柄刀一のレビュー一覧

  • 奇蹟審問官アーサー 神の手の不可能殺人

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    奇跡が本物か判断するキリスト教の審問官が遭遇する殺人事件。
    さすがは柄刀さん。
    随所に知識がちりばめられ、淡々と驚く展開があります。
    短編を読んでいる感覚に近いです。
    柄刀さんの書く主人公にはどれも不思議なひきつけられる魅力があります。

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    2009年10月04日
  • 火の神(アグニ)の熱い夏

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    典型的なフーダニット系の推理小説。この人の文は比較的読みやすいのでオススメ。『長編本格推理』とかいうキャッチコピーが付いてるけど、『暗黒館の殺人』の後に読んだから短編にしか思えない…。

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    2009年10月04日
  • 月食館の朝と夜 奇蹟審問官アーサー

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    ネタバレ

    館の設定、特にわざわざ見取り図に書かなかった主現場が、大してメイントリックに関わっていなかったのは正直言って期待外れ。内面描写は細やかな一方、同程度筆を割いているはずの情景や館内の構造の描写はいまいち伝わらない。

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    2026年10月09日
  • 400年の遺言 死の庭園の死

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    前半は宗教関係の内容が難しくて読み進めるのに中々苦労したけど、事件の様相が見え始めてからはサクサク読み進めらるくらい面白かった。結末に関しては事件と建築物の謎も判明してスッキリ。ラストはじわっときたなぁ。良作でした。

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    2026年02月19日
  • 殺意は幽霊館から―天才・龍之介がゆく!

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    ネタバレ

    地元で幽霊館と呼ばれる廃ビルに浮上する女の幽霊を目撃した芥川龍之介と光章、長代一美。更に館に潜入すると三階の窓から落下する幽霊が…。翌日、女性の死体が。殺人現場は幽霊館、犯行時間は彼らがいた時刻だった。

    はじめて読むシリーズ。浮上する幽霊の謎は面白かった。

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    2025年10月05日
  • 3000年の密室

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    柄刀一の長篇ミステリ作品『3000年の密室』を読みました。
    翔田寛の『誘拐児』に続き、国内の作家の作品です。

    -----story-------------
    3000年前の殺人事件!?
    密室状態の洞窟で発見された縄文人男性のミイラは、背中に石斧を突きたてられ、右腕を切断されていた。
    ―サイモンと命名された彼は、学界に新たな発見と論争をもたらすが...。
    今度はサイモンの発見者が行方をくらます事件が起きる!
    作家的想像力を無限に広げ、壮大な物語を紡いだ著者のデビュー作。
    本格推理の一到達点。

    有栖川有栖、二階堂黎人絶賛!
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    1998年(平成10年)に刊行された柄刀一のデビュー長篇で第8回鮎川哲也賞候補となった作品です。

     ■第一章 3000年の旅をした男
     ■第二章 背景の背後
     ■インタールード――舘川民夫と田所弘三
     ■第三章 論証――"サイモン"の素性
     ■第四章 "ヒスイ峡"の死体
     ■インタールード――白川哲也と佐々木晶
     ■第五章 死者の落とす翳
     ■第六章 広がる疑惑
     ■第七章 解法への架け橋
     ■終章 過去と未来の間で
     ■文庫版あとがきと参考文献
     ■解説 佳多山大地

    内側から閉ざされ密室と化した洞窟内で発見された片腕のミイラは、3000年前の「殺人事件」の被害者だった! しかも腕は死後切断されていた……時空を超えて開かれた密室の彼方には、いったい何が見えたのか! ミステリの新鋭が放つ渾身の本格長編推理。

    歴史とミステリの融合作品でしたね……3000年前の密室から発見された縄文人のミイラが、現代の事件にどのように関わっていくのか、その結びつきが巧妙に描かれていました、、、

    考古学に関する詳細な知識が物語に織り込まれており、古代の日本に思いを馳せながら、謎解きの面白さを楽しむことができました……考古学の知識がなくても愉しめるように、登場人物の会話や心理描写等から自然と知識が身に付くような構成となっていたので、歴史への興味が高まりましたね。

    3000年前の密室殺人と現代の事件……古代と現代が交錯する中で展開されるストーリが印象的でした、、、

    独特の作風が愉しめました……どちらかと言えば、3000年前の密室殺人の謎解きの方が興味深かったですけどね。

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    2024年04月26日
  • 或るエジプト十字架の謎

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    端正なたたずまい。不要な部分を削ぎ落とした感じは、少し、米澤穂信『可燃物』と似た印象。もうちょっと物語的に「余白」があったほうが好きかな。ノンブルが資格で囲われていて、ちょっと特別感あり。

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    2024年03月20日
  • 或るギリシア棺の謎

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    クイーンの国名シリーズに倣うだけあって、事件は物語の外側で起こってしまい、後はひたすらにインタビューと捜査の過程を描いて、推理の材料を揃えていくだけ。おまけに色々やらかすエラリーと違って、ひたすら生真面目で誠実だけの探偵役なので、この過程はかなり地味で単調、はっきり言って少々退屈。ミステリ好きでもちょっと辛いかも知れない。それでも謎解きが始まってからは圧倒的で、水も漏らさぬとばかりに、徹底的に遂行されるロジックは少々神経症じみてさえいる。この点だけでミステリ好きなら読んでおくべきというレベルですね。

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    2024年02月21日
  • OZ(オズ)の迷宮

