近藤ようこのレビュー一覧

  • 高丘親王航海記 1

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    眞如親王のみこが、なんぞエクゾティックなものにせせられて、とりあへず天竺ぅ、ですかねぇヘ行く。
     彼に影響を與へた薬子がいい感じ。
     動物さんがいい感じ。

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    2021年03月19日
  • 夢十夜

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    原作の雰囲気をよく捉えていると思った。原作はクラシックな幻想譚という趣だが、そのまま現代的な感覚にするとホラーになりかねないのをうまくドライなちょっと不思議な話に着地させている。この静かなかんじがとてもいい。原作の稠密な印象と、この版のどことなくすっきりした静寂感と、それぞれ面白く読めると思う。

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    2021年02月01日
  • 五色の舟

    購入済み

    不思議な世界

    前半は異形の人達が見世物一座として疑似家族を作っている姿を描いています。
    後半はifの世界。
    パラレルワールドとか苦手なんだけどこれはすんなり読めました。

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    2020年12月30日
  • 高丘親王航海記 2

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    現在過去未来、性と死、夢うつつがどんどん曖昧になりながら物語がドライブ。自分のような俗物でも仏教の死生観?の本質?に触れた様な気がしてくる。

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    2020年12月26日
  • 高丘親王航海記 2

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    澁澤龍彦の代表作を近藤ようこが漫画化したもの。誰もが望んだ最も理想の形でのコミカライズだろう。皆やることだろうが、近藤ようこのコミカライズ作品を読むとどうしても原作と読み比べてみたくなる。ご多分にもれず、今回も本棚から原作の文庫を引っ張り出してきたのだけど、奥付をみて原作を読んだのが30年も前であったことに今更ながら驚く。

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    2020年09月21日
  • 夢十夜

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    漱石の「夢十夜」をマンガ化したもの。原作の幻想的な雰囲気を醸し出すイラストだ。岩波現代文庫版には、オマージュ「第十一夜」が最後に付いていて、あとがきに相応しい作品だった。

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    2020年08月24日
  • 五色の舟

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    どうしたらいいのだろう、何とも不思議な読後感。
    異形の者たちが身を寄せ合い家族となり、見世物となって戦時下を生き抜く。

    ひと昔前、世間から隠され、弾かれてきた人たちの哀しさ、強さ。
    弱い存在に思えるけど、彼らは逞しい。ただ自分への執着が薄く、家族への愛だけを強く持っている。そんな人たちを見ていると苦しくなるのだ。

    五色の舟というタイトルも、五色となった理由含め美しい。

    しっくりくる言葉が見つからない。こことは違う未来へと導く「くだん」、一度では無理だ。また何度も読もう。

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    2020年08月10日
  • 夢十夜

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    漫画・近藤ようこ、原作・夏目漱石『夢十夜』岩波現代文庫。

    言わずと知れた夏目漱石の傑作を近藤ようこが忠実に漫画化した作品である。あの岩波からこのような作品が刊行されるとは明らかに時代が変わったな。

    何度か原作は読んでいるのだが、何と言っても第三夜が一番印象に残る。少しずつ迫りくる背中の恐怖は怪談話の定石であるのだが、漱石の筆は、読者の頭の中にこの恐怖をも映像として映し出す。また、この作品を忠実に漫画化した近藤ようこも全く情け容赦無く、背中の恐怖の正体を画いてみせるものだから堪らない。見事だ。

    こうして漫画でじっくり読んでみると、漱石のこの作品は現代で言うところのイヤミスではなかろうかと

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    2024年04月15日
  • 死者の書(下)

    匿名

    購入済み

    華美とは真逆の、しんとした美しさのある作品。
    シンプルな線が原作の雰囲気を損なわず、神さびた雰囲気を見事に描き出している。
    原作から読んでも、こちらから読んでもいい。

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    2019年11月27日
  • 五色の舟

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    津村泰水・原作、近藤よう子・漫画。

    第二次世界大戦終盤の日本。
    不思議な一座が旅をする。
    或る者は両脚がなく、或る者は侏儒。或る者は半身を失った片割れで、或る者は関節が逆についた脚を持つ。或る者は両手を持たず、聾唖である。
    血のつながらない彼らは「家族」として暮らし、見世物興行で糊口をしのぐ。
    彼らの住処は粗末な舟。
    ありあわせのとりどりの色の布で覆われた五色の舟に、異形の五人が暮らしていた。

    「父」であり、かつての名女形である雪之助は、あるとき、「くだん」の化け物が生まれたという噂を聞く。
    人と牛のあいのこであるその化け物は、牛だけれども人の顔を持ち、過去のことも未来のことも、本当のこと

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    2018年12月25日
  • 蟇の血

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    こういうマンガが読みたかった!怪談文芸の祖・田中貢太郎の傑作を、偉才・近藤ようこが鮮烈に視覚化。日本の幻想文学が恍惚の衣をまとった。



    高等文官を志す若者・三島譲が山の手で住む先輩の家で「海岸で出会った女の話」をした帰り道に巻き起こる不可思議、あとがきで近藤が語るよう、「昭和のエログロナンセンスを先取りするような、奇妙で可笑しく、しかもわけがわからない恐ろしい話」だ。

