吉本佳生のレビュー一覧

  • 日本経済の奇妙な常識

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    冒頭、奇妙な経済常識を一気に20並べる。答は本書を精読しなければ分からないシステム。常識を覆すというよりは、正論を淡々と記述している感じ。驚きも衝撃もなかった。寧ろ全く常識的な理論展開に逆に驚かされた。また、内需産業であるサービス産業の賃金を向上させるべきと訴えるが、どうすれば良いのかという道筋も示されていない。とは言うものの見過ごしてきた常識にハッとさせられることも多かった。経済のグローバル化が進んだことで、国内消費市場が十分に成長している国こそが強力な経済力を持っているということであり、意識すべきは生産より消費。冷静に考えれば当然のことだが、今一度、認識を新たにさせてもらった。

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    2012年06月25日
  • スタバではグランデを買え ――価格と生活の経済学

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    経済学の本。とても勉強になりました。
    経済学をベースとしながらも、経営学も学べる素晴らしい本だと思います。
    (個人的には、中小企業診断士試験などを目指す人が、読むといいと思う)

    特に印象に残ったのは、「比較優位」の話。
    著者の吉本さんは、イイ人だというのが、よくわかります。

    後半のケーススタディでは、イケアやスタジオアリスの事例が出てきますが、起業のヒントを探る観点においても、分析の切り口が参考になりました。

    初版から5年経過してしまっているので、ところどころで出てくる情報が古いってことはありますが、逆に、たった5年なのに、世の中はこんなに変わってしまったんだと認識できる点もいいです。

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    2012年06月01日
  • 家計を蝕む「金融詐術」の恐怖 大ウソカネもうけにダマされるな!

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    金融庁、メガバンク、大手証券会社を完全に叩く内容。ただ、実例や数値、判例を含め記載しているのでかなり信憑性がある。
    話の中心は、過去に三井住友銀行、野村證券、三菱UFJ銀行などによってPRDC債、FXリターン債を売り込まれた内容を細かく分析、記載している。いかにデリバティブが危険性であるのかを書いてあるが、投資家の責任もあるとのこと。ただ、確かにPRDC債もFXリターン債も金融を真面目に学んでいない営業担当が販売していた事実がこの日本ではあり得ないことであると思う。法的規制や緩和と既得権益保守とのイタチごっこ。

    最終的に、筆者も金融庁や金融機関に巻かれたかの印象を受けたのが残念。

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    2012年05月30日
  • スタバではグランデを買え ――価格と生活の経済学

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    読みやすくやさしく書かれている。どこかで見たことある人だなと思ったら『出社が楽しい経済学』の人だった。懐かしい。金融工学が専門の方がこういう本を書かれるというのはなんだか新鮮。経済学っていうより経営学に近いかな?という印象を受けた部分もあったけど、身近な事例を経済学的に考えるのも大切だなと思った。自分で日常生活の中でこういう題材をみつけ考えていきたいです。

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    2012年05月24日
  • 日本経済の奇妙な常識

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    書名のとおり、日本経済の奇妙な常識というか、マスゴミから流され続ける経済情報に慣らされてしまっている日本社会。

    著者は、奇妙な常識を冒頭列挙し、その内容が如何に間違った観点からとらえられたものであるが、歴史的データも含め、見事に解明している。

    アメリカのドルが基軸通貨でなくなり、アメリカ国債がいまや、影の基軸通貨という説明は、なるほどと思った。

    東京大学【法】学部が牛耳る井の中の蛙財政対処からいち早く脱却しなくては日本の将来はない(涙)。

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    2012年05月21日
  • スタバではグランデを買え ――価格と生活の経済学

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    これおもしろい!
    「コスト」と価格のしくみ。

    ○複雑な携帯電話料金プラン
    ○比較優位
    ○100円ショップ安さの秘密
    ○子どもの医療費無料化による「増えるコスト」

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    2012年05月20日
  • スタバではグランデを買え ――価格と生活の経済学

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    ”「時間と労力(手間)、余分なお金の支出、他の資産の使用、心理的負担」といったものが、買い物の代金とは別にかかるとき、それを取引コストと呼びます。”

    本書は、取引コストという概念を中心に、私たちの生活の身近にある家電量販店や100円均一ショップ、スタバなどを例に挙げて経済学の基礎的なことを教えてくれています。単に知識的に「経済学」を学ばせるのではなく、生活と直結させて「経済学」について伝えてくれるので経済のことを全く分からない人でも自然に理解出来ると思います。

    これを端として、これから周囲にある色々な料金体系などについて気を配っていきたいと思いました。

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    2012年04月26日
  • 数字のカラクリを見抜け! 学校では教わらなかったデータ分析術

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    テレビ、新聞など、政府が流す、数字、グラフデータ。

    これらの表現の仕方を漠然と見て、その数字・データに騙されないようにしなければならない。

    学校で習った数学ではなく、ビジネス・実社会における数字・データの着実な見方について、留意すべき点をほんとうに解りやすく解説したものである。

    筆者曰く、知能よりもずっと必要なものは、体力と感情だと言う。

    根気よく、深読みできる資質を磨きたいものである。

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    2012年03月03日
  • 無料ビジネスの時代 ――消費不況に立ち向かう価格戦略

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    無料ビジネスから見えてくる、価格戦略の様々な在り方が、大変面白く感じた。
    また同時に、「情報」の扱い方ひとつがいかに大きな、共通の要素となっているかが伺える。もはや言うまでもないのかもしれないが、顧客情報抜きに、ビジネスは語れないのだろう。

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    2012年02月27日
  • 金融商品にだまされるな!

