志水ゆきのレビュー一覧
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「是」の最終巻。
三刀一家のルーツの話。
っても、謎の人形師和記のことは、結局わからんかったなぁ。
うん、三刀家の人はいいんだよ。言霊使いで、それだけで超人的な感じだもの。しかし、和記はねぇ。まぁ、彼も常人とは違うところにある存在だから、結局のところ、常人ではない二人が出会ってしまったゆえに、紙様ができあがったわけだ。
うむ。
和記がいなくて、紙様がいなければ、ひっそりとほろんでいった一族だったのにね。
実際、作中で強力な頭首を失って、ほろびの方向に進んでいく。
が、それを踏みとどめる力になったのは、和記なのだ。
でもって、彼は彼の唯一の執着、真鉄のためにこの世にとどまっているように思ってしまった。
なので、真鉄をよみがえらせて、彼は、何を目指すのだろう。
カテゴリーはBLなのだ。
だからこそ、和記のそれまでとこれからを描ききることができなかったのではないかと、切なく思う。
うん、まだ未熟なカテゴリーなのかもしれななぁ。 -
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グリーン・レヴェリーシリーズ3
大学生・綾川寛×岡崎來可
厚いので、短編でもくっついてるかと思えば、一つのお話のみ。
何かの事情で心身が傷つく描写では、どうにも辛くて頁が進まないものが時々あるけれど、これもそんなお話のひとつだった。ハッピーエンドなのはわかってるのに。
直接の原因ではないにしても、後に影響がある怪我をさせてしまっている状況が、私的にひかかってしまう。スルーできる事?
心を閉ざしている來可は、心を開いたってより、乗り越えていってる感じかな?若者なんで、成長してるっぽくて良いなぁ。
今回も、不快な女登場。最近のお話ではこのパターンが定番になってる。
義兄の健児がいい感じに可哀想な役割。不愉快な奴かと思いきや、結構健気じゃん。
二人については、あまあまのその後とか読んでみたい。
100冊記念の小冊子に期待。 -
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グリーン・レヴェリーシリーズ第3段。
「静かにことばは揺れている」に登場した綾川寛二の息子、大学生になった綾川寛と、大学の”後輩”、岡崎來可のお話です。
「キラキラ王子様×黒髪ダサ眼鏡の訳あり青年(美人)」という、とんでもなく王道ベタなキャラCP設定。
まだ若く、精一杯だったゆえに起こったすれ違いと心の傷が、不器用ながらも癒えてほころんでいくストーリーは、やはりベタながらも心にクるものがありました。
濡れ場は最後に1度だけ。内容もそんなに濃いものではありませんでした。しかし、繊細な内容だけに、個人的には納得のいくものでした。
また今作では、50間近になった綾川寛二とそのパートナーである白瀬乙耶の他にも、恋愛証明書シリーズより皆川准が出てきたり、「止まり木」や「ボガード」などの店の名があがったりと、他シリーズトのつながりも多くみられ、どこかお得感のある内容になっています。
挿絵も、來可くんがすごく可愛らしかったり、父寛二と寛くんの、瓜二つな2ショットが堪能できたりと、志水先生がとてもクオリティの高い仕事をされているのが見て取れます。
グリーン・レヴェリーシリーズが好きな方には必見かと!
