服部まゆみのレビュー一覧

  • 黒猫遁走曲

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     服部さん何作か読んできたが本書が1番好みではなかった。ちゃんと物語の世界に入りきらずに読んだから、最後の方よく理解できなかった箇所もあったが読み返す気も起きない。冒頭のイラストレーターと瑠璃のシーンは何だったんだ?いなくなった黒猫を探す翠と、妻を殺した昭平のモノローグの掛け合いは面白かった。

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    2023年08月25日
  • レオナルドのユダ

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     ハリー・ポッターシリーズの合間に読んでいたので、なかなか読み進められなかった。テンポがゆったりなのと思っていたほど歴史ミステリ色が強くなかったため退屈に感じたが、最終的には面白かった。レオナルド・ダ・ヴィンチを知らない人は居ないだろうが、彼の人柄や人間性についてのエピソードを全く知らなかったので新鮮に感じた。『モナ・リザ』のモデルにそんな説もあったのか。レオナルドを崇拝するあまり互いに反目し合う弟子・ジャンとフランチェスコと、レオナルドに反感を抱くパーオロの章が交互に展開し、掴めそうで掴めない人物像にやきもきさせられた。

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    2023年03月12日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    角川ホラー文庫ベストセレクションのアンソロジー。
    小松左京の「骨」は既読でしたが、久々に読んでも怖いと思った。震災の後の大洪水というくだりが東日本の震災のことを書いてるようで、それが1972年に書かれていたというところにまた戦慄。
    坂東眞砂子「正月女」何かのアンソロジーで読んだか、それとも同じような別の話だったか…ホラーというよりイヤミス的な面白さだった。
    小林泰三「人獣細工」のラストが一番おぞましかった。
    これは角川ホラーセレクションの第二弾らしい。
    第一弾「再生」の方も読みたい。

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    2022年11月20日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    坂東眞砂子さんの『正月女』と恒川光太郎さんの『ニョラ穴』が印象的。
    平山夢明さんと小林泰三さんのはもう何度も作品読んだことあるけど、相変わらず好き。

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    2022年04月17日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    あまり好みの内容ではなかった。

    ただ、正月女の話はばあちゃんに聞いたことある話に良く似ていた。「正月」という所が「西の女」という話だった気がするけど、昔話なんてそんなもんか。ちょっとゾッとしたけど。

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    2021年09月26日
  • シメール

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    ネタバレ

    わたしには結構重かった…お父さんの気持ちを考えると辛すぎる。そして母のために兄を演じるしかなかった主人公も…
    決して、片桐さんはヒールではない。それだけに結末はさらに重い。

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    2020年08月22日
  • レオナルドのユダ

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    ネタバレ

    服部さんのファンで、ずっと気になっていたこの作品にようやく手を出したけれど、読み始めてみると何とも読み辛い。服部作品定番の「美少年」や独特の関係性が冒頭からマンネリに感じられてしまったり、登場人物が誰が誰だかわからなくなってきたり、合わないと感じる文章表現が目についたり。
    挫折しそうになったけれど、色々予備知識を蓄えながら挑み、第2章までいくと読みやすくなって中盤以降は一気に加速した。
    まあとにかく、クセの強い作品。
    フランチェスコにあまり魅力を感じられなくて辛かった。ほかの弟子たちの方に興味が向いていたので、少し消化不良な感じ…テーマから反れてしまうので仕方ないのだろうけど。
    私が読んだのは

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    2020年05月03日
  • 黒猫遁走曲

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    ネタバレ

    お耽美かと思いきや、コミカルでスラップスティックな味わい。
    かと思いきや、所々まぶされていた暗い情念が、終盤にぶわっと明らかになって、ぞっ。
    思わず二度目を読んで、構成の巧みさにびっくり。
    翠と昭平という主旋律の奥に、瑠璃という副旋律の毒がぎらりと光る。

    いろいろ連想できたのも面白い。
    マンションからオペラグラスという構図は『裏窓』。だがあちらとこちら互いの誤解という捻りが効く。
    殺人者の精神が乱れていく『黒猫』。あるいはホフマン『砂男』。
    ごーん、ごーん、という工事現場の神経をささくれ立たせる音響は丸尾末広『電気蟻』を思い出したりして。
    ある書き物ではキューブリック『シャイニング』。
    老婆

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    2019年05月29日
  • 罪深き緑の夏

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    その文体と世界観に、何度も時代設定を見誤りながら読んでいた。
    なんというか、世界観や雰囲気ばかりがものすごく迫ってきて、肝心のミステリー部分に目がいかなかった。
    初の服部作品。
    他のも読んでみよう。

