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  • 醜いあひるの恋
    3.5
    1パーセントの奇跡。 それは彼が平凡な私に恋する確率。 早くに両親を亡くし、叔母に引き取られた看護師見習いのアラベラは、叔母の娘で看護師のヒラリーと一緒に育った。美人でわがままな従姉とはちがい、控えめな性格で平凡な顔立ちだ。そんな彼女がある日、気の進まないヒラリーに代わって、小児患者につき添いオランダへの旅行に出た。ところが楽しい旅が一転、運転手が急死してバスが横転してしまう。助けに現れたオランダ人医師のギデオンに優しくされ、彼の洗練された様子に、アラベラは女性として初めて胸をときめかせた。その瞬間、ずっと比べられてきた美しい従姉の顔が脳裏をよぎった―― 私なんて恋をするだけ無駄よ。たとえ彼に運命を感じているとしても。■弱き者や小さき者に優しいギデオンは外見にも増して中身の素敵な 男性だと気づくアラベラ。募る思いと裏腹に、自信のなさから恋心 を抑えようとする切なさに胸を締めつけられます。しかも運悪く、 ロンドンまで送ってくれた彼が美人の従姉とでくわしてしまい……。
  • 砂漠の姫君
    3.0
    愛など望むべくもない。 私は、夜だけの妻。 砂漠の王女ライラは逃げ出した。国を守るために。 亡き父王が決めた年寄りの暴君ではなく、 次期国王としてよりふさわしいと噂されるシーク、 ラズ・アル・ザーキと結婚しなければ、私にも国にも未来はない。 彼は噂以上の人物だった。ルックスも人格も、王としての手腕も。 国のため、という理由のみで夫婦となったふたりは、 掟どおり夜の閨をともにし、ライラは初めて歓びを知った。 しだいに芽生えていった夫への愛はしかし、悲しみと裏腹だった。 どれだけ情熱的な夜を過ごそうとも、彼女の愛が届くことはない。 彼はライラの一族に殺された妻を、いまも強く愛しているのだから。 ■2013年下半期ベスト作品コンテストにおいて見事1位を獲得した作家、 サラ・モーガンの新作をお贈りします。国のためという大義名分のもと 結婚したふたり。ライラの切ない愛が報われる日は来るのでしょうか? 既刊『アラベスクの花嫁』の、あのカップルも登場しますよ。
  • 薬指にこめた祈り
    -
    愛のないプロポーズなのに、 胸の高鳴りが止まらなくて……。 看護師長のサラは恋人にふられて落ちこんでいた。 そんな彼女に、ある日、意外な人物から声がかかった―― 顧問医のドクター・フーゴ・ファン・エルフェン。 フーゴの下で働き始めて3年になるが、 彼はこれまで一瞬たりともサラに関心を示さなかった。 もちろん今回も、入院患者のケアを手伝ってほしいと頼まれただけ。 ところが数日後、サラが勤務を終えて帰ろうとしたとき、 フーゴに呼び止められ、驚くべき申し出をされる。 「僕と結婚してくれないか?」息もできず呆然と立ちつくす彼女に、 彼はほほえみもせずに続けた。「友情以上を求めはしないよ」

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  • キスは隠れて グレンモアに吹く風
    3.0
    ジェンナは夫の手ひどい裏切りに遭い、ロンドンを逃げ出した。遠く離れたグレンモア島で、すべてを新しくやり直すつもりだった。フェリーのタラップを降りたとき、目が合ったのは偶然か、背が高く日に焼けたその人は、青い瞳でまっすぐジェンナを見つめた。まさか彼が上司となる医師、ライアン・マッキンリーだったとは。仕事以外の交友を避け、ひとり灯台に暮らしているという彼は、ジェンナと同じ、傷ついた過去を抱えているように見えた。惹かれずにはいられない気持ちを押し隠そうとすればするほど、真っ赤になったりぼうっとしたり、空回りばかりしてしまう……。ライアンはまるで少女のようなジェンナに、ある朝たまらずキスをした。■2009年にハーレクイン・ロマンスから刊行され、好評を博したミニシリーズ〈グレンモアに吹く風〉の関連作をお届けします。愛に傷ついた人々が流れ着く島グレンモア。噂好きで世話好きな島の住人たちに見守られながら、幸せを見つける2人の物語です。