キャラ ★★★★☆
内 容 ★★★★☆
濡れ場 ★★★☆☆
挿 絵 ★★★☆☆ -
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前作では小さかったあの寛君がキラキラ王子系の大学生になっています。
彼は父親の血を引いてカリスマ性のある眉目秀麗な青年に育っていました。
大学入学以来三年間、Mr.キャンパスに選ばれていましたから多少のやっかみも買いますが、人柄のせいかいつも大事には至らなかった。
それがある日突然、知らない地味な学生から非難の言葉を浴びて、それがきっかけで彼、岡崎が気になりだす寛。
岡崎が寛を嫌うのには高校時代に起きたある事件が絡んでいました。
岡崎は心と身体に深い傷を負っています。パニックになると過呼吸になったり倒れてしまったり。
家庭も母親が再婚していて、自分は迷惑をかけたくないからと学費も生活費も決して丈夫ではない細い身体で稼いでいます。
頑に寛を嫌う訳は後半、彼の友人であり再婚相手の息子である笹原が寛に暴露してしまうのですが。。。
訳があっての態度ですが、殻に閉じこもって苦しんでいる心を開くのはやはり本人の意思が大きいですね。もちろん、開ける手助けは必要ですが。
岡崎は自分の名前を決して言いませんでした。
過去の自分を消して、友人も作らず只管がんばって生きているんです。
そんな高い壁に囲われた心を解したのは愛ですね。
寛もまた本物の愛に目覚めたみたいです。
愛に勝る物は無い、とつくづく思いました。
過去に向き合ったからこそ自分を生かせた、そう思います。
岡崎の過去を知った寛が自分が知らずに岡崎を傷つけていた事実を知って意気消沈している時に父親である寛二と酒を酌み交わすシーンがあります。
寛が「あの時こうしていれば。。。」と悔やむのを「ガキに何が出来た」とあっさり切り捨てて、開き直れと叱咤激励してくれます。
こういう大人が周りにいると子供は安心して世間にでれるなあ~☆
お話の中のパーティで少し登場する准君は別の作品に出ていたあの准君でしょうか?
何だか小さかった子供達が皆、恋愛をするお年頃になっていると母の心境で微笑ましく思いました〜♪
それから、この本は崎谷先生の100冊目の御本だそうです。
先生、おめでとうございます!! -
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Pet Lovers2作目。犬の次は雄々しいライオン。
榎田センセの作品にしては、かなりベタなBLだなあとちょっとびっくり。
ライオンの真に襲われかけた千昭ですが、雇ったのは千昭の義兄である深見。この深見の暴力が最悪。自身も千昭に対して肉体的暴力をふるったり、精神的に追い詰めたり、金を巻き上げたりしているクズ男です。弟が自分がなれなかった医者である妬みや、火傷を負わされたことなどで逆恨みする深見の仕打ちが激しく痛い。
痛いけど、痛いの読み慣れていればこの程度の描写はそこそこレベル。
それより、執拗に痛めつけようとする深見の心の闇のほうが恐すぎで、おののきます…
事情を理解した真が、千昭を仕事抜きで守ろうとするのがステキです。まさに、王道の白馬の王子。
最悪な出会いをした二人は、生きる世界も考え方も何の共通点もなかったのに、相手を知るうちに次第に魅かれあっていきます。最初は仕事という口実でしか相手を知るすべがなかった二人が、愛しあうまでの過程がじんわり心にきます。
二人で山小屋に行って仕事としてでなく恋人のように抱いてほしいと頼んで愛しあうシーンは、すごく印象的。素のままで接してくれる真に、千昭も素直に自分を解放できそうな予感がします。
で、そんな甘い場面の後に、ギャップ感抜群な暴力陵辱がいきなり登場して、ひやりとさせられるストーリー展開。
家庭の事情と深見によって、鬱屈した心を封印して、無力で息苦しい日々を送っていた千昭ですが、真によって魂が開放されます。
終盤、千昭が深見に対して今までの怒りを爆発させるところで、彼の気持ちに同化していたこちらも、スッキリな気持ちになる仕掛け。うまいです。途中のディベートゲームや、自殺を引き止める真の説得力など、随所に作者ならではのセンスが光ります。
しかしながら、それ以外では独特のセンセらしさや、色みたいなものがあまり見当たらないかも。それがちょっと残念。
濡れ場も、らしくないくらい期待以上に甘くて、濃くて、エロい。 -
Posted by ブクログ
人形師和記の過去話。
まぁ、人間離れしてたけど、実際そーいうことかと驚く。
でもって、延々と紙様として使役されてる彼らにも切なさと感じる。
が、和記が紙様をつくる動機になった、三刀力一の存在がまた切ない。
自分の能力をもてあましながら、ただ妹を守りたかっただけなのに…。そういう後悔や苦さを抱えながらも豪快に笑っている強さが、悲しいのである。
故に、和記は手を貸してしまったんだろうけどね。
三刀家は言霊をつかい、その傷を紙様に負わせる。
結局のところ、自分の傷を誰かに負わせることの不自然さに無理があるというか、そういう部分が核心になっていくのだろうか。