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    実際の例などを挙げながら、金融商品の注目する点を挙げていたので、とても分かりやすかった。
    自分も、しっかり吟味して金融商品を選ぶようにしたい。

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    2012年02月26日
  • 数字のカラクリを見抜け! 学校では教わらなかったデータ分析術

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    グラフや数字にいかに騙されやすいかを説明してる本。筆者の本を読むのはこれで3冊目ですが、どの本も分かりやすいです。

    あと「おわりに」のところで「知能よりもずっと必要なのは、体力と感情だと、筆者は考えています」と述べているところがなるほど、と感じた。

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    2012年02月18日
  • 数字のカラクリを見抜け! 学校では教わらなかったデータ分析術

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    グラフの見方や、数字の票数値に騙されやすいことを説明している。分かっていたつもりでも意外に読み間違えてしまうことを痛感する。内容も読みやすい。

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    2012年02月16日
  • クルマは家電量販店で買え!

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    チェック項目14箇所。デジカメ、パソコン、テレビ、洗濯機など人気があって販売数量が増えると生産規模が大きくなって一台を生産するのにかかるコストが下がる・・・規模の経済性。売れないから一人当たりの単価を上げる・・・消費者の反感。自動車保険や大学では平気で行われているが経済の基本に反する。売れないときは値下げするが基本。アメリカや日本で車が売れなくても新興国向けの輸出gあ伸びているから生産規模を維持・拡大できている。高級レストランのランチが安いのは・・・?実は赤字ではなく元がとれている。夜の分まで材料を仕込んでおくことで時間のコスト削減になる。ディナーだと2時間の回転がランチは1時間の回転でできる

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    2012年02月15日
  • クルマは家電量販店で買え!

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    身のまわりで目の当たりにする経済関係の出来事を、図式などを駆使して、初学者にもわかりやすく解説してあると思います。

    ミクロ経済学の入門という感覚で読みました。

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    2012年01月28日
  • 日本経済の奇妙な常識

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    課題図書としてもらった本。
    いわゆる経済の「常識」をくつがえす内容を書いてある。
    簡単にまとめてみると・・・

    ・アメリカ国債について(外貨準備としての存在とか)
    ・資源価格高騰と賃金デフレ(日本の経済構造の問題点について)
    ・暴落とリスク(リスク管理の徹底による暴落の加速)
    ・円高対策という名の通貨戦争(購買力平価を考慮すると円高でない)
    ・財源を考える(賃上げに伴う消費の拡大の重要性)


    基本的に読みやすい。
    デリバティブとかオプションのあたりは難しく感じた。

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    2012年01月23日
  • 無料ビジネスの時代 ――消費不況に立ち向かう価格戦略

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    ケインズが指摘した「完全投資」=「どんな種類の耐久財についても、これ以上の増加からはもはや取り換え費用以上の収益を期待することができなくなるほどの投資の状態」、はたまたマルクスが言った「利潤率の傾向的低下」、また、リカードやミルが想定した「定常状態」。現今の日本経済が陥っている資本主義経済が成熟すればするほど資本主義経済が滅亡に近づくというパラドックス。

    そんななか、各企業は、消費不況に立ち向かう価格戦略として「無料ビジネス」という新たな戦略の下、日々実践を重ねている。

    企業にとって一番の消費者であった「政府」ももう消費するだけの余力はないし、官が関与すればするほど余計に墓穴を掘ることも露

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    2012年01月16日
  • 無料ビジネスの時代 ――消費不況に立ち向かう価格戦略

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    無料ビジネス。

    コーヒーの無料サービス。TDL、USJの価格戦略などわかりやすく説明。

    仕掛けられる我々消費者も、無料の奥に隠された戦略を読み取らないといけない。

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    2012年01月15日
  • 日本経済の奇妙な常識

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    久しぶりに読み応え有った良書でした。

    大ざっぱに本の結論を述べれば、日本の企業の大多数である中小企業は、資源の高騰などのコスト高を価格に転嫁できず、その分賃金カット等で乗り切って切るので、デフレ・スパイラルに陥っている。故にデフレ脱却にはインフレターゲットのような、物価を引き上げる政策ではなく、労働生産性に見合った分だけ賃金を上げること、コストが嵩んだ分はきちんと価格に反映させること。ということだ。

    筆者が言うように、企業は、例え政府が消費税を毎年引き上げても、それを価格に転嫁せず、コストカットで乗り切る企業が増えるだけではないかと思う。

    僕個人この処方箋には大賛成なのだが、日本人の体質

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    2011年12月12日
  • 数字のカラクリを見抜け! 学校では教わらなかったデータ分析術

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    グラフで大切なのは、折れ線グラフや棒グラフの部分ではない。タイトルや軸や下に書かれている注意書きの部分、特に、縦軸と横軸が大切なんだ。だから、そういった部分について正確に理解するまでは、折れ線や棒の増減をみてはいけない。(114)
    と、あるように、グラフは作者の意図次第で都合のいいように内容を操作できるのですね。要注意。

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    2011年11月05日
  • クルマは家電量販店で買え!

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    前作の「スタバは~」が既に著者のそれまでに出してきた作品の焼き直しの印象が強かったが、今回は少し新しさを感じさせてもらえる出来だった。

    クルマの話や排出権取引の話などは興味深く読み進めることができ、「スタバは~」で少し辟易してしまった人にもオススメである。

    これを読むと確かに「クルマは家電量販店で買おうかな」と思わされる。

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    2011年09月27日