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    著者の代表的な探偵である南美希風が初めて登場する作品。女性と思っていたら男性だったのか。連作短編の体をとっているのだが全て読むと繋がっているという構造なのだがそれ以上に面白い仕掛けもあったり、なかったり。ミステリとしてはペンネームの由来となっているカー寄りでそれよりも島田荘司さんっぽい強引なトリックが目に付く。特に大胆なのは表題作の一部にもなっている「ケンタウロスの殺人」で中々に大掛かりである意味馬鹿馬鹿しいものを持って来ている。また全編を通して探偵の存在意義に対する考察が寄せられている。

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    2024年01月12日
  • 月食館の朝と夜 奇蹟審問官アーサー

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    異形の館に起きる、奇怪な装飾を伴った二重殺人、とくれば不可能犯罪ものを期待するところだが、そうではなくて理詰めのロジックで犯人を追い詰めるフーダニット。登場人物たちが交わす会話の主題も、オカルト趣味の因縁話ではなく、神の救済の是非について。クライマックスでアーサーが展開する論理は、少し回りくどいくらいに神経の行き届いたもので、緻密でかつ美しい。ただロジックの中核を成すアイデアは隠し切れていない気がする。ちと露骨。

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    2024年01月01日
  • 或るスペイン岬の謎

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    ネタバレ

    【収録作品】或るチャイナ橙の謎/或るスペイン岬の謎/或るニッポン樫鳥の謎

    国名シリーズ完結編。密室の謎に挑む。
    物理トリック、錯覚、心理トリックなど、説明されるよりも実際に見てみたいものばかり。

    このシリーズはなぜかいまひとつのめり込めないのだが、それでも読んでしまう。

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    2023年12月06日
  • 殺人現場はその手の中に―天才・龍之介がゆく!

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    「アリバイの中のアルファベット」が典型だろうが、本来なら(少なくとも殺人事件が起こるような)ミステリ向きではなさそうなアイデアで、なんとかミステリを書いてしまったような作が並ぶ。その分、かなり不自然だし無理矢理感は否めないが、それなりの楽しさもある。「ページの中の殺人現場」のお遊びなんかはニヤニヤしてしまう。

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    2023年05月13日
  • シクラメンと、見えない密室

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    連作短編集。安楽椅子探偵が一つ一つの謎に挑んでいく様が面白いが、今ひとつ様式美というよりマンネリ気味だ。また分かりづらい作品もあり、首を傾げてしまった。ただし中には秀作も含まれており侮れない作品集となっている。

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    2023年03月31日
  • 火の神(アグニ)の熱い夏

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    エラリー・クイーン的なロジックによる犯人当て。そこまで考えるんだというような、徹底的な検討によって、全ての可能性を潰していくようなロジックはすごみがある。その上で、シンプルながら効果的な仕掛けも少々。極めて正攻法なフーダニットなので、あざとい仕掛けとは無縁ですが、ミステリファンなら満足度は高いと思います。その分、ドラマ部分は淡泊。

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    2023年02月19日
  • 或るアメリカ銃の謎

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    南美希風シリーズ。
    アメリカ領事私邸でおきた射殺事件「或るアメリカ銃の謎」と、琵琶湖のクローズドサークルで発生した二箇所同時殺人事件「或るシャム双子の謎」を収録。
    どちらもかなり異常な状況が絡まり合った事件で、著者らしい本格ミステリ。トリッキーな解決が面白かった。

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    2022年12月07日
  • 3000年の密室

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    高校生の頃に読んだこの本が強く印象に残って再読しました。こんなに難しかったか?と少し思いましたが、授業中もこっそり読んだ記憶が蘇り、楽しく読み終わりました。

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    2022年11月06日
  • 或るアメリカ銃の謎

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    表題作含め中編2篇。

    心臓移植を受けた写真家が、執刀医の娘である米国の法医学者と日本での不可能犯罪に遭遇し、解決するというケレン味しかない設定で、内容もケレン味たっぷりのもの。

    謎の解き筋はかなりのナローパス。

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    2022年10月31日
  • 3000年の密室

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    ネタバレ

    もし縄文人のミイラが発見されたら? そんな仮定によるシミュレーション小説という感じ。3000年前の密室も考古学的に解かれるとでも言うか、現実の発掘現場で生じた疑問もこんな感じで解消されるのではないかなと思わせる。一応、伏線なども張られてはいるものの、明後日の方角から急に解決が降ってくる感じで、考古学上の謎の解決としては問題なくとも、ミステリのトリックとして考えるなら唐突で、アンフェアにも思える。現代での殺人の方は過去の謎と全くリンクしていない。3000年前の謎だけでは厳しいという判断で付け加えられたのだろうが、なくてもよかった気がする。

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    2022年10月18日
  • 或るアメリカ銃の謎

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    ネタバレ

    【収録作品】或るアメリカ銃の謎/或るシャム双子の謎

     南美希風シリーズ。
     あくまでも印象なのだけれど、「或るアメリカ銃の謎」は、ルブランの某作品を彷彿とさせて脱力。ある人物がしたことの動機については、悩ましい。
     「或るシャム双子の謎」は、双子のテレパシー問題を最もらしく用いている。犯人のひとりよがりな思いが招いた死は痛ましい。

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    2022年09月11日
  • 或るエジプト十字架の謎

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    絵画修復士シリーズ?から柄刀先生のファンなので。
    動機や事件背景の描写がアッサリ目なのは読者の妄想に任されているのかと。
    扇風機が起動して…のシーンは注目。

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    2022年05月28日