高畠純のレビュー一覧
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時は、徳川五代将軍綱吉の時世。
赤穂藩主浅野匠守が、江戸城松の廊下で、高家吉良上野介への遺恨で刃傷沙汰をおこしてしまう。赤穂藩はとりつぶし、職を失った浪人侍が主君の仇を討たんとする実話が背景。
白弧魔丸は、浅野家家来の大高源吾と知り合ったことで、仇討劇を最後まで見届けることとなる。
赤穂事件の内容は、キツネが絡むことでやや違ってくるため、忠臣蔵ファンが読むと、感想がまた違ってくると思われる。
今回の『元禄の雪』は、これまでのものと比べ、白弧魔丸が人間の中にすんなり入りこんでいるような感じがした。
まだ術もろくに使えない、幼さ危なっかしさが残っていた最初のころの白弧魔丸のほうが、かわいらしくて好 -
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ネタバレここまでのシリーズでは白狐魔丸が出会うのは誰もが知っている歴史上のヒーロー(それもどちらかというと敗戦の将)のご家来衆で、その友人を通して著名人の知己をも得るというのが定型パターンでした。 でも今回はさすが織田信長様でいらっしゃいます。 ご家来衆な~んていう面倒くさい人達はすっ飛ばしていきなりご本人が白狐魔丸とお知り合いになってしまいます。 まあ、それには蒙古襲来以来姿を消したきりの白駒山の仙人様に代わって白狐魔丸の導き手みたいな役割を担っている雅姫というキーパーソンの存在が無視できなかったりもするわけですが・・・・・(苦笑)
一応、柴田勝家とか羽柴秀吉、明智光秀な~んていう錚々たるご -
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アフリカにいる暇を持て余しているキリンが思い立った手紙。
それは、同じように暇を持て余していたアフリカにいたペリカンが、器に貼り付けた一枚の張り紙から閃いたことだった。
暇を持て余したアフリカのキリンとペリカンが、手紙を通し、水平線を超えペンギンやアザラシ、鯨と出会い仲良くなるお話。
日々、「何もしなければ、何も始まらない」ということを教えてくれるお話であり、少しの勇気を持つことで始まったワクワクする想い、キラキラ輝き出す日々。
文通を通して友達が増え、それぞれが考え、たくさんのことを知る。
他者との関わりで知らなかったことを学ぶことなどが描かれていて、単純だが、いいお話だと思う。 -
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文章がとても軽快で楽しい。子供と一緒にげらげら笑って泣いた。
登場するクジラ海の住人たちも個性的。とある謎を追ってゆく話の展開は、大人には先が見えるかもしれない。でもきっと子供はドキドキしながら、自分の推測が正しいかどうか心に訊ねながら先の展開を考えていたのだろうなと思う。
ストーリー…ふるさとを離れ、今はクジラ海コンブ林に住むラッコのプカプカ。ふるさとに未練もなし、ひとりでもへっちゃらだと「旅ラッコ一匹ラッコ」を気取っているが…。そこへ一匹の旅海ガメ、カメ次郎がやってくる。カメ次郎は大きなカバンを持ち、いつもそこからノートを出しては何かを書き込んでいる様子。いったい何者?! -
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シリーズ5巻の「天草の霧」は、文字通り天草四郎が登場します。
彼は、キリシタン一揆の大将として不思議な力の持ち主という設定です。
物語の最初は、南蛮堂という名のタバコ売りの人間が、白駒山にやってきて白狐魔丸に弟子入りします。その弟子が旅に出るというので、白狐魔丸も同行しますが、途中から南蛮堂は「用事ができた」と言って西へ向かいます。
このシリーズ1作目の源平は、笑いの要素多く子どもでも十分楽しめたのですが、人間と戦がテーマのような内容が作を重ねるにしたがってやや重たく感じられるかもしれません。しかし、大人にとっては読み応えがあり、このシリーズにますます魅かれていきます。