吉本佳生のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ冒頭、奇妙な経済常識を一気に20並べる。答は本書を精読しなければ分からないシステム。常識を覆すというよりは、正論を淡々と記述している感じ。驚きも衝撃もなかった。寧ろ全く常識的な理論展開に逆に驚かされた。また、内需産業であるサービス産業の賃金を向上させるべきと訴えるが、どうすれば良いのかという道筋も示されていない。とは言うものの見過ごしてきた常識にハッとさせられることも多かった。経済のグローバル化が進んだことで、国内消費市場が十分に成長している国こそが強力な経済力を持っているということであり、意識すべきは生産より消費。冷静に考えれば当然のことだが、今一度、認識を新たにさせてもらった。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ経済学の本。とても勉強になりました。
経済学をベースとしながらも、経営学も学べる素晴らしい本だと思います。
(個人的には、中小企業診断士試験などを目指す人が、読むといいと思う)
特に印象に残ったのは、「比較優位」の話。
著者の吉本さんは、イイ人だというのが、よくわかります。
後半のケーススタディでは、イケアやスタジオアリスの事例が出てきますが、起業のヒントを探る観点においても、分析の切り口が参考になりました。
初版から5年経過してしまっているので、ところどころで出てくる情報が古いってことはありますが、逆に、たった5年なのに、世の中はこんなに変わってしまったんだと認識できる点もいいです。
以下、一部引用
「現実の職場では、仕事上の能力差は学歴などと関係ないことも多く、仕事の向き不向きによる部分が大きいと著者は思っています。また周囲の人との相対的な関係ですから、周囲が変われば立場も大きく変わりうるのです。」
・・・
・・・
「したがって、モノやサービスや人や情報について、探す、知らせる、分ける、結びつける、運ぶなどをおこなうことで、何らかの取引コストを節約するような仕事が、じつは大きな価値を持っています。これらの仕事は、特別な技能がなくてもできますが、ただ、つぎのような能力(資質)が求められます。
①自分に何ができるか(できないか)をきちんと自覚していて、自分にできることを確実におこなうことができる(一定程度以上の責任感がある)
②相手がどういったことを望んでいそうか想像できる(いろいろな状況を想定できる)
③論理的に、あるいは熱意・誠意をもって、説明する能力が一定程度ある
④自分がミスをすることを前提に、重要な点は他人に確認を依頼することをいとわない
・・・」 -
Posted by ブクログ
金融庁、メガバンク、大手証券会社を完全に叩く内容。ただ、実例や数値、判例を含め記載しているのでかなり信憑性がある。
話の中心は、過去に三井住友銀行、野村證券、三菱UFJ銀行などによってPRDC債、FXリターン債を売り込まれた内容を細かく分析、記載している。いかにデリバティブが危険性であるのかを書いてあるが、投資家の責任もあるとのこと。ただ、確かにPRDC債もFXリターン債も金融を真面目に学んでいない営業担当が販売していた事実がこの日本ではあり得ないことであると思う。法的規制や緩和と既得権益保守とのイタチごっこ。
最終的に、筆者も金融庁や金融機関に巻かれたかの印象を受けたのが残念。 -
Posted by ブクログ
ネタバレチェック項目14箇所。デジカメ、パソコン、テレビ、洗濯機など人気があって販売数量が増えると生産規模が大きくなって一台を生産するのにかかるコストが下がる・・・規模の経済性。売れないから一人当たりの単価を上げる・・・消費者の反感。自動車保険や大学では平気で行われているが経済の基本に反する。売れないときは値下げするが基本。アメリカや日本で車が売れなくても新興国向けの輸出gあ伸びているから生産規模を維持・拡大できている。高級レストランのランチが安いのは・・・?実は赤字ではなく元がとれている。夜の分まで材料を仕込んでおくことで時間のコスト削減になる。ディナーだと2時間の回転がランチは1時間の回転でできる。混むからこそ安く提供できる。カラオケボックスでも昼間に会議室として開放する、楽器の練習に開放する、勉強部屋に使うなど用途が変わりつつある。高速道路を無料にすると普段利用しない人まで利用して渋滞になる・・・結局機能していない。観光シーズンは値上げ、オフは値下げ対応にすることで活性化できる。すべての高速道路を無料化しない。100%イタリア製・・・イタリアで作っていても従業員は中国人・・・イタリア製であるけど値段は安い。インドネシア人労働者の介護福祉士試験問題・・・難しい日本語を理解するレベルにして試験合格・・・実際はほんの数%しかいない。双方にメリットなし。中国での偽ブランドがあるからこそ、本物のブランドショップは活性化するというメリットもある。価格競争のジレンマ・・・囚人のジレンマと一緒。双方とも価格を高く設定すればお互い儲けるが、片方が安くなるとより設けられるため、裏切りを配慮してどちらも安くして消耗戦をしてしまう。タバコ税の大幅引き上げには喫煙スペース整備の配慮が必要。喫煙を減らすより肥満を減らしたほうがよいのでは?
-
Posted by ブクログ
ケインズが指摘した「完全投資」=「どんな種類の耐久財についても、これ以上の増加からはもはや取り換え費用以上の収益を期待することができなくなるほどの投資の状態」、はたまたマルクスが言った「利潤率の傾向的低下」、また、リカードやミルが想定した「定常状態」。現今の日本経済が陥っている資本主義経済が成熟すればするほど資本主義経済が滅亡に近づくというパラドックス。
そんななか、各企業は、消費不況に立ち向かう価格戦略として「無料ビジネス」という新たな戦略の下、日々実践を重ねている。
企業にとって一番の消費者であった「政府」ももう消費するだけの余力はないし、官が関与すればするほど余計に墓穴を掘ることも露呈してしまっている。
真の無料ビジネスとは?
インターネット時代において脚光を浴びる「無料ビジネス」。
しかしながら、無料ビジネスは今に始まった経済モデルではないことも著者は明らかにしてしまう。
デフレ不況に立ち向かう企業関係者。そして、真の無料ビジネスの果実をゲットしたい生活者必読の本である!