後藤正治のレビュー一覧

  • クロスロードの記憶
    久しぶりに変わらぬ後藤節を堪能できて幸せ。後藤氏の作品は多分すべて拝読済なので、本作に登場する話はすべて既知のものではあるが、長編で読んでもダイジェストのような本作で読んでも、読後の感動が全く変わらないのは流石の文章力。人物像が、簡潔な文章の中にも行間から流れ出てくるようだ。
  • クロスロードの記憶
    交差路クロスロード、人と人の人生が邂逅する場所。ノンフィクション作家歴40年の筆者が振り返る取材を通じた人々との出会い。

    ノンフィクション作家として数多くの名作を残す筆者。多くのスポーツから医学の現場までテーマは多岐に渡る。
    そんな筆者が取材により出会った印象に残る人々を出会いという視点から回想す...続きを読む
  • リターンマッチ
    同級生に薦められてこの本を手に取りました。初めて読む作者で久しぶりのノンフィクションでしたが冒頭から引き込まれて一気に読んでしまいました。こんな破天荒で愛情に満ちた先生に出会えた生徒に嫉妬を感じながらページをめくり、気がつけば泣いていました(笑)多くの学生と教師に読んでもらいたい一冊です。
  • リターンマッチ
     先に柳田邦男さんの本を読んだ際、激賞されていたので手に取ってみました。後藤さんの著作はちょっと前にも「スカウト」という作品を読んだところでした。
     さて、本書、舞台が「定時制高校のボクシング部」ということなので、材料となるエピソードには事欠かないことは想像に難くないのですが、後藤さんは、それら「...続きを読む
  • リターンマッチ
    私は登場しないけど、前半に出てくるメンバー達と共に練習をしてたので、個人的にはあまりにもリアル過ぎるドキュメント。過不足なくリアルに表現されてます。ボクシング部だけでなく、西宮西高校自体が異例中の異例な、凄い学校だった。
    脇浜さん、ホンマにええ先生でした。娘さんは読売テレビのアナウンサー。
  • リターンマッチ
    なかなか熱いノンフィクションだった。最後の章にある主人公の教師脇浜義明の言葉「・・この頃思うんですわ。教育なんてもんはないんだと。せいぜいあるのは、こっちが汗をかいてやってみる。子供にやらせてみる。褒めてやる。その繰り返しじゃないのかって。・・・」深い一言だと感じた。
  • 天人 深代惇郎と新聞の時代
    天声人語。たぶん知らぬ人はいないだろうが、朝日新聞朝刊一面下のコラムの事。
    今は少し違うらしいが嘗てはただ一人の担当者が毎日の天声人語を執筆していた。
    僕が小学生高学年で、中学受験の真っ只中にいた昭和50年代初め、天声人語は国語の入試問題に使用されることの多いネタとしても有名だった。そして、受験勉強...続きを読む
  • ベラ・チャスラフスカ 最も美しく
    同僚からの推薦。力作。チャスラフスカの評伝であると同時に、東欧の社会主義体制崩壊のドキュメンタリーであり、戦後の女子体操史でもあって、読みながら1970年代を生きてるような錯覚すら覚える。
  • リターンマッチ
    西宮西高校の定時制高校ボクシング部を自ら発足させ、様々な家庭環境の生徒たちと向き合うボクシング部顧問の脇浜氏。受験や就職、様々な事情から定時制高校に通うことになった生徒達にとって、人生において「勝つ」という経験をさせてやりたいと生徒に寄り添う脇浜氏。決して熱血教師という印象ではありません。その溢れる...続きを読む
  • 文藝春秋 2015年 6月号

    イイネ

    10年前から毎月購読していますが、本の整理が大変ですので3年前から電子ブックに変更。もう少し、普通の書籍に比べて安くなるとありがたいですが...
  • 牙 江夏豊とその時代
     ON全盛時代のジャイアンツ相手にダブル・ヘッダーで連投して1点も取られず、自分のバットで片をつけた飛び切り熱い男、江夏豊。今ではほとんど見ることもない野球だが、この本を読んでいるうちに40年以上も昔のその時の彼のマウンド上の雄姿とそれを取り巻く時代の熱気が蘇ってくる。
  • 文藝春秋2月号

    文芸春秋3月号

    年間購読にしているのですがどうしたら読めますか
  • リターンマッチ
    無骨だが哀歓宿した中年教師とアカンタレの教え子ボクサーたち。定時制高校ボクシング部での攻防は彼らの敗者復活戦でもあった。教室だけでは築けない型破りな師弟の姿を描く書き下しノンフィクション。

    95年大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。定時制高校に対して我々が持つ先入観や偏見を覆す内容ではなかった。「教...続きを読む
  • 牙 江夏豊とその時代
    大投手江夏、広島でもなく、日本ハムでもなく阪神の江夏とその時代を全て描ききっている、一冊。
    大胆なイメージをもっていたが、コントロールの良さと記憶力の良さがあって、そこにスピードもあったので、間違いなくNo1の投手という証言。
    当時の知らない先週も多数でてくるが、そのどれもが職人・文面からも近寄りが...続きを読む
  • 牙 江夏豊とその時代
    有名、無名の選手、関係者へのインタビューを通じて描写した、かつてのプロ野球黄金時代への賛辞というべきノンフィクション
  • 牙 江夏豊とその時代
     短い手で、王貞治と、門田博光と、真っ向勝負を続けた江夏豊。残した記録も傑出しているが、記録よりも記憶に残る投手。阪神9年~南海2年~広島3年~日ハム3年~西武1年。後藤正治「牙 江夏豊とその時代」、2002.2発行、ノンフィクション。伝説① 1971年オールスター第1戦、9連続3振、41球 伝説②...続きを読む
  • クロスロードの記憶
    後藤さんの文章が好きである。
    後藤さんの取材は何年もかけて、興味ある人と時間を過ごし、一緒に体験していく。あくまでも傍観者としてそこにいて、視点は冷静だ。タイムスリーパーが歴史を変えてしまわないように事件に介入しないのと似ている。
    それでも時々、肩入れしてしまった(好きになってしまった)取材対象者が...続きを読む
  • 探訪 名ノンフィクション
      旧刊発掘のエッセイ。後藤節というのか、いつもながらのその柔らかな雰囲気が読ませる。定評のある作品だと、もう一度読み返す意欲はわきにくい。けれど、また手にしようかと感じさせてくれる。
      
  • ベラ・チャスラフスカ 最も美しく
    数多くのインタビューから、いろんな方向からのベラ・チャスラフスカのエピソードを重ねながら彼女の人間像、人生を浮かび上がらせる。
    60年ぶりの東京オリンピックに、今日の新聞にチャスラフスカのインタビュー記事が掲載されていました。
    60年。世界は良くなったのかな。
    平和とは、民族とは、人生とは、幸せとは...続きを読む
  • リターンマッチ
    「いつの頃からか貧乏人の子がケンカに弱くなった。そのうえ怠け者で、横着で、金持ちの様に不人情になった、、、、」定時制高校の英語教師、脇浜はボクシング部の顧問でもある。そこには、他の高校からはじかれた、勉強のきらいな、高校だけは出ておこうかという、一度人生に負けた子供達がやってくる。自分自身も苦労して...続きを読む