示したい作品一覧

  • プロジェクトX 挑戦者たち 壁を崩せ 不屈の闘志 突破せよ 最強特許網 新コピー機誕生
    4.0
    強大なアメリカ経済。強さを支えてきたのが特許である。巨大企業は巧みな特許戦略でライバルを抑え、世界市場を制覇した。32年前、その特許戦略に真正面から挑み、突破した男たちがいた。キヤノンの技術者たちである。男たちに立ちはだかったのは、世界で初めて普通紙複写機(コピー機)を発売し、シェア100%を誇っていたゼロックスの特許網。「この特許を使わずしてコピー機を作ることは不可能」と世界中の技術者が諦めるなか、男たちが作り上げたのが、新方式の国産普通紙複写機・NP-1100だった。開発は困難の連続だった。独自方式開発のためには、ゼロックスの特許を全て把握しなくてはならない。数百件・数千ページに及ぶ英文特許の山が特許マンに立ちはだかった。またコピー機は、物理・化学・電子・機械の最先端技術の結晶。複写プロセスは多岐にわたり、全ての過程において技術者たちは一から独自技術を創造しなくてはならなかった。苦境を乗り越えるバネとなったのは、日本のオリジナリティーを世界に示したいという思い。それまで日本は、莫大な特許使用料を払って欧米から技術をもらうばかりで、製品は「優秀な模造品」と皮肉られていた。レッテル返上に燃える技術者と特許マンの執念が不可能と言われた開発を成功に導いていく。鉄壁の特許網に挑み、見事に独自のコピー機を作り上げた伝説の技術者と特許マンの逆転の物語を描く。

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  • 石川淳随筆集
    -
    「この集で、私は石川淳さんのダンディズム、つまり精神のおしゃれを存分に示したいと思った」──。和漢洋古今聖俗を自由に往還する珠玉の随想を澁澤龍彦が精選。
  • AIに意識は生まれるか
    4.3
    1巻2,200円 (税込)
    AIと人類の未来は 「意識」が握っている。 そんな「意識」は神秘的だが、決して神秘ではない。 僕は意識を作ることで、そのことを示したいと思う。 AIに意識は生まれるのか? AIに人間は征服されてしまうのか? そんな我々の不安や素朴な疑問は、ヒトの意識と大きく関係している。 では、ヒトの意識とはいったい何なのか? 3歳の時、 「マリモ」が生きているのであれば、マリモにも感覚はあるのだろうか? あるとしたらそれはどういうものなんだろうか? と素朴な疑問を持った少年は、今日本最高峰の意識研究者となった。 意識という巨大なテーマのもとで、 哲学・神経科学・コンピューターサイエンス……と様々なジャンルの学問を 越境しながら、神秘に満ちた意識の世界をじっくりと解明し、 人工意識やAIのフロンティアについても語りつくす。 最後には神経学者であり、クオリア研究者でもある 土谷尚嗣氏との特別対談を所収。 【「はじめに」より】 僕がまだ三歳だったころ、家族旅行で北海道に行ったことがある。そのときのことだったと思うのだけれど、たぶん阿寒湖で、親が僕にマリモを見せてこう言った。 「このマリモはね、生きているんだよ」 その言葉から受けた衝撃を、僕は今も鮮明に覚えている。 といっても、まだ三歳児だったから「生命」とか「主観的経験」なんていう言葉は、もちろん知らなかっただろう。ただ、その時の衝撃を、大人になった今の僕の言葉で言い換えると、こんな感じになる。 「『マリモである』とは、どういうことなんだろう? このマリモにも感覚はあるんだろうか? あるとしたら、それはどういうものなんだろう?」 それからしばらく経ち、小学生のときの話。風が強いある日に、僕は一本の木が揺られるのを見ながら、こう思った記憶がある。 「この木は生きているんだろうか? 生きているなら、その場から動けずに風に吹かれ続けるって、どういう『感じ』なんだろう?」 