あらすじ
「値段」から社会のしくみが見えてくる!生活の裏側を、経済学を通して見てみよう。
身近な生活で接するものやサービスの価格を、やさしい経済学で読み解く。
「取引コスト」という概念で学ぶ消費者のための経済学入門。
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Posted by ブクログ
タイトルの通りの話や100円ショップ、携帯電話の料金などの身近な話から経済学を学べる。
やはりスタバの謎が一番気になったから手に取ってみたのだが、全く考えてもいなかった理由だったのでビックリした。確かに量が違えど製造する時間は殆ど一緒なんだなと納得。
著者は消費の大部分は取引コストに対するものだと強調する。自分でも無意識のうちに取引コストを計算してまとめ買いをしたり、荷物を減らしコンビニで買ったりする。言われてみれば価格差に見合った設定なのだと感じた。
裁定取引、規模の経済性、価格差別、比較優位
Posted by ブクログ
「取引コスト」という概念に納得。
携帯電話の料金体系に関してはやっとここにきて政府介入。筆者は執筆時より提言してますな。
また、能力の低い人と高い人との組合せや自己分析に関する内容は参考になる。
Posted by ブクログ
いわゆる釣りタイトル。
経済学の取っ掛かりとしてこういう本は本当に重要だと思う。
価格は、商品やサービスの品質や付加価値を表す指標であり、それが高いからといって必ずしも高品質であるわけではない。
また消費者は、価格以外にも様々な要因を考慮して商品を購入することがあり、価格に敏感であるとは限らない。
ビジネスにおいては、価格設定は収益に直結する重要な戦略の一つであり、効果的な価格戦略を展開することが求められる。
つまり自分が本当に必要とするものを見極め、自己の価値観に合った商品を選ぶことが大切。
Posted by ブクログ
世の中の製品、サービスの価格のほとんどは、取引価格が占めている。企業はいかにして取引価格を下げるかの競争をしている。これだけで、価格戦略のほとんどが語られていると言ってもいいくらいだと思います。他にも、裁定取引、規模の経済、範囲の経済など、経済、ビジネスの基本がとてもわかりやすく解説されています。2007年の作品で、登場する製品、サービスは古いですが、不変的な価格戦略に焦点を当てているので、事例の古さはさほど気になりませんでした。
Posted by ブクログ
価格差はコストに起因する
規模の拡大に伴って値段も安くなる。乾燥機も安くなるはず
範囲の経済性もいう考え方。共通の事項があれば、節約でき、その分安くなるということ。
値段が高いもので企業は儲けている。人はこだわりが生まれると高くても買うからである。
広告やパンフレットは消費者能力テスト。
スタバではグランデを買えというのは、店は最も利益率の高い特別なドリンクの大きいサイズを買わせたい。
サイズ間の価格差がどんなドリンクでも100円なのは特別なドリンクの大きいサイズを安く見せるため。
スタバの原価は実は人件費がほとんど、大きなサイズのドリンクでも、人件費はほとんど変わらないため、利益はその分上がる。
買う側からしても、大きいドリンクは割安なので、大きいドリンクが飲みたければお得。
デパートで売っている1000円の皿と100円ショップの皿の違いは
追加コストである。
設備が労働者が遊んでしまう時間に作るから非常に安くできる
デパートではいろいろ選べる代わりに、そのコスト900円は高くつく。
多くの人が自分の能力を勘違いしてる
スター
器用貧乏
縁の下の力持ち
自信過剰
まじめ(良き社畜的な)は、管理者のコストを大きく削減できるため、高く評価される。
自分がどれだけ他人と違うか、を正しく認識できていると、賢く生きられる。
Posted by ブクログ
同業者の店舗が集まるのは集客の取引コスト等から考えて合理的な判断である。
賢い消費者になる為には広告等様々な情報を読み取る能力が必要である。
本書では例として携帯電話料金が示されている。
取引コストを意識して見ることで色々なビジネスの本質が理解出来ることがある。
経済格差は所得格差より資産格差の方がより問題であると著者は考えている。
それには納得出来る。
比較優位の考え方は大切である。
全ての面で絶対的な能力が高い人と絶対的な能力が低い人を比較しても能力の低い人は何らかの仕事において比較優位を持つ。
つまり、自分に何が出来て何が出来ないかを自覚して自分の出来ることを確実に行うことが大切。
余談だがIKEAが1986年に日本から撤退していたのは知らなかった。
身近な例を取り上げており非常に興味深く読み進むことが出来た。
