根来龍之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルにひかれて深く考えずに購入しました。まず翻訳は非常に質が高く、全体的にとても読みやすかったです。また書かれていることについても、大きな違和感を持つような箇所はありませんでした。ただ本書からは一貫して「底の浅さ」を感じました。書かれていることが浅いといいますかとにかく薄い。巻末に早稲田大学の先生による12ページの解説がありましたが、そのくらいのページ数で十分伝わります(お時間ない方はこれだけ読めば十分)。なにか「カタカナ言葉」で無理矢理バリューアップを図ろうとしているかのようにも見え、正直ほとんど感銘を受けませんでした。面白い本ですと2ページに1回くらいの頻度で赤線を引くのですが、本書は全部で3箇所しか赤線を引きませんでした。
本書の最後の方に著者が書いているように、この本自体も「アジャイル」に作ったと言うことなので、内容が浅くなるのは致し方ないとは思います。またこの本は今後も?アップデートされるということですので、読者の意見を参考に内容を深めて欲しいと思うのですが、特に気になった点はデジタル技術を使った意思決定のパートです。本書によれば、デジタル・アジリティを身につけるためには、「情報に基づく意思決定力」が必要とのこと。そしていくつかのデジタルサービスを事例に、それらがどう人間の意思決定を改善できるかが淡々と記述されていますが、正直言って人間に対する洞察が浅すぎます。IMDにも意思決定の専門家の先生がいらっしゃるかと思いますが、そのような専門家の意見を聴きながら、人間がいかに単独もしくはグループで意思決定をあやまるか、あるいは様々な心理的なバイアスに影響を受けるかを理解した上で、デジタル技術がそれをどう改善できるか深掘りしてほしいと思いました。本書のなかでも人種や性別の偏見を受けない意志決定、という記述はありましたが、これは初心者でも言えることであって、「集団思考」「追認バイアス」「新近性バイアス」「アラーム疲れ」など技術の助けを借りたとしても人間が意思決定を間違える可能性は常にあります。意思決定×デジタル技術、というのはテーマとして非常に興味深いので、是非今後深掘りして欲しいと思いました。 -
Posted by ブクログ
企業がデジタル変革を成功させるには、どうすればよいか?組織のリソースを活用し、協働させることで変革に導く「オーケストレーション」について解説した書籍。
「デジタル・ディスラプション(デジタルによる創造的破壊)」が進む今日、様々な企業にとって、デジタルによる「トランスフォーメーション(変革)」の実行は急務。
自社を変革するには「カスタマーバリュー創出」「ビジネスモデル」「対応戦略」の3 要素を合わせた「変革目標」を設定し、変革プログラムを実行する必要がある。
大きな成功を収めるディスラプター(破壊的な企業)は、次の3つのカスタマーバリューを創出している。
①コストバリュー:
コストを下げる、もしくは何らかの経済的見返りを生む。
②エクスペリエンスバリュー:
より迅速で、より便利な、よりパーソナライズされた「顧客経験」をもたらす。
③プラットフォームバリュー:
買い手と売り手の間に、新たなつながりを創出する。
組織変革とは、交響曲の「オーケストラ」のようなもの。指揮者の下、各部門の楽器は調和のとれた演奏に貢献する。このように、組織のリソースを動員し、機能させることで、望み通りの効果を得る手法を「オーケストレート」と呼ぶ。
企業がオーケストレーションを機能させ、変革目標を実行に移すには、次の8つの能力が必要となる。
①カスタマージャーニー・マップ作成
②ビジネスモデル設計
③ビジネスアーキテクチャ
④能力評価
⑤コミュニケーションとトレーニング
⑥社内プラットフォーム
⑦社内ベンチャーファンド
⑧アジャイルな作業方式 -
Posted by ブクログ
既存事業の現在地や改善、新事業を立ち上げるに伴う際には非常に参考となる本。
帯にある通り、「理論的チェックリスト」
事例もあり、項目ごとにわかりやすく纏まっており、
やはり根来教授の本は読みやすい。
日経BPなのもとっつきやすさをたすける。
しかし、頭から通して読むのはカロリー高い。
参考資料としては有用。
DX系の本には必ずと言っていいほど破壊的イノベーション(ディスラプション)が掲載されるが、経営層や事業企画などの部署以外には非常に遠い話に思えてしまう。
とは言え、知っていないと、その立場に立ったときに痛い目に合いそうで学んでいる。 -
Posted by ブクログ
うだうだ書いてあるが最後の訳者あとがきに簡潔にまとめてある。
既存企業がデジタル・ディスラプターに対してどのように立ち向かうかは、4つの対応戦略しかない。これを見る限りでは、ディスラプションに逆らうことはできず、立ち向かうか・喰われるかの2つしかないと分かる。
1.収穫戦略
既存事業の顧客体験や価格を改善して既存事業を守る戦略
2.撤退戦略
中核事業分野を諦め、利益が出るニッチ領域に集中する戦略
3.破壊戦略
既存の中核事業に対して自らディスラプションを起こす戦略
4.拠点戦略
ディスラプションと対峙するポジションを市場内に確保する戦略
既存企業のバリューチェーンは、物理世界に拘束されていて、企業と企業のつながりで成り立ってきた企業の場合、変えるのが難しい。
自らディスラプションする組織を立ち上げるのがよい?
自分なりの答えを探したい。 -
Posted by ブクログ
DXの壁に直面している。縦割りの組織は断じて交わろうとせず、各々の利益のためにのみ行動する。それは顧客のためという建前さえ持たず、つながることが目的だと言う始末。
デジタルビジネス・トランスフォーメーションはこれまでのチェンジマネジメントとは異なるという。非線形な変化?らしい。→概念すぎてわからない。
読んでいていまいちしっくりこなかった。組織の壁、エントロピーの大きさ、もつれが大事なのはそうなのだが、自分ごとに落ちない。理論の話なのだろうか?
■ デジタルビジネス・トランスフォーメーションにどこから着手すればいいか、どうやってロードマップを策定すればいいか
デジタルボルテックス:市場に起きる破壊現象であり、デジタル化できるものはすべてデジタル化されるという一点に向かって企業を否応なしに引き寄せる
■本書でのデジタルビジネス・トランスフォーメーションの定義
デジタル技術とデジタル・ビジネスモデルを用いて組織を変化させ、業績を改善すること
第一に企業業績を改善することがその目的であり、第二にデジタルを土台にした変革であること
→日本で言うデジタルトランスフォーメーションの定義と少し異なる。
■ 直面している問題と組織が持つ3つの特徴
・規模
・相互依存性
・ダイナミズム
旧時代の競争力学に成り下がったコスト構造とバリューチェーンを背負い込んでいる。こうした構造やバリューチェーンが競争力を高めたい企業の足かせになっている
■ カスタマーバリュー3つの形態
・コストバリュー(コストを下げる、もしくはなんらかの経済的見返りを生み出す)
・エクスペリエンスバリュー(より迅速でより便利なよりパーソナライズされた顧客体験をもたらす)
・プラットフォームバリュー(買い手と売り手にこれまでなかったつながりを創出する)