中野雅至のレビュー一覧
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主観的、経験に基づく論説が多いが、そもそも全ての若者に当てはまるものではないし、傾向として捉えるように読んだ。スマホの登場が与える影響は間違いなくあって、それは若者だけではなく、現役世代全般に言える事。それ以外にもエポックメイキングな事象やテクノロジーに受ける影響は、やはり若者に限らない。ただ、会社を辞めるという事象で言えば、年齢により影響の程度が変わるし、古い世代は、過去の経験により影響を受け難いのは確かだ。
多様性を認めながら、しかし、SNSがを生み出すのは、排他性。自分が認めるもの、自分を認めてくれるものを求め、承認し合うネットワーク。興味の幅は、新聞のように無用な記事に惹かれる事も、 -
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これからの学歴の価値。
筆者自身、学歴(大学卒など)と学校歴(どの大学卒業)など、言葉の定義をしていて、どちらかというと学校歴目線でどのような展開が今後予測されるかを書いた本。
例えば
東大さえでて、有名大企業に勤めてゴールが最高という終身雇用の安定時代は終わっている。
大学も格差が広がる、そして大学もブロック化(東大がずば抜けという感じではなく、東大と一流国立、一流私立がなどがブロック化する)ピラミッド構造になる。
など
まあ、事実そうなっているよね。と実感もって理解できる。
ただ、現実も確かにそのとおりなので、特に意外性はない。何となく感じていたことに理屈付けをされているような気分。 -
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正規の大学教授になりたいのであれば、有力学会誌に査読論文が複数掲載されることを目指す。最初は、業界紙への寄稿から始めるとよく、ほかに、論文に近い学術書を執筆した場合も、これに準じる評価を得る。学術論文は、パターン化でき、①仮説、②先行研究、③実証方法、④結論、の順番で述べていく。これらのパートを埋めるための情報収集が必要である。特に、先行研究の調査は、論文のテーマの着想を得るのに重要で、実証方法プロセスでは、統計学がものを言うが、コンピュータソフトに任せきりにせず、統計の基礎的な考え方は、理解しておく必要がある。
ただ、大学教授は、ポストが空かない限り、募集がかかることはなく、また、公募と言っ -
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本書で紹介されてる官僚の仕事の流れとかは、特に真新しくもなく見方が変わったというようなことはないけど、ところどころ参考になるところはあった。
わからないまま悩むより、上司に相談に行けってこととか、「◯◯はどうすればよいか」と尋ねるのではなく「◯◯はこのような方向で進めていこうと思いますがよろしいでしょうか」というのが良いとかいうのは、特に前者は某学校で、わからないまま悶々として周囲に迷惑かけるより、指導受けで自分が何度も怒鳴られたりする方がどんなにマシかってことを実感したし、後者についてもこれだけは覚えておけと座学でもいってたけど、うちの組織特有のやり方ということでもなかったんだな。
付箋や -
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一時期流行った、官僚の仕事術系の一冊。著者は、厚生労働省のキャリア官僚から、大学教授に転身した人物。官僚の仕事の中核はインプットとアウトプットを繰り返す知的業務であるなど、官僚の日常や仕事の進め方がよくわかる。
ただ、肝心の仕事術については、他の類書と比べて、あまり参考になるような点は少なかった。そのなかでも、仕事のスケジュール管理として、仕事の締切を短期、中期、長期に分けてそれぞれ、付箋、クリアホルダー、チューブファイルorノートで管理するという手法は参考になった。また、「書くために読む」というアウトプットを意識した読書や調査という姿勢も見習いたいと思った。
あと、官僚の優秀性を強調している -
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頭の中の有効的な隙間整理ができないとどんな職種の人間だって両立することは不可能だろう。
やはり本を出すぐらい結果を得ている人の意見とこれからその人の本を読みその内容を実行しようという人との差は開きすぎている。
勉強法や能率的仕事術という類の本は本当に必要になった時ではなく、心に余裕のある時に集中的に大量に読んでおくものだと思う。今は必要はない、しかし将来のため頭にうすーく残しておこう。それぐらいの気持ちでいるのが成功する条件だと思う。
この世の中公務員職は特に大変だ、その中でも両立をすることができる人とそうでない人運命の道はかけ離れていくのだろう。もうちょっとゆっくりと歩ける世の -
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少し刺激的なタイトルですが、この著者であれば納得というところでしょうか。
さすがにいろいろな立場の公務員を経験され、今は民間という立場で論じていますので、興味深く読めました。
気になった部分をメモしてみました。
「公務員のリアリズム」=現場で働く公務員のための「仕事の指針」、「仕事の哲学」
公務員共通の問題・悩み①仕事の哲学(=公務員のリアリズム)、②労働条件、③自己啓発
「社会問題の解決」という概念が最も公務員を奮い立たせる
日本人:何かと政府や公務員などの他者に依存する一方で、国家のために武器を取るとは考えない。いつの間にかそういう体質の国民になってしまった。だからこそ社会問題が無 -
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「格差」はほんとうに広がっているのか、それは小泉のせいか誰のせいか、というところはたしかに気になる。でもそれは出発点にすぎない。ぶっちゃけ長期的に格差は広がりつつあるし、この先も広がるだろうけれど、そのとき日本の大衆はどのような意志を示し、政府はどのようにそれを利用するか。そういうことを大胆に予言するところに、本書のおもしろさがある。
しきりに「小さい政府を目指す」と強調した小泉政権だったが、欧州どころか米国に比べても日本はすでに「小さい政府」であるというのが著者の主張。国民は、格差拡大に不満はあっても「怒り狂う」ことはないだろう、というのが著者の予想。日本は、「ワークフェア」(働くことを