吉本佳生のレビュー一覧
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投資初心者の個人投資家であっても、投資の際には考慮してもらえるわけではない。
金融商品のリスクがどれくらいなのかイメージできないからこそ、初心者なのだが、それがとても怖い状況であるということがひしひしと伝わる。
本書では、ボラティリティ(資産価格の標準偏差)から「リスク」を説明している。
世間で理解されているリスクの意味合いとはだいぶ違うし、そのリスクを具体的な数値でつかもうとしている。
そして、自分でさいころを振って、どれくらい資産が増える(または減る)かを自分で実感できるよう、シミュレーションできるようにしてあるのが眼目だろう。
(実際は、何十回とはやってられない気はするが)
中長期の投資の方が、デイトレードより「リスク」は高いと聞いてびっくりした私のようなシロートは、もう一回読んで、しっかり勉強した方がよいと思う。 -
Posted by ブクログ
1998年頃から、格差が拡大しはじめた。
日銀の円高対策(為替介入)と金融緩和が、やりすぎであったため、グローバルマネーの循環を通じて、まわりまわって消費不況を賃金デフレを招いた。
貯蓄過剰が、グローバル投機の原資となっている。
世界の為替取引規模から見れば、積み上がった外貨準備はたいした量ではない。
ストックに注目するか、フローに注目するか。
アメリカ国債は、ストックの需給で価格が決まりやすい。その結果、ストックが膨大にあるため価格が暴落しにくい。
グローバル投機マネーが拡大すると、一定の部分はアメリカ国債に向かう。したがって、需要はなくならない。
コモディティも、株式と連動するようになった=コモディティの金融商品化。
リスク管理の徹底が、暴落リスクを高める=損切りによって暴落が加速する。
連続下落の最中だからこそ、暴落する可能性がある。
EB債で、リスクを金融機関外に押し付ける。
ビッグマック購買力平価。
現代は既に通貨戦争に入った。その口火を切ったのは、日本の円高対策(為替介入)と低金利。
日本の中小企業構造、職能別ではなく企業別の組合、などによって、中小企業の賃金引き下げによるコスト吸収が行われやすい。
米ドルが基軸通貨、というよりもアメリカ国債が基軸通貨になって、アメリカに資金が還流している。
アメリカ国債が大量発行されても、受け皿があるので暴落しない。
今の世界経済は、生産力ではなく消費力、で経済力が決まる。
生産は、消費が増えれば他国からやってくる。
労働者の賃金をあげる=製造業ではなく、サービス業から。
国債の多様化で、政府資金調達を図るべき。
日本の国債のストックは金融機関が66%。だから、日本国債を売れない。 -
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記事タイトルのとおり『日本の景気は賃金が決める』働く身としてこれはごもっともです
本の内容は単純に平均年収を上げれば景気がよくなるってことではない
「女・小・非・短」・・・女性・中小零細企業の社員・非正規雇用・短い勤続年数(若者)の待遇を改善することで景気回復をはかる内容です
低所得グループ上位2割の家計(生活者)は平均して可処分所得の8割強を消費に回します
つまり低所得グループの賃金が上昇すれば景気回復への貢献能力が高い
高所得グループ上位2割の家計(生活者)は平均して可処分所得の7割弱しか消費に回しません
つまり稼いだ所得が消費に使われずに貯めてしまう比率が相対的に高い
基本的にはこの「女・小・非・短」の是正がこの本のベースとなっています
賃金デフレを止める・・・もっと言えば所得格差の改善
賃金が「平均的に」上がり賃金格差が縮小して消費に使う比率が高い人にお金が回ることが重要です
高所得者批判などでよくある「賃金格差の拡大は公平性の問題で問題」と言ってない
著者の主張でキモとなるのは「賃金格差の拡大は不況を深刻にするから問題」や「賃金格差の縮小は不況脱出につながるから必要」ってこと
この本では「分配」や「再配分」といった単語が出てこないのも好感を持てます
キチンと働いた収入としての低所得者対策となっています
ただここのカテゴリーとしてサービス業などがありますが賃金アップには企業努力だけでは不十分で政治的な判断が必要でしょう
その部分についての具体的な方法はこの本では書かれていません
例えば所得の不平等程度を測る尺度として用いられるジニ係数を法人税率に反映するのはどうか?
