吉本佳生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
生活に関わる経済学が分かりやすく書かれていた本でした。ペットボトルを、スーパーで買うか自販機で買うかという点について、価格だけではなくコスト(手間)の部分も意識して購買していることを理解しました。価格だけで見るとスーパーの方が安いですが、行く手間などを考えると、高くてもコンビニや自販機で買うことがあります。行く手間を削減するという価値がこの価格に含まれていると気づきました。
価格の内訳についても知ることができたので、なぜこの価格設定なのかやどんな付加価値が付与されているか、同じような製品やサービスにも価格差が生まれている理由について考えてみようと思いました。 -
Posted by ブクログ
なかなかのツッコミです。
大手銀行。証券会社の売ってる保険、または投資絡みの商品はインフレの不安を煽って外貨運用を進めたりする、限りなく詐欺に近い悪徳商法です。
と。笑笑
そして、山一證券と日興コーディアル証券の経営を傾かせたのも、こういった仕組債が原因の1つという、なんともリアルな助言だらけの本。
ツッコミがとにかく鋭すぎてすごい。
言ってることが矛盾するような恥ずかしい発言のFPもかずおおくいることや、恥をかくよりとにかく売りたい銀行側に有利な商品への販売姿勢がまかり通ってる。
とか、そうかそうなのか。プロすらも中身を把握しきれない複雑な商品が多数あるってことは、これは初心者 -
Posted by ブクログ
ペットボトルのお茶の販売コスト、テレビやデジカメの値下がり、映画のDVDの値差、携帯電話の料金設定の複雑さ、スターバックスコーヒーのサイズごとのコスト、100円ショップの100円販売等の分析、説明、理由が前半を占める。ここまでは非常に一般的な話であり、要約すれば、「規模の経済性」、「範囲の経済性」、「変動費と固定費のコスト分析」などの説明。当たり前すぎて、退屈、くそ本の予感がした。ところが、後半戦になると、「子供医療費無料の経済的不平、問題点」や、「経済格差問題」、「逆輸入邦楽CDの受益者」に言及。これがなかなか良い。私にとっては目から鱗的発見があり、面白い。前半☆一つ、後半☆4つ。
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Posted by ブクログ
アベノミクスの金融緩和政策や公共事業拡大は前提として、その方向性(お金の使い道)を変えることで、日本の不況を改善しよう。という提案。
賃金格差に注目し、それをいかに解消していけばいいのかが模索されている。
金融緩和政策によってデフレが発生してしまうならば、海外の資源バブルではなく、国内の不動産バブルに誘導する。不動産価格の上昇と、公共事業の都市部への集中で、サービス業に従事する人の賃金を上げ、それによって、賃金デフレを脱出する、というシナリオのようだ。
公平性の問題はとりあえず横に置いておき、経済学の観点のみから論じられている。
人口の集中が、サービス業の売り上げに影響を与えるのは確か -
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タイトルに惹かれて読んでみた。
スタバではグランデを買え!というのは消費者へ向けた有益なメッセージだと思ったら、まさかのWin-Winな価格設定とサイズになっていたとは(笑)
タイトルに惹かれたということもあり、読んだのは一部分のみであったが、経済学のエッセンスを知ることができた。
本体価格は、そのもののコストのみではなく、取引コストと呼ばれる、「時間と労力(手間)、余分なお金の支出、他の資産の使用、心理的負担」に該当するコストも含まれており、寧ろ取引コストに比重が置かれている商品が殆どである。
なぜ、スーパーで安く売られているペットボトルのお茶ではなく、その近くにある自動販売 -
Posted by ブクログ
ネタバレだいぶ前にベストセラーになった本である。経済学のサービス対価に関する知識が得られると思う。
今の経済は第三次産業が主流でサービスで利益を得ている会社がほどんどだ。一口にサービスと言っても、目に見える接客型のサービスから目には見えない仕組みでサービスをしているものまで、サービスに対する考え方とその対価について述べているのが本書である。
実は通読しておらず興味のある章のみ斜め読みした。サービス業を経験したことがあるため対価についての考え方や経済的観念については飛ばし読みした。
タイトルのスタバの件で言えば、サービスコストは大差ないから大きいサイズを頼んだ方が客も店側もwin-winであるということ -
Posted by ブクログ
昔NHKで放送されていた「出社が楽しい経済学」に関わっていたエコノミスト。
金融教育の必要性を主張してきた人だけあって、この本も教育的。
奇数ページに問いが出され、一枚めくった偶数ページにその「答え」が出ている。
内容は、主に価格差別を中心とした価格戦略の解説。
「なぜ大ヒットシリーズ完結編の映画のチケットは高く設定されないのか」など、身近な事例が取り上げられている。
まあ、刊行後4年ほど経っているので、ちょっと事情が変わってきてしまったものもあるけど。
残念なのが、答えの解説が短いというか、詳しくないこと。
先ほど言ったページ設計の縛りのせいだろう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「マウントゴックス」の破綻で、いかがわしさを感じるビットコイン。その仕組みやメリットを紹介した入門書。
本書を読んでも、個人的にはビットコインについて理解が不十分である。
・マウントゴックスは「ビットコイン取引所」の1つにしか過ぎない
・ビットコインに管理者はいない
・考案者である「中本哲史(さとし)」の正体は不明である
など、初めて知ることも多かった。知識が増えたことは確かである。
取引情報のブロックを承認し、長いブロックチェーンを作っていくことで信頼性を増すことや、ブロックの末尾についている鍵を計算する作業を行う(マインニングという)こと、マインニングによって報酬を得ることなど、ビットコイ -
Posted by ブクログ
先日、会社用の小論文のテーマで決済方法について書く機会があった。
いろいろ調べて、結論として将来的にはビットコインが本命ではないかと思うに至った。
で、ビットコインの課題としてはセキュリティの問題があるのではないかと書いたのだ。
ビットコインよく知らないくせに。
ブロックチェーンの暗号化技術もよく分かってないくせに。
書いて提出したはいいけど、結局ビットコインってなんなんだ?という疑問が残ったままになるのは癪だからビットコインについても調べてみた。
本書を読んで、ビットコインの課題はセキュリティではないことを知った。いやぁ、知ったふりして頓珍漢なこと書いていてたなぁ。お恥ず