柄刀一のレビュー一覧

  • 或るギリシア棺の謎
    老女の病死に葬儀の直前に浮上した疑惑。それは自殺か?殺人か?四年前の事件の関連は?全過程がかなり閉塞的な状況で進行する地味な展開だが、細やかに提示されてきた謎や違和感を美希風により論理的に解かれるラストに引き込まれた。
  • アリア系銀河鉄道~三月宇佐見のお茶の会~
    以前別の作品(ifの、、、)を読んで残念な気持ちになったので全く期待してなかったこの作者さん。
    しかしこの作品、なんて着眼点!ミステリでありSFであり、ファンタジーであり感激と驚きの連続。何度も裏切られたー!
    最後あとがき読んで知らされる真実に自分の読解力が悲しい。しばらくしてからまた読もう。
  • バミューダ海域の摩天楼
    スケールが大きくて楽しい
    幅広いネタが知識欲を刺激される
    2話目、衛星はミスリードだったのがちょっと拍子抜け
    火災から脱出は興奮した
    おねショタみがある
  • fの魔弾
    南 美希風シリーズ3作目。積読本に紛れて約10年間も放置してしまってた…(先に密室キングダム読んじゃった)札幌のアパートで、射殺された2人の男と、容疑者と思われる意識を失った浜坂憲也が発見された。密室であったため死刑確定とされた旧友のため捜査する美希風は、重要な証言を得るためアメリカへ渡るが、そこで...続きを読む
  • 猫の時間
    ずっと前に入手していて、満を持して読み始め。
    冒頭の作品から、いきなり涙腺が大崩壊。
    タイトルの意味も胸に迫る。
    他の作品も、猫と人との関係が温かくて胸に迫る。
    こういう本は、外で読むには危険すぎる(笑)
  • 猫の時間
    猫をモチーフにした短編集。もちろん、猫好きにはたまらない一冊。必読です。
    心温まるものが多いけれど、そればかりでもなく。謎解きがあったり、そして生きることについて深く考えさせられる部分もありました。なんといっても、猫の愛らしさがどこをとっても全開です。うーむ、柄刀さんがこれほどまでの猫好きだったとは...続きを読む
  • 十字架クロスワードの殺人―天才・龍之介がゆく!
    長らく積んだままとなっていた、IQ190の天才・龍之介シリーズ…龍之介が受け取るはずの莫大な祖父の遺産がなくなった!詐欺事件が発覚し、二手に分かれて調査を始めた龍之介・光章と一美は、また別の遺産争いや殺人事件にぶち当たる!クロスワード・パズルに隠された遺産の行方。陸の孤島で起こる殺人事件、密室に閉じ...続きを読む
  • 黄昏たゆたい美術館 絵画修復士 御倉瞬介の推理
    本屋でふっと目に止まって購入。予備知識はまったくなくともこういう勘は外れないものだ。かくてやはり当たりだった。面白い。そしてこの読後感はどういうものだろうか。ふっとこれはミステリだったのだろうかと疑問が浮かぶ。いや、たしかにミステリだ。事件の謎だけでなく登場するさまざまな美術作品に秘められた謎も鮮や...続きを読む
  • 奇蹟審問官アーサー 神の手の不可能殺人
    このシリーズはつい時代を中世だと勘違いする。アーサーが情報の解析を始めると現代だと気付いて汗が出る。柄刀氏の話は密度が濃くてとても読み応えがあり、文章も美しい。面白い話なのだが、今回は犯行動悸がこの人数を殺す理由として、個人的に納得出来得ないもので辛かった。
  • ifの迷宮
    被害者は「誰」で犯人は「誰」なのか。
    死人が蘇って犯したとしか思えない犯罪、一族に君臨する当主と「家」と「血」にまつわる妄執。
    蒙きを啓く柄刀マジック。
    熊ん八も初登場。
  • レイニー・レイニー・ブルー
    レイニー・レイニー・ブルーというタイトルに惹かれて読みました。
    短編集なのですが、ジャンル分けするのが難しいですね。