子どもだった僕は、何がわからないのかもよくわからなかったけれど、研究者になった今なら、かつての僕の疑問に言葉を与えられる。 僕は、「意識」について知りたかったのだ。(中略) 現在の僕は、研究者として、意識を「作ろう」としている。 この本は、現在に至る僕の道のりをたどることで、みなさんにも備わっている「意識」の神秘と、それを神秘ではなくする方法があることに気づくまでの道のりを、追体験してもらうことを目的にしている。 それだけではない。人工の意識は、僕たちの生活を大きく変えつつあるAI(人工知能)と密接な関係にある。 もしAIが意識を持ったら、人類の将来は大きく変わる可能性があるからだ。 【目次】 Part1 世界はフィクションかもしれない Part2 意識とクオリアの謎 Part3 意識を研究する Part4 意識のありかを探せ Part5 クオリアが作り出すフィクション Part6 内側から見た意識 Part7 意識の統合情報理論 Part8 意識を作る Part9 意識を持つAI Part10 人工知識とクオリアの意味
  • 最軽量のマネジメント(サイボウズ式ブックス)
    3.9
    2014年「ダイバーシティ経営企業100選」 2017年「HRアワード」最優秀賞 2019年「Asia's Best Workplacesベストカンパニー」選出 単なるグループウェア企業にとどまらず、「チームワークあふれる社会を創る」の理念のもと、世の中にさまざまな問いを投げかけ、自社では100人100通りの働き方を実現する「サイボウズ」 働き方改革のリーディングカンパニーと呼ばれる「サイボウズ」の人事制度を築き上げた副社長、山田理の初の著書。 「残業を削減します」 「社員の満足度を上げます」 なのに、会社の業績目標は変わらない。いったい、どうやって? 形だけの働き方改革でいちばん損しているのは、 「上」と「下」の間で板挟みの中間管理職だった 部下からは「そもそも何のための改革なんですか」 上司からは「それをうまくやるのが君の仕事だろ」 「上」の意図を汲み取り、「下」に対しては納得させる。 しかも個人の成果も出しながら? リーダーに、すべてを背負わせるのは、もうやめよう。 「こういったマネジメントをすべきだ」 「こんなリーダーが理想だ」 「マネジャーはチームでいちばん有能でなければならない」? 本書は、寄せられた過度な期待と責任から、マネジャーを解放するための本です。 〈なぜこの本を書くのか〉 国によって、働き方改革が叫ばれだしたのは2016年。 しかし、サイボウズが自ら働き方を変えようと取り組みはじめたのはそのずっとずっと前、2005年のことです。 今から20年ほど前、わたしは、まだ社員が十数名だったベンチャー時代のサイボウズへ転職しました。 そこから1年足らずで会社は上場しましたが、成果至上主義に走った会社のマネジメントは崩壊し、2005年に社員の離職率は28%にまで膨れ上がりました。 わたしは社長の青野に言いました。「もう一度、良い会社にしましょう」。 それから、副社長として、管理部門の責任者として、一人のマネジャーとして、「100人100通りの働き方」を実現するまでやってきました。 そして現在、サイボウズは単なるグループウェア会社にとどまらず、働き方改革のリーダー企業と呼ばれるまでになりました。 が、結果として、今わたしが自信をもって言えるのはこれだけです。 「マネジメントって、ホンマに難しい」 つまり、世の中でいう「理想のマネジャー」になるのは無理だった、ということです。 そういうわけで、本書は「サイボウズ流のマネジメント術をふんだんにお伝えします」といった教科書的内容ではありません。 それよりも、わたしが会社を経営し、チーム(本書ではあらゆる組織をチームと表現します)をつくっていく中で見つけた ・「こうやったらうまくいかなかった」という事実 ・そして「潔くあきらめることができた」理想のマネジャー像 ・結果的に「残された」マネジャーの本当の仕事 つまり、「最軽量のマネジメント」を伝えたいと思います。 この本を書く本当の理由。 それは、極論サイボウズは「マネジメントなんていらない組織が理想だ」と考えているからです。 「これからのマネジャーはどうすべきか」 という重荷ではなく 「どうすればマネジャーの仕事を減らせるのか」という軽やかさを示したい。