完全平等なら0、完全不平等なら1の係数で企業ごとに目標(例えば81年は0.3317程度)を達成したら大幅な減税措置があるのなら企業努力ではない低所得グループの賃金アップになる
恩恵を受けるのは主に若者で年功序列によって50代以降の高齢者は賃金が横ばいか下降線となるけれど子育ても終えるであろう年代より若者にお金を回すほうが景気に貢献する
本書の主張には賛同するところはあるけれど部分的には・・・景気対策に毎月2%以上の東証REIT指数の上昇を目標にする・・・などのトンデモ話もあります
もちろんこれには大反対です・・・(笑)
他にもコンパクトシティ(集住)の話など実現が困難なテーマもありますが『日本の景気は賃金が決める』という根幹の部分は読む価値が大いにあります
でもまぁ・・・日本人が貯蓄に向かう理由の大半は「年金に対する不信感」なのでここを解決しないと低所得者がお金を手にしても将来に向けて貯蓄に向かうかもしれません -
Posted by ブクログ
コストについて分かりやすく理解できる本。普段からコストについては理事長によく言われているから前職のときよりはかなり理解しているつもりだったが、目から鱗のことも多くあった。特に子どもが生まれ医療費が無償というのはありがたいなぁとずっと思っていたが、共働きをしている家庭では無償化になったことにより病院で待たされる時間のコストが増大するから、それで仕事を休む時間が増えれば収入も減るし、結局全体のコストが上がるという可能性もある。なんでも無償だからいいというものではないという例は、まさにその通りだと思った。
まぁでも胃がおかしくなるからいくらお得でもグランデは買わんな・・・。 -
Posted by ブクログ
大まかな主張としては以下の様なことを言っている。
・日本では属性(性別/企業規模/雇用体系/年齢)による賃金格差が大きく、また格差拡大している。
・所得に対する消費額が多いのは低所得者。
→賃金格差を縮小させ、低所得者にお金を回せば、景気が良くなる。
→方法は「都会の人口集積による需要拡大に伴う賃金上昇」
客観的データを元に分析されており、主張のロジックの組立も納得感はあった。
<めも>
日銀の役割は「発券銀行」「銀行の銀行」「政府の銀行」の3つ。
ちなみに、日本政府の口座は日銀にあるけど、地方自治体の口座は地元の民間銀行にある。
日銀の金融政策は政策金利と貨幣量のコントロール。
【政策金利のコントロール】
日銀がコントロールできる金利はコール金利(一晩の借入)だけ。
それにより中長期金利をコントロールする。
※思い通りに動かないかとも。
【貨幣量のコントロール】
日銀は貨幣量(マネタリーベース)のコントロールができるが、増えるのは民間銀行の当座預金残高。
結局は民間銀行がお金を引き出し、企業や個人に渡さないと効果はない。
日銀は民間銀行に無理やりお金を貸すことは出来ないが、回収することはできる。
→つまり、緩和は苦手だが、引締は得意。
※金融政策は犬の手綱を操るようなもの。ブレーキはかけられるが、緩めても走るかどうかは犬の意思。
インフレ目標は一般的に、インフレを抑制するために使われる。
日本のインフレを目指すインフレ目標はレアケースで、効果が出るかは不明。
