柄刀一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
柄刀一の長篇ミステリ作品『3000年の密室』を読みました。
翔田寛の『誘拐児』に続き、国内の作家の作品です。
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3000年前の殺人事件!?
密室状態の洞窟で発見された縄文人男性のミイラは、背中に石斧を突きたてられ、右腕を切断されていた。
―サイモンと命名された彼は、学界に新たな発見と論争をもたらすが...。
今度はサイモンの発見者が行方をくらます事件が起きる!
作家的想像力を無限に広げ、壮大な物語を紡いだ著者のデビュー作。
本格推理の一到達点。
有栖川有栖、二階堂黎人絶賛!
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1998年(平成10 -
Posted by ブクログ
ネタバレもし縄文人のミイラが発見されたら? そんな仮定によるシミュレーション小説という感じ。3000年前の密室も考古学的に解かれるとでも言うか、現実の発掘現場で生じた疑問もこんな感じで解消されるのではないかなと思わせる。一応、伏線なども張られてはいるものの、明後日の方角から急に解決が降ってくる感じで、考古学上の謎の解決としては問題なくとも、ミステリのトリックとして考えるなら唐突で、アンフェアにも思える。現代での殺人の方は過去の謎と全くリンクしていない。3000年前の謎だけでは厳しいという判断で付け加えられたのだろうが、なくてもよかった気がする。
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Posted by ブクログ
エラリー・クイーンの国名シリーズへのオマージュを意識した連作短編集。当然、ロジック寄りのパズラーで、被害者も犯人も人物像から厚みをバッサリ切り落とされた記号で、動機も適当な感じだ。こうした方向での、殊に前半の2作での徹底ぶりはすごい。そんなわけだから、本作を読んで物語的な厚みがないとか、無味乾燥とかの非難をするのはお門違いと言うことになる。そう言いたくなる気持ちは分かる、パサパサぶりだが。ただ、肝心のロジックにそこまでの切れを感じない。物語的な膨らみを多少は意識したように思える、後半の2作の方が、むしろロジックの完成度も高く感じるから、作家さん的にも何か無理があるのかも知れない。個人的ベストは