吉本佳生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
記事タイトルのとおり『日本の景気は賃金が決める』働く身としてこれはごもっともです
本の内容は単純に平均年収を上げれば景気がよくなるってことではない
「女・小・非・短」・・・女性・中小零細企業の社員・非正規雇用・短い勤続年数(若者)の待遇を改善することで景気回復をはかる内容です
低所得グループ上位2割の家計(生活者)は平均して可処分所得の8割強を消費に回します
つまり低所得グループの賃金が上昇すれば景気回復への貢献能力が高い
高所得グループ上位2割の家計(生活者)は平均して可処分所得の7割弱しか消費に回しません
つまり稼いだ所得が消費に使われずに貯めてしまう比率が相対的に高い
基本的にはこの -
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Posted by ブクログ
コストについて分かりやすく理解できる本。普段からコストについては理事長によく言われているから前職のときよりはかなり理解しているつもりだったが、目から鱗のことも多くあった。特に子どもが生まれ医療費が無償というのはありがたいなぁとずっと思っていたが、共働きをしている家庭では無償化になったことにより病院で待たされる時間のコストが増大するから、それで仕事を休む時間が増えれば収入も減るし、結局全体のコストが上がるという可能性もある。なんでも無償だからいいというものではないという例は、まさにその通りだと思った。
まぁでも胃がおかしくなるからいくらお得でもグランデは買わんな・・・。 -
Posted by ブクログ
大まかな主張としては以下の様なことを言っている。
・日本では属性(性別/企業規模/雇用体系/年齢)による賃金格差が大きく、また格差拡大している。
・所得に対する消費額が多いのは低所得者。
→賃金格差を縮小させ、低所得者にお金を回せば、景気が良くなる。
→方法は「都会の人口集積による需要拡大に伴う賃金上昇」
客観的データを元に分析されており、主張のロジックの組立も納得感はあった。
<めも>
日銀の役割は「発券銀行」「銀行の銀行」「政府の銀行」の3つ。
ちなみに、日本政府の口座は日銀にあるけど、地方自治体の口座は地元の民間銀行にある。
日銀の金融政策は政策金利と貨幣量のコントロール。 -
Posted by ブクログ
世界金融危機のからくり
アメリカ、英国、フランスの対外純資産マイナスだが、それを不安視されていない。
→理由は、対外純資産のマイナスが金利負担に繋がっていない。
→借金による金利負担が大きい時に、追加借金が出来ず危機に陥るのであり、これらの国には当てはまらない。
日本の所得収支の黒字は、対外資産から得られる金利等が、対外負債に支払う金利等のほうが大きい、ということ。
→日本の場合、対外純資産のプラスが所得収支の要因。
→アメリカは対外純資産マイナスだが、日本以上の所得収支のプラス。(フランスも同じ構造)
→理由は「受取の利回り>支払いの利回り」
→投資には国債などの「証券投資」や、現地に工 -
Posted by ブクログ
吉本さんの本は基本的に当たりが多い。
この本も目からウロコ的な内容が色々と。
(内容メモ)
デフレ対策として日本政府や日銀が行った経済政策の副産物としてグローバル投機マネーが育ち
→投機マネーが米国債や資源に向かう
→米の財政赤字増大&資源高騰
新興国の成長により資源高騰との意見があるが、世界全体で原油生産量は大して向上していない。
資源高騰したが日本ではデフレが進んだ
→理由は資源高騰分を価格転嫁しなかったから(出来なかったから)
→その分人件費をカット
→物価デフレ以上に賃金デフレが進み、結果生活苦が進み、その悪循環から抜け出せない。
(特に中小企業の従業員)
※90年代前半までは -
Posted by ブクログ
面白かった。2004年に日銀は大幅な市場介入をし、円安を守っている。円を安くするため、円で米国債を大量に買う。アメリカはその国債で赤字財政を続けられる。以前はコモディティ(資源)の先物は国債とあまり関係なく変動していたため、暴落時のリスクヘッジとして使われるようになった。それが一般化するとコモディティの価値がファンドの価値とリンクするようになってしまい、リスクのヘッジにならない。
世界的なカネ余り、資源の高騰、アメリカの大きな赤字国債から発生しているのだが、それを買っている責任の大きな一端が日本にもあったとは、知らなかった。。
・日本や中国のように「経常収支が黒字の国」が稼いだ外貨をグローバ -
Posted by ブクログ
ネタバレ吉本佳生さんの本は本当に初心者にもためになると思います。良書。
金融商品についての「リスク(標準偏差・ボラティリティ)」について、しっかりと説明しています。
相場は短期的にも長期的にも予測は出来ず、確率・統計的に考える、というアプローチですので、相場・株価はわかるという方はなじまないかもしれませんが、これ一冊を読めば、下手な商品に手を出す確率はぐっと減るでしょう。
投資について否定的な面も多いと思われますが、そもそも株式運用を行う人は前向きな事しか考えない(後ろ向きな人はそもそも買わない)ので、大儲けを夢見るのに少し水を掛ける意味でもしっかり読んでみて、考えてみることが良いと思います。
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Posted by ブクログ
アメリカ・イギリス・フランスは借金大国であるにもかかわらず、国全体としては、対外純資産残高のマイナスが金利負担につながっていません。むしろ、海外から金利や配当などを稼ぐ構造になっています。
世界一借金漬けのアメリカが、世界一の金貸しの日本より、金利などをたくさん稼いでいるのです。
アメリカ国債が基軸通貨の役割の一部を担っている
アメリカという国は、政府が国債で海外から資金を集め、民間企業がそれを対外直接投資に回している
対外直接投資、イギリス、フランス、ドイツの残高も大きく、GDP比をみると、イギリス・フランスの対外・対内直接投資の残高は、アメリカを上回ります。
直接投資によって高い -
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