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    2018年09月17日
  • 一八八八 切り裂きジャック

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    長い〜とにかく長い〜
    でも実在の人物や事件も登場して面白かった
    作品に漂う暗くてどんよりした感じ、好きだー
    皆川博子氏の作品の雰囲気に似ているので、そちらが好きな人はこの作品も好きかも

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    2018年06月18日
  • 黒猫遁走曲

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    本作は有栖川氏の『ダリの繭』同様、角川ミステリ・コンペティションの参加作品で文庫書下ろしで刊行された作品。
    一読して驚くのは、非常に読みやすい文体と内容になっていることだ。ゴシック趣味溢れる『時のアラベスク』や『罪深き緑の夏』の同一作者とは思えないほど、普通のミステリとなっている。恐らく読者の人気投票で優秀賞が決まるというこの企画に即して、自らの持ち味をあえて殺し、普段本を読まない人でも読めるように意図したのではないだろうか。

    出版社を退職し、翻訳者として第2の人生を歩むことに意気揚々としていた森本翠は女性編集者の瑠璃と祝杯を上げたその夜、愛猫の黒猫メロウが行方不明になり、心境穏やかでなくな

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    2017年05月18日
  • 一八八八 切り裂きジャック

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    正直、読書歴が少ない私には読みずらかった…けど慣れるもんです。
    しかしながら歴史と上手くコラボした作品で読書後は唸る!!
    と思います。私は、仕事が忙しく&まじめに読んで、久しぶりの1ヶ月半かかりました…
    これは、時代背景と出版された時代に、本が好きだった方には最高に面白い本!!だと思います。再読すれば、かなり面白い本かも!(かなりの読書通の母親は3日で読破(-。-;面白いそうです!?)

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    2016年10月29日
  • 一八八八 切り裂きジャック

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    ネタバレ

    その時代のロンドンが味わえる濃厚な話。
    他の方が言及していたが、柏木が信頼出来る語り手なのかが最後の最後で怪しい。
    鷹原の説明で何となく納得は出来る犯人が語られているが、鵜呑みにして良いものか。

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    2016年10月26日
  • 一八八八 切り裂きジャック

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    切り裂きジャックを題材にしたお話し。

    切り裂きジャック意外にも
    エレファントマンや当時のロンドンの
    時代背景がとても色濃く描かれています。

    ちょっと分厚くて中ダルしてしましたが…

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    2016年02月27日
  • 一八八八 切り裂きジャック

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    実在人物が紛れて出てきたり、当時のロンドンやベルリンの描写が細かくて面白い。切り裂きジャックを書くには、これだけ細かい世相描写は必要だなーとおもう。ていうかどっちかっていうと、切り裂きジャックよりそっちの要素が強いと思う。登場人物、というか固有名詞多すぎてわけわからんことになります。

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    2015年11月20日
  • 罪深き緑の夏

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    遠く、夏にいるような、いたような、すぐそばにあるような。でも、別の世界の事のような。絵画の事を齧っていれば、猶更、内容の美しさに深く入り込めるはず。

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    2012年09月19日
  • 黒猫遁走曲

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    ネタバレ

    定年退職した翠の飼い猫メロウが失踪する。
    隣の古いアパートの昭平は妻幸子を殺したばかり。死体をバラバラにして、隣の建設現場のコンクリートに埋める。メロウは昭平のアパートに住みついていた。
    狂ったようにメロウを探し続ける翠。その姿は、事情を知らない昭平には自分を監視しているように見える。いまいましい老婆。
    実は、翠の仕事仲間瑠璃が、酔っ払った翠に愛想をつかし、メロウをベランダから放り投げたのであった。瑠璃の妹も翠といい、あまり仲が良くない。どころか憎悪している。もう故人。
    翠も妹の茜と仲良くない。姉妹って大変なんだねー。でも容易に想像つく。
    この方の小説って、イヤな男多いね。昭平も美青年設定だが

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    2012年07月02日
  • 時のアラベスク

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    服部まゆみせんせいのデビュー作。耽美な雰囲気にどっぷりつかったミステリ。でも甘くありません。途中でうっすらと「こういうことかな?」っていうのは読めるんですが、真相はわりと意外性があって面白いです。

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    2011年08月15日
  • レオナルドのユダ

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    万能の天才レオナルド・ダ・ヴィンチの周囲の人々を描いたお話。
    貴族出身の美貌の弟子フランチェスコとその従者ジャンを中心とする群像劇。

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    2011年04月18日
  • 時のアラベスク

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    ネタバレ

    クノップフの作品をみてブルージュを舞台の作品が読みたくなり読んだが、クノップフの絵画には及ばなかった。

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    2011年02月12日