  • 生涯未婚―週刊東洋経済eビジネス新書No.178
    -
    あと20年足らずで、男性の3人に1人は結婚できない時代になるという。本誌の調査でもその苦悩がうかがえる。また結婚は本人だけの意識にとどまらず親、兄弟、姉妹など家族との関係も無視できない。結婚はするもしないも自由。だからこそ、家庭を持ちたい若者が躊躇なく結婚できる道を探す必要がある。本誌は未婚をめぐる現実を紹介するとともに、先を切り開くヒントを示したい。 本誌は『週刊東洋経済』2016年5月14日号掲載の16ページ分を電子化したものです。 ●●目次●● 生涯未婚 結婚なんか、ぜいたくだ 結婚しないのかできないのか 【対談】婚活ブームを総括しよう  少子化ジャーナリスト 白河桃子  NPO法人ほっとプラス代表理事 藤田孝典 親の嘆き きょうだいの不安 政府は少子化の真因を無視した  中央大学文学部教授・山田昌弘 【INTERVIEW】あえて結婚しない男の事情  武蔵大学助教・田中俊之 コンサル思考でご縁を勝ち取れ  経営コンサルタント・西口 敦
  • 小説禁止令に賛同する
    3.0
    「皆さん。こんなおかしな小説はありはしません。信じて下さい」2036年の日本。「練られた筋書きだの、生活の機微を活写した虚構だの、人間のありようを深く追求するだの、そんなことの一切が嘘八百だということを、わたしは平易な随筆でもってあきらかに示したい。それが敗戦国の人間の、当然の責務だと考えるからであります」獄中で書いた随筆は、政府が発布した「小説禁止令」を礼讃する内容になるはずだった。しかし、当局がそこに見つけたのは、あるはずのない作品名だった……。
  • 15歳から学ぶお金の教養 先生、お金持ちになるにはどうしたらいいですか?
    4.1
    2022年から高校の家庭科の授業に「投資」が組み込まれる。 しかし親も教師も、どうやって「投資」を教えていいのか戸惑うはず。そこで指針となる考え方を示したい。 「お金持ちになるにはどうしたらいいのか」をテーマに、図版などを多用し、 わかりやすく「お金」の仕組みを解説、「投資」とは何かを説いていく。 大人が読んでも勉強になる内容を目指す。 実は多くの日本人が経済の仕組みをよく理解しないままに大人になっている。 かつてはそれでもよかった。みんなと同じように学校へ行き、みんなと同じように就職し、 みんなと同じようなことをやっていれば、「中流」くらいにはなれた。 しかし時代は変わってしまった。 情報通信技術が急速に発達し、世界の経済勢力図も大きく塗り替えられた。 教育も変わっていかないと、日本はこの先、不幸になってしまう。 変わりゆく世界の中でどうやって生きていくべきか?  本書は「教養としての投資」の高校生バージョンと言ってよい。若者にとっての経済の羅針盤となるだろう。
  • 12歳からはじめる ゼロからのC言語 ゲームプログラミング教室
    -
