あらすじ
刑事と検事、弁護士の3名からなり、冤罪の可能性を再調査する「誤判対策室」に所属していたベテラン刑事・有馬は、その後定年を迎え同じ部署で再雇用された。検事の春名はそのまま留任していたが、弁護士の世良は独立し民間企業・法務部出身の塩見が後任に就いていた。新体制となった対策室に1本の電話が入る。三ノ輪警察署からだった。所轄内で死体が発見され、容疑者を緊急逮捕。出頭してきて自白も取れていたのに急にそれを翻したのだという。容疑者は3年前まで東京地裁にいた元裁判官の紺野。容疑をすべて否認したうえに、有馬にしか真実を話さないと言って有馬を指名してきたらしい。盗聴をシャットアウトされた取調室で有馬は紺野と対面する。そしてあろうことか紺野はゲームを持ち掛けてきた。「私の完全犯罪を見破って起訴できなければ、娘さんをこの世から消します」誰にも打ち明けられない「賭け」に乗らざるを得なかった有馬。期限20日間の不条理なカウントダウンはすでに始まっていた。紺野の目的はいったい何なのか!
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Posted by ブクログ
シリーズ、第二弾。
前作『60』から、登場人物が少し変わっています。
『誤判対策室』に所属する女性検事・春名、再雇用の老刑事・有馬、そして新しく採用されたのは、企業の法務担当の青年・塩見。
ある日、三ノ輪警察署から連絡が入る。
殺人容疑者が、自白の相手に有馬を指定した。
その容疑者とは、元裁判官の紺野。
法律の裏も表も熟知する容疑者に、警察署内はてんてこ舞い。
そこで、容疑者・紺野が有馬に仕掛けた不条理なゲームとは?(なんとなんと)。
『二十号手当』や『ミュンヒハウゼン症候群』など、様々な謎が駆け巡る。
そして、容疑者の弁護に立ったのは、前作のかつての仲間・世良であった。
この辺りは、ゾクゾクしますね。
お互い性格も知力もよく知っている人物が敵対するとは?
面白い展開です。
最後は、やはりそうなったか...という展開で、更に次回が楽しみです。
Posted by ブクログ
シリーズ第2弾。
実在はしない組織の誤判対策室のお話。
定年後再雇用の刑事と現役検事と記憶力抜群の法務助手で難事件に挑む。
元裁判官が殺人で自首をしてくる。
殺人事件の真犯人は誰だを誤判対策室で調査するのだが、元裁判官ということもあり誤判対策室も歯が立たない。
展開はスローではあるが気にならず、出だしから最後までずっとおもしろいです。
おススメの一冊。