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Posted by ブクログ
1240頁の大長編で、5つの密室が登場する。1つ目の密室は演出も凝っており、ギミックも目新しい。傑作を漂わせる船出だったが、その後の通過点は物足りなさを感じてしまった。淡々とした描写の著者だけに、これだけの分量を読んでも、後の印象は薄くなってしまいそうだ。
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南美希風を探偵役としたシリーズの長編。今作は密室がこれでもか!というほどに登場するまさしく密室の王国。でも一番驚いたのは犯人に関する最後のトリックかな。確かにそこに行き着くまでに伏線は貼られていたのに全く気付かなかった。しかし全体的なトリックとしては上手いとは思うものの一気に話が動く終盤までがいかんせん長すぎる…、中盤まではひたすら謎に振り回されるばかりだった。こういう探偵小説だと刑事は無能に近い扱いを受ける物が多いが、今作は刑事たちもだいぶ活躍していたのでそういうところも楽しめた。
Posted by ブクログ
文庫で1200ページ超。普通なら分冊だろうという長さ。
でも、長い割にダレることもなかったが、かといって「読み出したら止まらない!」という吸引力もなし。
密室のトリックは、「おおっ!」と思うところもあったが、それより、ガラス粉砕の謎など、捜査側の心理を操るテクニックの方が面白かった。
ただ…なぜだろう、これだけ長いものを読み通したのに、ワクワクした感覚はほとんどないまま。登場人物の心情を、文字で説明してしまうところが、もうひとつ惹きつけられない原因?
トリックを駆使したミステリーとしては素晴らしいのかもしれないが、自分はどうしても物語として読んでしまうので、星3つ。
Posted by ブクログ
いきなりの三重密室。更に続く密室のオンパレード。タイトルにふさわしい重厚な本格派だ。
特に興味深いのは密室謎を解くということが探偵及び警察のミスリードに繋がるという設定。機械的に謎を解けば終わりというものではなく、その密室を解かせた理由や人の内部に及ぶ影響まで考えなくてはいけない。これは非常に新しい試みでは??
ただし、三つ子の設定は嫌だな。
伏線は貼ってるから卑怯とは言わないが…