奥田亜希子のレビュー一覧
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ニシノユキヒコ的なお話かと思いきや、老若男女の「白野真澄」が主人公の、短編集。
助産師の白野真澄と、小学四年生の白野真澄が、印象に残っている。
名前の由来と匿名性というテーマが、うまくストーリーに生きているような気がした。
助産師のすみちゃんの方は、オンラインゲームで知り合ったフルネームの知らない恋人の話が。
四年生の真澄くんの話では、友人の兄、黒岩湊がネットで中傷を繰り返すシーンが描かれている。
私も昔、自分の名前に対してコンプレックスがあって、とにかく呼ばれたくなかった。
それが何故かは分からない。
自分の持つ、自分に対するイメージと、どこかで乖離していたからかもしれない。
それとも、 -
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26歳の早季子は、小学生の頃に恋したマセガキ吉住君の「身体の中で、人はみんな一人なんだよ」という中二病セリフに感化されて以来、孤独ぶった投げやりな人生を送っている。どうせ理解しあえないからと、恋人も含めた人間関係をドライに消化している。
その上、久しぶりに再会した吉住君の内面も変わってしまっていたものだから、悲劇のヒロインぶりに一層の拍車がかかる。
「私はたぶん、この世界の誰とも付き合えない」なんて言っちゃう。
しかしこれは達観しているのではなくて、理解しあえないという現実を直視させられることが怖いだけなんだよな。
実際、宮内に異星人のような別の世界の人間として扱われることに嫌悪感を示して -
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「書かなくては、自分の言葉を書かなくては、いつか本当に消えてしまう」
小さい頃から孤独だった実緒の側にずっとあった本。自分も賞を取ることができて注目されたのに、時間が経ち忘れられて誰も読まなくなってまた孤独になる
生きづらさを抱えながら、クラスの人気者のあの子のようにキラキラした青春を夢見ていた実緒の前に現れたのはいづみと春臣。
楽しい時間も束の間、実緒の行動によって3人の関係に陰りが見え始め、、
孤独であったが故に人との関わり方がちょっと常識からズレてたり、生きづらさを感じてるのに結局孤独である方が生きやすかったりするのかな⁇と感じました
この作品を読んで、本屋さんでいろんな本を手に取って一 -
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ネタバレ私の中で、奥田亜希子さん2作品目。
各章ごとに、主人公が成長していっていて、おそらく私と同世代。其々に起こる実際のニュースや流行にも似たような関わり方をしていて、あー、そんなこともあったなぁと思いながら読んだ。
「求めよ、さらば」でゾワゾワさせられたミクシィにまた出会わされる笑
けど、本の半分、高校までくらいかなぁ、自分の記憶が曖昧な頃の話はなぜか全部夢の中みたいでフワフワしてつかめなくて、何の話を読んでるんだったっけと、浮いていた。
大学くらいから、ああ、そうかと思えるようになって、それまでのことも不思議とつながった。
だから最後まで一気に読めるときに読んで良かったかもしれない。
女子 -
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愛衣という1人の女性の物語。
各章でそれぞれ年代ごとに愛衣の物語が綴られていく。
①クレイジー・フォー・ラビット
愛衣小学6年生。ウサギが好きな愛衣は当番でもないのに同級生の珠紀と毎日のようにウサギ小屋に行っている。
愛衣はその人が放つ匂いで嘘をついていることを感じることができた。嘘を感じさせない珠妃と友だちになりたいと思っていた愛衣は珠妃の話に合わせてしまうが、その時に感じたのは自分から漂う嘘の匂いだった。
②テスト用紙のドッグイア
愛衣中学2年生。美術部に所属する愛衣は、時々嘘の匂いを放つ仲良しグループのメンバーよりも、絵が上手な吉乃と仲良くなりたかった。
③ブラックシ -
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ネタバレ連作短編集。
『プレパラートの瞬き』
「仕事が忙しいから、と頭に浮かんだ言い訳を、仕事が一段落したら行くね、に変換して舌に乗せる。」
『指と筆が結ぶもの』
「昔、おばあちゃんに言われたことがあるんだ。
家族になるなら、自分の長所を気に入ってくれる人じゃなくて、短所を許してくれる人を選びなさいって」
『ウーパールーパーは笑わない』
「出会えるといいね。今度こそ、ずっと一緒にいたいって思わせてくれるような相手に」
「それってどういう人なんだろうな」
「叱りたいって思える相手じゃないかな?私、一度でいいからちゃんと暁に叱られてみたかった」
『いちでもなく、さんでもなく』
「あの -
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ネタバレ
それぞれの感想をすこし....
*加藤シゲアキさん
シゲアキさんらしく、のめり込みやすく、読みやすい短編。
これで小説1本書いて欲しい、メキシコに行ったあとの条介の話も読みたいと思った。
*阿川せんりさん
タイトルの わたしの嫌いなセカイ をまさに感じてしまった。
短篇の終わる頃には千春にイライラしかしなかった。
先生も含め、人の気持ちを考えられない人しか出てこなくて理解しがたかった。
結愛ちゃんがむしろ先生の言う同類(?)なんじゃないかな。その言い方も嫌だけど......
ほかの阿川せんりさんの小説を読んで、私にとっての阿川せんりさんの本はどうなのか.....を知りたい。
*渡辺