    C言語は、とくにスピードが必要なジャンルで使われている人気の高いプログラミング言語です。 はじめて覚えるプログラミング言語にC言語を選ぶ人も少なくありません。 ただし、C言語の勉強には1つ問題があります。 かなり勉強が進まないと、画像を表示したり音楽を再生したりといった派手なことができないのです。 ですからC言語の入門書は、文章の説明を読んで、プログラムを入力して、結果も文字で表示される。 つまり、最初から最後まで文字ばかりです。 これでは学習意欲をもち続けるのもタイヘンで、途中で挫折してしまうケースも少なくありません。 そこで本書では、簡単なプログラムでちょっと派手なことができる学習支援ツール「グラフィカルコンソール」を用意しました。 たとえば画像を表示したいときは、1行書くだけでOKです。その結果、「ロールプレイングゲーム」や「恋愛シミュレーションゲーム」といったミニゲームを作りながら、楽しく基礎が学べます。 一般のC言語の入門書と同じ範囲をキッチリ解説しているので、タイトルどおり「ゼロから」学びたい人におすすめの1冊です。 なお、開発環境(Visual Studio Community 2015)はMicrosoft社のWebページから無料でダウンロードできます。
  • 大震災に学ぶ社会科学 第6巻 復旧・復興へ向かう地域と学校
    -
    1巻3,663円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 東日本大震災が日本の教育に残した打撃はきわめて大きなものであった。発災直後、避難所となった学校では、教職員が文字通り献身的にその運営に当たった。さらに学校施設の復旧の早さと教職員配置の円滑さは、早期の学校再開を実現する最も重要な要素となった。行政からの支援に加えて社会からの大きな支援の受け皿ともなった教育という分野は、早期の復旧が可能となった。  本書を通じて明らかにしていく問いは、「日本の教育は東日本大震災の後で変わったのか」である。  第1章では本書で中心に扱う日本の被災三県を対象に、日本の教育は復旧したのか、復興したのかという課題を描き、俯瞰する。第2章の役割は、第1章の俯瞰図に、海外の災害事例とその後の復旧ないし復興の経緯を考察することで、東日本大震災について検討する際の視角を補完するものである。第3章では、2011~2013年の「復旧期」における教職員の組織的行動や取り組みを、震災発生時の危機回避、学校教育機能の回復、児童生徒の心の安定確保の三段階から整理し、それらが教職専門性を背景とすることを示したい。第4章では、被災地復興が進められる中での学校教育の展開と、それに関わる地域・地域団体の動きの事例分析を行う。第5章では、震災及び原発事故に伴って生じた福島県の教育課題の概況をまとめるとともに、教育の復旧・復興に向けたプロセスについて記述し、福島県における教育の復旧と復興をめぐる状況を明らかにしていく。 第6章は、東日本大震災で被災した子どもに対する支援活動(子ども支援)に焦点をあて、教育分野におけるNPOの復興支援活動について今後の検証にたえる記録を残すことを目的とする。第7章では、経済的支援として、奨学金・給付金など被災者個人への金銭の支給、貸付金の貸付けなど、子どもの教育のための経済的負担を軽減する現金給付を主として分析の対象としている。 第8章では、東日本大震災に伴って生じた子ども支援に関する問題状況と、それに対する専門家支援の成果と課題、および子どもの心のケアを社会的に支援することの意義と難しさについて、行政事業と大学による支援活動の事例を中心に考察していく。第9章では教員の業務量と心身の健康状態に着目して、東日本大震災が教員に及ぼした影響について検証を行う。第10章は、被災児童生徒の学習機会を保障する学校と町教育委員会の取組みが、NPOによる支援を契機として官民協働による学びの場へと発展した女川向学館の設立過程を記述し、災害発生時に支援者となりうるNPOや受援者となりうる学校および教育委員会に対する示唆を得ることを目的とする。  教育の復興の重要な部分を構成する教育内容の変化(防災教育等)については第11章で明らかにされる。
  • 地域格差の正体
    3.5
