岩波明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
女の子の発達障害は見逃されやすく、社会人になったり主婦になったりしてから支障をきたして発覚することが多いのだそう。
読んでいて、ますます自分がADHDなのではという確信を深めたのだけれど、巻末のセルフチェックリストでは思いのほか該当せず。
悩んでるなら思い切って受診してみるのも有りとは思いつつ、なんとなく躊躇っているのが現状。とりあえずはいろいろ本を探して読んでみよう。
ゲストの沖田×華さん、名前に見覚えがあると思ったら、先日読み終えたばかりの『特殊清掃人』の参考文献の著者ですね。ADHDとLDの診断を受けているそうで、ご幼少時からとても苦労してきたよう。とはいえ、それを語る際の明け透けな対談 -
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「心の病」を正しく解説しようとした労作です。前書きでは同業者で売れっ子の福島章の杜撰な学説開陳や森昭雄教授の無知などを批判しています。
本書は現場での自身の体験をふんだんに取り入れながらも、断定を避け、あくまでも症例の1つとして扱っているところに誠実さがある。
人は追い込まれると、自分以外の何かのせいにすることで安心感を得る。その1つが、「心の病」という漠然とした病名です。彼らは、病気だと診断されることを求め、精神科医はもっともらしい病名をつけることで金を稼ぐ。一見すると、誰にも迷惑をかけていないようだが、本当に治療すべき病気(もどき)を医者と患者で隠蔽する可能性や本来治療の必要がない人を薬漬 -
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ネタバレ■感想:
この本の内容のほとんど(6章中5章分)が過去の偉人や天才と呼ばれる人物を挙げて「天才は、何らかの発達障害や精神疾患と結びついていることが多い」ということをつらつら書かれている。
Ex)野口英世やモーツァルトは浪費癖があった。これはADHDの特性の一つ(衝動性の症状)。
んー新しい発見はないかな?と思っていたら最終章にて、天才を殺す社会について述べられいた。イスラエルやアメリカでは国をあげて「才能の育成」(天才の保護育成)に力を入れているらしい。
一方、日本の教育システムや日本社会は平均を重んじる傾向にある。今後、国民の平均点の向上に重きを置いた教育システムの抜本的な変革、様々な子 -
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ADHDが認知されてきています。
少なくない割合の人たちが該当していると言われていますね。
症例が詳しく出ているのですが、これらが極端な部類なのかと言えば、恐らく違っていて、4-5%はいるであろう現状の、突出した一部の症例と思われました。
では周りにいる軽症または境界のところにいるひとたち、その人たちはどうなのだろうか、その人たちは自覚しつつ暮らしているのか、そうではないのか。
好きな分野には力を発揮できるので、その分野を生かしてもらえればいいのですが、周りの理解も、やっぱり必要ですよね。
理解を得られるかどうかというと、やはり離婚に至る例も多いと書かれていました。
そうだよなぁ、と思いま -
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ADHDやADHは、他の障害を含めて互いに関連していて、とくに幼児期の診断においては、これらを区別することは困難であることを学んだ。
それを含めた様々な理由により、診断を下すのが困難である。血液検査のような測定できる指標がないのも、医師の大変さが想像できる。
成人期ADHDの特徴も挙げられていて、私もそれなりに合致しそうな感じがする。遺伝性もそれなりにあり、両親の様子もしっかりヒアリングする必要があるとのこと。すべての担当医師がじっくり対応してくれていることを望む。
成人の発達障害の患者さんは、受診先に困っているようで、医師数の増加と、患者が探しやすい(担当分野を明示する)ように、業界とし -
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ネタバレ著者が発達障害、特にASD(自閉症スペクトラム)、ADHD に精通しており、誤診が多い特徴等を含め、発達障害についてわかりやすく説明されている。
特に印象的であったのは、ASD とADHDの差だ。ASDは「対人関係の障害」「常同的な行動パターン」が特徴であり、対しADHDは「多動・衝動性」「不注意」が特徴であるが、ADHDは衝動性ゆえに、他者の気持ちを鑑みる前に思ったことを口にしてしまう等、一見対人関係の障害と類似した傾向が見られる場合がある。
すなわち、ASDの場合はそもそも他者に興味がないため、対人関係を築かないが、ADHDの場合は、他者と関係を築きたくとも、目の前の刺激を優先してしま