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時は八世紀半ば、奈良の都・平城京が栄えた頃。二上山の峰の間に、荘厳な俤びとの姿を見た藤原南家の娘――郎女は、館から姿を消し、女人禁制の万法蔵院に入り込む。「姫の咎は、姫が贖う」――長期の物忌みに入った郎女の元に、五十年前、謀反の罪で斬首された滋賀津彦の亡霊が現れる。その、白玉が並んだような、白い骨ばかりの指を見た郎女は――。日本民俗学の基礎を築いた折口信夫の傑作小説を、近藤ようこが初読四十年にして、宿願の漫画化。古代へと誘う魂の物語、完結の下巻。
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匿名 2019年11月27日
華美とは真逆の、しんとした美しさのある作品。 シンプルな線が原作の雰囲気を損なわず、神さびた雰囲気を見事に描き出している。 原作から読んでも、こちらから読んでもいい。
久々一気読み
古文や歴史で習ういろんな人物の姿が こうやって物語となり漫画となって浮かび上がるのは しみじみと感じ入るなにかがあり。 美しい絵からじんわりと、 運命に翻弄される貴人たちの悲しみや無念なんかも、1000年以上の時を超えて思いやられて。 姫が神代から続く魂の悲恋の連鎖を 仏への帰依によ...続きを読むって昇華し その思いとともに天上へ昇ったのかなぁとか、、、 うーん、解釈はいろいろあるんだろうけど なにせ、この物語は とにかく美しい 浮世離れした、かむさびた姫の 純粋でひたむきな 恋心なのか、慕う気持ちなのか。 とにかくただ面影人を求め その寒そうな肩に何かお掛けして差し上げたいと なんだか、なんだろうなぁ 美しい思いが心の中のくすぶった いろんな感情をさらってくれるような しかしまぁ 天若みこ?も滋賀皇子も隼若? 名前うる覚えだけど なんというか 横暴でイヤな男たち! って思ってしまう。 魂の悲恋に繋げていたのは彼らで おもかげ人への思いが、それを断ち切ったとも思えるなぁ なんにせよ 歴史的に見ると これは神代を信仰していた時代から 中国から輸入された仏教へ信仰が移り変わる時代の話で それに当てはめると、この姫が物語上どういう立ち位置かも読み取っていけるんですが。 なんだろな それをやっちゃうと、なんだか興醒めにも感じられちゃうんだな。 知恵をつけ、手に技術をつけた女性が 魂の鎖を断ち切って、 憧れの人への想いを胸に ひとり、どこかに旅立つ。 なんだか そうやって読み解くのも ちょっとフェミすぎる気もしちゃう。 あんまり何も考えずに 姫なんだかめっちゃ美しい!!! そう感じた それが全て、そういうことにしておきたいな。
#癒やされる #感動する
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