    データに基づいた、元トヨタ副社長らによる経済活性化への提言。 大きな追加投資をすることなく、高速道路を「普通車400円走り放題」にするだけで、人・モノ、そして情報の流れが生じ、GDPは35兆円増える!  ▼傷ついた日本経済を立て直すための、本当に実効性のある政策とは コロナ禍における日本経済の問題を根本から探っていくと、それは国内における「モノの流れと人の流れの沈滞」、いわば経済の「動脈硬化」によって起こっている。 経済を再び活性化することを考えたとき、他の産業と比べても経済波及効果が高く、即効性のあるのは「観光産業」だ。 そして、インバウンドと比べても圧倒的に効果が高いのが、「日本人による国内旅行での消費」なのである。 とはいえ、そのやり方と時期こそが重要だ。 たとえば「GoTo」キャンペーンのような大型補助を打てば、その瞬間だけいくらか経済は活発化するだろう。 しかし、補助金が底をついてしまえば、後に残るものは少ない。 本来、政策的に行われる補助は、「補助が終わった後にも経済効果が持続・拡大することが見込まれる投資」に対して行われるものであるのだ。 今、傷ついた経済を立て直すための実効性のある政策が「高速道路の定額化」である。 国内の最重要インフラの一つである高速道路のあり方は、先進各国と比べても極めてゆがんでおり、それが大都市圏と地方、あるいは地域間の格差を広げてきた元凶なのだ。 日本人は「遠くへ行くほど料金が高くなる」高速道路の距離制料金制度に慣らされ、それがおかしいとも気づかなくなっている。 日本の動脈に血を通わすこと、つまり日本全国に張り巡らされた高速道路の使い勝手を今より遥かによくすることが、なぜ経済を活性化するのか。 本書では、その理由を詳細に示したい。
  • 認知症の人の心の中はどうなっているのか?
    4.1
    「認知症になって記憶が失われても、心が失われるわけではない」とはよく聞くフレーズだが、その「心」とは一体どのようなものなのか。本書ではそれをできる限り具体的に示したいと考える。心の内を知り、その人の内なる世界を尊重することが、認知症の本質である「生活の障がい」と「孤独」の軽減につながるからである。最新の研究成果に基づく、会話を増やすためのツール「CANDy」とは。認知症の人の心の読み解き方を解説。
  • ひと目で伝わる! ワンランク上のグラフ作成術
    -
    ビジネスマンなら誰でも、エクセルでグラフ資料を作る機会は多いが、本当に正確な情報が伝わるわかりやすいグラフを作るのは難しい。特に数値が一人歩きするグラフは、作り方を間違えると、正確な情報が伝わらなくなるため、まず、何を示したいかという主張を整理して、適切な表現形態を選ぶことが重要だ。本書は、よく作るビジネスグラフを題材に、シンブルで伝わるグラフ作りの基礎知識を教える。

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  • 不完全な月、夜の腕
    4.4
    間宮伯爵家の当主・和孝の元に輿入れした、子爵家令嬢の佐保。夫となった和孝は寡黙であるものの控えめな気遣いを見せ、佐保はそんな彼に次第に慕わしさをおぼえていく。しかし結婚して一カ月が経っても、和孝は佐保を抱かない。その理由がわからずに悩んでいた矢先、佐保の実家が借金を踏み倒し、夜逃げしたという知らせが入る。それと同時に、実は佐保が子爵の庶子であり、女中同然に育ったことが明るみに出てしまった。怒りをあらわにした和孝は、佐保に残酷な罰を課す。「詫びの気持ちを示したいなら、僕の目の前で沢村に抱かれてみせろ」夫の和孝、そして彼の乳兄弟である沢村。二人の男の間で、佐保は翻弄され……。

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  • 振り飛車穴熊の最終進化
    -
