高橋豊のレビュー一覧

  • 喪服のランデヴー

    Posted by ブクログ

    飛行機から投げ捨てられた空き瓶によって、ひとりの娘の命が奪われた。彼女の恋人だった青年はその飛行機と乗客5名をつきとめ、…やがて、その乗客たちの妻や恋人に、次々と死が訪れる。
    『幻の女』や『暁の死線』ほど知られていないように思うが、個人的には最も好きな作品のひとつ。全編にウールリッチ/アイリッシュ独特の空気が濃く漂う。これは、失われた愛を悼む物語。5つのエピソードは、それぞれが完成された短篇小説のようで、何度でも読み返したくなる。

    0
    2009年10月04日
  • チムニーズ館の秘密

    Posted by ブクログ

     ずばり面白い!!読んでいくうちにスピードが加速しいく!!登場人物が多いので、頭に入れるのに苦戦するが一度入ってしまえばこっちのもの!!主人公が殺人事件に巻き込まれる!!彼は白なのか黒なのか!?信じていたものが簡単に裏切られ、すべてが怪しく感じてしまう!!
     とにかくわくわくどきどきの展開に心臓が落ち着きません!!

    0
    2009年10月04日
  • 暗闇へのワルツ

    Posted by ブクログ

    「幻の女」読んで以来、一時期読み漁った作家さん。ストーリー展開は大体いつも同じパターンなのに引き込まれるし、心理描写も興味深いし、表現もなんとも叙情的でロマンチック。美しい言葉、セリフ回しにため息がでます。ヒロインの正体が判明するまでの話だとデュ・モーリア風ですが、この作品ではその後の展開がメインになります。悪女の道徳観念の欠如や狡猾さが分かっているのに、それでも読者も惹きつけられる。それこそルイスのように、理屈じゃなく彼女が彼女であることに魅力があるんです。こんな女性を描ける想像力と文章力。いつまでも読み継がれていってほしいです。

    0
    2009年10月04日
  • チムニーズ館の秘密

    Posted by ブクログ

    初めて読んだクリスティー。最後の大どんでん返しが最高。ちょっと現実離れした登場人物や設定もワクワクさせてくれます。

    0
    2009年10月04日
  • 死との約束

    Posted by ブクログ

    ポアロシリーズ。
    名探偵の悲しい宿命とばかりに、旅先でも事件に遭遇しちゃうポアロ。エルサレムを訪れたら、そこで殺人事件の捜査依頼を受けることに。

    冒頭はなんとも不穏な台詞で幕を開ける。
    その台詞は夜のしじまに流れ出て、あたりを漂い、やがて闇の中を死海の方へ消えていった、という表現…なんて痺れる詩的な導入なんだろう。。

    母親がサディスティックで家族を支配的に束縛しているボイントン家の関係性と、この家族と複雑に絡み合う外部の人たちとの利害関係が面白い。その後に発生する殺人事件が単調にならず、それを鮮やかに紐解く様子がとっても痛快だった。

    同じ中東の旅情モノ『ナイルに死す』と雰囲気が似ていてな

    0
    2025年11月26日
  • 殺人は容易だ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ドラマが放映されることを知り、それなら、とドラマの前に原作を読みました。これからドラマ視聴します。

    ポアロやマープルも出てきません。
    素人探偵であるからこその思い込み推理で、読者の私も一緒にあーでもないこーでもないと考えさせられる。
    ブリジェットとの会話でその思い込みに気づき、犯人にいよいよ迫る…かと思いきや、読者は気づきます。クリスティーがここで終わらせるはずはないと…。そいつが危険よぉー!!早く助けてー!!

