志水ゆきのレビュー一覧
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グリーン・レヴェリーシリーズ3
大学生・綾川寛×岡崎來可
厚いので、短編でもくっついてるかと思えば、一つのお話のみ。
何かの事情で心身が傷つく描写では、どうにも辛くて頁が進まないものが時々あるけれど、これもそんなお話のひとつだった。ハッピーエンドなのはわかってるのに。
直接の原因ではないにしても、後に影響がある怪我をさせてしまっている状況が、私的にひかかってしまう。スルーできる事?
心を閉ざしている來可は、心を開いたってより、乗り越えていってる感じかな?若者なんで、成長してるっぽくて良いなぁ。
今回も、不快な女登場。最近のお話ではこのパターンが定番になってる。
義兄の健児がいい感じに可哀想 -
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グリーン・レヴェリーシリーズ第3段。
「静かにことばは揺れている」に登場した綾川寛二の息子、大学生になった綾川寛と、大学の”後輩”、岡崎來可のお話です。
「キラキラ王子様×黒髪ダサ眼鏡の訳あり青年(美人)」という、とんでもなく王道ベタなキャラCP設定。
まだ若く、精一杯だったゆえに起こったすれ違いと心の傷が、不器用ながらも癒えてほころんでいくストーリーは、やはりベタながらも心にクるものがありました。
濡れ場は最後に1度だけ。内容もそんなに濃いものではありませんでした。しかし、繊細な内容だけに、個人的には納得のいくものでした。
また今作では、50間近になった綾川寛二とそのパートナーである -
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前作では小さかったあの寛君がキラキラ王子系の大学生になっています。
彼は父親の血を引いてカリスマ性のある眉目秀麗な青年に育っていました。
大学入学以来三年間、Mr.キャンパスに選ばれていましたから多少のやっかみも買いますが、人柄のせいかいつも大事には至らなかった。
それがある日突然、知らない地味な学生から非難の言葉を浴びて、それがきっかけで彼、岡崎が気になりだす寛。
岡崎が寛を嫌うのには高校時代に起きたある事件が絡んでいました。
岡崎は心と身体に深い傷を負っています。パニックになると過呼吸になったり倒れてしまったり。
家庭も母親が再婚していて、自分は迷惑をかけたくないからと学費も生活費も決して -
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Pet Lovers2作目。犬の次は雄々しいライオン。
榎田センセの作品にしては、かなりベタなBLだなあとちょっとびっくり。
ライオンの真に襲われかけた千昭ですが、雇ったのは千昭の義兄である深見。この深見の暴力が最悪。自身も千昭に対して肉体的暴力をふるったり、精神的に追い詰めたり、金を巻き上げたりしているクズ男です。弟が自分がなれなかった医者である妬みや、火傷を負わされたことなどで逆恨みする深見の仕打ちが激しく痛い。
痛いけど、痛いの読み慣れていればこの程度の描写はそこそこレベル。
それより、執拗に痛めつけようとする深見の心の闇のほうが恐すぎで、おののきます…
事情を理解した真が、千昭を仕事 -
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人形師和記の過去話。
まぁ、人間離れしてたけど、実際そーいうことかと驚く。
でもって、延々と紙様として使役されてる彼らにも切なさと感じる。
が、和記が紙様をつくる動機になった、三刀力一の存在がまた切ない。
自分の能力をもてあましながら、ただ妹を守りたかっただけなのに…。そういう後悔や苦さを抱えながらも豪快に笑っている強さが、悲しいのである。
故に、和記は手を貸してしまったんだろうけどね。
三刀家は言霊をつかい、その傷を紙様に負わせる。
結局のところ、自分の傷を誰かに負わせることの不自然さに無理があるというか、そういう部分が核心になっていくのだろうか。