日本の輸入依存度は16%(2011年)
→輸入品のうち7割が円安の影響を受け、円安が25%進んだとすると、
→25%×7割×16%=物価を2.8% 押し上げる効果がある。
→しかし過去の事例を踏まえると、企業が大部分を吸収していしまう可能性が。
1999年以降の景気回復局面では企業利益は増加したが、賃金は下がっていた。
→今回も単純に企業利益が増えても、賃金が上がらない可能性がある。
1980年代後半のバブル期も資産効果が指摘されたが、実態として資産バブルの恩恵を受けた人が消費拡大を引っ張ったという傾向はなかった。
一方、企業の交際費が増えて、家計外の消費が増える傾向があった。
バブル期は国内のサービス需要が増えて、サービス業の稼働が高まり、賃金上昇につながった。
→2000年台のような海外のバブルは企業収益は増えたが、賃金上昇には繋がらなかった。
日本政府の社会保障政策は子育て世帯の足を引っ張っている。
子供(が所属する世帯)の相対的貧困率は
・政府による再分配前は12.4%
・政府による再分配後は13.7%
→則ち、国の政策により子育て世帯の経済状態を悪化させている。
→これは30の先進国の中で日本だけ。他国は再分配により子供の貧困率は大きく下落する。
著者の主張する3本の矢
・金融緩和 →金融緩和を国内不動産価格上昇に繋げる
・公共事業拡大→都市部の交通網整備などに使う
・成長戦略 →都市部へ人口集積させ、サービス業を成長させる -
Posted by ブクログ
世界金融危機のからくり
アメリカ、英国、フランスの対外純資産マイナスだが、それを不安視されていない。
→理由は、対外純資産のマイナスが金利負担に繋がっていない。
→借金による金利負担が大きい時に、追加借金が出来ず危機に陥るのであり、これらの国には当てはまらない。
日本の所得収支の黒字は、対外資産から得られる金利等が、対外負債に支払う金利等のほうが大きい、ということ。
→日本の場合、対外純資産のプラスが所得収支の要因。
→アメリカは対外純資産マイナスだが、日本以上の所得収支のプラス。(フランスも同じ構造)
→理由は「受取の利回り>支払いの利回り」
→投資には国債などの「証券投資」や、現地に工場を建てる等の「直接投資」などがある。
「証券投資」であれば、誰が投資しても利回りはそれほど変わらないが、
「直接投資」であれば、投資する人によって利回りが大きく異る。
→アメリカは海外から集めたお金を、高収益率の直接投資で運用することで、
対外純資産マイナスの、所得収支大幅プラスを達成している。
名目金利だけではなく、インフレ率も見るのが重要。
実質金利=名目金利-インフレ率
実質為替レートとはインフレ率を考慮した為替レート。
これをユーロ圏で考えると、、、
ユーロ圏は当然ながら名目レートは各国で同じになっている。
→しかし、各国でインフレ率や労働コストは異なっている。
→例えば、ギリシャの物価や労働コストが相対的に上り、ドイツは下がり
→結果、ギリシャの実質為替レートは上り、則ち通貨高となっている。
→一方のドイツは通貨安となり、これが経済が強い要因の一つ。
※ユーロ各国(ドイツ以外の国)がドイツの給料を上げろ!
