宮内悠介の作品一覧
「宮内悠介」の「これが最後の仕事になる」「Z線上のピエタ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
文庫版になって初めてこの本のことを知りました。
「これが最後の仕事になる」という一行の後は、各作家独自の世界が広がっています。
1編6ページなのでスキマ時間に読みやすく、飽きたらブックマークして、他のことをしながら読み進めることができます。飛ばし読み・つまみ食い読みもできます。
わたしは、病院の待合室で読んでいましたw
文章構成のお手本としてもオススメです。
オチがある作品は落ち着きます。オチだけにw
〔作品紹介・あらすじ〕
最初の1行は全員一緒。
1編6ページ、24種の「最後の仕事」。
早起きした朝、昼の休憩、眠れない夜ーー。
ここではないどこか、今ではないいつかへ、あなたを連れ出す7分半の物語。
著者一覧(掲載順)
小川哲
五十嵐律人
秋吉理香子
呉勝浩
宮内悠介
河村拓哉
桃野雑派
須藤古都離
方丈貴恵
白井智之
潮谷験
多崎礼
真下みこと
献鹿狸太朗
岸田奈美
夕木春央
柿原朋哉
真梨幸子
一穂ミチ
三上幸四郎
高田崇史
金子玲介
麻見和史
米澤穂信
『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第三弾。
Posted by ブクログ
本作品は作者の宮内悠介が現地ウクライナにまでに行って取材した内容を基に作られたとのこと。それだけに、詳細な記述による現場の臨場感がこちらにビシビシと伝わってくる。実際に行った者にしか判らない空気、風景から感じ取れる恐怖と絶望感をこれだけリアルに書き留めるためには相当の危険が伴ったことだろう。戦火は一頃に比べればだいぶ収まったものの、実質的にはまだ戦争が継続中なので、危険極まりない命を懸けた作品であることは間違いない。ここまでして作者が描きたかったことを、現在の我々日本人はどう受け止めるべきなのか。開戦当時、メディアは連日に亘って報道し続けたが、今では膠着状態が続いており、時々ガイキチ大統領とロシア・ウクライナからの一方的な発言を単に垂れ流しているだけ。終戦の兆しはまるで見られない。
内容は、ウクライナの外人部隊に参戦して現地で戦死した日本人の母が、息子の死に際の情報を求めて危険地帯に潜入するお話。行けるところまで行って、現地で少ない情報を得ながらついに戦死した現地に到達する訳だが、あまりにも都合の良い偶然が次々と重なり、遂には目的を達成して帰国するとは・・・ちょっと強引なストーリー展開、まあ小説だから。もしかしたら、この本は賛否が分かれるだろう。私としては、もう少し母の心の叫びがエキセントリックだったら何らかの賞は貰えるのではないかと考えている。ちょっと押し殺し過ぎすぎでは。
一年前に読んだ中山七里の「とどけ チャイコフスキー」でもウクライナ戦争の話が出ていた。ここでは敵と味方に分かれた音楽院の先生と生徒が、戦地で偶然に会い、戦地に放置されていたピアノで連弾をするというありえへん話だった。それに負けず劣らず、息子を亡くした母二人が協力して息子たちの状況・真実を突き止め、その結果お互いの息子は戦地で偶然出会った敵同士だったという設定。ウクライナとロシアは共に旧ソ連の隣国同士て、戦争前は親戚が分かれて住んでいた家族もかなりいたと言う。非常に辛い戦いだ。東京都民と神奈川県民が銃を取って戦争するものだといっても、日本人にはピンと来ないだろう。
ガイキチ大統領は就任後直ぐにウクライナ戦争を終わらせると豪語していたが、終戦どころかイランと新しい戦争を始めてこちらも膠着状態に陥っている。これでは中間選挙で共和党が大敗するだけではなく、残りの2年間でガイキチはどんな愚策を撒き散らし続けるのか、世界中の人々は戦々恐々と日々の生活を送ることになるだろう。
Posted by ブクログ
ラウリ・クースクとまったくの同世代のため否応なしに感じ入ってしまった。
日本とは大分背景が異なるソ連で、そこで生活する人々の不安定さを初めて知った。当時我々日本人にとってソ連崩壊はほんとに遠い国のお伽噺だったが、ラウリ・クースクにとってはリアルだったのだなと思うと急に歴史が現実味を持った気がした。
彼らは、昨日の善行が今日の悪行となるような目まぐるしい社会の中で多感な青春時代を送らざるをえなかった。
そんな中で育まれた友情がまた複雑で儚い。
どうにもやりきれない感情、数少ない苦しい選択肢を乗り越えて現代に繋がるところは、読んでいて心があたたかくなった。時間が経つのは残酷なようで、全てを包みこんでくれるようなそんな側面もあるのだと感じた。