高橋豊のレビュー一覧

  • 喪服のランデヴー

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    ネタバレ

    それは本当に悲しい偶然だった―
    ある夜、ひとつの街角で愛する人を待っていた可憐な少女は理由もわからぬまま命を落とす。

    原因は遥か上空を飛ぶ飛行機から赤の他人が投げた1本の空き瓶だった。
    不幸にも恋人を失った青年は妄執の鬼と化し、原因を作り出した見知らぬ他人の命を一人ずつ狙っていく―


    サスペンスの名手、ウールリッチが手がけた血も凍る西洋版仇討ち物語。
    ウールリッチらしい無慈悲な結末も相まって、青年の虚しさや悲しみがひときわ浮かび上がっている。

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    2011年08月30日
  • チムニーズ館の秘密

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    ちびちびと読んでいるクリスティ。榛野なな恵さんが漫画化したものを読んで、原作を読もうと思っていて。いやー、漫画、うまくまとめたなーと。漫画2回読んで、原作読んで、また漫画読んで。登場人物が多くてなかなか話がつかめなかったんだけど。(わたしがバカ。実はミステリ向きじゃないと思う)。でもおもしろかった。ちょっとどたばたした冒険モノって感じだけど、雰囲気が明るくて、品があっておしゃれで、ロマンティック。わたしが勝手に想像していたクリスティのイメージ。上流階級の人は、ほかの人にどう思われるかなんて気にしないから、恐れを知らず、ときどきすごく馬鹿なことをする、というような台詞があって、なんか勝手に、なるほどーと感心した。それで、謎が複雑になっていったりするわけね、とか。

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    2011年09月18日
  • 動く指

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    ネタバレ

    物語中のロマンスが良い。
    ちょっとひねくれたおてんばな女の子がやがて…
    恋愛ものとして印象の方が強く残った。

    2025年8月再読。
    ロマンチックラブの部分はいいねー。
    映像化してほしい。

    ミス・マープルがする推理を主人公がしていて、それが伏線になっていて、マープルがそこから謎解きをするというワンクッションが面白かった。

    クリスティー作品の恋愛関係にしてはハピエンにまとまっていて良い。
    その周辺にいやなひとがいないのもいいし、勇気あるヒロインを助けるヒーローもかっこいい。
    マイ・フェア・レディ要素もあり。
    ヒロインの理解されない美点を主人公が見抜いてくれるとこが良かった。

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    2025年08月16日
  • チムニーズ館の秘密

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    推理小説は、読んでいる時に間をあけるとダメですね。
    今回は、なぜか、1章読んで1週間あいて、2章読んで1週間あいて、という読み方になってしまったので、主人公がなにをやっているのか、全然、覚えてなくて……。
    前に戻って読んだりしてると、時間の無駄も甚だしい。

    それでも、メインの事件を追いかけていくだけでも、けっこうおもしろいのですが、伏線をことごとく忘れている……どころか、主線のストーリー自体も忘れている印象の軽さは……。
    いや、これは、クリスティのせいではなくて、わたしのせいか?
    多分、間をあけずに読んでたら、おもしろかったと思います。でも、次々、読みたくなるというようなおもしろさではなかったのかな。

    「秘密機関」は、どんどん読みたくなった感じだったので、あれに比べると、こっちの評価は落ちると思います。

    あぁ、でも、最後の主人公の正体は、ちょっとビックリした。

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    2009年11月29日
  • チムニーズ館の秘密

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    王政復古で混乱するヘルツォスロヴァキア国。その石油利権を狙う各国代表が、ロンドン郊外のチムニーズ館に集結していた。秘宝を狙う大泥棒までもが入り乱れるなか、ついに殺人が!事件解決に乗り出したバトル警視以下英米仏の探偵たちは、どんな結末にたどり着くのか?謎が謎を呼ぶ、波瀾万丈の冒険ミステリ。

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    2009年10月07日
  • 暗闇へのワルツ

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    ここまで悪女ぶりを書ききるとは・・・。
    なんとなく映画「カサブランカ」に雰囲気が似ているかな。こっちの方が完全なる愛憎劇という感じでしたが・・・
    こちらも映画化されてるようで、機会があれば是非観てみたいです。

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    2009年10月04日
  • 殺人は容易だ

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    タイトルと同じ言葉を、最後に犯人が言う場面が狂気じみていた。確かにこの犯人の言うとおり、ちょっとしたことで犯罪を犯せてしまえるのが怖い。知人Mさんは「ラブストーリーだと感じた」とのこと。そんな要素もありつつ、事件の解決へと進展していく。

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    2009年10月07日
  • 喪服のランデヴー

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    ドラマ版の方をお薦めしたくて紹介。原作は未見です(おい)。
    自分の地位を守るために1人の女性を殺害してしまった4人の権力者。毎年、彼女の命日に1人ずつ4人の愛する人が殺されてゆく。そこには女性の婚約者であった青年の影があった・・・。まぁ復讐劇ですわ。物凄い切ない。ドラマは全5話で、ちょっと淡白で説明不足ですが、良く纏まってて面白いと思います。DVDにならないのかなー・・・。

