片山あやかのレビュー一覧
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壮大かつ不思議な物語
無料で2巻まで読んでの感想。
これはなんとも壮大かつ不思議な物語。
非常にスケール感が大きい一方、過去の多くの作品を連想させる。
まず、ナレーションの語り口調は、さいとうたかをの「サバイバル」など、古典的作品を思い出させるもの。
敵味方の特殊能力者は「サイボーグ009」のよう。
一方、主人公の肉弾戦は「バキ」とか「ホーリーランド」などを思い起こす。
物語自体のスケール感は「ファイアパンチ」なども連想させる。
壁に覆われた閉鎖空間で、真実を知らずに生きる人類というところは「進撃の巨人」ぽさもあり。
という事で、いろんな作品がごちゃまぜになっている感。
一方、スケールの大きさに反して細かいところはかなり適当で、設定上・描写上の違和感も多い。
また、2巻でもう完結してしまうの?という勢いの展開から、3巻からまた新たなストーリーが展開されるというのもやや驚き。
そして、この作品の作者が「片山あやか」という女性であり、前作はバリバリのコメディ少女マンガを描いていたというのも信じられない。
という事で、いろいろ不思議な作品。
「進撃の巨人」などの超大作に匹敵するかと言われればまだそんなレベルではないが、今後に少し期待が持てる一方、尻すぼみになる危うさもまだまだ感じさせる内容だった。 -
Posted by ブクログ
エーテル最大の作戦失敗の後、ただ逃亡するだけのダンテ達。逃亡することが目的になっているかのような彼らの前に、旧人類(でいいのか)の生き残りが現れます。
乾坤一擲の作戦が失敗に終わったエーテル。彼以上に乾坤一擲のチャンスを伺い続け、違う生物になってしまったかのような見た目になっても、復讐の時を伺い続ける旧人類の執念。
彼らの執念に圧倒され、怖気が走る3巻。
旧人類の歴史を知ったダンテが「人類ってけっこう…ダメでは⁉︎」と疑問に思う場面。今後の彼の思考・理念のようなものに何を刻み込んだのか。
ただね、ダンテくん。どんなにダメな存在だったとしても、それを他者からつきつけられて存在を否定されたとしても、はいそうですか、とはならないのですよ。
その気概、叛骨それこそが、旧人類が原型をとどめなくなっても、ただ一筋の復讐の機会を伺い続けたものなのですよ。 -
ネタバレ 無料版購入済み
不思議な作品の導入部ですね
私が読んでみたのは作品冒頭50ページほどですが、菌類が食物連鎖の最上位らしいというのと、何故か理由も定かではないのに怒りをぶつける練習をする男性だけの組織と、その外でゲリラ活動に従事している少女と偶然出会い……といった導入部で、なるほどこれは読むに値する作品だろうとアタリはつきましたね。
ちょっと不思議な作品世界ですので、その謎が上手い具合に展開して欲しいものですよね。続き、大いに期待します。
(まずはまんがアプリで読んでみようと思いますね) -
Posted by ブクログ
アミガサとエーテルの最終決戦が2巻にして始まるという異例の展開。
両陣営の最大戦力がぶつかり合い、そして散ってゆく。あっけなく。
スキニーの死に様が唐突というか、淡白というか。それは彼女の登場から退場までの時間の短さによるもので、読者である自分の感情移入が足りていないのが原因なのだけど、違う衝撃でした。きっと、戦いになれば個人の情熱や信念の強さは関係なく、彼我の戦力差であっさり死んでしまうということを描きたかったのではないでしょうか。
なので、復活したことは残念。
自暴自棄にも見えるダンテの戦い方は危ういのだけどなぁ。アオイと再会した時に、五体満足でいられるのかどうか。アオイもただ助けられるだけのヒロインではないと思うので、彼女の方の戦いも気にはなるところです。今回の作戦でも、重要な役割果たしましたし。
対アミガサ用プラスチック弾。
そういえば、キノコが木材を分解することができるようになったので、石炭が現在では生成できないと聞きました。地球の歴史で大きな役割を果たしたキノコです。プラスチックは分解できないので、銀の弾丸としたのでしょうね。
そんなプラスチックを分解できる細菌が発生したとかいうニュースがあるそうで。自然の進化って予想がつかない。
アミガサの首魁である博士が真の力を発揮した結果、人間の無力に沈むエーテル首魁のグラント。絶望の中で見えたビジョンに映ったものは希望なのか。
最終決戦に敗北したものたちの逃避行が始まるのか。
管理社会に感じた虚しさの1巻。圧倒的な戦力差に打ちのめされた2巻。
絶望を次々と与えてくれる「菌と鉄」です。 -
Posted by ブクログ
キノコに支配された世界。人間は個人の思考思想を持たずに、アミガサというキノコの論理で生存することを許されている世界。
そんな管理社会に発生したイレギュラーの人間ダンテ。笑い悲しみ怒るという感情を持つ彼が、収容所の外で少女と出会い、恋心を抱いたことが世界の変革に繋がってゆく、のか?
圧倒的支配力で人類を統率するアミガサに対して、少数ながら抵抗するエーテル。
彼らの活動が何をこの世界にもたらすのか。支配から抜け出すことができました、今日から新しい世界の幕開けです、となるのかどうか。
ディストピアものなのだろうけど、支配下にある時の無知ゆえの幸福みたいなのが薄くて困る。ただ、この世界をぶっ壊す、なぜなら恋をしたからだ、という愚直な想いで立ち向かうのは単純明快でいいです。どんな主義思想よりも主人公っぽい。