石川智健のレビュー一覧

  • エレガンス

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    厳しい管理体制で抑圧されていても、自分の感覚を守ろうとしている人たちの生きる力を感じられる力強い作品。   
    戦時下で人々の神経が過敏になっている様子や、空襲の地獄のような惨状がとても丁寧に描かれている。
    美しくいること、写真を撮ること。
    死と隣り合わせの市井の人たちの矜持にじんわり胸が熱くなった。

    余談だけど、紙質が滑らかで触り心地に癒された。

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    2026年02月12日
  • エレガンス

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    ネタバレ

    ミステリーとしては、犯人が登場した瞬間でわかってしまうから、そこはイマイチ。というか…動機がやはり、納得し難い。
    でも、戦時下の描写が素晴らしい。最後、みんなが千世を助けてくれるあたりが素晴らしいを通りこして辛い。
    1人になった千世が強く逞しく生きてくれることを願う。あの当時の全ての日本人が千世だったんだな。と思うと、その後の発展を経て、今の自分がいることを感謝しなくてはいけないと感じた。

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    2026年02月01日
  • ため息に溺れる

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    ネタバレ

    名家の婿養子の自殺に隠された真相の調査を署長命令で任された女刑事・薫。

    事件の真相としてはそこまでどんでん返し!という訳ではないかも。
    エピローグで語られる指月の生き方については仕方ない部分もあるのかな…と思ってしまった。

    自分が傷つかないために他人を傷つけない
    自分が傷つくのは死よりも恐ろしい
    そんな風に生きざるをえなかった指月が、人を利用しながらでも家庭というものを知り一時でも安らぎを得られていればいいのになぁ…

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    2025年12月15日
  • ゾンビ3.0

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    『宮部みゆきのおすすめ本』で紹介されていた一冊

    宮部さん曰く、
    『私と同じようにゾンビに苦手意識のある方にも安心してお勧めできる、本書はゾンビパニック・スリラーではなく、上質の謎解きミステリーだ。』

    わたしは宮部さんの反対で、ゾンビ映画はあれこれ観ていて(ブラピ主演の『ワールド・ウォーZ』が一番好き)、ドラマ『ウォーキング・デッド』シリーズ全部観て、マンガなら花沢健吾『アイアムアヒーロー』全巻読んでいる

    なので手の内は知り尽くしている (^^)

    しかし!

    『超自然現象や魔法でゾンビになるのが元祖であり、言うなれば"ゾンビ1・0"で、ウイルス説や細菌説が"ゾンビ2・0"ってところですかね。』

    確かにわたしがこれまで観たり読んだりしてきた作品は"ゾンビ2・0"までだった
    そして"ゾンビ3・0"はそう来たか!!

    医療サスペンスとか好きな人にもオススメです!

    One book introduced in the 『Recommended Books by Miyabe Miyuki』

    According to Miyabe-san,
    "This book can be safely recommended even to those who, like me, have an aversion to zombies. It is not a zombie-panic thriller, but a high-quality mystery puzzle."

    Contrary to Miyabe-san, I have watched various zombie movies (my favorite is Brad Pitt's "World War Z"), have seen the entire TV series "The Walking Dead," and have read all volumes of the manga "I Am a Hero" by Kengo Hanazawa.

    So, you could say I've explored this territory quite thoroughly (^^)

    However!

    "The original zombies were created by supernatural phenomena or magic, so you could call that 'Zombie 1.0,' while the virus or bacterial theory is 'Zombie 2.0.'"

    Certainly, works I have seen or read so far mostly fall under "Zombie 2.0."
    And then, "Zombie 3.0," I didn't see that coming!!

    I recommend this also to someone who likes medical suspense novels!

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    2025年09月22日
  • ゾンビ3.0

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    ネタバレ

    タイトル通り、ゾンビ小説。唐突に大量発生し、猛威を振るい始めたゾンビに対し、その原因を追究する研究員たちの物語。研究所に立てこもるというシチュエーション自体はいわゆる「ゾンビ物」ではあるものの、過去にあったゾンビ物に関する情報を全てふまえた上で新たなゾンビ像を構築しており、対抗策もフィクションではなく、本当の現代医学を用いていたり、本当にゾンビが誕生する未来を見据えた内容にしたのだと思えた。タイトルの「3.0」に込められた心意気やよし。ていうかなんか偉そうだな。

