柄刀一のレビュー一覧

  • ジョン・ディクスン・カーの最終定理

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    読み応えのある最後の謎解き。
    並行して別の推理が展開する。

    ディクスン・カー、一度も読んだ事ないから、今度探してみようと思う。

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    2020年09月26日
  • 十字架クロスワードの殺人―天才・龍之介がゆく!

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    天地龍之介シリーズの一つ。長編。まだ龍之介シリーズの全部を読んだわけじゃないけれどこの話は今まで読んだ龍之介シリーズの中で一番面白かった。事件は龍之介くんと光章さんのコンビの所と一美さんの所でそれぞれ起こるわけだがそれが最後に一気に収束していく様は爽快。それと光章さんと一美さんの仲に進展の匂いが…、いいですねぇ。しかし、龍之介くんと光章さんは特に毎回大変な目に合うなぁ…。宿命といえばそうなんだけどね…。

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    2019年10月19日
  • 猫の時間

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    タイトル通り猫がメインの短編集。感動話と聞いていたのでそこまで謎解き要素はないだろうと思っていたが、猫と人間との関わりから生まれるちょっとした謎がどの話にもあり、特に最初の話の「ネコの時間」で解かれた謎は解説にも書かれていた通り家で読んでいてよかったと思った。

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    2019年10月05日
  • 黄昏たゆたい美術館 絵画修復士 御倉瞬介の推理

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    「絵画修復士・御倉瞬介シリーズ」の二作目。このシリーズは一作目と三作目は読んだ事があったのだけど二作目のこの作品だけは読めてなかったのだが、いやーめっちゃ良かった!短編集なんだけど、収録されてる「「ひまわり」の黄色い囁き」がまさに美しい謎とそれをいかにして美しく紐解くのかといったところ。主人公にして探偵役の御倉瞬介の美しさに溢れる謎の解釈の仕方が本当に好き。

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    2019年10月05日
  • ゴーレムの檻~三月宇佐見のお茶の会~

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    三月宇佐見のお茶の会シリーズ第二弾。短編集。このシリーズ好きなんだけど第一弾のアリア系銀河鉄道よりも現実味を感じられる話が多かったかな。とは言ってもこのシリーズにある幻想的で不可思議な気配は相も変わらずに漂っていて良かった。表題作の「ゴーレムの檻」もよかったけど「シュレディンガーDOOR」も好み。

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    2019年10月05日
  • アリア系銀河鉄道~三月宇佐見のお茶の会~

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    前から読みたいなーって思っててようやく手に入れて読んだ本。一番最初の話は正直「こういうオチかぁ…」とちょっとがっかりしたものの、「探偵の匣」で「これは面白い!」となり表題作である「アリア系銀河鉄道」での結末に嬉しくなった。本格ミステリにしては扱うテーマが幻想的で空想的だけれども、その根底にあるのは間違いなく本格ミステリの熱さ。これの次作も買ってあるので今から読むのが楽しみ。 この人の作品は御倉瞬介シリーズは読んでいたものの他は殆ど読めてないのでこれからどんどん読んでいきたい。

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    2019年10月05日
  • 密室キングダム

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    1240頁の大長編で、5つの密室が登場する。1つ目の密室は演出も凝っており、ギミックも目新しい。傑作を漂わせる船出だったが、その後の通過点は物足りなさを感じてしまった。淡々とした描写が続くため、これだけの分量を読んでも後の印象は薄くなってしまいそうだ。

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    2018年12月31日
  • fの魔弾

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    南美希風シリーズの長編。
    美希風の旧友 浜坂が殺人容疑で逮捕され、彼の無実を証明するため、美希風が真相究明に乗り出す。
    事件を調べる内、美希風自身も真犯人の罠にはまり、浜坂と同じように銃殺死体の側で目覚める。同じ状況に陥ったことで、浜坂の事件の真相にも気付くというもの。