    闇夜の中に幻灯機が映しだしたかのような怪しさを、近藤の丁寧でしとやかな時間のながれ、淡麗な筆づかいが見事に現出させている。いかがわしく執拗に迫る女たちの異様さ、主人公の所在の不安定さは、原作(青空文庫でも読める)の恐怖をは

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    2018年09月04日
  • 五色の舟

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    ネタバレ

     ビームでの連載で読んでいて、改めて単行本で通して読んだ。フリークスたちが身を寄せ合って健気に生きている感じが心に沁みる。ただどんなに仲がよくても、あんな狭い舟で寝泊りするのはオレには無理だ。

     言葉を話せなくて、テレパシーで意思の疎通をしているところをとてもすっきりと表現されていて素晴らしい。桜が初めて言葉を話すところがじわじわと感動的だった。

     くだんがとても不思議な存在で、平行世界のSF的な展開がすんなり入ってくる。今より古いけどそんなに古くないテクノロジーの時代と悲惨な展開を迎える場所がとてもよかった。

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    2017年06月06日
  • 五色の舟

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    ヘタウマな雰囲気の漫画でした。荒削りな線が逆に妙にリアルで、とても気持ち悪い。それが良かったのかもしれない。
    女性の牛みたいな雰囲気の人がもしかしたら主人公なのかもしれない。

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    2015年06月26日
  • 五色の舟

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    文化庁メディア芸術祭で展示されているものを読み、大きな衝撃を受けた。漫画を読んで、最近ここまで深く心を揺さぶられたことはない。残酷でグロテスク、それでいて優しく甘美。描き込みの少ないあっさりとした絵柄と濃厚すぎる内容との落差が、逆にイマジネーションを刺激する。「優しさに満ちた『少女椿』」のような前半だけでも十分に良いのだが、幻想譚としての色彩が強くなる後半はさらに圧巻。読者自身がどこに「心の置きどころ」を見いだせばいいのか分からぬまま取り残されるようなラストは、これまでに読んだり見たりした幻想作品の中でも屈指のものだ。原作は短編小説らしいが、もはや小説だの漫画などというジャンルを超越した一大芸

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    2015年05月13日
  • 五色の舟

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    なぜ異形のものに惹きつけられてしまうのだろう。目を背けつつ凝視してしまう。憐れみながら嫌悪し、好奇の目を向ける己の醜悪さにいたたまれない気持ちになる。

    異形の家族の話。彼らは自身の欠損を生活の糧に替え、戦中の貧しさのなか、したたかに逞しく生きています。しかし残酷な未来を知り、くだんに導かれ別世界へと旅立つことになる。体の欠損が補わられ、皆が幸せになる世界…。

    でもこの幸せがもの哀しく感じられるのです。それは何故なのか?グロテスクなのに美しい物語です。

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    2015年03月28日
  • 五色の舟

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    近藤ようこさんの漫画はいつも幻想的で、線も綺麗で昔から大好きだった。久々にこの人の漫画を読んだ。ノスタルジックな風景に引き込まれ異形な人達が1つの家族として生きていく姿。実際に昔は見世物小屋とかあったみたいだし、私の子供の頃もそんな話を聞いた事があり、自分の中のノスタルジアに触れ、何処か読んでいて懐かしさを感じた。くだんの話は、聞いたら死ぬって言われる怪談で聞いた事がある。漫画の中の、くだんは優しい目をしていた。何もかも知り尽くした人の目は諦めの目になるのかも。

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    2015年03月24日
  • 五色の舟

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    せつなくて不思議でグロテスクで懐かしくて、得られた世間的な幸せや日常の平穏の向こう側にある舟に涙した。

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    2015年03月04日
  • 五色の舟

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     平成26年度第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞作品。
     近藤ようこが、津原泰水の短編を下敷きにマンガ化した作品。美しく哀しい幻想譚として見事に結晶化されている。鈴木清順監督の映画『ツィゴイネルワイゼン』を思い出してしまったのは、異形の旅芸人が登場する、幻想的な作品であったからだろうか。
     異形という存在は、懐かしさを呼び起こし、見る者を神話的な世界へと誘う。戦前から戦後間もない時期までは、たしかに、そんな人たちが芸を見せながら旅をしていた。
     見世物小屋の一座で糊口をしのぐ異形の5人家族。怪物「くだん」を一座に加えようとするが、家族はやがて二つの世界に引き裂かれることになる。戦争

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    2015年01月07日
  • 五色の舟

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    これはいい漫画ですわ……!戦時中の見世物一座の矜恃と生き様。そして件と平行世界。最高のエンタメっすわ……

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    2014年12月20日
  • 五色の舟

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    それは1冊の漫画でしかない。

    読後に感想を言葉にできないというか、この複雑な気持ちの揺れを表現できる「ことば」をもたない。感情を言葉の檻にとじこめたくないとすら思う。10人読めばきっと10人とも違う感想をもつんだろうなと思わせる1冊の漫画。人だけじゃなくて、読む環境とか読むタイミングでとかでも、いろいろとかわってくるんじゃないかと思う。でもきっと、みんな読んだあとでは自分自身から目をそらしている部分があったことに気がつくんじゃないかな。

    ぼくはずっと、こういう風に言葉にできない感情を引き起こす本や漫画を読み、音楽を聴いてきた。その言葉にできない感情と向き合い続けることの積み重ねが、今のボク

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    2014年10月28日