あらすじ
老刑事・有馬と、女性検察官・春名、若手弁護士・世良の三名は、誤判対策室に配属された。無罪を訴える死刑囚を再調査し、冤罪の可能性を探る組織だ。飲み屋の女将から二人組の客が殺人の犯行を仄めかしていたことを聞いた有馬は、冤罪事件を疑い、母子を殺害した罪で古内という男の死刑が確定していることを突き止める。誤判対策室は調査を開始するが、古内の死刑執行が迫る!※『60 tとfの境界線』を改題したものです。
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Posted by ブクログ
無罪を訴える死刑囚を再調査するため、新たな組織が編成された。それが『誤判対策室』。
そこに配属されたのは、女性検察官の春名、老刑事の有馬、そしてイケメン弁護士の世良。
それぞれ訳ありの3人が集まる組織に、どんな難問が降りかかるのか?
基本的に、誤判対策室は、警視庁や検察庁から疎ましく思われていた。
確かに、一度確定した判決の粗探しをするような組織に、好意を寄せるところなどあり得ない。
ある日、有馬が掴んだ冤罪の可能性のある死刑囚。
しかし、調査を進めても、冤罪の可能性を示すカケラもない。
果たして、この死刑囚は、本当に冤罪なのか?
本人も自白しており、周りの状況も、彼の有罪を示すものばかり。
いよいよ、死刑執行の日、あと1時間となった時、有馬が取った奇想天外の方法とは?
死刑を停止させる為に取ったこの方法は、さすがに驚きの展開ですね(O_O)
最後に下す世良の判断とは?
正義と真実の間に揺れる言葉とは?
本当の真犯人は、誰なのか?
どんでん返しの、更にその裏とは?
一部を読者に委ねる、この様な終わり方もあるんですね。
Posted by ブクログ
冤罪事件を再捜査するため、誤判対策室に集められた刑事と検事と弁護士。それぞれの思惑や葛藤も絡めながら話が進み、とても面白かったです。
裁判員裁判の問題点も提起されているのが出色でした。
裁判の迅速化のため論点整理が行われ、論点に合わない証拠は開示されないだけでなく、その証拠があることは検察しか知りません。ほかにも容疑者がいると示すため弁護人が証拠開示を求めようにも、どんな証拠があるかわからないので開示請求できない、という問題です。
裁判を迅速に進めるための仕組みは、冤罪を生みかねない。その危うさと、国民が司法に参加することの意義を改めて考えました。起訴状なども載せられていて、物語を楽しみながら裁判の仕組みも学べます。
Posted by ブクログ
刑事の有馬、弁護士の世良、検事の春名の3人から成る「誤判対策室」。死刑囚が起こした事件の冤罪を洗い出す組織だけど、その組織の真の意味を知るとちょっと怖い。
そして結局この事件も黒幕が誰かは明らかにはならないけど、でも「死刑囚が冤罪である」ということを証明するのが目的なのかと。
最初は微妙な雰囲気だった3人が、徐々にチームワークをもって行動していく流れも良かったし、まだ続編もあるようなので読んでみたい。
Posted by ブクログ
初めての作家さん。老刑事有馬、若手弁護士、女性検察官の3名から成る「誤判対策室」に配属され、無罪を訴える死刑囚を再調査する。半年後、有馬が小料理屋の客が殺人を仄めかしていたという情報を入手し、冤罪調査に動き出す。途中、中だるみもあったが終盤息を付かせぬ展開。表紙がWOWOW連続テレビ化された時の配役で舘ひろしが扮しておりイメージができてしまった。
Posted by ブクログ
★5に近い★4ってことで
刑事、弁護士、検事の3人からなる誤判対策室が
死刑囚の冤罪を調査する話
3人はそれぞれ思いがありそれが徐々にあきらかになる
冤罪調査もまた難航しながらも真相に迫る
おもしろかったです
Posted by ブクログ
刑事と検事と弁護士で構成された「誤審対策室」。
設定がなかなか面白かった。
事件についても最後まで面白く読めた。
続編があるようなので期待。
Posted by ブクログ
法廷ミステリー、たまにじっくり読みたくなるけど専門用語や難しい司法制度など勉強にもなる。誤判対策室の3人はキャラクター的に惹きつけるには弱かった気がするけど真実を追う過程はぐいぐいとラストへと導いてくれた。最後の最後、真実は暴く人に委ねられるという形が少しモヤっとするけどそんなものかな。
Posted by ブクログ
なかなか話が進まず、面白いのか??
と思い、聴き進んでいくと、終盤に一気進む。
スッキリするオチではない。
誤判対策室の面々としては、冤罪を晴らしたので良かったのかもしれないけど。。
Posted by ブクログ
老刑事、女性検察官、若手弁護士からなる新設の誤判対策室。無罪を訴える死刑囚を再調査し、冤罪の可能性を探る組織だ。偶然耳に入れた情報をきっかけに、死刑執行寸前の事件の真相を追う。
Audibleで聴く読書。あらすじの内容から期待したが、中盤の冗長さがラストまで引きずり盛り上がりに欠けた。女性弁護士のキャラクターが浅く、人の生き死に関わる存在としての違和感が常に残る。