高橋豊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ一家を財力で支配するサディスティックな未亡人。ボイントン一家の人間が自由を手にするためには、専制君主気取りの女王を死に追いやらなければならない。「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃいけないんだよ」という一文から始まるのが魅力的。ただ、一家の人間は被害者以外は薄味というか、あまり記憶に残らないキャラクター造形でレノックスとレイモンドがややこしくて何度冒頭を振り返ったか。部外者サラが一家の人間を救い出そうと奮闘するも、君主にすべて気取られて釘を刺される展開は一種のディストピアもののような趣向で面白い。実はこの出来事が事件の謎を解く鍵となっている…
誰からも憎まれる被害者の設定が、登場人物たちの行動 -
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Posted by ブクログ
【ノンシリーズ】
1939年クリスティー49歳。
元警官のルークは、列車内で同席した老婦人から「自分の村で起こっている連続殺人事件の犯人を知っている」と聞かされる。
その直後にその老女が死亡したことを知る…。
「殺人はとても容易なんですよ」と話す老女のセリフが印象的。やっぱりクリスティーは引き込むセリフが上手い。
元警官のルークが素人探偵役。
読んでる時にド素人の私でさえ気が付くぐらい色々とわかりやすかった。
もしポアロやマープルがいたら秒で解決しそうな気がする。
素人探偵ものを読んでると、やっぱりポアロとマープルの観察力と洞察力はすごいよなと改めて感じる。
面白かったけど、他の作品と比 -
Posted by ブクログ
死との約束ってなんだろ、
と思いながら読み始めた。
毎回クリスティーの小説を読み始める時は「伏線1個1個ぜんぶ拾う気持ちで行くぞ!」と気合を入れる。
しかし、必ず裏切られる!
え~そっちなの??????と思わされる。
それなのに納得がいく。
遠い昔のページに書いてあった一文を思い出して、
やられた…と膝から崩れ落ちそうにはならないが、そのくらい良い意味で期待を裏返される。
アクロイド殺しの時と同じような感覚というか、
あ~そんな情報あったなと。
最高。
ただ、亡くなったボイントン夫人のサディズムについて、もう少しだけ作中で彼女の人生を濃く教えてもらえたら、更に更に大好きな作品になっただろう。
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Posted by ブクログ
小数点があれば3.5点ぐらい。
登場人物紹介を見て、今作は語り手がいるのでマープルは要所要所で出てくるタイプかな?とは思っていたけど、なかなか出てこなくて何度もこれマープルシリーズであってる?と確認した。
マープルが大好きなので活躍が少なめでやきもきしたけど、語り手兄妹のラブストーリーが面白かった。
急に求婚しにいくのが日本では考えられなくて流石だなぁと笑った。
私が読んだクリスティー作品は今のところ全て2回以上事件があるので、山場が多くて面白いな〜と思った。
あとほぼ毎回この人が犯人!?と思うのと、犯人を捕まえるのにまぁまぁ危険な真似をするのがすごい。
理詰めの探偵じゃないからこそ、証