あらすじ
代々女王が統治する長い歴史を誇るダヴェルニエ王国、そこに男女の双子が生まれた。王女は王位継承者として育てられ、王子はその助けとなるため鍛錬を積む……はずが、王子はやり手の宰相から、十八歳になるまで王女の身の安全と国の平穏のため「妹の影武者」として生活してほしいと頼まれてしまう。王子・ロデリックは、なんとその宰相・ヒースに一目惚れしていたために、その頼みを快諾。長年王女として振舞ってきた。そしてついに、約束の十八歳になる日が近づき、ロデリックはつとめを果たしきったら告白しようと考えるが……? 両片想いの溺愛年の差ロマン!
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2人とも素敵
主人公のロデリックは、
妹の為、大好きなヒースの為
健気に危険を冒してまで女装し
ヒースへの一途さが良かった
ヒースも後半、覚悟を決めてからは
男らしくカッコよかったです
好感が持てる2人でした。
Posted by ブクログ
王女が国を治めるダヴェルニエ王国。
次期王女になる双子の妹ジェニファーの身代わりとして生活しているロデリック。
ロデリックが想いを寄せる宰相のヒース。
実は両片思いで焦れったくなります。
ロデリックは熱い想いを込めてヒースを見ていてヒースもそれに気付いていていつの間にかロデリックに惚れていて、でもヒースは立場等考えてしまいしかもロデリックの諦めの告白で動揺してしまうのは少し笑えます。
国に謀反を企む旧国王派の企みでロデリックが攫われあわや、となってヒースも身を呈して救出しロデリックの決意に応えた時はホッとしました。
母である王女ベアトリスの怒りも乗り越え暗黙の了解の2人の関係を持てるようになってからのヒースの外堀から固める思惑が中々のもので凄かった。
ロデリックがとにかく可愛く天然さを持ちながらも芯の強さがありとても良かったです。
匿名
両思い
宰相のヒースと第一王子のロデリック。初恋のヒースに一途なロデリックが可愛い。ヒース視点とロデリック視点の両視点から話が進むおかげで読みやすい。
Posted by ブクログ
総合評価:★4.0
久しぶりに名倉先生の作品を読みました。
今回は女王が統治する国が舞台のお話で、ストーリー自体は割と王道寄りなんですが、登場キャラクターが皆いきいきとしていて、脇キャラもしっかりストーリーに絡んでくるのが面白かったですね。
特にこの作品に登場する女王は受けの母親でもあるのですが、国を統治しているだけあって非常に勇ましく、その辺の男よりも遥かに逞しいので、強い女性が好きな自分的には読んでて楽しかったです。
肝心な恋愛面については、宰相が絆されていく過程をもう少しじっくり描いてほしかった、というのが正直な感想です。
だって、初っ端から両片想いなんだもん…。それはそれで良いのですが、仕事一筋で恋愛は二の次になっている堅物な攻めが受けの健気なアピールと猛アタックに少しずつ絆されていく、という展開を期待していただけに、なかなかテンションが上がらず…。
ただ、攻めが簡単に受けに手を出さなかったのは良かったです。両片想いからくっ付くまでの間に一波乱あり、くっ付いた後も一悶着あったので、そこは読んでいて面白いなと思いました。
あと、事後のシーツの処理とか潤滑油の準備とかを侍従にやらせているシーンがあって、王族と付き合うのって大変だな…と思いましたね。しかもヤってる部屋の外では常に家臣が待機してるから中で何してるかも丸分かりでプライバシーの欠片もないという…。
自分だったらそんな生活到底耐えられないので、二人とも相当肝が据わってるなと思いました(笑)
余談ですが、こちらの作品は名倉先生90冊目の本なんだそう。素晴らしい功績ですね。健康に気を付けつつ、名倉先生にはこれからもBL小説界で活躍していただきたいですね。
絆され攻×健気受
受けに絆された攻めがいざ受けを愛した時に、愛されてると自覚してない受けとすれ違うシチュエーションが好物なので、楽しく読めました。
すれちがってちょっと危機が訪れて、あっさり終わるライトなお話でした。もう少し王子の片思いパートとか宰相がだんだんと絆されていく過程を詳しくかいてくれたらそれはそれは美味しかったかなと思わなくもないですが。
さらっと萌えを供給したいときにおすすめです。
切れ者感が足りない
幼い王子様の純で一途な恋心に絆されちゃった宰相様との歳の差恋愛物語。
出会った時点では大人と子供。
子供サイドは『好き』の一念で突っ走れても大人サイドは簡単には応えられないものなので、歳の差ものの醍醐味といえば恋する気持ちと大人の分別の間で迷いに迷うもどかしさではないかと思うのです。
ページ数の関係なのか進展が早いようでございます。
そして当然ながらお怒りなのは女王&王配であるご両親。主君のご子息に手を出しちゃったのでこれはもう仕方がないのですが。
その怒りを収めてもらい、関係を認めてもらうための方策が既成事実を作ってなし崩し的なのがいただけません。
仮にも切れ者宰相様なら、その知略をもって『息子の伴侶に相応しい!』と女王陛下を納得させることで晴れて公認の仲になってほしかったですね。
王子様のピンチに自ら剣を取って駆けつける宰相様の姿は確かにカッコ良くはありましたが、その後の切れ者感が足りなくてちょっと残念でした。