  • 教授のそばで
    4.0
    両親亡きあと、独りぼっちになってしまったジェマイマ。病の母に代わって家事をしてきたため資格など何もなかったが、幸運にも、ある老婦人のつき添い役の職につくことができた。慣れない仕事はつらく、雇い主の甥のケイター教授からとるにたりない存在と思われているのも腹立たしい。なのになぜか願ってしまうのだった――彼がほほえんでくれたら、と。しかし教授の近くにはいつも、グロリアという美しい女性がいた。ある日、ジェマイマはそのグロリアに“ねずみ”呼ばわりされ、ぶざまな思いと恥ずかしさに赤面してしまった。ふと教授を見ると、彼は冷たい瞳でこちらを見つめていて……。

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  • 一夜の蝶 富豪兄弟と悩める姉妹 I
    2.5
    「蛾が蝶になったさまを、ゆっくり鑑賞させてもらうよ」30歳の誕生日、地味でお堅い自分を変えようと変身したエリザベスに、ボスの弟である実業家のハリーから失礼な賛辞が送られた。悪名高きプレイボーイの彼に会うたび、なぜかぴりぴりしてしまう。じつのところ、変身は意中のボスに見てもらうためだった。早くに母を亡くしたエリザベスは、妹の面倒をみながら生きてきたが、そろそろ自分の幸せもさがしたいと考えたのだ。だが皮肉にも、ボスは誕生日を祝いに来た妹に心を奪われていた。失意のなか、エリザベスはハリーに僕のもとで働かないかと誘われ、世慣れた彼に対する不安もよそに、つい同意してしまったが!■堅実な兄と愛嬌のある弟、そしてまじめな姉と天真爛漫な妹という取り合わせの兄弟と姉妹の恋を描いた2部作が始まります。遊び人と噂のハリーですが、じつはかみそりのように頭の切れる経営者という一面も持っていて……。そんな彼の恋の手管にご注目ください。

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  • 届かぬ愛に傷ついて ウルフたちの肖像 I
    -
    ナサニエル・ウルフはある日、仕事場に現れた人物を見てパニックに陥った。なぜだ、20年も経った今になって――その男は、複雑な血筋で構成された名家ウルフ家の過去を知る人物。彼は通りがかりの仕事仲間ケイティの腕をつかみ、乱暴に言った。「僕をここから連れ出してくれ、早く」憧れのナサニエルからかくまってほしいと頼まれ、ケイティは戸惑いながらも彼を自分のアパートメントへ案内した。ふだん自信家で冷静な彼の瞳に、見たこともない絶望がある。すると翌日、ナサニエルはさらに突拍子もないことを言い出した。「パスポートを用意してくれ。ブラジル沖の島に一緒に行くんだ」■亡きウィリアム・ウルフと数人の女性との間に生まれた8人の兄妹たち。過去に秘密を抱える彼らが家族の絆を取り戻し、最愛の相手とめぐり合う作家競作8部作〈ウルフたちの肖像〉がついにスタート! HQロマンスの中心的存在S・モーガンがトップを飾ります。
  • あの夜の代償
    3.5
    ある雨の朝、ブルックは勤務先の病院で思わぬ人物と再会した。6年前にパーティで出会い、お互い名前さえ知ることなく、熱い一夜をともにして別れた男性……。どうして彼がここに?上司の話によれば、彼はジェド・マシューズという優秀な医師で、この病院の診療部長に就任したばかりだという。とっさにブルックは初対面のふりをしたものの、鋭い目に威厳を浮かべたジェドの命令で彼のオフィスに呼び出された。おびえながらジェドの前に立ったとき、彼女は最悪の事態を覚悟した。きっと彼は、自分には5歳の息子がいることを調べ上げ、わたしの手から奪い去るつもりなんだわ!

