした。
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Posted by ブクログ
ネタバレ▼あらすじ
ルーイは弟分のサミィの面倒を見ながらその日暮らしをする孤児。
仕事で過分なチップを支払った紳士に返金を申し出たルーイは、歌うことを条件にその紳士、ドクター・ハクスリー宅に住み込むことに。
不眠を患うドクターは、ルーイがサミィに歌った子守唄で安眠を得られたのだという。
優しく温かい人柄の一方で生活力に難ありなドクターの身の回りの世話をし、夜は記憶の片隅にある歌を歌う。
やがてその歌声は周囲の耳目を集めることになるが、孤児時代の自分を知られたくない思いやドクターへの想いでルーイは葛藤することに…。
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ストーリーの完全度:普通〜やや高い
トーン:あまあま・せつない
エロ度:低い
萌え度:高い
総合評価:★4.0
夢乃咲実先生の作品を読むのはこれで3冊目なんですが、とても優しくて読み終わった後に温かい気持ちになれるお話でした。19世紀ロンドンという時代背景も良かったです。(個人的にめちゃくちゃ好きな時代なので…)
今回の攻めは最初から最後までずっと優しくて、まさに紳士の鑑のようなキャラでした。
あの時代の貴族は基本的に選民意識が強く、ルーイやサミィのような浮浪児に対する差別や偏見など日常茶飯事でしたが、ハクスリーは伯爵という高い身分でありながらも枠に囚われない、どこか庶民的な雰囲気を持ったキャラクターで、ルーイやサミィに対しても平等に接してくれたりと良い意味で全然貴族らしくない人でした。
そんな良いお医者さんであるハクスリーと生活を共にする事になったルーイとサミィ。ここで最初に出会ったのが料理人のギャスケル夫人なんですが、この人がまた最悪で(笑)
料理人なのに料理が壊滅的に下手くそで態度も悪い。ハクスリーは何でこんなポンコツを雇ってるんだ?と不思議に思ったのですが、そこはハクスリーの優しさだったんですね。
でも、ギャスケル夫人が裏で悪事をはたらいているのを目撃してしまったルーイは、そのまま見過ごす事が出来ず彼女に注意します。逆上した彼女はその後、帰宅したハクスリーにルーイをこの家から出て行かせるよう訴えるのですが…この後の流れが最高でした。
ルーイが出て行かないなら自分が出て行くと言ったギャスケル夫人に対して、ハクスリーは迷う事なく夫人の退職を認めたのです!ここの展開、凄くスカッとしたなぁ(笑)
まぁ、本当はずっと夫人には辞めてもらいたかったらしいので、ハクスリー的には好都合だったんですね。ルーイもよくやった!(笑)
今回、私がこの作品を読んでいて良いなと思ったのがストーリーの丁寧さなんですよね。特に、ハクスリーとルーイの恋愛模様についてはゆっくりゆっくり進んでいきます。
何なら物語終盤までエロシーンはおろかキスシーン一つ無いのでBL度はそれほど高くないのですが、個人的には早々にくっ付いてしまうよりは焦らされた方が楽しめるので、これはこれで良かったと思いますし、この作品ならエロシーンが無くても特に不満は無かったと思います。(それくらい、健全寄りなBL小説でした笑)
また、ルーイの出自の謎やサミィの成長についてもきちんと描かれており、ストーリーが完璧と言っていいほど綺麗に纏まっているのが印象的でした。
八千代ハル先生のふんわりとした優しげなイラストも、この作品の穏やかな雰囲気によく合っていたと思います。
せつないシーンもありますが、どちらかと言えばあまあま・ほのぼの寄りの作品なので、そういったストーリーが好きな方にオススメです(^^)v -
購入済み
勧善懲悪
優しいながらも芯が通った受けと
クールビューティな攻め
なんとなく先が読める展開、
ここぞというときに助けに入るタイミングの良さ等、少しご都合主義的なところもありますが、
だからこそ面白かったです。 -
Posted by ブクログ
初作家さん。一族が戦いに敗れ、人質に出されたセルーン。敵の大将のソリルは昔、セルーンとある約束を交わしていた。
約束を覚えているのではと淡い期待を持つセルーンだったが、草原の民の統一を目指すソリルは誰にも心を許さない孤高の存在となり、セルーンとの約束を忘れているのか彼を荒々しく征服するのだった。
セルーンが女の人質のように扱われているにも関わらず、ひたむきで弱音を吐かずひたすらソリルに付き従っていこうという姿に感動する。一緒に戦いの場に出、ソリルをかばおうとするシーンも王道だけど良かった。うるっときた。
文章も読みやすく楽しめる。面白かったです。 -
購入済み
モンゴル時代物的な
とにかく受けがすがすがしい。
屈辱的な人質生活にも、意地悪にも、
決して卑屈にならず、ただひたすらに攻めのためだけに行動するのがいじらしい。
だからこそ、攻めが寡黙で不器用でもイヤな感じにならないんだな、と思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ全体の感想を一言で言うと、とても優しい気持ちになれるお話です。
幼い頃、一度だけ逢った凛々しく優しい、思慮深げな青年。
ほのかな憧れを抱いていた彼と再会したその時、彼は別人のように変わっていた-という設定です。
しかも、主人公の志信は実の叔父に売られたも同然で、憧れていた「若さま」の「妾」として奉公することに自分でも知らない中になっていました。
昔一度見たきりの若様と今の変わり果てた姿に違和感を覚えつつも、懸命に若様にお仕えしようとする志信の健気なこと、、、
そして、志信を都合の良いように利用しようしている癖に、どこまでも悪人になりきれない若様の葛藤。
二人とも良い人だから、読んでいて、ちょっと切なくなりました。
ただ、「表向きの妾」として囲うのが女性でなく男性であれば、あまりその人の経歴に傷つかないという考え方は、ちょっと、どうでしょうか。
確かに女性ほどではないかもしれませんが、経歴に傷が付くことに変わりないと思います。
その辺り、若さまって少し自分勝手?
と、思わないでもないですが。
でも、読んでいて、ふんわりとした気持ちになれる良いお話であるとは思います。