石川智健のレビュー一覧
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大戦末期の東京。
警視庁で総監から空襲の記録写真の撮影を命じられた石川光陽。
数軒の家に匹敵する高価なカメラ、ライカDⅢを使う「警視庁のドラ息子」。
東京空襲と時を同じくして発生した、若い女性の連続自殺事件の謎を吉川澄一と追う。
吉川は絞殺死体特有の傷「吉川線」の発見や「手口分析」を普及させた鑑識の大家。
女性たちはいずれも洋裁学校ドレスメーキング女学院の生徒たち。
首をシーツで吊られた立位や座位で発見され、スカートが釣鐘草の形に見えることから、事件は「釣鐘草の衝動」と呼ばれる。
吉川は遺体に共通する吉川線から他殺と断定し、連続殺人事件の捜査に切替わる。
もう一人の主役は出版物の検 -
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『宮部みゆきのおすすめ本』で紹介されていた一冊
宮部さん曰く、
『私と同じようにゾンビに苦手意識のある方にも安心してお勧めできる、本書はゾンビパニック・スリラーではなく、上質の謎解きミステリーだ。』
わたしは宮部さんの反対で、ゾンビ映画はあれこれ観ていて(ブラピ主演の『ワールド・ウォーZ』が一番好き)、ドラマ『ウォーキング・デッド』シリーズ全部観て、マンガなら花沢健吾『アイアムアヒーロー』全巻読んでいる
なので手の内は知り尽くしている (^^)
しかし!
『超自然現象や魔法でゾンビになるのが元祖であり、言うなれば"ゾンビ1・0"で、ウイルス説や細菌説が" -
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WHO(世界保健機関)の新着記事に、まるでネットニュースかのような記事の見出しが載った。『原因不明の病気蔓延によって、人が凶暴化する可能性。当局が警戒』という内容で、感染症かどうかも定かではない事象は全世界に爆発的に広がり、日本も例外ではなかった。〈ゾンビ〉としか思えない人間の出現。新宿区戸山にある予防感染研究所で働く香月百合をはじめとする所員の面々も迫りくる謎の事象の猛威から身を守るために、研究所に籠城を決意する。人が人を食い荒らし、噛まれてもないのに〈ゾンビ〉化する人まで現れ、感染症か人為的なものか原因も分からないまま、騒ぎは大きくなっていき――。
というのが本作の導入。変容していく -
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「絶対的な悪は存在しない。同様に、絶対的な正義もない。」このフレーズは、悪に取り憑かれずにいきるためのひとつの指針だろう。
だが、人間とは弱い者でいつ被害者になる加害者になるかわからないのである。
その怖さが読んだ後にも付いてくるようだ。
物語は、四つの短編からなる連作である。
それぞれ異なる事件から始まるのだが、それらが繋がってひとつの長編となっているところも「悪」とは何かを問うているようであり、法律や道徳に関することも絡めていて複雑である。
だが登場人物が個性的であり、魅力を感じながら楽しめるのがいいのかもしれない。
柔らかく中和させているのが、警視庁捜査一課刑事・青山の同窓生である小 -
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覚せい剤密輸現場で逮捕された、暴力団員の雨夜。彼はその前に起こった暴力団幹部殺害事件の犯人を知っているといい、それをネタに司法取引を持ち掛ける。雨夜の証言によって犯人は逮捕され、その犯行も確実視されるものの、まだ終わった感のない事件。真相はいったい何なのか。
雨夜の謎めいた行動の数々に振り回されます。「いい刑事」っていったい何なんだ、とか。釈放されたにも関わらずあえて警察の護衛を依頼するのも疑問だし。そして冒頭で描かれた、あまりに奇怪な拉致事件の意味がさっぱりわかりませんでした。何のためにわざわざあんなことしたの?
もちろんすべてはきちんと明かされ、そして理解したときに雨夜のとてつもない計画に