といっているのは、こういう理由から。
日本の輸出メーカーが「円高で困る」と言っているのは、米ドルだけではなくウォンや人民元、台湾ドル、バーツなどのアジア諸国の通貨。
→実質為替レートを見ると、昨年までも米ドルに対してはそれ程の円高ではなかった。
→しかし、上記アジア通貨は円以上の通貨安状態だったため、それが厳しかった。らしい。
国際収支統計の分類
経常収支=貿易・サービス収支+所得収支
※所得収支とは日本人・日本企業が海外で稼いだ所得
雇用者報酬、直接投資収益・証券投資収益(金利・配当)などに分類。
※貿易・サービスは最近赤字にでも所得収支はそれ以上に黒字なので、経常収支は黒字
資本収支=投資収支+その他資本収支
※投資収支は金融取引による資本の流出・流入
直接投資・証券投資(元本)などに分類
※資本収支はずっと赤字だったが2011年は黒字化
⇒米ドル買介入が要因のひとつ -
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吉本さんの本は基本的に当たりが多い。
この本も目からウロコ的な内容が色々と。
(内容メモ)
デフレ対策として日本政府や日銀が行った経済政策の副産物としてグローバル投機マネーが育ち
→投機マネーが米国債や資源に向かう
→米の財政赤字増大&資源高騰
新興国の成長により資源高騰との意見があるが、世界全体で原油生産量は大して向上していない。
資源高騰したが日本ではデフレが進んだ
→理由は資源高騰分を価格転嫁しなかったから(出来なかったから)
→その分人件費をカット
→物価デフレ以上に賃金デフレが進み、結果生活苦が進み、その悪循環から抜け出せない。
(特に中小企業の従業員)
※90年代前半までは賃金の伸びが物価上昇を上回っていた。
しかしそれ以降は賃金の下げが物価下落を上回っている。
則ち、デフレ対策の政策→資源高騰→賃金デフレ
となっており、狙いの逆になっている。
デフレ対策が不十分だったわけではなく、政策そのものの誤り。
株式市場において、暴落は連鎖する。
確率的に殆ど無いような暴落は、一定の期間(例えばリーマンショック時)に集中していた。
91~08年の間、発生確率0.07%で1000日に約1回しか起きない1000円以上の暴落は3回とも前後に大きな下落を伴っている。
そのうち1回は0.32%しかない七営業日以上連続下落の七営業日目に起きている。(92年1月7~13日)
サブプライム危機において日本の金融危機のダメージは小さかったが、関連投資が少なかったわけではなく、関連投資を引き受けず顧客に押し付けていたから。
→大学や企業のデリバティブに関わる大きな損につながっている。
現金を溜め込んでいたため、村上ファンドに狙われた「東京スタイル」は銀行の支援で自社を守ったが、、、
→現在、東京スタイルは貯めこんだ現金が、大量のデリバティブ商品に変わり(買わされ!?)
→大損。洒落にならない状態になっている。
→銀行に助けてもらったと思っていたら、気づいたら銀行に殺されていた、、。 -
Posted by ブクログ
面白かった。2004年に日銀は大幅な市場介入をし、円安を守っている。円を安くするため、円で米国債を大量に買う。アメリカはその国債で赤字財政を続けられる。以前はコモディティ(資源)の先物は国債とあまり関係なく変動していたため、暴落時のリスクヘッジとして使われるようになった。それが一般化するとコモディティの価値がファンドの価値とリンクするようになってしまい、リスクのヘッジにならない。
世界的なカネ余り、資源の高騰、アメリカの大きな赤字国債から発生しているのだが、それを買っている責任の大きな一端が日本にもあったとは、知らなかった。。
・日本や中国のように「経常収支が黒字の国」が稼いだ外貨をグローバル投機の原資として供給し、アメリカのように「経常収支が赤字の国」が(国債発行により)お金の借り手となる。ドイツを除外した上で一国で大きな比重を占めているのは中国、日本、アメリカだけ(ドイツを除外するのは、ユーロ圏全体のマイナスの規模がドイツのプラスと同程度のため)。