    1巻1,355円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「振り飛車穴熊は今や旧時代の将棋といわれるようになったが、まだ死んだわけではない。この本では、その可能性を示したいと思っている」(まえがきより) 角道を止めて、四間飛車に振り、穴熊に潜る。バランスが良く、非常に堅い陣形に組めるため、アマチュアでは愛好者も多いこの戦法。しかし居飛車穴熊というあまりにも強力な対抗策が現れたため、プロ間では採用率が激減しています。ただ、あきらめるのはまだ早い。本書ではこの戦法を武器に王位のタイトルを獲得したスペシャリスト広瀬章人八段が振り飛車穴熊の可能性を限界まで探っています。居飛車穴熊に対抗するにはどうすればよいか?ただただこの一点を追求した広瀬八段の情熱と研究結果がこの本に詰まっています。居飛車穴熊に勝つには序盤から一瞬たりとも気を抜くことはできません。銀を上がるタイミング、囲いの手順、形によって変わる仕掛けの成否…。 本書では、居飛車の代表的な3つの形=▲5五歩作戦・▲6六銀作戦・▲6六歩作戦の3つに章を分けて広瀬八段の詳細な解説が展開されています。また、対急戦や先手振り飛車についても別の章で取り上げています。広瀬八段の結論は「振り飛車も互角以上に戦える」です。本書で最強の居飛車穴熊対策を体得してください。
  • 謀略と捏造の二〇〇年戦争 釈明史観からは見えないウクライナ戦争と米国衰退の根源
    5.0
    1巻1,633円 (税込)
    釈明史観(先勝国史観)からの脱却 ウクライナ侵攻は、「民主VS専制」または「西側VS新興国」と世界を二分させた。 国連も国際司法裁判所も機能不全をあからさまにし、それでも捏造と歪曲のプロパガンタが世界を駆け巡る。 都合良く書き換えられた近現代史を、掘り起こされた歴史的事実から見直し、メディアが伝えない2022年11月のアメリカ中間選挙での混乱とウクライナ戦争の顛末をふまえ、2023年以降世界情勢を予測する。 行き過ぎたアメリカの左傾化とポリコレは解消されるのか? ウクライナ紛争の虚実とは? 元ウクライナ大使・馬渕睦夫氏と日本近代史研究家・渡辺惣樹氏、ふたりの知見がクロスし、真の保守の姿も見えてくる。 「ウクライナ戦争」の正体はプーチン潰しであり、ウィーン会議以降、二〇〇年以上に及ぶ「国際金融家vs.ロシア」の最終戦争である、という見取り図を示したいと思います。 その大きな転換点は三つあります。第一はウィーン会議、第二にアメリカ南北戦争、第三はロシア革命です。これらは一本の線でまっすぐウクライナ戦争に結ばれているのです(馬渕睦夫)。 冷戦後の世界史を動かしたのは、アメリカの「ネオコン」だったと言っても過言ではありません。 「アメリカ例外主義」と定義されるように、「アメリカは神から野蛮国を啓蒙する義務を与えられた特別な国である」と過信している勢力です。 また他国への「干渉主義者」であり、実際多くの戦争を引き起こしてきました(渡辺惣樹)。 第一章  国際金融家vs.ロシア二〇〇年戦争 第二章 ナポレオンと「哲人政治」の本流 第三章 ヨーロッパを脅かした新興国アメリカ 第四章 世界大戦を仕掛けたチャーチルの闇 第五章 操り人形ウィルソン大統領の大罪 第六章 ドイツの英雄だったヒトラー 第七章 仕組まれたアメリカ解体が生んだトランプ 第八章 プーチンは誰と戦っているのか 第九章 二〇〇年戦争の行方
  • ユング 錬金術と無意識の心理学
    3.7
    「これは私の歴史的義務」!――ルネサンス期の医師・錬金術「哲学者」パラケルススは精神医学的医療の先駆者でもあった。ここに「無意識の心理学」の萌芽があるとみたユングが情熱を尽くして語る!! ●人間の本性のなかにある光 ●医学から哲学までを大改革 ●錬金術の心理学的意義 ●魂の暗部を把握する ●人間の自然性と霊性の再統一 ●アニマがあらわれる瞬間 ●「永遠の少年」の出現 ●瞑想による浄化法 ●新生命が生まれる ●無意識の心理学の誕生 < この私の話が、パラケルススの秘儀的哲学に対するわれわれの認識を深めるための一助となれば幸いである。 私の目的は、彼の哲学の根源にあるもの、彼の哲学の心的背景というべきものへの道をさし示したいということに尽きる。多面的な存在であったとはいえ、パラケルススは、もっとも深いところで何よりも錬金術「哲学者」であった。 彼が「長寿論」で打ちだした先駆的諸観念の解明に、私なりに寄与することが、ほとんど歴史的義務であると思われたのである。>