    犯人の動機にぞっとしました。

    0
    2025年10月13日
  • 動く指

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ミステリとして犯人は分かりやすかったですね(笑)しかし、ジェリーとミーガンの関係が面白くって(笑)単純な話ですしベタベタな展開になってますが面白かった(笑)今までのミス・マープル・シリーズの中では一番面白かったです(笑)ミス・マープルの出番は少なかったけど(笑)

    0
    2025年10月10日
  • 殺人は容易だ

    Posted by ブクログ

    ドラマの放映があった時に、未読なことに気づき、視聴を中止してまず本作を読破。
    変わらずのクリスティレベル。
    クリスティ読んでる人なら、犯人は比較的早めにアタリがついてそう。
    それなのになんでこんなに読ませるんだろう。
    こういう本を読んだあとは、次に読む本がペラペラに感じたりするのである意味困ります。

    0
    2025年09月30日
  • 死との約束

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    エルサレムを訪れたポアロが聞いた殺人計画。やがて中東を旅行中のポイントン夫人が殺害される。元刑務所の看守で義理の息子や娘たちを支配する暴君だったポイントン夫人。

    昔、映画館で『死海殺人事件』を見たときはあまり面白く無かった気がするけど、原作の方は面白い。
    ポイントン家の人たちにイライラしたりするけど、事件の展開はとても良い感じ。

    0
    2025年09月20日
  • ヒッコリー・ロードの殺人

    Posted by ブクログ

    ポアロが全然出てこない〜泣 最後のトリックはもしかしたらそうかも?と思ったものだったけど、こんな複雑に絡み合ってるとは思わなかった。やはりアガサクリスティー天才だ。

    0
    2025年08月27日
  • 動く指

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    クリスティのミス・マープルシリーズ3作目。

    戦争で負傷した軍人のジェリーは、医師に勧められ妹のジョアナと閑静な田舎の村に引っ越してくる。その頃村では、誹謗中傷の手紙が誰彼構わず届いていた…

    マープルシリーズの3作目だが、マープルの出番がほぼない笑。なのでノンシリーズ作品のよう。
    ジェリーとジョアナのトンチンカンなやりとりや、ロマンス要素も楽しみつつ。ただ、嫌な奴はとことん嫌な描かれ方をしている。
    トリックというか犯人は分かりやすいか。犯人へ至るまでの推理が良い。
    ラストも爽やかな読み応えで良かった。

    0
    2025年07月31日
  • 死との約束

    Posted by ブクログ

    『アガサクリスティ完全攻略』で本書が★5になっていたので読みましたが、そこまでではなかった。というか、本書の前に読んだ『葬儀を終えて』があまりにもよ過ぎたのかも知れません。

     「いいかい、彼女を殺してしまわなければいけないんだよ」という会話をポワロがホテルで耳にしてから物語が始まります。エルサレムへの旅行中のこと。
     その話をしていたのは、ボイントン一家の次男と長女。ボイントン一家の母親(長男・次男・長女にとっては継母)は子ども達が幼き頃からマインドコントロールして支配し、反抗できないようにしてきた。それなりに年を重ねているのだから、もう少し抗ったらいいのにと思うけれど、母親の言いなり。そこ

    0
    2025年07月13日
  • 動く指

    Posted by ブクログ

    ミス・マープルシリーズ③

    静養のため、妹のジョアナと共にリムストックへとやって来たジェリー・バートンは、誹謗中傷が書かれた差出人不明の手紙を受け取る。バートン兄妹は一笑に付すが、この町では以前から人々を誹謗中傷する手紙が出回っていることを知る。
    そんな中、手紙の内容を苦にして、自殺者が出てしまう。

    誰が、こんな手紙を書いて町中にばらまいているのか?
    なぜ、こんなことをしているのか?
    自殺か他殺か?

    田舎の個性的な面々は、誰もが無関係なように見えるが、誰もが怪しくも見えてくる。
    謎ばかり深まる。

    しかし、ラストにマープルが登場し、謎の根本をシンプルに示す。
    うわぁ~スッキリ!視界が一気に

    0
    2025年06月03日
  • 動く指

    Posted by ブクログ

    おもしろかった!
    あれ?セント・メアリーミードじゃないの?ってなったけどちゃんとマープルさん出てきた
    恋愛模様もかなり好きな設定で最後までドキドキしながら楽しめた