Posted by ブクログ
タイトルは釣り。結局は全体規模で考えた場合、どこでコストを調節するかの話…であるが、後半から面白い。100円ショップや石油製品の話など、ケースが多くて飽きない。また、珍しく一読の価値がある「おわりに」であった。個人でのコスト削減の一助になる。
Posted by ブクログ
生活に密着したコストに関する考え方を楽しく説明してくれる良書です。製造コストや運送コストなど目に見えるコストだけでなく、情報コストなどの取引コストの考え方が、よくわかります。「高くても買う人には高く。安ければ買う人には安く。」という企業の価格戦略もわかり易く説明してくれます。いい本です。
関係ないのですが、エンボスの効いた表紙は子供に好評でした。(笑)タイトルのコピーもキャッチとしては良かったんだと思います。
Posted by ブクログ
タイトルは煽りすぎですが,中身は真っ当で,いわゆるミクロ経済学として扱われるトピック(の一部)について,様々な事象・事例を用いて門外漢にも分かりやすく解説されています。
すでに他のレビューに書かれている通り,本書の主軸となっているトピックは,モノやサービスの価格・料金体系がどのように決まり,それらがなぜ現在のような形・あり方になっているのかということです。「スタバではグランデを買え」は全9章のうちの1章での著者の主張に過ぎず,本書の内容全体を代表しているわけではないので「煽りすぎ」というわけです。
私が個人的に面白いと思ったのは上記の主要トピックがかかれている部分ではない,第7章でした。理由は,経済学的な概念が,現実に働くということにかんして,どのような意味を持ち、また我々がどのように行動していったらいいのかの指針を与えてくれているからです。
第7章は経済格差について論じられているのですが,格差是正のために我々ができることについて書かれていることが個人的には「なるほどな」と思わせるものでした。まず,経済学の概念である「比較優位」を持ち出し,自分の能力をきちんと把握すれば誰にでもいくらでも仕事はあるのだということを述べています。この比較優位に基づく分業の利益を基軸として、付加価値を生み出すこと,その付加価値の大小を理解して人材の適材適所を進めることが大切であるということです。(考えてみれば当たり前のことでなのですが。)
さらに,付加価値の大部分は取引コストによって生み出されている(という本書の主張)からすると,「モノ・サービス・人・情報について,探す・知らせる・分ける・結びつける・運ぶ等を行うことで,何らかの取引コストの節約をするような仕事が,実は大きな価値を持っている」(p.184)ということも納得できます。著者はこのような仕事に必要な4つの資質についても述べていて,それらはこれから社会に出て行こうとする若い人たちにも良い指針となると思います。(このあたりは筆者が大学教員であるというこが多分に影響していると思います。)
本書に対する感想・評価としてはいささか変則的になってしまいました。しかし第7章だけでも読む価値があると思います。
Posted by ブクログ
かつて話題になっていたので、機会があれば読みたかった本。1,2章は用語理解のための説明がメインで、3~9章はケーススタディ。
重要単語が太字になっている等、とても用語理解しやすい印象。きっと筆者の方は、講演や講義も分かりやすいのでは。
今読むと、事例が古いもの(例:薄型テレビの製造の話)もあるが、「子供の医療費無料化は、本当に子育て支援になるか?」など、ハッとさせられる事例もあった。
半日もあれば読めるので一読する価値あり。
Posted by ブクログ
価格の決定要因には、取引コストが効いている。身近な価格から経済の仕組みを考えることができて、勉強になった。規模の経済性は知っていたが、範囲の経済性の概念は初めて知った。石油価格が食品価格に影響することや、子どもの医療費の無料化などのケーススタディが載っていて、理論のみの解説書より分かりやすい。一番は、タイトルが興味をそそること!
Posted by ブクログ
会計の本を手に取ったつもりだったけど、
読んでみたら経済の本だった。
世の中のモノ・サービスの価格は取引コストによって
決まるというのが主旨。
確かに、自分が手にするまでの経済活動を想像して
分解してみるという視点は面白い。
Posted by ブクログ
こんな雑学的な本が、実は一番好きである。
高校時代の現代文の先生から、雑学博士という不名誉(?)な称号までいただいたぐらいだから・・・
はっきり言って、この本の内容がわからなくても生活していける。
が、コストダウンを意識できる内容に、興味津々となれる。
スタバではグランデを買いましょう!