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  • 雪原で誓いのキスを
    -
    山岳救助隊員のメグは、かわいい息子と暮らすシングルマザー。“山好きな女など欲しくない”と元恋人に捨てられて以来、恋もおしゃれも避け、家族と仕事だけに愛情を注いできた。なのに最近イタリアから来た医師ディノ・ジネッティは、メグに惹かれていることを隠しもせず、誘いをかけてくる。厄介なのは、息子のジェイミーがすっかり彼になついていること。山の天気みたいに移ろいやすいプレイボーイの心を信じてはいけない。ディノが別の女性に興味を持って去れば、傷つくのはジェイミーだ。メグはかたくなに彼を拒もうとするが、ディノの熱いまなざしに、忘れていたはずの熱いおののきは、否応なく呼び覚まされて……。■イマージュでいちばんすてきなヒーローを描くのはサラ・モーガン。そう編集者が太鼓判を押す決定版が本作です。ハンサムで頼りがいがあり、セクシーなのに子供好き。傷ついたヒロインを優しく見つめ、隙をついて熱いキスをする。理想の男性像はここにあり!

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  • ギリシアの無垢な花
    4.0
    ギリシアの孤島で古い城に閉じ込められ、父の暴力に耐えながらも、自立する日を夢見ていたセレーネ。17歳のとき、あるパーティで彼女は生まれて初めての恋をした。実業家である父のライバル、億万長者のステファン・ジアカスに。将来の夢を語るセレーネを彼は真剣に受け止め、こう言ってくれた。「5年後に会おう、セレーネ・アンタクソス」その言葉だけを頼りに、彼女は密かに島を出る計画を練ってきた。そして決行の時。美しく成長したセレーネは、まだ知らなかった。ステファンが実は悪名高きプレイボーイであるうえに、彼と父の間の確執が、ビジネス上のものだけではないとは……。■純粋なあまり、みずから敵の手中に飛び込んでしまったセレーネ。彼女を着飾らせて社交の場に連れていくステファンの本心も知らず、淡い初恋は大人の愛へと変化して……。HQロマンスの作家陣でもストーリーテラーと名高い、S・モーガンの実力が光る一作です。

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  • 緑の乙女に口づけを
    -
    ジョージーナは働き者の看護師として、みんなに慕われていた。ある夜勤の日、運びこまれた子どもたちの手当てをしていると、ドアのところに見たことのない男性が現れた。背が高くてたくましく、やさしそうな口元が印象的な彼は、子どもたちの後見人で、オランダの高名な麻酔医なのだそうだ。その夜、ジョージーナはベッドに入るとき、男性がユリウスと呼ばれていたのを思い出した。すてきな人にぴったりの、すてきな名前だわ……。心を惹かれたが、私など一介の看護師でしかない、とあわてて思いを打ち消した。だが数日後、ジョージーナはユリウスから格別な申し出を受ける。■いつまでも色褪せないベティ・ニールズの初恋物語。今作は『赤い薔薇とキス』の関連作です。

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  • アラベスクの花嫁
    -
    突然オフィスに入ってきた男性を見て、エイブリーは驚愕した。マーリク! 私と別れた直後に別の人と婚約した砂漠の国の皇太子。挙式を間近に控えた彼が、いまさら何をしに?「婚約者のカリラがいなくなった。行方を捜すのに協力してくれ」たしかにエイブリーはカリラと面識があったが、元恋人の自分が彼の婚約者を捜すだなんて、あまりにつらい話だ。だってこの胸は、いまだにマーリクでいっぱいなのだから……。ところが、彼と口論するうちにカリラの居所が思い浮かび、エイブリーは意を決して砂漠の国へと旅立った。マーリクが結婚すれば、彼への未練を断ち切れると信じて。■『シチリアでもう一度』、『ボスを愛した罪』の関連作品をお贈りします。“男は未練の生き物”と言いますが、本作はヒロインが未練に苦しみ、シークはすでに別の道を歩み始めているかに見えて……。抜群の筆力を誇るRITA賞作家サラ・モーガンの絶品ロマンス!

