吉本佳生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「スタバではグランデを買え」の著者による、消費者の行動変化とそれに対応した価格戦略の解説本、良書です(なお、副題が本書の本質)。
◆価格戦略の考え方 ~ 顧客に合わせて設定し極大化を図るのが理想
本書では、まず、消費者を「時間に余裕アリ/ナシ」「お金に余裕アリ/ナシ」に4分類し、
顧客属性に合わせた価格戦略で利益最大化を図るべしと説く。
秀逸なのが、USJの価格戦略の紹介。
USJは2011年に入場料を値上げ(仮に1千とする)。
この影響は、①地方客には旅行全体の一部値上げ(30千の旅費が31千になる)であるのに対し、
②近郊客には値上げ割合が相対的に大きく見える(5千の娯楽が6千に)。 -
Posted by ブクログ
こんな雑学的な本が、実は一番好きである。
高校時代の現代文の先生から、雑学博士という不名誉(?)な称号までいただいたぐらいだから・・・
はっきり言って、この本の内容がわからなくても生活していける。
が、コストダウンを意識できる内容に、興味津々となれる。
スタバではグランデを買いましょう!
この本、別にスタバの話だけではないですよ。
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さて、4年経ってから、再度読み返してみた。
何と当たり前のことを言ってるのだろうと思える。
でも、初めて読む人には新鮮に違いない。
消費税が5%の時代の本で、現代の8%とは感覚も違う。 -
Posted by ブクログ
副題にあるとおり価格と生活の経済学の本です。以下が概要です。
1)モノの価格を決めているのは原価よりむしろ取引費用の影響が大きいです。コンビニ、自販機、スーパーで同じ商品が違う価格になっているのはそのせいです。取引費用に着目すると面白いでしょう。
2)多くの商品でたくさん売ればそのぶん安く売ることができるという規模の経済の原理が働いています。海外市場へ販売を拡大すると有利なのはそのためです。
3)価格の差別化とは高いお金を出しても欲しい人には高いお金で売り、安くならないと買わない人には安く売りつける方法でDVDや携帯電話料金の設定に利用されています。ただし価格差別の方法は売る側が多かれ少なかれ -
Posted by ブクログ
「スタバではグランデを買え」の著者が新たに出版した日常生活に見られる経済の仕組みを解説した本。
小難しい経済用語や経済の仕組みを日常の商品に照らし合わせることにより、一般の人でも分かりやすく理解できるようにした本。 前著の「スタバでは・・・」も面白いタイトルであったが、今回も目を引くタイトルである。 最初本書のタイトルを見たときに、将来的な話として、合理性を追求してゆくと家電量販店がクルマを販売するようになる、という意図が込められているのかと思ったが、実は大阪の方ではクルマを販売する家電量販店があるらしい。 ちょっとびっくり。
同じものが2つの異なる価格で市場に出た場合に1つの価格に集 -
Posted by ブクログ
日常生活に登場するモノやサービスの価格はどの様にして決定するのか?を筆者の提言も交えつつ解説。外国人労働者の問題の説明として、一物一価(同じ商品には同じ値段)が成立しない時には、安い方で買って、即高い方で売って利益を得る取引、裁定(取引)が成立するとし、その例としてイタリア製品が中国人労働者の移動によってコストを削減している状況を取り上げる。他にも囚人のジレンマを元ネタにした缶チューハイの値下げ戦争や逆にジレンマを回避している日本のジェネリック製品の現状を、?追加コスト、?サンクコスト(埋没コスト)、?追加コストの3点より説明し、価格引下げでは収入を取れない為に、値下げをせずに不幸に陥らずに済
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スタバではグランデを買え!
とともに経済学を身近なところから学べる本。
この2冊で経済学部や同系統学部以外の人は経済学の基礎を学んでみるといいと思う。
経済学部はその学問の性質上偏微分を含むレベルの数学を要し、多くの大学でも数学は結構使われることと思う。
にもかかわらず、この本は「機会費用」、「限界費用(書中では追加コスト)」といった概念をせいぜい小3レベルの算数までしか使ってない。
他の学部の生徒にとって経済学はおそらく取りたいけれども数学ばかりで理解しづらい、敬遠しがちな科目だと思う。
この本を読んでからならば、基本的な考え方は学べるので理解もしやすいだろう。
経済学部の生徒でも、この本 -
Posted by ブクログ
車、学歴、環境問題、ジェネリック医薬品、オークションなど身近な題材を通じて、いつもと少し違った視点で価格のカラクリを解き明かす一冊。価格差を利用した裁定取引を回避しつつ、いかにしてターゲットにあわせた価格設定をしかけるかということを幕末の金銀の取引、プリンタの話などを通じて、分かりやすく書かれていました。なかでも面白かったのは、入札タイプのオークションが引き起こす「勝者の呪い」、それが引き起こす入札価格の下落、これを回避するセカンドプライスオークションのしかけに関するお話です。ゲーム理論的な要素を入れて分かりやすく説明されており、なるほどを思わず納得してしまいました。コスト積み上げ方の価格設定
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Posted by ブクログ
■経済(乱読)
?NBは宣伝や販売促進のために巨額のコストがかかる。それに比べて、PBは宣伝や販売促進コストがなく価格を下げることが出きる。
?空港会社事情:空席があるのなら、安い価格で一人でも乗せる。
?ランチは人が混んでいるからこそ、効率を上げることができ価格を安く押させることができる。
?クルマも電気店のように、さまざまなメーカーが横並びに売られてくる。
?レストランがランチタイムの営業をするのには、稼動率の変動が安定的なランチタイムの売り上げによって、一定量の収入ラインを維持しようという狙いもある。
?中国での偽ブランドが銀座を潤す。中国人は自国でブランド商品を買うのに偽もではないかと