石川智健のレビュー一覧
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立川署の刑事2人が自然死と判断された女性の日記の内容が気になり、休日を利用して動く。
女性は、離婚していたが息子がいてその成長を喜んでいるかの内容が記されていた。
だが彼女の息子は幼い頃に亡くなっていたのだ。
身寄りのない彼女の死を残された人に伝えるべく、2人が行った先は、西多摩郡にある二荘村である。
村ならではの伝統や風習、そして言い伝えなど。
まさに一昔前のサスペンスドラマでも見てるかのよう。
人を喰らうという噂のある村。
亡くなっているはずの息子を監禁しているという村の三役やその彼が逃げたという後に次々とおこる殺人事件。
終幕での語りにいったいこれは…となる。
2人の刑事 -
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石川智健『警視庁暴力班』朝日文庫。
型破りの元スポーツ選手たちで組織された警視庁暴力班がアメリカから日本に渡って来た連続殺人鬼ジョン・ホワイトに挑む。
警察組織の闇と日米の微妙な関係を背景にした警察小説であるが、全てに於いて物足りない。
連続殺人鬼の背景も描き切れていないし、あれだけ手こずったはずが最後はあっさり捕まるし、微妙な立場に立たされたキャリアの北森も何となく助かった感じで、全てが納得出来ない不満足な内容だった。
警視庁暴力班と呼ばれる警視庁組織犯罪対策特別捜査隊特別班を率いるキャリアの北森優一は4人の部下たちが度々起こす暴力沙汰に辟易していた。
北森は政治家の父親が日米関 -
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警察の人事交流で、八丈島へ行くことになった刑事の薫と赤川。特に事件もなく、非番の日、赤川の同級生が研究のため八丈島の近くの無人島へ行くこともあって、二人も同行した。そんな時、遠くの方で謎の客船を発見。近づいてみると、中には七人の若者がいた。クルーザーが壊れて、救命いかだで漂流していたところ、この客船を発見したという。
その時、客船が動いた。誰もいないはずなのに。客船内は色々不可思議な点があり、状況は困惑だらけな中、連続殺人が起きる。
序章から、復讐劇が始まるというゾクゾクした展開でしたが、読み終わった後、改めて振り返ってみると、色々不要な要素があるように感じました。
基本的には客船内での -
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なにからなにまで中途半端でもったいない - 石川智健「本と踊れば恋をする」 ★★★☆☆
なんてもったいないんだ。主役の3人はきっちりキャラをつけているけど、活かしきれていない。贋作師と古本探偵の関係を深堀したほうがいいし、それぞれのうんちく的なものをいれればもっと広がっただろう。一話完結ものなんだから、各話で古本の中身を引用したような展開にすれば魅力的になったのに。何よりも何故本が盗まれたかの謎を全話を通じて縦軸として描かなきゃモヤモヤしたままで終わってしまう。
素材はいい。話もそれぞれを見ればいい。ただ、とおしてみるとやるせない感じですね。