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  • 雨が連れてきた恋人
    -
    看護師のサマンサは仕事ひとすじ、恋とは無縁に生きてきた。それでもみな彼女が大好きだった。明るくて気立てがよくて、友人たちの恋の話にやさしく耳をかたむけ、ひがんだりしない。けれどそんなサマンサと、オランダ人医師ギレスの出会いは最悪だった。入院患者に会いにやってきた彼の尊大でぶしつけな態度に、夜勤明けで疲れていたサマンサはかっとなってしまったのだ。それなのに、ギレスはかえって興味をひかれた様子で、サマンサに頼みごとをしたり、食事に誘ったりするようになった。わたしが抱いていた嫌悪感を、彼は秘密の方法で好意に変えた。なぜそんなことをするの? 彼にはあんなに美しい恋人がいるのに。■どれだけ時を経ても変わらない、初恋のみずみずしさともどかしさを描き続けたベティ・ニールズ。名作『せつない秋』のスピンオフをお贈りします。苦しく切ない、初めての恋心を秘めるサマンサに、そっと心を寄り添わせながら読んでください。
  • オーガスタに花を
    4.0
    ロンドンの病院に勤める看護師のオーガスタは23歳。最近、コンスタンティンという気になる男性に出会った。入院患者の見舞い客で、金髪に青い瞳がとてもハンサムだ。彼はオーガスタの赤銅色の髪を見て、「にんじんみたいな髪は好きじゃない」と言いながら、見たこともないほどたくさんのチューリップをくれた。そして別れ際にはキスまでしたのに、それきり姿を見せなくなった。入院患者の美しい女性が彼の恋人だと思っていたオーガスタは、彼の気持ちを計りかね、もう忘れてしまいたいと思ったのだが……。まさか数日後、大おばを訪ねたオランダで彼と再会しようとは!■古きよき時代の心温まるロマンスが変わらぬ人気のB・ニールズ。世慣れた年上の男性の、言葉や行動の真意がわからずにとまどう初恋の揺れる心を、優しくみずみずしい筆致で描いています。
  • 春の嵐が吹けば
    3.0
    看護師のハリエットは、休暇でオランダの友人宅を訪ねた。色鮮やかな花々にあふれる早春のオランダは世界一美しい。胸を高鳴らせて町を闊歩する彼女の前に、信号待ちの車が止まった。ふと見ると、運転席には端整な顔立ちの男性が。彼がこちらを向いたとき、ハリエットの顔は自然にほころんだ。なぜだか、ずっと昔に会ったことがあるような気がして……。だが男性は冷ややかなまなざしで走り去り、ハリエットは恥ずかしくなって、浮かれた心をたしなめた。翌日、診療所を経営する友人の父親を、医師のフリソが訪ねてきた。なんとあの車の男性ではないか。驚くハリエットに彼は詰問した。「昨日君はなぜほほえんだ? 僕のことなど知らないはずなのに」■古きよき時代の、心温まるロマンスを描き続けたベティ・ニールズ。彼女の穏やかで静かな、優しい作風はいまもなお多くのファンを魅了しています。美しい庭園のある屋敷にひとり住む医師のフリソ。彼に運命を感じたハリエットの恋のゆくえは……。
  • ボスを愛した罪
    3.0
    大切な書類を忘れるなんて、まったくボスらしくないわ。建築事務所に勤める秘書のエマは週末を台なしにされて憤りながら、吹雪のなか、ボスのルーカスが滞在する古城へと車を走らせた。だが、着いた先で見たのは酒に溺れている彼の姿だった。「すぐにここから出ていけ!」ボスの罵声を浴びてかっとなったものの、エマは胸騒ぎを覚えた。そういえば、昨年の同じ日もボスはオフィスで泥酔して……。これは偶然なの? それとも何か理由があってのこと?エマは放っておけなくなり、彼に付き添うことに決めた。まさかボスと秘書という一線を越える羽目になるとは知らずに。■本年度RITA賞ファイナリストに選ばれた、サラ・モーガンの新作です。本作には『シチリアでもう一度』のヒーローが重要な脇役として再登場。
  • プロポーズ日和
    -