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    2009年10月04日
  • 死との約束

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    ネタバレ

    強権的な母が死んだ。ポアロは容疑者たちの話をそれぞれ聞いて真相を突き止める。

    毒親を書いたクリスティー。ポアロが一人ひとりから話を聞いて、鮮やかに提示する。みんな殺せるチャンスがあった。嘘をついたのは誰なのか。あれだけボイントン家の心理状態に注目して、犯人はまさかの一家と直接関係のない人。これだけ聞くとひどい話かと思うが、推理の流れが鮮やかで読ませる。

    母に反抗できない夫レノックスを一度は見捨てるかと思いきや、結局夫を選ぶネイディーンの心の動きの描写がよかった。こういう女性の描き方が好きだ。

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    2026年10月25日
  • ヒッコリー・ロードの殺人

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    ネタバレ

    完全読破の最低に近い評価につられて読むのが後回しになったが正直結構面白い。類似で優れた作品がたくさん出た今となっては、という但し書き付きの採点はフェアなのか?電球の理由が子供っぽく間が抜けているというのは同意できるけど…
    ばらばらのモノに連続性を持たせて覚えるという、角の3本ある貴婦人ゲームのコツを導入にして、盗品の順番から裏に隠れたストーリーを当てていく推理という構成が、丁寧な教科書の応用練習問題のようで勉強になる感じ。日常に活かせたら頭良くなりそう!
    読み進めにくい 本を読んだ後のアガサクリスティは、大きい文字でサクサク進んで1日で読み終えてしまう、読書能力の潤滑油だと思う。
    犯人像は「ゼロ時間へ」に似ていて、モデルがいたのかな?推理小説では犯人の性格のクズぶりが印象的な作品多いが本作もかなり。後でドラマを見たら演者がコリン・ファースの弟だったらしい。見た目感じの良い若者感がぴったりだった。逆にモテ役の人がいくらなんでも老けすぎじゃない?
    緑色が好きな人はわがまま、という 持論を持っている人がいたの思い出した、自分も緑割と好き。
    ミス・レモンのお姉さん、オリエント急行の殺人の中心人物と同名?
    潜入捜査官に物語の終わりで唐突に彼氏ができる展開はクイーンの初期長編作品を思い出した。
    途中アキボンボ 死亡フラグと思ったが、そういう展開にならなくてホっとした。

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    2026年10月26日
  • 死との約束

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    ネタバレ

    アガサ・クリスティー大全集で星5つだったので期待して読んだ作品。

    ボイントン夫人の性根の悪さには納得。誰かをいたぶっていないと生きている意味がない、というような人で、一度ターゲットを決めたら徹底的に追い詰める。あれだけ人を苦しめていたら、誰かに殺されても仕方ないと思ってしまうほどだった。

    ただ、ボイントン家の娘たちにはかなり引っかかった。母親に支配されてきた被害者なのは分かるけれど、あまりにも自己中心的。結局、自分のことばかり考えているように見えて、「あなたたちも大概じゃない?」と思ってしまった。

    そして一番気になったのがサラ。ボイントン家とは何の関係もない部外者なのに、「自分がこの家族を変えなければ」という発想になるのがどうしても理解できなかった。いや、あなた部外者ですよね?と思ってしまう。しかも、出会ったばかりのレイモンドとすぐに恋に落ちる展開も、正直あまり腑に落ちなかった。

    犯人がウエストホルム卿夫人だったのも、「え、そこ?」という感じ。最初の頃に事情を聞かれて、服装について話していたくらいの印象だったので、最後に犯人として出てきたのはかなり唐突に感じた。

    さらに、最後はポアロに追い詰められたウエストホルム卿夫人が自殺する。『アクロイド殺し』のときと同じように、ポアロが犯人を自殺へ追い込んでいるようにも見えて、「ポアロ、そこまでやるの?」という気持ちになった。

    作品として評価が高いのは分かるけれど、私は謎解きそのものよりも、登場人物たちの行動に「いやいや、それはおかしくない?」とツッコミを入れながら読んだ作品だった。

    でも、こういうふうに登場人物に納得できないところがたくさんある作品ほど、読後にあれこれ話したくなるので、これはこれで面白かった。

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    2026年08月23日
  • チムニーズ館の秘密

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    元首相の回顧録を巡る政治の陰謀、王位継承問題、石油利権の争い、そして殺人事件と大泥棒の影――。 スケールの大きな要素がこれでもかと詰め込まれているのに、ラストの鮮やかな着地には唸らされる。ポアロやマープルの緻密な謎解きとはまた違う、ロマン溢れる雰囲気がとても新鮮で面白かった。本作で初登場の敏腕刑事・バトルのキャラクターも魅力的。クリスティのノンシリーズもこれを機に読み進めてみたい。

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    2026年07月05日
  • ヒッコリー・ロードの殺人