  • 瀕死の林業 再生のカギは成長よりも持続性【WOP】
    6/7入荷
    -
    【WedgeONLINE PREMIUM】 瀕死の林業 再生のカギは成長よりも持続性【WOP】“ 「花粉症は多くの国民を悩ませ続けている社会問題(中略)国民に解決に向けた道筋を示したい」  岸田文雄首相は4月14日に行われた第1回花粉症に関する関係閣僚会議に出席し、こう述べた。スギの伐採加速化も掲げられ、安堵した読者もいたかもしれない。  だが、日本の林業(林政)はこうした政治発言に左右されてきた歴史と言っても過言ではない。  国は今、こう考えているようだ。 〈戦後に植林されたスギやヒノキの人工林は伐り時を迎えている。森林資源を活用すれば、林業は成長産業となり、その結果、森林の公益的機能も維持される〉 「林業の成長産業化」路線である。カーボンニュートラルの潮流がこれに拍車をかける。木材利用が推奨され、次々に高層木造建築の施工計画が立ち上がり、木材生産量や自給率など、統計上の数字は年々上昇・改善しているといえる。  だが、現場の捉え方は全く違う。  国が金科玉条のごとく「林業の成長産業化」路線を掲げた結果、市場では供給過多の状況が続き、木材価格の低下に歯止めがかからないからだ。その結果、森林所有者である山元には利益が還元されず、伐採跡地の再造林は3割しか進んでいない。今まさに、日本の林業は“瀕死”の状況にある。  これらを生み出している要因の一つとして、さまざまな形で支給される総額3000億円近くの補助金の活用方法についても今後再検討が必要だろう。補助金獲得が目的化するというモラルハザードが起こりやすいからだ。  さらに日本は、目先の「成長」を追い求めすぎるあまり、「持続可能な森林管理」の観点からも、世界的な潮流に逆行していると言わざるを得ない。まさに「木を見て森を見ず」の林政ではないか。  一方で、希望もある。現場を歩くと、森林所有者や森林組合、製材加工業者など、“現場発”の新たな取り組みを始める頼もしい改革者たちの存在があるからだ。  瀕死の林業、再生へ─。その処方箋を示そう。 月刊誌『Wedge』2023年 6月号(5月20日発売)特集「瀕死の林業 再生のカギは成長よりも持続性」の電子書籍版です。 PART 1 「森林・林業再生」の矛盾 再生した日本の森林を温存し“背伸びしない”林業を 中岡 茂 技術士(森林部門)、林野庁OB PART 2 「林業の成長産業化」を疑う 木材自給率が倍増しても林業が絶望的であるのはなぜ? 田中淳夫 ジャーナリスト Column 1 日本の森林・林業の基本 Interview 国の視点 課題山積の日本の林業 林野庁の見解とは 長﨑屋圭太 林野庁森林整備部計画課長 PART 3 林政の変遷 世界でも特異な日本の林政 政治決断で法制転換を図れ 泉 英二 国民森林会議 提言委員長、愛媛大学 名誉教授 Column 2 見れば納得 森林の世界 陣馬山から高尾山を歩く PART 4  篤林家の“声” 変革期にこそ求められる 速水林業当主の揺るぎない信念 編集部 PART 5 未来への布石 日本材の国際競争力強化へ 攻めのインフラ整備を 編集部 PART 6  打開策はあるのか 「最適解」は一つではない 芽生え始めた希望の動き 田中淳夫 ジャーナリスト PART 7  林業の出口戦略 持続こそ成長の源 “現場発”の変革目指す改革者たち 編集部

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