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    2025年07月29日
  • ゾンビ3.0

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    なかなか痺れる展開だった。
    ゾンビを題材にしたパニック物は多々ある中でも上質な部類に入る作品と思う。
    途中、世界各地からリアルタイム配信をする人たちの様子が描かれていたが、ゾンビという未曾有の危機に世界中が一斉に襲われたなら、今起こっている争いごとなど小さなことと考え、一致団結して立ち向かえるのだろうな、と思った。
    だからといってゾンビが闊歩する世界に住みたいとも思わないのは言うまでもない。

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    2025年05月29日
  • ゾンビ3.0

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     WHO(世界保健機関)の新着記事に、まるでネットニュースかのような記事の見出しが載った。『原因不明の病気蔓延によって、人が凶暴化する可能性。当局が警戒』という内容で、感染症かどうかも定かではない事象は全世界に爆発的に広がり、日本も例外ではなかった。〈ゾンビ〉としか思えない人間の出現。新宿区戸山にある予防感染研究所で働く香月百合をはじめとする所員の面々も迫りくる謎の事象の猛威から身を守るために、研究所に籠城を決意する。人が人を食い荒らし、噛まれてもないのに〈ゾンビ〉化する人まで現れ、感染症か人為的なものか原因も分からないまま、騒ぎは大きくなっていき――。

     というのが本作の導入。変容していく世界の〈謎〉を解明しようとする研究者の姿を描いた壮大なパニックサスペンスで、物語の後半に突きとめられる〈ゾンビ〉化の原因はとてもユニークだな、と思いました。反面、どうしても『変容していく世界の真実』という部分に焦点が当てられているため、個々の心理(恐怖や不安、葛藤)の比重は控え目で、個人的に極限状況下の心理的な恐怖がそんなに感じられなくて、すこし寂しくはあったのですが、スピーディーに二転三転していく展開は楽しく、ミステリとしても、「あっ、こんな序盤に意外な伏線が」と気付かされる秀逸さも魅力的でした。

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    2025年02月06日
  • 闇の余白

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    ネタバレ

    犯罪は良くないけど、誰しも守りたい人がいると
    言う事を強く受け取りました
    その為にここまで準備出来て実行に移す執念と
    頭の良さには驚きました
    現実にも児童養護施設の方の性被害などが
    ニュースになる事もあるので
    悲しいけど現実にあるんだと思いました

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    2025年01月11日
  • ゾンビ3.0

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    ネタバレ

    ゾンビ本、久しぶり。原因を探る過程に、サブストーリーを組み合わせ、タイムリミットの設定、何故いるのか不明な外来者などをバリア内に閉じ込めて、一気に読ませてくれる。コロナ禍を経たからこそ可能性がある原因。解決が早急過ぎるのは少し疑問だが、原因究明の過程はミステリーそのもの。エピローグはいらなかったかな。

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    2025年01月01日
  • ゾンビ3.0

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    世界中で始まったゾンビ化の謎を、研究者たちが解き明かそうとするお話。ゾンビ物としては比較的オーソドックスな形でスタートしますが、ゾンビ化の原因や過程はこれまでにないものだと思います。過去のゾンビ物も踏まえた作品になっているので、ゾンビ造詣が深い方ほど楽しめるかもしれません。

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    2024年12月31日
  • エウレカの確率 経済学捜査員 伏見真守

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    経済学から事件を解いていくスタイルが新鮮だった。

    経済学とプロファイラーが出てきたけど
    刑事とは違う色々な専門家が出てくるミステリーは
    結構好みかもしれない。

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    2024年07月07日
  • いたずらにモテる刑事の捜査報告書

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    警視庁捜査一課予備班に所属する、そこそこイケメンの久保と絶世の美男子日向刑事が2件の事件を解決します。
    予備班なんてあるんだなとか、校閲の仕事面白そうだな、と思いながら読みました。見た目が良すぎるとそれだけで人が寄ってくるので、傲慢になりがちですが、日向刑事は中身もイケメンだったので、本の中の人物を実在化できるならぜひみたいなと思いました。

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    2023年11月05日
  • 断罪~悪は夏の底に~

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    『絶対的な悪は存在しない。同様に、絶対的な正義もない。』

    警視庁捜査一課の青山 陽介は、担当の殺人事件で犯人と目された男とは別に真犯人がいると睨んだ。

    そして、不審な行方不明事件が続く武蔵野東警察署に出向く様、検事の稲城から指示される。

    そこで出会った検案医・夏目 橙子に不審の目を向ける。
    彼がたどり着く驚愕の真実とは?