    集中治療室の看護師長を務めるアレクサンドラのもとに、ある日、意識不明の女性患者が運びこまれた。つき添ってきたのはドクター・ファン・ドレッセルハイス。たまたま事故現場に居合わせたのだという。我が物顔で指示を出す態度は傲慢だが、腕は確かなようだ。しかも彼は、意識を取り戻した患者が記憶を喪失しているとわかると引き取って、面倒をみると言いだした。アレクサンドラを付き添い看護師として雇いたいとまで!なぜドクターはあの女性患者にこうも執着するのだろう?嫉妬にも似た感情に戸惑いつつ、アレクサンドラは運命に身を投じた。■世を去ったあとも皆さまに愛されつづけているベティ・ニールズ。今月お届けするのは、ロンドンの病院から郊外の田園、オランダへと舞台を移し、ヒロインの心の揺れを丁寧に描いた作品です。
  • 月明かりのタバサ
    -
    看護師のタバサは、平凡な顔立ちにひっつめ髪の25歳。意地悪な継母や美人の継妹リリスにいつもけなされ、自分の見かけのことはよくわかっていた。でも、勤務する整形外科の男性入院病棟では、優秀で面倒見がよいと人気だったから、気にしたことはなかった。オランダから来た医師、マリウス・ファン・ビークに出会うまでは。とてもハンサムで腕も立つ彼は、いつも優しく穏やかで、タバサは生まれて初めて、惹かれずにはいられなかった。だから、洋服やお化粧も一生懸命がんばってみたのに……。彼は、よりにもよってリリスとつき合っているらしいのだ!■不動の人気を誇る作家ベティ・ニールズの、初恋シンデレラ・ストーリーをお届けします。継母と継妹のあまりの意地悪さには読者も思わず絶句すること必至ですが、気丈に振る舞うタバサに訪れる驚きのラストに、心はさわやかに晴れ渡ることでしょう。
  • ケーキで恋を
    3.5
    姉夫婦が夫婦水入らずで旅行に行くことになり、カッサンドラはそのあいだ子供たちの面倒を見るため、スコットランドのマル島に赴いた。子供たちはすぐさまカッサンドラになついてくれたが、ひとつ気になるのは、何かにつけて彼らが口にする、裏山の山小屋に住む“人食い鬼”の話だ。興味を引かれて山小屋へ様子を見に行ったカッサンドラは、目の悪い、ひどく無愛想な男に冷たくあしらわれる。どうやらその男ベネディクトこそが“人食い鬼”の正体らしい。何やら事情がありそうな彼を、カッサンドラは放っておけず……。
  • 打ち明けられない恋心
    4.0
    ロンドンで病院勤めをするセリーナは、車の事故で入院してきたロレンスと一目で恋に落ちた。彼はスポーツカーを乗りまわす、長身で金髪のオランダ人医師。入院初日から声をかけてきて、すぐに退院できるから、仕事を辞めてオランダに来てくれないかとしきりに誘う。セリーナはそんな強引さを危ぶみ、彼が事故に遭って以来、病院をしばしば訪れる、従兄のヘイスの気配りに慰められていた。でも、ヘイスへの思いは愛ではない。ただ好意を感じているだけ……。何度もそう言い聞かせていたセリーナだが、やがて看護師をやめ、オランダに渡った彼女を待っていたのは、不実な恋人の裏切りだった。■穏やかな優しい作風で、今もなお多くの読者を魅了しつづけるベティ・ニールズ。オランダの古い街並みや田園風景が丹念に描かれる、懐かしい映画を観るような作品をご堪能ください。
  • 教授と麦わら帽子
    3.0
    レディ・クレスウェル――白血病の疑い。61歳。近親者、チャールズ・クレスウェル教授……。「ああ、どうしてこんなことになるの!」ジュディスはつぶやいた。勤務先の病院に、まさか彼の母親が入院しているなんて。1カ月の休暇から戻った看護師のジュディスは、書類を見て愕然とした。病室の巡回で、見舞いに来たチャールズと会いませんように。彼は、休暇で滞在した湖水地方で会った、礼儀知らずの歴史学者。本の執筆に夢中で、わたしのことなど少しも気遣ってくれなかった。でも、彼の家の見事な庭を思い出すと、懐かしさに涙が出そうになる。ところが再会したチャールズは、意外な提案をして彼女を驚かせた。母親の専属看護師として、彼の家に来てくれないかというのだ。■花の咲き誇るイングランドの湖水地方から、初夏のポルトガルへ。今回、ベティ・ニールズがお連れするのは美しい湖と海辺の地域。すばらしい風景が心にしみる作品を、どうぞお楽しみください。