    ミステリー、ホラー、ファンタジー、いろいろな要素が含まれています。
    読む人によってジャンル分けも違ってくるんじゃないでしょうか。

    車椅子探偵というくくりでは読んでほしくな...続きを読む
  • 殺意は幽霊館から―天才・龍之介がゆく!
    孤島で変わり者の発明家に育てられた龍之介は「ぼんやり・怖がり・天然ボケ」ですが、知識と観察力・思考能力は抜群。小さな謎から大きな謎まで解き明かしてしまいます。
    「知識」だけじゃなく、「知識の実践」ができるところが素敵なところ。
    作中に書かれている科学の実践を読んでいると科学ってロマンだなぁと思う本で...続きを読む
  • ifの迷宮
    池澤の死体を『拾い魂の社』近くに埋めたと証言する八木とともにその現場に訪れた百合絵達一行。彼らの元へ、村人が死体を見つけたと来たものの、その場所には死体など無く青白い炎があるだけだった。
    遺伝子治療や移植など最先端の医療企業SOMONグループ。その宗門家の洋間で顔と手足を焼かれた若い女性の死体が発見...続きを読む
  • 奇蹟審問官アーサー 死蝶天国
    奇蹟の真贋を判定すべく、ヴァチカンから放たれた、若き審問官が一見超常現象に思える事象の謎を解くシリーズ。この手のオカルトハンターものは探偵役が不可能犯罪にばかり挑む理由が正当化しやすいのミソ。とはいえアーサー師は、肝心の奇蹟とは微妙にずれたところで不可能犯罪に出くわしてばかりいる気がするのだが。肝心...続きを読む
  • 或るアメリカ銃の謎
    南美希風シリーズ。「或るアメリカ銃の謎」と「或るシャム双子の謎」収録。どちらもばりばりの本格ミステリです。
    アメリカ領事私邸で起こった不可思議な銃撃事件を解く「或るアメリカ銃の謎」。緻密な論理で詰めていってもさっぱり見当がつかない、と思ったら、この真相には度肝を抜かれました。そんなとんでもないことが...続きを読む
  • ジョン・ディクスン・カーの最終定理
    迷宮入りとなった事件が集められた書物に記された、カー直筆の推理メモ。それを元に自らも事件を解くべく集まった大学生達。しかし、その中で殺人事件が発生する。カーが解いた難解な事件2つと、併せて3つの謎解きが楽しめる贅沢な一冊!最初は説明やらで読み辛いが、それを乗り越えた後のご褒美、謎解きはサイコーだった...続きを読む
  • 猫の時間
    猫がメインの短編集。

    それぞれの話でしんみりほっこり。
    一日会わなければ、猫にとっては四日の空白。
    一年会わなければ、四年の別れ。

    猫ではないが、今一緒に生活している犬との時間をもっともっと大切に過ごそう。
  • ジョン・ディクスン・カーの最終定理
    さすがの柄刀作品。カーへの愛が感じられる。

    密室という言葉でごはんが三杯食べられる人にはたまらない一冊。不可能犯罪っていいな!
  • ジョン・ディクスン・カーの最終定理
    カーが挑み、謎を解き明かしたとされる不可能犯罪。推理の断片である書込みのみを残し真相が失われたそれは、「ジョン・ディクスン・カーの最終定理」と呼ばれていた。日本でその謎に挑もうと合宿を行う学生たち。その最中に不可能と思われる殺人事件が起こる…。好みが分かれそうだが、私はカーが解き明かしたとされる事件...続きを読む
  • ジョン・ディクスン・カーの最終定理
    読み応えのある最後の謎解き。
    並行して別の推理が展開する。

    ディクスン・カー、一度も読んだ事ないから、今度探してみようと思う。