あらすじ
気鋭の小説家、初のエッセイ集。パーティーもBBQもフェスも見当たらず、学生でもない。でもこれは紛うことなき青春だ! 会社の同期五人との、謎の熱狂。平日は毎晩のように誰かの部屋に集まり、一台のベッドにぎゅうぎゅう詰めで眠る。会社のロッカーに共用の風呂道具を入れて、仕事帰りにみんなで銭湯に通う。北は北海道から南は長崎まで、弾丸旅行へ行きまくる――。「私が体験した青春は、ジェネリックだったのかもしれない」。記録魔だからこそ振り返ることのできる、あまりにもさっぱりとした自虐エッセイ! どうか笑ってあげてください。
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Posted by ブクログ
奥田さんの同期との日常と非日常が、かけがえのないものとして、奥田さんにとって大切なものなのだと伝わってくる1冊。橋本、矢田、山口、和田、清野の5人。出身地も性格も全く違う5人が遅れていた青春を味わわせてくれた。6人でバカやったり、全員参加でなくても良い旅行をしたり。男子高校生のような仲間だなと思った。自分の生活を優先しながら、同期と遊ぶことも子供と遊ぶことのように大切。この人数でずっと仲が良いなんて、あまり聞いたことがないので、相当、似た者同士なのだろう。自分のことを理解したくて、日常を忘れるのが怖くて、記録魔になった奥田さん。過去の自分を振り返ると共に、客観視して当時を見ていて、今の奥田さんと、過去の奥田さんが同時進行で生きているような、生きてきた軌跡を感じた。日記ってこんなに自由で適当でいいんだ。かけがえのない日常を文字で起こそうとすると、感情が溢れ出してしまい、上手く言葉にできないものなのかもしれない。この感情をはっきり表せる言葉があれば良いのにと思うと共に、表せる言葉がないほど楽しかったり、嬉しかったりしたのだな。とその時の自分を知る指標にもなると思った。過去の自分は変えられないけれど、今が楽しければそれで良いじゃないと、奥田さんから元気をもらえた。
Posted by ブクログ
奥田さん初のエッセイ集。
愛知県の大学を卒業後、千葉で暮らす彼との距離を縮める為、千葉にある地域密着型のフリーペーパーを発行している会社に就職した奥田さん。
そこで出会った5人の同期とのはちゃめちゃな青春が描かれている。
随所にモノクロの写真が掲載されているが、全然オシャレな感じではないのがとても良い。
ある日は徹夜カラオケで「はたらくくるま」を熱唱し、またある時には官能映画鑑賞、北は北海道から南は長崎まで旅行、軍艦島へはお揃いのネコTで。
気の置けない女友達と遊ぶのは最高だよね。
私も、もう1回青春をやりたくなる。
Posted by ブクログ
初めて読む作家さんで、エッセイから。
タイトルがなんとなく気になって。
小・中・高・大と人とあまり交わらなかったけど、就職して同期と沢山旅行したりして、この時期が彼女の青春だった話。
理解ある旦那様で凄く良かったと思う。
小説も読んでみなくては。