隠された奴隷制
  • ptバック

隠された奴隷制

869円 (税込)

264pt

  • 30%ポイントバック

マルクスの『資本論』には「隠された奴隷制」というキーワードが登場する。一般に奴隷制と言えば、新大陸発見後にアフリカから連れて来られた黒人奴隷が想起され、すでに制度としては消滅している。しかし著者によれば、「自由」に契約を交わす、現代の私たち労働者も同じく「奴隷」であるという。その奴隷制はいかに「隠された」のか。格差社会はじめ諸矛盾が解決されることなく続く資本主義にオルタナティブはあるのか。マルクス研究の大家である著者がロックから現在に至る「奴隷の思想史」350年間を辿り、資本主義の正体を明らかにする。

詳しい情報を見る

閲覧環境

隠された奴隷制 のユーザーレビュー

4.0
Rated 4 stars out of 5
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    パワーワード溢れる興奮の読書。

    学者や思想家による〝奴隷“の解釈を追いながら、スタートラインから既に生産手段とされたそれを、最終的に現代の労働と重ねていく。徐々に思想にリアリティが増し本の後半で佳境に入るが、それはまるで、思想が本から飛び出て、まさに読み手が奴隷であった事実を突きつけるかのようだか

    0
    2023年05月05日

    Posted by ブクログ

    奴隷貿易の時代から奴隷の解放、その結果自由意志を持ったはずの労働者が如何にして搾取される存在となったのかを説き起こします。その結果が「自己責任」の名の下でブラック労働に従事させられる現代労働者。これからどうすべきなのか明確な答えはありませんが労働者一人一人が考えてみる必要はあると思います。

    0
    2020年01月01日

    Posted by ブクログ

    マルクスの資本論に書かれていた”隠された奴隷制”とは。
    マルクスの時代と構造的には何も変わっていない現代の資本主義社会。
    そして、その社会は”隠された奴隷制”がなければ成り立たないという現実。
    つまるところ、奴隷制はまだ続いているということを丁寧に解説してくれている。

    0
    2024年12月04日

    Posted by ブクログ

    労働者の賃金は「彼ら自身の維持と再生産が行われる」最低限の水準に保たれているため、彼らは日々の「個人的消費」によって「生活手段をなくしてしまう」。
    つまり彼は、スミスの言う意味で「財産を取得できない人」なので、生活を続けるためには自分の労働力を労働市場で販売し続けることを「強制」されている。


    0
    2022年06月22日

    Posted by ブクログ

    奴隷制から逃れるためには、個人が自分の時間の主人公になること。
    そのための手段として「階級闘争」に勇気をもって挑むことや「労働組合」に参加する、ポールメイソンの言う「協同組合的ネットワーク社会」の構築など様々ある。
    共通して言えるのは他人任せにせずに「主体的に動く」という事と「選択の幅を広げる」こと

    0
    2021年07月11日

隠された奴隷制 の詳細情報

閲覧環境

植村邦彦 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す