根来龍之のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
とある部長のおすすめ。日経新聞でも取り上げられていた。
本旨と異なる以下の箇所が興味深かった。当社ないし日本特有の課題と思ったら、全世界中で同じようなことが起きているらしい。
悲惨な結果がもたらされるかもしれないというのに、調査対象になった企業のうち、45%が「取締役会で議題にするには値しない」とデジタル・ディスラプションを甘く見ている。
IT部門は、社内で最も変化を嫌う部門になりがちだ。その結果、彼らが企業の実行力を鈍化させてしまうケースが往々にしてある。というのも、IT部門の責任者の場合は「問題がない」ことを評価されるからだ。…彼らにとって、確実性の減少やリスクの増加、新しい問題が発生する可能性を意味する「変化」は鬼門なのだ。そのため、IT部門は反抗の文化を育むようになり、結果として「ノーしか言わない部門」と揶揄されるようになる。
…たとえば営業部門や経理部門など、本来ならIT部門の「社内顧客」とでもいうべき部門は、IT部門を避けて、よりスピーディで柔軟性のある外部技術企業(だいたいの場合、クラウドサービス)にじかに依頼することが増えている。多くのIT部門がコストバリューやエクスペリエンスバリュー、プラットフォームバリューを提供できておらず、自社事業とのかかわりを維持できていない。そして、その結果、ディスラプトされてしまっている。
…
…IT部門の予算の80%以上が無数のアプリやハードウェアのインフラ、レガシーシステムなどの管理や維持といった複雑きわまりない既存の技術環境のために使われていることがわかっている。既存のIT環境はもともと複雑だったが、デジタル機器やアプリ、サービスの前代未聞の増殖を受けていっそう悪化している。
ただし、注意しなければならないのは、ビジネスの要求に応じてあまりにたくさんの新しいアプリケーションやITサービスを導入してしまうと、かえってITの複雑性が増し、皮肉にも実行力が鈍ってしまうことだ。
-
Posted by ブクログ
プラットホームとは何か(駅の話じゃないです)、どのように発生し、拡大するのか、シンプルに分かりやすく書かれています。
まだこの世に存在しないプラットホームを作ること。
現存のプラットホームからの置き換えを狙うこと。
そのための理論や手法が紹介されています。
「そうか!プラットホームを目指せばビジネスで成功できるのか」
と思いながら読み進めているうちに、
「あれ?私にとって成功するとは、WTA(winner takes all)=独り勝ちすることだったっけ?」
という疑問がムクムクと湧いてきて…
世の中のプラットホームを作りたい!
WTAを目指したい!
という大きな野望をお持ちの方には、具体的な事例もたくさんあり、とても参考になるいい本だと思います。
-
Posted by ブクログ
早稲田大学のビジネススクールの教授である著者が経営学の理論を実践することにおいてどのようなことが起きるかを仮説を様々な観点から思考実験しながら、解説した一冊。
経営学において提唱されている理論において、実例などをもとにわかりやすく解説されており勉強になりました。
読んでいて非常に抽象的なものが多い理論やフレームワークも図解が多く本書による解説でコンテキストや目的を明確にして、的確なポジショニングで戦略を立てることが大事であることが理解できました。
講義スタイルような内容で一つの項目もそれほど容量もなくサクサク読めて理解が深まりました。
特にその中でもブルーオーシャン開拓を解説した箇所の顧客の満足原理については大変勉強になりました。
ビジネスにおいて経営学の理論や成功体験などをインプットして戦略としてアウトプットする際にワンクッション置くことのできる知識を得ることができ、一歩先を進んだ戦略を立てることのできる一冊だと読んで感じました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレお仕事的にも個人的な関心においても外せなさそうなタイトルだったので2度通読した。
「教科書」というだけあってきちんと基本を抑えた感じ。網羅的に学ぶにはとても良いと思うが、正直目新しさはあまりない。
90年代のWindiws95の普及以来、この手のトピックは「ネットワーク効果」「ロックイン効果」「収穫逓増」で語れる。いずれも本書で著者指摘の通り、基本的な経済原則だ。(しかし、「収穫逓増」って久々に目にしたw 懐かしくかつわかりやすいなw)
今はエンタープライズIT屋の私が一介の経済学部生としてデジタルエコノミーを学んでいた頃からの一番の大きな変化といえば、デバイスとしてスマートフォンが登場したこと。AppleのAppStoreの成功以来、これらの経済原則に「エコシステム」という単語が加わってきたように思う。
エコシステムとはすなわち「全てを自社でやらない」という経営判断だし、それはすなわち「レイヤー構造」を構成することになり、「レイヤー構造」は、その構成要素の「モジュール化」「ソフトウェア化」「ネットワーク化」を促進する。これらは「デジタル化」によってもたらされるようになった変化点だ。
そしてこの「レイヤー構造」において、何が「プラットフォーム」になりうるかは、どの視点に着眼するかによって異なる、というところが本書において一番大事なところ、というのが個人的な感想。
比較的古くて新しいテーマだが、デジタルエコノミーの世になって以来、WTA(独り勝ち、本書ではWinner Takes All=WTAとしている)は起こりやすくなり、しかしライトイヤーのスピード感での栄枯盛衰の移り変わりもまた日常茶飯事。この相反する要素もまた経済学的に観測した際に面白いところだ。
せっかく独り勝ちしても、そこで気を抜くとゲームチェンジを仕掛けられて、あっという間に転落してしまう。
「なにがプラットフォームとなるかは視座の置き方次第」という点はきちんと理解しておかないと、プラットフォームを仕掛けても、他者にひっくり返されてしまうのだと思う。
そしてもう一つの変化点は「アマチュアエコノミー」の拡大。エアビーやウーバーのようなシェアリングエコノミーなんてあの頃はまだ姿も形も無かった(はずw)
「アマチュア」すなわち不特定多数の参入を前提とするため、その仕組みの信用と信頼を如何に担保するか、というまた異なるテーマが追加される点が興味深かった。何年か前に「ツイッターノミクス」という本が話題になったが、あの世界は現実化しつつあるのだと思う。が、エンタープライズITにおけるプラットフォームにおいてはあまり関連しない要素かもしれない。
残念ながら、プラットフォームのマネタイズについては通り一遍の事例考察にとどまり、有用な示唆は得られなかった感がある。
企業側としては、どこで稼ぐのか?という点が最大の関心事であろうし、この点はやや残念なところ。
ただ確立しつつあるプラットフォームをどう覆すか、などの思考実験も展開されており、その点はとても興味深かった。
-
購入済み
どこが?
どこが戦略?どこに応用、次へのヒントがありました?単なる後追い事例ではございませんか?トップの知識層がこれでは、日本から世界的新サービスが作られないのは当たり前ですね。タイトル変更を求めます。