根来龍之のレビュー一覧
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既存の大企業におけるDX推進の方法について書かれている。
特にDXを各個人・各部門の仕事としてではなく全社の仕事として捉えるオーケストレーションというモデルが印象的。
デジタル推進などの新規課題は経営層が社内リソース(データ、人、インフラ)を把握し、自らが指揮をとる必要があると言うことを、ぜひ経営層には今一度認識してもらいたい。またそれぞれの楽器(部門・個人)のつながりを促進する責任の所在について明確にする必要があると認識した。
またコルディナティという部門間の橋渡し役についてもその付加価値の無さなどについて記載されており、自身の上司と重なる部分があった!笑
DXの導入や推進の具体的な -
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ネタバレDXというバズワードとそれを実行するという、企業内部でのありがちな実践例を架空の企業(ベースあり)をモデルに読み解いていっている。
新規事業の立ち上げというレベルではなく、今回は「ディスラプション」ということで乗り遅れるとやばい、というレベル間の中かなりの企業が失敗しているという状況
ポイントはあまりにも大横断すぎる「既存企業」が対象となるため、これまでの一点突破アプローチでなく、全体突破でのアプローチが必要ということ。一点突破では単なる部門のデジタル化で終わってしまう。が、ここが難しい要素。
しがらみも多く、更に日本ならではのしがらみもあり、一筋縄ではいかないのがCDO(CTOなど)で -
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「DX実行戦略」から連携されていた本で、タイトルだけだと相当ハードな印象を受けたが、いざ書籍を取ってみるとファンシーな絵もたっぷりでびっくりするぐらいわかりやすくDX学ぶには今のところ最も体系化されて整理されていて大変オススメな本!
ファンシーな絵と記載したが、具体的には「グラレコ(グラフィックレコーディング)」の技術を用いて、根来先生の講義をグラレコされた内容をふんだんに書籍に盛り込むことによって読者に直観的にイメージを持たせやすくしている秀逸な本。
CASEやMaaS、GAFAのプラットフォーム、スマホ決済やメルカリ急成長など、非常に具体的な話題を(たとえば仮面ライダーベルトや妖怪ウォ -
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ネタバレDXをお客様に提案していかねばならない立場であって、でも正直なところよくわかっていないところあり、わからないなら勉強しよう、ということで教科書的な本があったので購入した2019年8月の本。 結果としてよくわからないということがわかったということはありがたかったし、本の中に明確に「ほとんどの企業でDXはうまくいっていない」ということが明確に宣言されている、ということではある意味安心になった。 そんな中でもデジタルボルテックスの中、もがきながら前に進まなきゃいけない、というところもよくわかった。
レビュという意味では、巻末の日本人が書かれた「解説」を二つ読んでから、改めて頭からスタートすると読 -
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デジタル戦略論というよりも、デジタルプラットフォーム戦略論、が本のタイトルとしては適切か。網羅的なカバー範囲は知識の整理と不足している領域の確認に役に立つ。
企業自身のデジタルトランスフォーメーションではなく、市場、製品サービスの代替戦略、イノベーション理論の解説に軸足が置かれた本書。イノベーションのジレンマ、ブルーオーシャン戦略、ジョブ理論、両利きの経営、プラットフォーム戦略などがベース。
最新の理論を著者独自の理論を交えながら網羅的にカバーしているので、個々の理論の導入として、とても有用。
事例も多く取り上げられており、タイミング的にQR決済事業者の覇権争いや、メルカリの事例が手厚い。
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プラットフォームプレイヤーの類型化と、それぞれのモデルの概要を理解するのに、ビジネスモデルの転換として理解したい、概要把握を狙いとした初歩理解者には分かりやすいガイドブック。
ガワー/クスマノの「プラットフォームリーダーに必要とされるものはなにか」から設計上の四つのレバーが紹介されているなど、設計要素をざっくり把握することができた。
エコシステムの章では、VIEW(世界観)を示して補完プレイヤーをやる気にさせる、ことが強調されている。エコシステム=プラットフォーム➕補完製品群であることから、エコシステムの成長はぐるぐる回りであり、展望、世界観として、
・社会的意義
・市場の将来的な動向
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目的: デジタリゼーションが進む世の中において、商社や自分の部署、車両販売店がどのように戦っていくべきかを学ぶため。
目的達成度: 4.5
★気付き・学び → アクション・意見
1. デジタリゼーションが進み、既存のビジネスがディスラプトされる現在の環境下では、優れたカスタマーバリューを生み出さなければ、生き残ることは不可能。
その優れたカスタマーバリューを生み出すために必要なのはビジネスアジリティーと呼ばれる下記の能力。
1) ハイパーアウェアネス
関連するデータや洞察を収集し、会社が置かれている状況において大きな意味を持つ変化を察知する。
2) 情報にもとづく意思決定力
デー -
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プラットフォームの説明の本なんだけど、かなり上手くまとめられていて読んでて面白い。
プラットフォームという土台のもとにいろんなものを呼び寄せて乗せて利益を出す。
この中で起きる現象を一つ一つわかりやすく説明されている。
プラットフォームのタイプ:媒介型SNSクレカ、基盤型ゲーム機サーバー、複合
先発性、ネットワーク効果仲間と使う、収穫逓増たくさん作れば安い、バンドワゴン効果流行りが流行る、により一人勝ちしやすい
シャリングエコノミーには信頼(品質の確保)と信用(悪意の排除)が大事
オープン化に伴ってどこをクローズにするかが大事
撹乱要因:マルチホーミングいろんな物を使う、スイッチコスト、市場 -
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WBS教授による戦略論。昔習ったことがあるが、記憶にない。
久々にビジネス書を読んだ気がする。
非常にたくさんの事例が出てくるので、読んでいて面白い。
特に、玉子屋というお弁当屋さんは初めて聞いたが、よく出来ている。
正当性については、すごく共感できる。また、ロジックは大事だが、
ロジックだけだと誰にでも発想できるものになるという点にも納得できる。
会社の蔵書。
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(目次)
第1部 出発点
第1章 「ジョブの再定義」と「制約外し」――キンドルを発想する
第2章 戦略モデルと収益モデル――顧客をど真ん中に置いて考える
第2部 因果関係
第3章 突き抜けるロジック――玉 -
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IT・webサービスの競争戦略の研究を長年続ける著者によるプラットフォームビジネスに関する基本的な概略書。
ここでのプラットフォームの定義は意識的に広範に取られており、ゲーム・webサービス・ブラウザ・OSなど、広範な事例を踏まえて、帰納的にその定義や、成功のポイント、1人勝ち(Winner Takes All)が発生するメカニズムと一度発生したWTAを覆すための競争戦略の類型が整理されている。
特に、WTAを覆すための競争戦略類型(収益モデルの破壊と拡張、上位・下位レイヤーからのプラットフォームの包囲、プラットフォーム間橋渡し、プラットフォーム互換など)は実務上の示唆が大きく、役立ちそう