逆月酒乱のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ
亡き親友の娘を引き取り「父親代わり」として共に生きてきた男と、彼に長年想いを寄せてきた少女。
血の繋がりはないのに、確かに“家族”として築かれた関係が、ある日を境に少しずつ軋み始める――そんな危うい境界線を丁寧に描いた物語でした。
ヒーローは理性的でありながら、ヒロインに対してだけは抑えが効かなくなってしまう大人の男。
彼が葛藤しながらも「父親」と「男」の間で揺れる姿は、とにかく切なくて苦しい。
一方のヒロインも、決して子どものままではいられない気持ちを抱えながら、それを隠して健気に振る舞おうとする姿がいじらしい。
“偽父”というタイトル通り、二人の関係性が“擬似”から“真実の愛”に変わっていく過程は、背徳と純愛の狭間を歩くような緊張感があって見応えたっぷりでした。
恋情が抑えきれなくなった瞬間の描写は麻生先生らしい濃密さと繊細さが共存していて、言葉の一つひとつが痛いほど響く。
ヒーローの「おまえは誰にもやらん」という台詞に、すべての想いが詰まっていて震えました。
決して許されないと思いながらも、惹かれ合ってしまう――そんな愛の形を“救い”として描いてくれるのがこの作品の魅力。
ヒロインの成長や、ヒーローの覚悟の深さを噛みしめながら、読後にはどこか静かな余韻が残る一冊でした。
背徳なのに美しい、苦しいのにあたたかい。そんな“麻生ミカリワールド”を堪能できる名作です。 -
購入済み
海野先生のお仕事ものは最高!
仕事のトラブルに取り組み、二人が距離を縮めていく過程がすごく良かったです。
サービス残業を美徳と思っている人いますよね!
何なら必要のない残業をすることが会社への奉仕と思っている人いますよね!いや、残業すれば残業代が発生するし、結果、会社に無駄な給与を支払わせているだけだろって思いますけど。
海野先生の本はお仕事ものの話がすごくリアルで、こういう人いる!こういうことある!とすごく共感します。
二人の知らないことを教え合う場面とか、可愛い描写もたくさんあって大満足でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレとんでもなく最高でした!!
海野先生の年上受けリーマン本当に大好きです(大歓喜)
自分も意見とか言えず、波風立たないよう要求を飲んでしまうところがあるので慶一の気持ちがとてもよく分かります。
そんな自分にp48の「空気なんて窓でも開けたらすぐ入れ替わりますよ」のあまり重く受け止めない深見の考え方が心に刺さりました。
心情的には工場の味方になりたいけど、立場としては営業部の利益を優先しないといけない板挟みの中深見を通し、たくさんの人と関わるうちに徐々にアップデートしていく慶一を見れて良かったです。
そんな仕事の辛さとは一変、居酒屋で食事をするシーンはほんわかしてて微笑んでしまいました。
深見の食べっぷりと食が細い慶一との対比が良きです。
深見が「可愛い可愛い」言うものだから「どういう意味で?」の慶一からの質問に返した言葉が「このままキスしたいくらい、可愛いと思ってますよ(p158)」です!!!
ぎゃあああぁぁぁ!私思わず心の中で叫んじゃいましたよ(周りに人がいたのでサイレント発狂)
同性、同じ職場、年の差
たくさんの壁が立ちはだかる中、慶一が思いを告げられたのは深見のおかげだと解釈しました。
p242の「オジサンが恋愛をして何が悪い」と開き直ってる姿を見て成長したな、とおもわず涙…
p249「年とか性別関係なく、好きな人は大事にしたいじゃないっすか」の深見の言葉に全てが詰まってますね。
慶一を心から愛してるんだなとわかる一言に狂喜乱舞してしまいました。
個人的に深見が慶一の好きな豆腐をアイコンにしてるのが可愛かったです。
そして慶一。アラフォーでこんなに可愛い人いるんですか?深見のツーブロの刈り上げ部分をお触りして誘うところも最高です。ありがとう世界
一生幸せでいてください。
海野先生素敵な作品をありがとうございました!! -
Posted by ブクログ
ネタバレ営業部次長の40歳の慶一。
上司と部下との間でとにかく波風立てずに仕事をするには自分が耐えれば、と言いたいこともグッとこらえているのが苦しかったです。
営業部の受注に工場が「無理」を示し、営業部からは工場側に何とか間に合わせるよう言われるけれど実際工場の状態を知った慶一は工場側の現状を知って、と板ばさみ状態なのが可哀想で酷いなと。
そんな工場の16歳年下の唯一の若手深見が初見のイメージをガラリと変える前向きで物事をしっかりと捉えている優しく、疲れて途方に暮れる慶一を「豆腐屋」へ連れていき「豆腐」で打ち解けていき、そこからの仕事を交えて2人の付き合いが心暖かくなりました。
深見が慶一を「可愛い」と言い、その言葉の意味を知って、告白されて慶一が仕事も行き詰まり仕事の事を考えなくてはいけないのに頭の中は深見の事でも一杯。
そんな慶一に気づいた深見からの「もういい」の一言に突き放されたと絶望してしまうのには胸が苦しくなりました。
仕事についてはあまりの営業部からの無茶ぶりにキレた慶一、それからの営業部、工場側との協力体制、けれど慶一の体調不良があって慶一には辛い事もあったけれどとりなんとか乗り越えられてホッとしました。
本社へ戻り、上司から謝られ部下ともふれあい悩んでいたのは自分だけではなかったと分かりようやく深見もそうだったのだと気付いてからの慶一の行動力は凄かった。
深見へしっかりと「好きだ」と伝えて深見からも気持ちを気持ちを受け取り恋人になれて本当に良かったです。
お互いにぐるぐる考えてしまっていてすれ違いや思い違いがありお互いに「振られた」と思っていたのには(苦笑)
年の差があってもお互いに想う気持ちがあればこの先も、ですね。
出てくる豆腐料理、食べたくなりました。
特典ペーパー2種、どちらもお互いベタ惚れすぎが最高でした。