  • 秋冷えのオランダで
    4.0
    ソフィーはもうすぐ26歳。ロンドンの病院で、手術室付きの看護師長として忙しい日々を過ごしている。仕事を離れても、事故で亡くした両親に代わって、3人の弟妹たちの面倒を長年にわたって見てきた。けれどもこのごろ、自分の将来についてふと考えてみることがある。いつか誰かとめぐり会い、両親たちのように明るい家庭が築けたらと。でもこんなわたしには、社交生活に割ける時間などなかった。それに美人でもない同僚に、声をかけてくる職場の男性などいない。なのに、休暇を取る上司に代わって赴任したマックスは違った。「きみは小細工なんて必要のない美人だよ」容姿を気にする彼女に、そんな言葉で語りかけてくる彼を、ソフィーは無視できなくなった。■今回の舞台はアムステルダムと近郊のユトレヒト。歴史ある懐かしい街並みが旅情を誘います。
  • 愛を告げる日は遠く
    -
    ロンドンからスコットランド高地への旅は散々だった。イライザは雨に濡れながら、人里離れたロッジの玄関にたどりついた。こんな場所で、2人の教授が研究を続けているなんて信じられない。看護師のイライザは、彼らの手助けをするためにこの地を訪れた。きっと年老いた学者たちが、ここで実験に夢中になっているのだろう。ところがイライザの前に現れたのは、そんな予想を裏切る、端整な顔立ちにエレガントなスーツをまとった男性だった。戸惑うイライザに、彼は笑みを浮かべて言った。「きみはぼくの下でも働くことになるんだよ」彼こそがオランダから来たクリスチャン・ヴァン・ドイル教授。彼女に手伝いを頼んできた老教授のパートナーだったとは……。
  • 結婚の掟 地中海で恋して I
    3.0
    サンティナ王国の王女ソフィアは、考え抜いた末に心を決めた。父が無理やり進めるスペインの王子との縁談から逃げるため、幼なじみの皇族アッシュに恋人のふりをしてもらおう。彼には、16歳のときバージンを捧げようとして拒絶された。それ以来会っていなかったけれど、きっと助けてくれる。ところがアッシュにすげなく断られ、なす術のなくなったソフィアは、とりあえず向かった空港で、当日便はもうないことを知った。どうすればいいの? 今この国を発たなければ、政略結婚させられる。そのときアッシュの言葉がよみがえり、ある案が浮かんだ。彼の自家用機が今夜発つ。そっと忍び込めばいいわ。■作家競演によるミニシリーズ〈地中海で恋して〉が今月から始まります。王国サンティナの王子と王女たちがおりなす華麗な物語です。第1作は一昨年亡くなったペニー・ジョーダン。新作としてお届けできる最後の作品となります。
  • 禁断の林檎
    4.5
    父親の遺言が明かされると、ユーフィーミアは衝撃を受けた。父には借金があり、家族の愛する家が抵当に入っているというのだ。悩んだ末、ユーフィーミアは家を貸すことにした。家賃収入を抵当の支払いに充てれば、大切な家を手放さずにすむ。だが、ようやく見つかった借り手は、思いもよらない人物だった。なんと、父親の最後の治療をめぐって激しく対立したオランダ人医師、ドクター・ファン・ディードレイク。傲慢で無礼な彼とかかわるのはひどく不愉快だが、契約さえ交わしてしまえば、顔を合わせることもないだろう。ユーフィーミアのそんな期待は、ほどなく裏切られる……。
  • 指輪のゆくえ
    4.0
    看護師のチャリティは旅行中、急病で倒れた男性を助けた。そのとき一緒に介抱した外国人医師はどこか惹かれる男性で、チャリティはのちのちまで彼のことを忘れられなかった。とはいえ、名前も知らない外国人男性とまた会えるはずもない。あきらめていたチャリティだったが、ある任務で派遣されたオランダの病院で思いがけずその男性――医師のエフェラルド・ファン・テイレンと再会した。しかし、彼の態度はひどく無愛想で、そっけない。もう一度会いたいと願っていたのは私だけだったんだわ。チャリティの喜びは急速にしぼんでいった。
