田中慎弥の作品一覧
「田中慎弥」の「身体を記す」「美しい国への旅」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「田中慎弥」の「身体を記す」「美しい国への旅」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
山口県立下関中央工業高等学校卒。2005年『冷たい水の羊』でデビュー。同作は 第37回新潮新人賞を受賞。『蛹』、『切れた鎖』、『犬と鴉』など多くの作品を手がける。2012年『共喰い』で第146回芥川賞を受賞している。
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Posted by ブクログ
ここまで臭いを感じる小説読んだことないです。
煽る描写もなく、ただ淡々と、しかし深々と刺さる血の呪いのような鬱々とした情感を確かな生活感の中で描写される。圧巻でした。
他著者を引き合いに出すのも違うとは思いますが、強いて言うのであれば村上龍が好きな人は読んだ方がいいです。
感想というのも陳腐になる気がします。
各々が感じる獣性と人間性の狭間を楽しんでほしいです。これは各々が自己と向き合う瞬間にあったなにかしらの葛藤に合致する部分が必ずあると思います。
胸糞といえばそうなんですけど、それで片付けられないパワーが本作にはあります。
なんかこう本能的に煽られる感じがします。
本能と理性の間の善も悪もない混ぜこぜを主観視点のはずなのに観測者のように俯瞰してる感覚がありました。
物語という丁寧なものではなく、理性と本能の狭間でもがく人間を煽り立てるドラマ仕立てでなく、淡々と感じさせる。下手なホラー小説より怖い。
そう感じました。
傑作だと思います。
同時に狂気を感じます。
Posted by ブクログ
テーマが自分にはすごく刺さった。
コスパ、タイパ、結果を求めて加速する現代社会から欠落していっているのは豊かさだった。
堕落とは、その豊かさを取り戻すための行動でもあるという。
それこそテックの最前線を走る印象があった落合陽一が、真逆の印象を持つこのテーマについて深く議論している様も興味深かった。
そして対談相手の田中慎弥の俗世離れした生き様や、そこから得られた独自の視点をもって、落合の立てる問いにこうではないか、ああではないか、と探っていく様もまた興味深い。
AIをはじめとした最新技術によってより多くの成果を得るように加速していく情報化社会の中で、人間が豊かであり続けるためには、適度に人間らしい振る舞いに耽溺することが必要なのだ。
Posted by ブクログ
あまり小説に詳しくないため図書準備室から止まっていたけれど、いつのまにか多作且つ息長い且つ小説以外の需要もある作家さんになっていたのですね。と、リハックもきっかけで再会できた著者さん。の自分語りをアンリミテッドで。
最後の方の章のお母様の話はもちろん、その手前での職業と肩書きは自己形成(自己肯定)に大いにつながるうえ「覚悟」ができるよねとの話、どんな仕事も大きな社会の中のごくささやかな存在にすぎないことの再確認、何らかの職業や肩書きを得るとは自分をたくさんのアングルから捉えるきっかけであるみたいな話、健康じゃないと働けない(徹夜とか働きすぎは論外だけど、元気に働けるなら365日無休もアリ)ーーあたりの話が響いた。
たしかに。「〇〇に勤めてます」と社名をいうことはほぼないけど、「出版社勤務です」「編集者です」という部分は捨てたくないし、捨てなくてすむようにちゃんと働かなければと日々意識してる気がするな。
Posted by ブクログ
作者の田中慎弥さんは幼い頃に父を亡くし、父の書棚にあった本を読んで過ごしていたと聞きました。実際に父と関わることがなくても、自分の中に受け継がれた父を感じながら大人になった方なのではないかと思います。
共喰い、第三紀層の魚、どちらも母親が責任感のある人ですね。人間としてのどうしようもなさを抱えながら、自分の人生に向き合い、我が子の事も大切にしているように描かれているなと思いました。強く素敵な女性です。
最近読んだ中では、1番私の心の芯の部分に届いた作品でした。情景描写が美しく、心情を表現しています。引き込まれました。さすが芥川賞です。
ただやっぱり共喰いの方は内容が性と暴力なだけあって、読んでいて辛さを感じました。心が元気な時に読まないと、わりとダメージが来ます。
映画も元気な時に見てみたいです。