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    自分の中で勝手にイメージしているポワロのイメージと今までで最もかけ離れていたのであまり楽しめなかった。(翻訳のせいで)話し方が変なんです、姿形から人格までが別人に感じられた。私がいちばん好きなのは田村隆一訳のポワロ。

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    2026年03月12日
  • 死との約束

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    事件がなかなか起きないので前半少し飽き始めていた。事件そのものはトリックを使ったものではなく、容疑者の証言の聞き取りを中心に解明していくのだが、辻褄の合わないところがあることから、誰かが嘘をついているか思い違いをしているか。一見無関係に思えるような証言もポアロは決して軽視することはない。終盤で、『この人が犯人だとすると』『この人が嘘をついているとすると』など、いろんな仮説をたて、真実をつきとめる彼は人の心理から謎を解くスペシャリストだ。

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    2026年02月07日
  • ヒッコリー・ロードの殺人

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    アガサ・クリスティ4作目。
    少し人種差別的な表現が嫌だったけど、当時の時代背景を考慮すればしょうがないのか。
    合計で3人も亡くなると思わなくてびっくりしました。最後は全部繋がっていて無駄な話が無かったのも良かった、流石クリスティ!
    次は何を読もうかな!

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    2026年01月15日
  • ヒッコリー・ロードの殺人

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    ポアロの秘書レモンの姉ハバード夫人が寮母をするヒッコリー・ロードで、リュクサックやスカーフがズタズタになったり、インクがぶちまけられたりという事件が発生。その中のいくつかをやったと自供したシーリアは次の日コリンと婚約すると発表。発表後すぐに寮で服毒される。
    シーリアが殺害されるまでに細かい事件がたくさん起きて深い意味があるのかと思えばそんなでもなかった。誤魔化し的な意味で木を隠すなら森みたいなもんで。
    家宅調査から密輸疑惑が出て、麻薬、偽装パスポート、知りすぎた人達が殺されてくる展開でそんなにひねりがあるわけではなく、人格不適合者がそのまま捕まる。

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    2026年01月12日
  • 死との約束

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    「クリスマスにはクリスティーを!」
    ……ということで、この時期になるとなぜか赤い背表紙の本を手に取ってしまう。私にとって、年末といえば「第九」よりもクリスティーですねぇ。

    「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃいけないんだよ」
    というスリリングな台詞で始まる本作。
    彼女とは誰なのか?この会話の主は一体?
    謎は深まるものの、中近東シリーズの『ナイルに死す』と同じくなかなか事件は起こりません。
    そもそもこの作品、被害者は一人だし捜査の展開としても、ただ淡々と関係者との「会話」で進んでいきます。
    だけれども、「この中に確実に嘘をついている人がいる」という視点で読むとこれが面白い!
    なぜその供述を?誰かをかばっている?誰を?
    お決まりの解決シーンでも、あらゆる「可能性」が挙げられ、「それで真犯人は誰なの〜?!」とやきもきしながら読み終えました。

    今作のヒロイン枠であるサラ・キングはクリスティー作品にたまに出てくる”だめんず製造機”ですし、ちょっと刺激が足りない気もしましたが、やっぱりクリスティーは面白い(あと何回この台詞を言うことになるでしょうか……)。
    そうそう、「オリエント急行」に触れられて苦笑気味のポアロさんも印象的でした。あれを引き合いに出されちゃうとねぇ……。

    ポアロシリーズは残り9作。
    じっくり堪能していきたいと思います。

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    2025年12月20日
  • 死との約束

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    ネタバレ

    一家を財力で支配するサディスティックな未亡人。ボイントン一家の人間が自由を手にするためには、専制君主気取りの女王を死に追いやらなければならない。「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃいけないんだよ」という一文から始まるのが魅力的。ただ、一家の人間は被害者以外は薄味というか、あまり記憶に残らないキャラクター造形でレノックスとレイモンドがややこしくて何度冒頭を振り返ったか。部外者サラが一家の人間を救い出そうと奮闘するも、君主にすべて気取られて釘を刺される展開は一種のディストピアもののような趣向で面白い。実はこの出来事が事件の謎を解く鍵となっている…
    誰からも憎まれる被害者の設定が、登場人物たちの行動・証言をより複雑にして、不可思議な状況が出来上がるという趣向もいい。あのクリスティーの名作の亜種みたいな印象だ。

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    2025年10月20日
  • 死との約束

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    ボイントン夫人が、(見た目が)荒れ地の魔女のイメージで読みやすかった。

    今回のポワロは、多数のおしゃべり好きな人達から話を聞くから、辛抱強くしている場面が面白い。

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    2025年10月14日
  • 死との約束

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    ペトラ遺跡は、『インディ・ジョーンズ』のはるか昔に、クリスティが舞台に使っていたのだねえ。
    「殺さなくては」という家族の会話を耳にしたポアロ。それは独善的な母親に支配された、金持ち一家の子供たちの言葉だった…。
    供述の矛盾をつく謎解きと、あーこういう人いるよねえってキャラ作りがやはりお見事。

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    2025年09月12日