・まず日本は、量的には「貿易依存度」が低い事を知るべきです。特に輸入依存度が世界有数の低さです。輸入依存度は、国内のフローの経済活動規模を示すGDPを分母、同じ期間のモノとサービスの輸入額を分子として計算されます。原油価格が1バレル100ドルを超えた2008年には17.4%まで高まりました(ただし、翌2009年には12.3%に下落しています)。それでもなお、20%を下回る輸入依存度は、世界では有数の低さです。日本より低い事がある国は、ブラジルとアメリカぐらいしかありません。参考に2009年の先進諸国の輸入依存度を比較すると、日本12.3%、アメリカ14.0%、イタリア24.3%、フランス25.0%、イギリス30.1%、カナダ30.4%、ドイツ35.9%、スウェーデン41.9%となっています。
・1990年から1998年の資源価格は輸入物価が7.1%の下落に平均の輸入依存度8.2%を掛けて輸入物価による国内物価への影響はマイナス0.6%です。それなのにこの期間に国内物価は6.2%上昇しています。
次に1998年から2008年の10年をみると輸入物価が26.9%上昇し、平均の輸入依存度12.1%をかけるとプラス3.3%です。ところが国内物価はこの10年で14.5%も下がっています。なんらかの国内要因が17.7%も物価を下げたのです。
問題は、資源価格が高騰している時期に、たまたまそれを打ち消すような日本国内の要因があったというわけではなく、国際的に資源価格が高騰したからこそ、日本国内で激しいデフレ要因が生じた、という点です。
「2008年中小企業白書」を見ると、6割前後の中小企業が原油価格上昇を価格転嫁できていないと答えている。1~20%と答える企業も3割弱、半分も転嫁できていない企業が9割です。中小企業は日本の企業数の99.7%を占め、日本の雇用者の69.7%を占めます。
原油価格が何倍にも跳ね上がった中で価格に転嫁できない6割の企業は、いったいどうやってコスト上昇を吸収しているのか。その基本的な方法は、労働者の賃金カットしかありません。実際に賃金指数というデータを見ると、1998年を100として2009年までで6.5%も下落している。
・おおまかに見て1989年から2007年までアメリカの労働者は年平均で4%程度の賃金上昇を得、消費者物価は年平均3%上昇しています。ところが日本では1990年台後半から賃金の変化が消費者物価に負けるようになります。デフレで消費者物価が下落するようになった2000年以降は、物価下落よりも大幅に賃金が下落している。
・日本で中小企業の労働者の賃金引き下げによるコスト吸収が行われやすいのは、日本の労働組合が欧米型の職能型組合ではなく、企業別組合であることが原因の一つです。
・アメリカ連邦政府の債務残高は2011年5月に14兆2940億ドルに達しました。ざっくり15兆ドルとして、アメリカ政府内。アメリカの民間、アメリカ国外で5兆ドルずつ保有しており、アメリカ国外分で日本と中国が約1兆ドルずつ持っている。外国為替市場では二営業日後に通貨の受け渡しを行う「スポット」取引でかつ片方が米ドルとなる取引だけを見ても1日に1兆1877億ドルが取引されている。
・ビッグマック購買力平価でみると2011年の日本円は1ドル=78.7で、実際値が78.4円のため、ほぼ適正。20年も経てば円ドル共に、過去と実質価値が全く違うので、「戦後最高値」かどうかで大騒ぎするのは、馬鹿げている。 -
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ネタバレ吉本佳生さんの本は本当に初心者にもためになると思います。良書。
金融商品についての「リスク(標準偏差・ボラティリティ)」について、しっかりと説明しています。
相場は短期的にも長期的にも予測は出来ず、確率・統計的に考える、というアプローチですので、相場・株価はわかるという方はなじまないかもしれませんが、これ一冊を読めば、下手な商品に手を出す確率はぐっと減るでしょう。
投資について否定的な面も多いと思われますが、そもそも株式運用を行う人は前向きな事しか考えない(後ろ向きな人はそもそも買わない)ので、大儲けを夢見るのに少し水を掛ける意味でもしっかり読んでみて、考えてみることが良いと思います。
確率思考はギャンブルや資産運用のためにある。確かにこの点は否定出来ない、というか人生ギャンブルで、不確実な中で意思決定を行うわけですから、仕方ないと思います。「リスク」という本を読んでも、「確率」はギャンブルから始まったものですし、本当にそう思います。