    美希風が探偵役で事件を解決するのはいつも通りだけど、今回は浜坂の求刑までというタイムリミット付き。さらに裁判の行方を追うリーガルサスペンスの要素もあり、いつも以上に面白くなっている。

    柄刀さんといえば密室ものだけど、今回も見事な密室。たまに曲芸みたいな離れ業トリックの場合もあるけれど、今回は至ってシンプル。だからこそ、身近

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    2018年11月09日
  • ゴーレムの檻~三月宇佐見のお茶の会~

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    前作と甲乙つけがたい。「エッシャー世界」のあちらの世界のトリックは面白いが、現世の方は分かりにくい。「シュレーディンガーDOOR」は、複雑なアリバイ崩しが秀逸。ただベストは表題作。名もない男は封印された独房からの脱獄を宣言した。論理という名の魔術が、世界をそして読者を襲う。

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    2018年08月31日
  • OZ(オズ)の迷宮

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    著者は結構ロマンチストだ。序盤は平凡だが、徐々に不思議な連作短篇集が姿を現わす。最後の蛇足感が気になるなと思いきや、あとがきでもう一捻り。ベスト短編は「◯◯◯(一応伏せ)」。ありそうでなかったミスディレクションと後味悪いエンディングはそうはお目にかかれない。

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    2018年05月14日
  • 奇蹟審問官アーサー 神の手の不可能殺人

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    バチカン奇蹟審問調査官アーサーが、調査に訪れた村で起きた殺人事件の謎に迫る。

    刺殺、射殺、撲殺、扼殺の4つの事件。
    いずれも一見犯人が現場に存在したとは思えない、あるいは、現場から逃走できたとは思えない不可能犯罪。それを相変わらずの端正なロジックで解き明かしていく。

    奇蹟という超常的な事象と、火山の噴火や地震などの自然災害が物語の根底にあるので、殺人という俗物的な行為すらもいっそ神がかった、厳かなものに昇華されるような不思議な感覚に陥る。

    もし偶然の重なりが奇蹟なんだとしたら、人間の力や科学では証明できない“何か”に触れたような気分にはなる。
    無宗教の人間としては、それが神の力だとは思わ

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    2018年02月06日
  • アリア系銀河鉄道~三月宇佐見のお茶の会~

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    奇蹟のファンタジー。特に「ノアの隣」は神話をベースにした壮大な奇蹟を目の当たりにできる。ただ、表題作のオチがよく理解出来ていない。柄刀作品は初だったが、次も何か読みたいと思った。

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    2017年03月17日
  • ifの迷宮

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    世の中の医療は飛躍的に進歩し、病気を治療するだけでなく、その因子を撲滅するところまで及ぼうとしている。
    出産前遺伝子検査が当たり前となりつつあり、遺伝子的に問題のある出産を避けるのが主流となっている。
    中にはそのような考えに異議を唱え、あえて検査を行わない者もいた。刑事朝岡百合絵もその一人であった。彼女の第一子は心身ともに発育不全である。そのことを世間では親としての怠慢と責める風潮があった。そんな百合絵は現在妊娠中、遺伝子検査を行うかどうか迷っている。そんな彼女が担当することになった殺人事件は遺伝子研究産業の大手SOMONグループの娘、亜美が被害者である。暖炉に上半身を突っ込む状態で発見された

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    2015年03月04日
  • ペガサスと一角獣薬局

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    ネタバレ

    『龍の淵』

    『光る棺の中の白骨』

    『ペガサスと一角獣薬局』

    『チェスター街の日』

    『読者にだけわかるボーンレイク事件』

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    2014年04月16日
  • 3000年の密室

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    3000年前の密室殺人よりも、サイモンと名付けられたそのミイラの身体や身につけていたものが巻き起こす論争がメインだと思った。

