おかざきおかのレビュー一覧
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老舗紙メーカー、藤崎産業の資料館でバイトをする大学生、百花。
ものづくりが好きな百花の物語の続編。
小冊子研究会の文化祭、館長の先輩が開業した書店などのエピソードも楽しい。
蝋引きは、自分でもやってみたくなる。
今回も、百花が商品開発をする。
モデルで彫金のアクセサリー作家、淵山雫の新作のパッケージ、そして館長の先輩綿貫の書店で商う「物語ペーパー」など。
おとなしめな百花だが、今回の彼女は少し挑戦的。
というのも、彼女のボスに当たる館長・一成の従兄弟が雫に関わって登場したから。
何かと一成に敵愾心を持ち、資料館の廃止論者。
何かお家騒動の雰囲気が漂い、物語にも緊張感を生み出す。
今後も尾を引きそうな感じだ。
ところで、同じ著者の『活版印刷三日月堂』でも和紙のことが出ていた。
この作品では正面から和紙を題材にしている。
今まで何が不満って、どうして和紙を扱っていながら美濃和紙について全く言及がないのかということだった。
だって、和紙にとって、美濃は「聖地」だよ?
東京が舞台とはいえ、スルーはあんまりじゃない?
そうも思っていたが、やっと登場。
今回、名古屋での紙こもの市開催、そのついでの美濃市訪問がやっと叶う。
すてきな古い町として描かれていて、よかった。
さて、まだ続編が出そうだ。
先が楽しみになってきた。 -
Posted by ブクログ
シリーズ2作目。
シリーズものは続けて読まないと決めているけど、どうしても気になって、2冊続けて一気読み。
前作では、和紙を使った小物の制作の話が多かったが、今作では美濃を訪れて、和紙漉きの体験を描いたり、百花の亡くなった父の話など、人間模様も描かれる。
百花の大学の学園祭の様子などもあり、前作とは少し趣向が変わるが、ここでも百花のアイデアで普通の紙に蝋を流して、栞を作成してみたりと、また試してみたくなるようなところも。
百花が入るまで機能していなかった記念館も、段々記念館らしくなり、日本橋に行ったら、本当にありそうで、ちょっと探してみたくなる。
そして、続きを早く読みたいと思わせる作品。 -
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ネタバレ続編刊行、非常に嬉しかった!
前作も非常に丁寧に描写されていた印象があったが、今回も丁寧に綴られた物語だった。
百花のバイト生活も、大学生活も、日常生活の描写にも手を抜かない。
その分、登場人物も増えるが、百花がこうやって生活しているんだということがリアルに感じ取れて、本当にいいと思う。
だからこそ、和紙の大切さにも説得力が増すと言うか。
和紙の話以外の部分も丁寧に描写されているからこそ、和紙の特別さ、大切さがより際立つし、驚きや感動もより一層強く感じられるのだと思う。
百花がちゃんと物語の中で生きているから。
読者と同じように。
この説得力の高さよ。
丁寧に描いているからこそ、この一冊だけでは終わらない話もちらほら。
例えば、shizukuのパッケージの件。
パッケージ自体は決まったが、そこからの反応については、この一冊では語られていない。
そこまで時間は進んでくれなかった。
また、館長といとこの確執についても、まだ序の口と言った部分で、和解にまでは勿論至らない。
shizukuの件にも関わってくるが、この辺りの決着も見たいところ。
そう、明らかに続編ありきの書き方だったように思う。
これは3冊目出ますな。
今回は美濃和紙の紙漉き体験に、色々な種類の和紙の作り方が見えてきたのも面白かったし、「紙の絵本」「光の和紙」など気になる単語も登場して、その度に胸躍った。
最後の話も「物語ペーパー」もいい!
作り方もよかったが、百花のお父さんの物語がここでも活きてきて、百花が父の物語を文字起こししながら父のことを思い返したり、母と二人で思い出に浸るところも涙腺崩壊。
ますます『屋上の夜』が読みたくて仕方なくなった。
きっと『屋上の夜』本文も、作者さまはきっちり書いた上でこの話を書いているのではないかなと思う。
日常描写にも手を抜かない人なので。
いつか、『屋上の夜』本編をまるっと読める機会があればいいなと切に願っている。
1巻でも似たようなこと書いた気がするが、それだけ魅力的なので。
そんな「物語ペーパー」のきっかけとなってくれた綿貫先輩もいい人そうだし、お店の雰囲気も良かった。
博物館からネットワークが広がっていっているのもいい成長。
百花自体が成長しているから。
これから彼女がどう和紙の世界と関わっていくのか、この先も非常に気になるシリーズだし、追いかけたいシリーズである。 -
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ネタバレ作者にあれほど駄目と書かれる葉二さん。
まあ事実、料理と仕事に関して以外(特にまもりとのこと)は駄目駄目でしたな。
最終的にテンパって勢いでプロポーズとは何事かと。
らしいと言えば、らしいですが。
(昔から肝心な時は葉二さんの方があたふたしている気はする)
衝動的な家出以外は、今回は(も?)まもりの方が大人だった気がします。
でもこれで、まもりちゃんの就活の方向性もある程度定まったのかなと。
そうか、もう就活する年になったのか……しみじみ。
自分のいいところは自分では気付かない。
だから葉二さんに言われた長所は心のメモに書き留めて読み返そうと誓ったまもりちゃんがたまらなかったです。 -
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仕事を辞め、実家を出て、逃げるように東京へ出てきたものの、契約していたウィークリーマンションが火事で炎上。
他にあてもなく幼馴染の元へ転がり込むことに。
決して広くはない部屋に鎮座するアロワナの水槽。
7つ下で魚マニアの大学生である幼馴染とOLの年の差恋物語。
仕事もできて結婚前提の恋人もいて、明るい性格の彼女がなぜこんなことになったのか、感情移入し過ぎてイライラが止まりませんでした。
まぁでもそれがあったから、幼馴染くんと再会できたと思うと、人生って悪いことばっかじゃないんだろうなと。
彼女は本当に優しくて大きくてすごい。
同性から見ても魅力的な主人公でした。 -
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ネタバレまもりちゃんの親友、湊ちゃんの掘り下げ話でしたね。
バレンタインに別れ話にまで発展したのに、まさかまさかの展開で一安心。
その分、まもりと葉二の方に別のフラグが立ちましたが。
これがどう転ぶか気になるなあ。
一線越えてから、ある意味安心していた二人だけに、物理的な距離の別離の予感がひしひしとして辛い。
次巻は主役二人の、前巻とはまた違う選択の話になりそう。
そう言えば、葉二さんは外面を取り繕っていたのが、まもりママにばれましたね。
これで、少しは楽になれたのではないかなあ。
こちらは、すっかり彼の外面だけはいい設定忘れてましたけど……
出てくる料理は美味しそうというより、見た目が気になる料理が多かった気がします。
SNS映えしそうというか、怖いもの見たさというか。
そちらも少しいつもと方向性が違った気がして新鮮でした。