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不意の女中不足に見舞われた「かわせみ」。周旋業者から紹介されてやってきた女中のおつまは25歳、無口だが気がきき、勤めぶりにかげひなたがなかった。10年も故郷へ帰っていないと聞き、るいはおつまに盆休みをとらせたが、浅草界隈で男と一緒のところを目撃してしまう。流されるように生きていく女の哀感を江戸の風物詩とともに描いた表題作のほか、お吉の秘蔵っ子・お石の母が登場する「野老沢(ところざわ)の肝っ玉おっ母あ」など全8篇収録。
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Posted by ブクログ
・夜鷹そばや五郎八 ・野老沢(ところざわ)の肝っ玉おっ母あ ・昼顔の咲く家 ・江戸の精霊流し ・亥の子まつり ・北前船から来た男 ・猫絵師勝太郎 ・梨の花の咲く頃
<目次> 略 <内容> ネタも尽きたとの投稿もあるが、こうしたヤツは登場人物の成長や思い出などを、読者も共有できるのがいいのではないか?事件は目新しさはないが、子どもたちの活躍や、下女の親族の話など、スピンオフ的なお話も良いと思う。
ま、普通に淡々と。最近の御宿かわせみっぽい感じで落ち着いている。江戸に絵師になろうとやってきた男が、自分の絵が描きたいと猫の絵を描く…ってのが好きだったな。
【8作収録】 ・夜鷹そば屋が殺された。金目当てとも思えず、恨みを買う人柄でもない。娘の婚礼前で物入りだったとの情報と、殺される前に旧知の者と出会ったようだとの証言があがる ・かわせみの女中・お石の姉が旦那との大喧嘩の末に姿を消した。その後、旦那も行方知らずとなり、心配したお石らが故郷の母を訪ねると、...続きを読む赤ん坊を置いたきり連絡がないという ・高山仙蔵の女中に殺しの疑いがかかる。殺された男は女中の元舅にあたり、前夜に仙蔵のもとを訪ねて大声でやりあったとの証言が。凶器となり得る杖も仙蔵のもとで見つかり・・・ ・女中不足のため、桂庵から女中を廻してもらったかわせみ。すれっからしや手癖の悪い女中を抱える桂庵を敬遠していたが、やって来た女中は人柄も仕事ぶりも文句がなく・・・ ・十夜念仏へ行った老女が死亡した。出発直前に同行を取りやめたり、怪しげな薬を貰っていたりと不審さが目立つ長男。血の繋がらない関係なだけに周囲からは疑いの目がかかる ・麻太郎と源太郎が釣りで知り合った船頭。後日、思いつめた表情で侍のあとをつける船頭を見た2人は、船頭が昔、母親と姉を侍に殺された過去を持つことを知る ・永代の元締のもとに居候している絵師の卵。忠実な模写のみの狩野派の弟子であるにもかかわらず、猫の絵にばかり夢中になり、猫の七福神の絵で売れてしまう ・座頭殺しの容疑者として捕まった男がかわせみの奉公人の縁者とあって、調査に乗り出した東吾。金を貯めることに執心していたという座頭。しかし、家にはさほどの金もなく・・・
以前池波正太郎を取り上げたときも、読むというよりは(テレビで)見る作品という印象が強いと書いたが、この平岩弓枝も同様である。 かなり多作な作家ではあるが、活字で読むよりはテレビドラマで接することの方がずっと多い。 もちろん「平岩弓枝ドラマシリーズ」など、原作のドラマ化作品も数多いが、やはり脚本家平岩...続きを読む弓枝として、親しんできたテレビドラマが圧倒的に多い。 中でも忘れられないのが「肝っ玉母さん」と「ありがとう」。 ちょっと調べてみたら、この2本は1960年代後半から70年代にかけて放映されている。 昨今話題の「昭和ノスタルジー」の真っ只中である。 もし、再放送されたら間違いなく見るだろうなあ。 さて、この「江戸の精霊流し」もテレビドラマ「御宿かわせみ」の中の一作品。 「風のたより 〜風が運んでくれる 私のひとりごと〜」のneko_penさんから、帰国中に実家に向けてどっさり送ってもらった文庫本の中の一冊。 宮本輝や浅田次郎など、私のお気に入り作家の作品をたくさん送っていただいた。 その中のこの作品は、時代小説が好きな母に回そうと思い、一番先に読んだ一冊であった。
「御宿かわせみ」文庫版の最新刊(第31巻)。捕物帖としての面白さはもうあまりない。でも、1巻からず〜っと読んでいると、登場人物に再会できること、小説世界を彼らと一緒に過ごすだけで満足である。何度かTVドラマ化されているが、私としては主人公の東吾は、村上弘明が一番ぴったりくる。
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