    0
    2025年05月31日
  • 死との約束

    Posted by ブクログ

    1938年の作品
    エルキュール・ポアロシリーズ長編16作目。

    あらすじ
    エルサレムを訪れたポアロがたまたま耳にしたのは、「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃいけないんだよ」という男女の囁きだった。

    ヨルダンに旅行に来たツアー客の1人である医師のサラ・キングは妙なアメリカ人の家族と居合わせる。その家族は揃いも揃って家長のボイントン夫人の権力の支配下にあり、自由を奪われていた。サラは、息子のレイモンド・ボイントンと友人になり、彼らを救いたいと考えていた。しかし、かつて刑務所の看守だった夫人は、子供たちにサラとの交流を禁止する。腹を立てたサラはボイントン夫人を非難するが、夫人は「私は、行動も名前

    0
    2025年05月03日
  • チムニーズ館の秘密

    Posted by ブクログ

    ポアロシリーズでもミスマーブルシリーズでもないミステリー。
    誰が誰なのかっていう問題がずっとあって犯人推測できなかったし、主人公の正体も見破れなかった。本当にアガサクリスティーの頭脳には完敗だ。

    0
    2025年04月17日
  • 動く指

    Posted by ブクログ

    こちら、正直あまり期待せず(未読のマープルものだから……)くらいのテンションで読み始めたのですが、クリスティー作品の中で一二を争うくらい好きかもしれません(”面白い作品”でなく”好きな作品”部門で)。なんだかずっとニコニコしながら読んでいました〜(´⁠ω⁠`⁠*)

    そもそもあらすじの「ミス・マープルが若い二人の探偵指南役を務める」からしてうーんという感じなのですが、読み終わってみればマープルさんの出番はほぼナシ!なんなら、途中までノンシリーズだと思い込んでいたくらい。
    ですので、マープルものだと意気込んで読むとちょっぴり拍子抜けかもしれませんね。ノンシリーズにマープルさんがゲスト出演、くらい

    0
    2025年03月17日
  • 死との約束

    Posted by ブクログ

    近中東舞台の旅行モノ
    今作もパズルのようで完成図が美しいですね

    心理と事実を元に多角的に仮定を検証…真相を追及と言う
    論理に納得させられつつも、ここまで説明がつくのかと悔しさを感じます…

    優先して読む作品ではないかなーと言う印象ですが旅行はワクワクしますし、物語も面白く読みやすいので是非!

    0
    2025年03月16日
  • 死との約束

    Posted by ブクログ

    「わたしは決して忘れませんよ。よく憶えておいてね。わたしは何一つ忘れていませんよ」
    ほんとうのホラーは、人のこころの中にある。

    恐るべきマザーにより支配されたポイントン家の人々。
    第一部はこの話の主人公たちがこの物語の彩りを掻き回すように着色する。
    ここでのポワロはまるで“ひょっこりはん”のように、物語のちょっとした端っこに顔を出す程度。

    事件発生後の第二部になり、ポアロは本来の位置に着く……。

    アガサ・クリスティーのミステリーは、本当に色々な展開を楽しむことができる。
    最終的には謎の解明になるが、その結果がそんなに重要ではない時もある。
    このお話はまさにそう、過程での登場人物のあやふや

    0
    2024年09月27日
  • 死との約束

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    面白かったなあ…
    この本を原作とした三谷幸喜のドラマが再放送するのを知って読んでみた。三谷幸喜は「地味だけど面白い」って言ってたけど、たしかにめちゃくちゃ面白かった。
    個人的には『ナイルに死す』や『メソポタミヤの殺人』より好き。
    作中に登場するエルサレムやペトラの風景がピンとこなかったので、ネットで画像検索しながら読んだら楽しかった。
    あと三谷幸喜のドラマのキャストを見て、登場人物のイメージを掴みながら読むのも楽しかった。
    ただ、当時のヨーロッパの人の中東地域への価値観や宗教観はやっぱり理解できてないので、そこは仕方ないかな〜という感じ…

    「彼女を殺してしまわなければならないんだよ」というセ

    0
    2024年09月09日