この本、別にスタバの話だけではないですよ。
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さて、4年経ってから、再度読み返してみた。
何と当たり前のことを言ってるのだろうと思える。
でも、初めて読む人には新鮮に違いない。
消費税が5%の時代の本で、現代の8%とは感覚も違う。
Posted by ブクログ
副題にあるとおり価格と生活の経済学の本です。以下が概要です。
1)モノの価格を決めているのは原価よりむしろ取引費用の影響が大きいです。コンビニ、自販機、スーパーで同じ商品が違う価格になっているのはそのせいです。取引費用に着目すると面白いでしょう。
2)多くの商品でたくさん売ればそのぶん安く売ることができるという規模の経済の原理が働いています。海外市場へ販売を拡大すると有利なのはそのためです。
3)価格の差別化とは高いお金を出しても欲しい人には高いお金で売り、安くならないと買わない人には安く売りつける方法でDVDや携帯電話料金の設定に利用されています。ただし価格差別の方法は売る側が多かれ少なかれ独占的地位を占めている必要があります。さもなければライバル企業との価格競争に陥る可能性もあるからです。価格設定を複雑にすることで価格競争を避けることができる場合もあります。
4)100円ショップの安さの秘訣として、大量仕入れの現金払いです。また既にある工場の空き時間を利用してコストを抑えることで国産商品も安く仕入れることができます。
5)経済格差については所得に差があるのは当事者の能力・努力はもちろん仕事自体の必要性や重篤性から仕方がない面があるが、資産に差があるのは問題があると述べています。
6)子供の医療費無料化が小児科に不必要な混雑を招き、その結果ほんとうに治療が必要な人や時間がとれないシングルマザーに高いコストを支払わせる結果になる可能性を指摘しています。このような目立つ社会福祉より地道な事業の継続が大切です。
あとインパクトがあるようにこういうタイトルにしたのでしょうが、スタバでコーヒーを飲むのはグランデだろうとショートだろうと、常識的に考えて無駄遣いだと思います。
Posted by ブクログ
タイトルにつられ、大昔に初めて読んだ経済学の本。当時は背伸びしてわかったつもりで読んでいたが、今読むとよくわかる。取引コストは重要。送料無料ラインの少し下で、追加商品を探している時の時間でを費やせば費やすほど、取引コストの無駄を意識する。最近食材や日用品以外では、何を買うにも比較検討して調べて買っているので、購入までの経緯でかなり疲れるので自分の最適取引コストについても考えたい。スタバはあまり買わないが、今度飲む時はグランデを頼んでみよう。携帯電話の料金プランの話には納得よりもノスタルジーを感じる。
Posted by ブクログ
コーヒーショップでドリンクの量が倍違うのに値段はあまり変わらないのはなぜか
100円ショップは100円で経営を保っていられるのはなぜか
というナゾを「取引コスト」という目線からわかりやすく説明してくれる1冊。
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モノの値段の中に含まれるコストについて、わかりやすく書いている。
身近なものを題材に取り上げているので、頭に入りやすい。
文章がうまく書かれていて、ひっかからずスラスラ読める。
Posted by ブクログ
2008年と今となっては古い内容も含まれるが、日常の買い物など身近な消費活動を題材に経済学の概念をわかりやすく説明してくれている。大学の講義の様でわかりやすい。ビジネスの考え方を知る良書。
Posted by ブクログ
生活に関わる経済学が分かりやすく書かれていた本でした。ペットボトルを、スーパーで買うか自販機で買うかという点について、価格だけではなくコスト(手間)の部分も意識して購買していることを理解しました。価格だけで見るとスーパーの方が安いですが、行く手間などを考えると、高くてもコンビニや自販機で買うことがあります。行く手間を削減するという価値がこの価格に含まれていると気づきました。
価格の内訳についても知ることができたので、なぜこの価格設定なのかやどんな付加価値が付与されているか、同じような製品やサービスにも価格差が生まれている理由について考えてみようと思いました。
Posted by ブクログ
ペットボトルのお茶の販売コスト、テレビやデジカメの値下がり、映画のDVDの値差、携帯電話の料金設定の複雑さ、スターバックスコーヒーのサイズごとのコスト、100円ショップの100円販売等の分析、説明、理由が前半を占める。ここまでは非常に一般的な話であり、要約すれば、「規模の経済性」、「範囲の経済性」、「変動費と固定費のコスト分析」などの説明。当たり前すぎて、退屈、くそ本の予感がした。ところが、後半戦になると、「子供医療費無料の経済的不平、問題点」や、「経済格差問題」、「逆輸入邦楽CDの受益者」に言及。これがなかなか良い。私にとっては目から鱗的発見があり、面白い。前半☆一つ、後半☆4つ。