  • 雨上がりの告白
    -
    25歳のジェンマは6人きょうだいの長女。弟妹の世話と看護師の仕事に忙殺され、恋などしたこともない。もっとも、美男美女ぞろいと言われるきょうだいの中で、なぜかジェンマだけが平凡な顔立ちだからかもしれない。そんな彼女に転機が訪れた。隣家に滞在するオランダ人教授、ロスに闘病中の妹の看病を頼まれ、急遽オランダへ飛んだのだ。彼の家族は温かく、妹は愛らしく、オランダは美しい国だった。しかも、一家と親しい若者に熱心にデートに誘われる。突然華やかになった生活に、ジェンマは舞いあがった。ロスが陰で気遣わしげに見守っているのも知らずに。■まるで雨上がりの虹のように、さわやかで心温まる読後感を約束してくれるベティ・ニールズのロマンス。それが長く読者に愛されるゆえんでしょう。ジェンマの初恋は、楽しいパーティに連れ出してくれるお調子者の青年と? それとも……。
  • 男爵夫人の憂鬱
    -
    カトリーナはロンドンの病院で働く看護師。同僚に言い寄られ、苦しまぎれについた嘘がもとで、病院を辞めざるをえない状況に追い込まれていた。そんなとき、仕事のあてもなく困っていたカトリーナに救いの手を差し伸べたのが、オランダ人医師ラフだった。ラフは長身で整った顔立ちの、穏やかな性格の男性で、彼に見つめられると、カトリーナはなぜか落ち着かなくなった。しかもラフは、この事態の解決策として驚くべき提案をした。「僕と結婚することを考えてくれないか」突然のプロポーズに、カトリーナはとまどいながらも……。■他界してもなお絶大な人気を誇るベティ・ニールズの愛の世界を存分にご堪能ください。季節がめぐるたびに、少しずつ、でも、確実に深まっていく想いとそれゆえの苦悩を綴った愛の物語です。
  • 赤い薔薇とキス
    4.0
    マギーはロンドンの病院で主任看護師を務めている。あるとき、オランダから著名な専門医パウルが講演に訪れた。老人かと思いきや、三十代半ばの長身で精悍な彼の姿に看護師たちが色めきたつなか、マギーは平静を保っていた。どんなにすてきな男性でも、もう二度と会うことはないのだから。しかし、パウルはそうは思っていなかったらしく、病棟の視察を終えると、主任室にいるマギーのところへやってきた。「僕のことを覚えておいてほしいんだ」そう言うなり、彼はマギーを抱き寄せてキスをし、嵐のような混乱の中に彼女を残して出ていった。
  • ガラスの靴はなくても
    3.5
    ローラは地味な容姿のせいか、いまだに理想の男性とめぐり合えない。彼女とは対照的に、妹ジョイスは見るからに華やかで、どんな男性も引きつける天性の魅力にあふれている。ある日、ローラの名付け親が友人の医師レイロフを伴ってオランダから訪れた。彼を見るなり、ローラは目をみはる。彼には若者にない包容力と落ち着きがあった。まさに理想の男性だ。しかし、レイロフが心を奪われたのはやはりジョイスだった。ローラは胸の痛みをこらえて二人の恋を祝福する。ほどなく、とんでもない事態が起こるとも知らず…。
  • 忘れがたき面影
    5.0
    オリビアは父の死後、母とともに祖母の家に身を寄せている。資格や技能はないものの少しでも家計を助けたくて、病院の事務員として熱心に働いていた。そんなある日、カルテを取りに来た外科医ハソと短い会話を交わした。ハンサムで感じのいい男性だった、少し話せただけでも気持ちが温かくなるような――。職場では人員削減が始まり、同僚をかばったオリビアは、自ら申し出て退職してしまう。次の仕事も見つからず、くじけそうになっていたとき、彼女は町で偶然、ハソと出くわした……。
  • 冬は恋の使者
    4.0