    現実の学説の動向はまったく分からないが、サイモンのひとつひとつの設定が、おそらく当時の学説を踏まえて、パラダイムの変化を起こすようなポイントに焦点を当てられているのだろう。
    耳や骨、石包丁についた脂肪酸などから次々と推論していく様はミステリの面白さ。
    弥生時代ではなく縄文時代後期の段階で、稲作農耕文化は開始されていたのか?
    サイモンが持っていた穂摘み具が非常に重要なアイテムとなっていく。
    結末で、なぜかスケールの大きな話をしてしまったのはご愛嬌。

    プラントオパールと

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    2013年10月18日
  • OZ(オズ)の迷宮

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    「密室の矢」 「逆密室の夕べ」 「獅子の城」
    「絵の中で溺れた男」 「わらの密室」 「イエローロード」
    「ケンタウロスの殺人」 「美羽の足跡」
    全8篇。連作短編集・・・なのですが、期待度大で読み始めたのはいいけれど
    読みながら戸惑ってしまった。
    これ探偵が変わるんだよね。
    しかもその入れ替わり方が驚きなのよ。
    そんなの有りですか????ってのまである。
    これはあとがきまで読んで、面白さ倍増!!と思えます。
    こういうのは初めてだったので、楽しめました

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    2013年10月13日
  • ifの迷宮

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    先日の新しい出生前診断スタートのニュースに刺激され再読。遺伝子に関する専門用語が多いので、なかなか取っ付きにくく、好き嫌いが分かれる作品かもしれない。個人的には医療ものは好きなので評価は高め。

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    2013年04月04日
  • 奇蹟審問官アーサー 死蝶天国

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    奇蹟審問官アーサーの2作目です。

    今回は4本の中短編で宗教論争も無く、
    事件とそのトリックだけに集中出来たので読み易かったです。
    もちろんそこはアーサーが出向いているのですから、
    一見奇蹟とも思われる事件の数々なんですが。

    アーサーは地球上のいろいろな場所に出没しています。
    実際ヴァチカンにこんな人がいるなら西へ東へと相当忙しいですよね。
    また密室物もありますが、
    個人的には3つ目の『聖なるアンデッド』が良かったです。
    薄暗い雰囲気が好みでした。
    アーサー以外にもう一人奇蹟審問官が出てきますが、
    ひょうひょうとしたおじいちゃん神父様でいい味出してます。
    4つ目の『生まれゆく者のメッセージ』

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    2017年10月14日
  • 時を巡る肖像 絵画修復士 御倉瞬介の推理

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    ミステリーとしてはちょっと不思議な読後感。

    御倉瞬介シリーズの1作目です。
    主人公の御倉が絵画修復士ということから、
    6編それぞれにモチーフとなる絵画があって、
    その絵にまつわる謎解き(?)となる訳ですが。
    トリックそのものよりも事件関係者の心情に主眼が置かれているような。
    いえもちろん謎解きはちゃんとあるんですよ。
    でもモチーフとなる絵画とその作者に関する説明もあって、
    画家の人生に想いを馳せるようなところもあるし。
    絵画、それも特に時間のかかりそうな修復という作業が絡むせいか、
    全体を通して時間の流れが緩やかな雰囲気があり、
    「ハラハラドキドキ」という感じでは無かったです。
    事件自体は人

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    2017年10月14日
  • 黄昏たゆたい美術館 絵画修復士 御倉瞬介の推理

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    御倉瞬介シリーズの2作目です。
    5編からなる連作集で、
    前回同様それぞれにモチーフとなる絵画があります。
    絵画の周辺で事件が起こるのですが、
    絵画修復士という立場から、
    主人公御倉瞬介が巻き込まれ、推理を展開することになります。
    特に探偵役として立ち回る訳ではないんですが、
    事件の関係者として、また修復する者として、
    絵画の背景と事件の意味を考えずにはいられないという感じです。
    今回は絵画だけでなく、その画家自身、
    人生だったり、その作品を描くに至った心情だったり・・・、
    を掘り下げて描かれています。
    その所為か、ミステリーを読んだというより絵画鑑賞した気分です。
    事件を他所に、全編を通してど

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    2017年10月14日