Posted by ブクログ
生活に身近な物事を経済学の視点で見つめ直すと、物事の仕組みが見えてくる、というコンセプト。
経済学の基本を実際の生活で眼にする現象で説明して行く本。
デジカメやDVDの価格、携帯の料金設定などから、企業の戦略を説明。
一度経済学の視点を持てれば、企業側の「うまい広告」にはだまされなくなるかも。
日本の教育において、こういった基本的な経済学の教育がほとんどなされていないというのは本当に残念なことであると思う。おとなの入門書には最適な一冊。
Posted by ブクログ
だいぶ前にベストセラーになった本である。経済学のサービス対価に関する知識が得られると思う。
今の経済は第三次産業が主流でサービスで利益を得ている会社がほどんどだ。一口にサービスと言っても、目に見える接客型のサービスから目には見えない仕組みでサービスをしているものまで、サービスに対する考え方とその対価について述べているのが本書である。
実は通読しておらず興味のある章のみ斜め読みした。サービス業を経験したことがあるため対価についての考え方や経済的観念については飛ばし読みした。
タイトルのスタバの件で言えば、サービスコストは大差ないから大きいサイズを頼んだ方が客も店側もwin-winであるということだが、これは純粋にコーヒー提供に関してのコストで見た限りでありtakeout客なら本書の理論で通じるかもしれないが、滞在客についてはこの理論は当てはまらない。
また、2杯目割安サービスの価格設定についても触れられていない。スタバ側が著者と同じ理論で価格設定しサービスしているならともかく、そう断言できる根拠もなくまたおそらく違うであろうことは推察される。
経済感覚がある人なら楽しめる本ではあるが、そうでない人が読んでもおそらく経済観念は身につかないと思う。
Posted by ブクログ
タイトルのスタバの例だけではなく、色々な小売から値付けの意味や、消費者の心理を教えてくれる本書。グランデにすると、企業の利益が大きくなるだけではなく、消費者の利益も大きくなる(取引コストが減らせる)。すべての行動は数字に落とし込める。経営者の感覚としては必要なものだろう。
Posted by ブクログ
モノの値段の中に含まれるコストについて、わかりやすく書いている。
身近なものを題材に取り上げているので、頭に入りやすい。
文章がうまく書かれていて、ひっかからずスラスラ読める。
Posted by ブクログ
2015.9.9
スタバのコーヒーの目に見えないコストを切り口に、少子化対策での小児医療費無料化にまで話が及んでいた。
安いもの、安い料金...表面しか見ないことは個人の怠慢であるのかもしれない。
一見良く見える政策でも、無料化することで混雑が起き、時間と小児科医の仕事量の部分で不均衡が起きることを分かりやすく説明してあった。現在の救急車が直面している『本当に必要な人、必要な時に足りない』問題が発生するのではないかと筆者は考えている。
確かに無料でどんな状況の人も医療を受けられる制度は必要かもしれない。しかし、医療の現場からすると迷惑なこともあるのだろう。本当に必要なところに人と金を集められる制度を考えるのは難しい。でもそうあってほしい。みんなが納得できる社会はそんな社会ではないだろうか。
Posted by ブクログ
様々な身の回りのモノやサービスをコストの観点で分析した本。大学初級程度の経済学の知識で表現されているため、初心者にも理解しやすい。反面、実際よりも極端なケースで分析している事例が多いため、この分析が本当に正しいのかを読者自身も分析して読むほうがいい。
Posted by ブクログ
タイトルはこの内容の1章に過ぎない。
経済学の本であり、ほとんどスタバと関係ないのでタイトルで騙されないように。
本書で抱いた印象は、
「商品価格のほとんどは、人件費や店舗の維持費」
ということくらいですかね。
定価に占める原価の割合はほとんどない、と。
100円ショップは、中国で梱包などを行うことで、可能な限り人件費を下げているため、
安く商品を提供できる、という話は面白かったです。
Posted by ブクログ
スタバではグランデを買え! ―価格と生活の経済学
経済学者 吉本佳生 ダイヤモンド社
404の弾さんのご推薦で挑戦。
「数字」「経済学」は、3歩進んで2歩下がってしまう。
キーワード
取引コスト、心理コスト、ドミナント戦略、
規模の経済性と範囲の経済性、平均コスト
価格差別「高く買う客には高く、安くしか買わない客には安く」
所有格差の本質は資産格差
機会コストと比較優位
P.245
第7章 経済格差が、現実にはなかなか是正できないのはなぜか?」は一番興味深い。
ところで、スタバでグランデを頼むと売る側も買う側もwin-winになるという。
理屈はわかるのだが、どうしてもだまされているように思ってしまうのは、コーヒーを自分でおとすセコサからか・・・。
カバーは厚盛りシルク