デイトレードは相対的にリスクが低い。長期投資はリスクが高いという誤解についても、述べられています。長期投資だから安全というわけではなく、むしろリスクは高くなっているという点は押さえておいて良いと思います。(期間を2倍にすると、リスクは√2倍になる)
※それでも長期投資を行うのは、相場は個人が容易に読むことは難しいという前提、プラスサムと言える市場を相手にする、下手な売買による売買手数料によるコストを減らす、という点からですね。このロジックが必要と思います。
基本的なベル型分布から、べき分布(ファットテール)の存在なども述べてあって、ひと通りリスクについて学べると思います。
全体的に、コラムの部分に良い指摘が濃縮されていると思います。
P105 1.「安全に儲けたいから、超危険な取引に飛び込む?」
P138 2.「リスクを誤解させて、押し付けるのが必勝法!」
P189 3.「専門家が大損する理由は、リスクの単純な誤解!」
P235 4.「長期投資への幻想が被害を甚大にする!」
安全に儲けるがために、ごく低い確率で大損する話に飛び込み「どうだ凄いだろ」と言う話が多いと感じますので、どこかで大きく損失を出して退場・事件と言う流れでしょうか。
リスクを押し付ける点もそのとおりと思います。特にビジネスでは!(投信販売もビジネスですが...) 知人も、いかにリスクを相手に押し付けるか、といっていましたし。結局その点に付きます。見えないリスクを押し付けて有利に粉飾し、勘違いを起こさせて販売する。ここから逃れるには、よく考えて、複数の主張・脈から情報を得てしっかり判断するのが大事かなと思っています。 -
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アメリカ・イギリス・フランスは借金大国であるにもかかわらず、国全体としては、対外純資産残高のマイナスが金利負担につながっていません。むしろ、海外から金利や配当などを稼ぐ構造になっています。
世界一借金漬けのアメリカが、世界一の金貸しの日本より、金利などをたくさん稼いでいるのです。
アメリカ国債が基軸通貨の役割の一部を担っている
アメリカという国は、政府が国債で海外から資金を集め、民間企業がそれを対外直接投資に回している
対外直接投資、イギリス、フランス、ドイツの残高も大きく、GDP比をみると、イギリス・フランスの対外・対内直接投資の残高は、アメリカを上回ります。
直接投資によって高い利益率で海外ビジネスができるからこそ、アメリカは所得収支の黒字を維持・拡大できたのです。
世界一を誇る対外純資産をうまく活用できていないと指摘してきた人たちが、たいてい証券投資を中心に考えていたことに問題がありました。もっと直接投資に注目することが大切です。
経常収支赤字の対策としておこなえるもの
1、国内景気を悪化させて、輸入を減らし、国内企業に輸出努力させる方向でのマクロ経済政策が求められます。緊縮的な経済政策。
2、為替レートによる調整。自国通貨を安くして、輸出を伸びやすくし、輸入が抑制されやすくします。
3、経常収支赤字を放置する、通貨危機、最後は海外からお金を借りる
政府が借金を返すための原資は、銀行に預けられている預金などではなく、国民の将来の経済活動が生み出す価値です。国内の銀行から預金は流出してもかまわないけど、国内から人が流出するのは困る、と考えるべきでしょう。
ユーロ圏内での独ユーロの大幅な通貨安が、ユーロ圏内の国々の経常収支不均衡を拡大してきたのです。これがPIIGSが対外的な借金残高を膨張させた根本的原因のひとつです。
貿易収支黒字が増やすのは、自国の労働者の仕事です。他方、所得収支黒字が増やすのは、外国の労働者の仕事です。
長期的にみれば、2011年に赤字化した日本の貿易収支を、無理に黒字に戻そうとするべきではないのです。経常収支の赤字化が心配なら、日本経済の長期的な理想像としては、貿易収支ではなく、所得収支で黒字を稼ぐ姿をめざすべきです。
対外債権国でいまは経常収支黒字の国が、貿易・サービス収支を赤字にして、かつ、経常収支を赤字にしてこそ、世界の対外債務国が全体として、対外債務を減らすことができるからです。日本ドイツに求められること。