服部文祥のレビュー一覧
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本当の登山の話をしよう
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Posted by ブクログ
表題作とK2を舞台にした小説が、二つ収録されています
発売当初にも読んで、今回、再読した
当時は、著者の「サバイバル家族」のような実録エッセイを期待していたのですが、よく下調べをせずに買ってみたら、小説で肩透かしを食らった気持ちで、読みました
だからか、表題作へ気持ちが入り込めず、そういう風にはならないんじゃないのかなぁと、少し距離を置いた感覚で読んでいたことを覚えています
それが、久しぶりに読んでみたら、実に面白かったです ちょうど他に、ホラーの面白い小説を読めた直後だったので、初めて読んだ時とは違い、小説に入り込んで読めました 登場人物の経歴も、小説の中では、その人物が歩んだ歴史として、その人物にとって捉えている「自認」の話だと思って読む事できました
表題作の中で、主人公たちや相手方の関係性が、重なる部分にある、人間社会に通底する価値観が、揺れ、時に削れる瞬間が堪りませんでした、所詮は、ルールやマナーや法律なんて虚構の力関係で、生き残れれば正義として、「自認」する歴史を残せるのだと思いました。
K2の話は、山の中で、過ごす乏しさと詫びしさや、無力さが漂っていて、これで、もう登山をしない人生を選べるなぁと自信と決意を再確認できました、山、危ないですから、登りたくないんですけれども、憧れはありますから、だから、登山家の価値観を吸収して、麓まで行く動機と選択肢を消す効果がありました 山、危ないですから。
読み応え抜群のオススメの小説です!
著者に興味を持たれた方は、続けて「サバイバル家族」をオススメします -
本当の登山の話をしよう
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アーバンサバイバル入門
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アーバンサバイバル入門
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Posted by ブクログ
「生きる」ために頭を使い、体を動かしたことがあるか?
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都市に、いや田舎であっても、自分で何から何までやる、という必要がない。というより、その術を身に着けていない。
食べ物ひとつとっても、お金以外で入手するのは1日分だって無理だ、建物が壊れても、乗り物が壊れても、自分ではどうにも出来ない、という人が大多数ではないか。
僕はそういう社会で、その便利さを享受してはいるものの、これはまずいような気がすると、出来る限りのことは「自分でやる」ということを心がけてきた。とはいえ、生き様のようなものではなくて、半ばなまっちょろい趣味のようなものである。
だが。この著者は、そんなものではない。サバイバル登山で知られる著者だが、今回は都市でそれに近いことをやる、というもの。サバイバルという言葉は、営業的な面もあって、実のところは日常のことである。
問題物件とされる不動産を手に入れ、それを極力自分で直し、周囲にあるものを食べる。なんて書くとさらっと終わってしまうから、もうちょっときちんと見ていこう。
「衣」 身を守るということと、自分で治すということ。シベリア抑留者がもっとも重宝したものが針だったという。衣類は生命を左右する最重要装備。
「食」 うまく行かなかったら食べちゃうぐらいの覚悟で、として鶏を飼う。鶏の飼い方も丁寧に開設されているが、バラしかたもまた丁寧で(まだ経験が少ない、としながらも)、さっきまで可愛がっていた鶏が、美味しそうな鶏鍋になる。
みんなが食べれば外来種問題は解決する、として、ミドリガメやアメリカザリガニ、ウシガエルを食べる。これも詳細解説付き。ミドリガメは圧倒的に旨いそうだ。あと外来種じゃないけど、アオダイショウの食べ方も詳しい。
ハクビシンを捉えて殺し、解体する。哺乳類の解体技術はほかの脊椎動物にも応用できるそうだ。
「住」どうしても食のところが目立ってしまうが、手に入れた住まいを自分でなおし、あるいは拡張する。作っているときより悩んでいる時のほうが面白い、としながらも作る。
「考えて、行動し、また考えるということ」と題して著者の考えが記されている。何かがわかるというのは、実は無為に見えるような時間の積み重ねかもしれない、と。ここで「わかる」という言葉を使うのは気が引けるが、よくわかる気がする。
ともかく、自分が世界にどう関わるか、ということを能動的につきつめていくと、こういうことになるのだろう。自分が生きるためのものを、自分の頭と体を使って調達する。このことを、強く強く意識させられる。「生きる」ということはサービス享受ではない。サバイバルというよりも、都市がもたらすものを使ったブリコラージュといえようか。
300ページ超、オールカラーで、まったくもって素敵な本である。書を捨てずに外へ出よう、という気になるね。 -
アーバンサバイバル入門
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Posted by ブクログ
自分の親父や上司だったらと思うとゾッとするが、とても色気のあるいい男だなと思う。どうしても今の日本で生活していると、「死」があまりに自分の生とかけ離れた遠いものに思える。登山や狩猟と向き合ってきた著者の死に対する感覚が新鮮だった。まあ、単純に読んでいて面白い。
小学生の頃屋台でもらってきたひよこが鶏になった。可愛がっていたのにある日学校から帰ると祖父が肉にしていてその晩の食卓に並んでいた。祖父を憎んで、鶏肉には手をつけなかったことを思い出して、あの時食べなかったことを反省した。
こういう生活に憧れはあるが、自分は鶏を絞める事すらムリだな。 -
本当の登山の話をしよう
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