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「家族か、他人か、互いに好きなほうを選ぼうか」ふたつきに一度だけ会う父娘、妻の家族に興味を持てない夫。家族というには遠すぎて、他人と呼ぶには近すぎる――現代的な”家族”を切り取る珠玉の短編集。
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Posted by ブクログ
「家族」という言葉は、いつも重荷を感じる。 私は実母と折り合いが悪く、「母みたいなお母さんには絶対なりたくない」と言えるほど、母の存在はもはや立派な反面教師だ。 とはいえ肉親である限り、親子関係を切り捨てることはできない。そのせいで母が毎度電話をくれる度は応戦するが、終話後の疲労感はマラソン...続きを読む試合に出たほどしんどい。 親は子の心配をするのが当たり前。母親は自己犠牲は当たり前。この世の中の当たり前がたくさんあって、もしかして私も知らぬうちに「母親だからこうあるべきだ」というものを母に押し付けてしまったかもしれない。けれど、この世にたった一人の私のお母さんだから、他に比べようがない。 さて、「ファミリー・レス」は講談社ウェブマガジン「ミモレ」の編集部の @batayomu が、「真夜中の読書会、おしゃべりな図書室」というpodcastで紹介されて、購入した一冊。六つの短編が収録され、それぞれの家族風景を描いた連作。その中の家族たちは、ねじれた関係性も猟奇的なストーリーもなく、ごく普通(私にとっては)の家族風景だった。そんな家族風景はどれも愛おしくて、私のちぐはぐのような家族では生まれない、暖かく心に染みるような話に、ただただ羨ましかった。 それぞれの家庭に、それぞれの事情があるとは分かっていても、心底のどこかに「この家で生まれていなかったら」 考えたって仕方ない。そういえば一度友人から「読書は現実逃避ではなく、現実を向上させるという考えがあるよ。」と言って頂いた。あれから何度もこの言葉を咀嚼して考えていました。私は読書から、何を得てきたかについて。多分救いが欲しかったかもしれない。かつて少女の頃、無我夢中にほんの世界に浸って、ただただ現実から逃れたかったかもしれない。 現実を向上させるには、どうしたらいいだろう。
全ての章で前回の主人公がほんの少し登場して、人によって見え方が違って面白い。 物語的には暗い雰囲気で始まるが、最後きちんと暖かく終わる。ウーパールーパーだけ少し切ない。 でもどの話も本当によかった。
ファミリーレス タイトルだけ見ればかなりネガティブなイメージを持つ。 しかし、これは読むべき作品。 かなり心が癒されました。 短編集で、微妙に繋がりがある人物たち。 涙あり、笑いあり、こんな作品に悪いものはないと思います。 家族の繋がりが綴られていて、温かい気持ちになりました。離婚した家族。複雑...続きを読むな家族。双子。様々な角度からの作品で楽しませてもらいました。 個人的にはウーパールーパーが飼いたくなりました。
良かったのは「さよなら、エバーグリーン」。 人生は選択の連続ってあるけど、自分より年上の家族に関しては存在は選べないからなぁ。家族を続けるか、続けないかは大人になって選択出来るようになるけど。でもどんなに切り離したくても血縁である以上切り離しきることは難しいし。家族ってなんだろう。
それまでの家族という形態の何処かを欠かせた人達の連作短編6編。 登場人物を少し重ねて、他の人から見た彼らとして作品に登場させます。見失うくらいで楽しいです。 「いちでもなく、さんでもなく」は、双子の姉亡き後、その娘を引き取り育てた妹夫婦のお話。血縁は濃いけれど、本当の親子にはなれなかった家族。彼女は...続きを読む、姉になりたかったのか、母になりたかったのか、両方なのか。本当の親子だけが家族というわけでないね。って娘の巣立ちの時に、思いが溢れる優しい作品です。 “家族か他人か互いに好きな方を選ぼうか”がこの本のコピーのようになっていますが、血縁者との関係は何処か許している感じがして、そこが優しい希望になっているかなと思う。
他人以上、家族未満の6つの短編集。 他人よりも近しい関係だけど、家族というには、少し鬱陶しく感じる関係。 家族って、無償の愛情があるのかと言われたら、それは人それぞれ考え方や環境が違うから、言いきれないけれど、気持ちのどこかで、切っても切れないものを感じるものだと思う。 家族になりたくてもなれない家...続きを読む族だったり、家族だからこそ、許せない感情があったり、本当に1つとして同じ家族はいないんだなと思わせてくれる話ばかりだった。
どれも面白かったけど2つ目の、指と筆が結ぶものが特に面白かったです。 . 売れない絵描きの夫・鉄平と、それを支える妻・万悠子の会話が絶妙で好きです。 . 万悠子がすぐに怒って、ブリブリと文句を言うのが面白くて、わざとからかって万悠子を怒らす鉄平と、期待通りの反応を示す万悠子が可愛い。 . 6つの短編...続きを読むの登場人物が少しずつリンクしてるところも読んでいて面白かったです。
ファミリー・レス 奥田亜希子さん。 少しづつ。 繋がっている 短編集。 みんな、それぞれ、 問題を抱えてる。 しかし、 淡々と生きていく。 共感できる作品が多く、 あっという間に読めました。 面白かった。
何かが欠けた6人の男女は、家族と呼ぶには遠く他人と呼ぶには近すぎる存在に救われる。家族の定義を考えさせられる、心を揺さぶる連作短編集。 奥田亜希子さん初読み。あらゆる事情で厄介な存在になってしまった家族でも、気になるということは心のどこかで、まだ家族愛を信じている。それが断ち切ることができない家族と...続きを読むいう存在の運命なのかもしれない。脇役が次の物語の主人公になる設定も面白い。
連作短編集。 『プレパラートの瞬き』 「仕事が忙しいから、と頭に浮かんだ言い訳を、仕事が一段落したら行くね、に変換して舌に乗せる。」 『指と筆が結ぶもの』 「昔、おばあちゃんに言われたことがあるんだ。 家族になるなら、自分の長所を気に入ってくれる人じゃなくて、短所を許してくれる人を選びなさ...続きを読むいって」 『ウーパールーパーは笑わない』 「出会えるといいね。今度こそ、ずっと一緒にいたいって思わせてくれるような相手に」 「それってどういう人なんだろうな」 「叱りたいって思える相手じゃないかな?私、一度でいいからちゃんと暁に叱られてみたかった」 『いちでもなく、さんでもなく』 「あのねえ、好きな人のことは、ほんの少しの違いまで分かるんだよ」 『アオシは世界を選べない』 「好きなものを選べる幸せは確かにあるけれど、選ぶ余地がなければ知らずにすんだ不幸も絶対にあるって、そんなふうに思うんです」 「うーん、家族と言うには遠すぎますよね。でも、他人と呼ぶには近すぎる。どっちもしっくりこないな」 「家族か、他人か、互いに好きなほうを選ぼうか」 家族だからといって、分かり合えるとか仲良しこよしとはいかない。 真に心の触れ合う関係とは、どういうものなのだろうか? 『選ぶ余地がなければ知らずにすんだ不幸もある』 ありふれた出来事かもしれない。だが、我がことになると心が痛い、惑う。起こってほしくない『ファミリー・レス』は、そんな物語。
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ファミリー・レス(角川文庫)
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奥田亜希子
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