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    2023年10月28日
  • 闇の余白

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    見事なオープニングと目の離せない展開 - 石川智健「闇の余白」★★★★☆

    抜群に面白かった。エピローグの奇抜さから、第1章の導入が強烈で目が話せなかった。最後が独白だったのが若干残念だったけど、謎さ満点のオープニング、闇法定取引、どこか影のある登場人物たちどれも見事だ!映画化してほしいけど地味になっちゃうのでやらないだろうな。
    動機や手法に無駄がなく、また無駄に長くなっておらずエンタメとしては満点の出来だ!

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    2023年10月27日
  • 断罪~悪は夏の底に~

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    「絶対的な悪は存在しない。同様に、絶対的な正義もない。」このフレーズは、悪に取り憑かれずにいきるためのひとつの指針だろう。
    だが、人間とは弱い者でいつ被害者になる加害者になるかわからないのである。
    その怖さが読んだ後にも付いてくるようだ。

    物語は、四つの短編からなる連作である。
    それぞれ異なる事件から始まるのだが、それらが繋がってひとつの長編となっているところも「悪」とは何かを問うているようであり、法律や道徳に関することも絡めていて複雑である。
    だが登場人物が個性的であり、魅力を感じながら楽しめるのがいいのかもしれない。

    柔らかく中和させているのが、警視庁捜査一課刑事・青山の同窓生である小鳥冬馬なのである。
    彼の協力がなければ事件の真相まで辿り着けない。

    事件解決を最優先とするエリート検事・稲城。
    失踪した刑事・倉持の恋人で警視庁捜査一課の秋月。
    武蔵野東警察署のベテラン刑事・榎本。
    検視を担当する夏目に大学医学部名誉教授・五十嵐。

    最後まで目が離せない。
    まったく予測していない終わり方だったが、これは終わりではない、終わることのないものとして考えよということなのか。
    「悪」が誰であるのか。

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    2023年04月15日
  • いたずらにモテる刑事の捜査報告書

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    どちらかと言えばコメディ寄りの作品だった。

    イケメン刑事とともに行動する刑事、それぞれの思いや、行動それぞれがしっかりとしているのだがそれが丁度良い面白さを醸し出す。

    一気に読み切ってしまった。

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    2023年02月25日
  • エウレカの確率 経済学捜査員 伏見真守

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    困難な連続殺人事件に挑む行動経済学の専門家・伏見 真守(ふしみ まもる)。
    果たして、プロファイリングと行動経済学の融合は可能なのか?

    ・経済学者とプロファイラー
    ・最大と最小
    ・双子の息子
    ・見つからないもの
    ・見つかるもの

    二転三転する真実。プロファイリングで見つけた犯人は、犯人では無いのか?
    本当の真犯人とは?

    いろいろ行動経済学の用語が出て来ますが、それほど難解ではありません。

    『勝ち逃げは、100%許さない』
    刑事になりたてで、失敗ばかりの木下 麻耶の成長物語でもありますね。
    次号に期待です。

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    2023年01月22日
  • 闇の余白

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    覚せい剤密輸現場で逮捕された、暴力団員の雨夜。彼はその前に起こった暴力団幹部殺害事件の犯人を知っているといい、それをネタに司法取引を持ち掛ける。雨夜の証言によって犯人は逮捕され、その犯行も確実視されるものの、まだ終わった感のない事件。真相はいったい何なのか。
    雨夜の謎めいた行動の数々に振り回されます。「いい刑事」っていったい何なんだ、とか。釈放されたにも関わらずあえて警察の護衛を依頼するのも疑問だし。そして冒頭で描かれた、あまりに奇怪な拉致事件の意味がさっぱりわかりませんでした。何のためにわざわざあんなことしたの?
    もちろんすべてはきちんと明かされ、そして理解したときに雨夜のとてつもない計画に愕然とさせられました。いや、考えてみるとたしかにそれ以上の手はないです。でもこれは思いつけなかった……。そしてとてつもない「悪」の存在にぞっとさせられます。

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    2022年07月24日
  • 60 誤判対策室

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    Audibleで。
    主人公のやる気なさに、初めは聴くのをやめようかと思いましたが、途中から引き込まれました。
    真実はわかりませんね、

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    2022年05月28日
  • 20 誤判対策室

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    シリーズ第2弾。
    実在はしない組織の誤判対策室のお話。
    定年後再雇用の刑事と現役検事と記憶力抜群の法務助手で難事件に挑む。

    元裁判官が殺人で自首をしてくる。
    殺人事件の真犯人は誰だを誤判対策室で調査するのだが、元裁判官ということもあり誤判対策室も歯が立たない。
    展開はスローではあるが気にならず、出だしから最後までずっとおもしろいです。
    おススメの一冊。

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    2022年03月20日