    アラミンタは休暇中、崖下の浜辺で怪我をした少女に出会った。けれど自分1人では少女を抱きかかえて町まで戻れない。そのとき、長身の男性がヨットに乗って現れ、町まで送り届けてくれるが、名前も告げずに立ち去ってしまう。お礼も言えぬまま、アラミンタは看護師長としての忙しい日々に戻り、こうしてささやかで平凡な人生がずっと続いていくかに思えた。夜、彼女のフラットに、あの男性が訪ねてくるまでは。それなのに、心が浮き立つ半面、そっけない態度をとってしまう。彼は謎めいたほほえみとともに帰っていき、アラミンタは後悔した。“君に会いたかったから来た”と言われたのに、なんてことをしたの?■1976年の旧作を初邦訳でお届けします。すてきな年上男性にからかうような扱いをされ、どうしていいかわからず心と裏腹の反応をしてしまったアラミンタ。その後、彼女はオランダへ飛び、思わぬ再会をはたしますが……。
  • さまよう恋心
    -
    彼は私に好意を持ってくれてはいても、私を愛してはいない。そう悟った看護師のアニスは生活を変えたくて、北の果ての島に暮らす弟の誘いに応じることにした。ここはノルウェーのスピッツベルゲン島。弟の仕事仲間たちはアニスを大歓迎してくれたが、一緒に働く医師のヤーケ・ファン・ヘルメルトは、無愛想でそっけなく、アニスとはろくに言葉を交わそうともしない。結構よ。仕事以外で彼とかかわる必要もないわ。アニスは腹立たしい思いで無関心を装っていたが、ある事件をきっかけに、ヤーケを強く意識するようになる――。■白夜の国ノルウェーを舞台に、ベティ・ニールズが揺れ動く恋心を描きます。
  • 結婚という名の悲劇
    4.0
    大盛況のレストランのオーナーシェフであるフィアのもとを、隣家のサントが3年ぶりに訪ねてきた。フィアとサントの家には3代前からの確執があるが、3年前、2人は1度だけ夜をともに過ごしたことがある。その後サントはまったく連絡をくれなかったけれど、フィアは妊娠に気づき、1人で息子を育ててきたのだ。それなのに、なぜ今ごろ? 聞けば、サントの事業増強のため、繁盛しているフィアのレストランを土地ごと買いたいのだという。いいえ、また彼とかかわるなんて、そんなことはありえない。息子の存在を知られ、忘れかけていた思いが目覚めてしまうから。■2012年度のRITA賞受賞作家サラ・モーガンの好評を得た作品『シチリアでもう一度』のスピンオフ作品です。
  • ひそやかな賭
    -
    派遣看護師のコンスタンシアは仕事先のオランダで、イエルン・ファン・デル・ヒーセンという医師に出会った。ドクター・ヒーセンは優しく穏やかで、笑顔がすてきな人。一緒にいると心が安らいで、いつしか彼女は恋に落ちていた。人づてに聞いた話では、彼は決して裕福ではないようだが、コンスタンシアはむしろそのほうがいいと思った。これまで出会ったお金持ちは、心が貧しく不幸な人ばかりだった。お金などなくていい。ささやかな幸せのほうが大切なのだから、と。だが彼女はまだ、ドクターの本当の姿を知らなかった。まさか、自分の予想がことごとく覆されるとは……。★2001年6月に惜しまれつつ世を去ったベティ・ニールズ。優しい作風が今なお多くのファンを引きつけています。本作品もベティの魅力がいっぱい。静かで穏やかなロマンスをご堪能ください。★
  • 恋の後遺症
    3.0
    プロポーズされると思ってレストランへ出かけたアレシーア。だが、用件は週末泊まりがけで遊びに行こうというものだった。いいかげんなつき合いはできないと彼女がつっぱねると、彼はレストランからさっさと出ていってしまった。どうしよう。給料日前の私に、それほど持ち合わせはない。フルコース二人分の勘定なんて払えるはずもない。アレシーアにできるのはなんとか時間を稼いで、いなくなった相手が戻ってくるのを待つことくらいだった。やがてすべての皿が空になり、いよいよお金を払うときがくる。切羽詰まったアレシーアに、一人の男性が親しげに話しかけてきた。■ヒロインを窮地から救ってくれたのは、サレ・ファン・ディーデレイクというオランダ人の整形外科医でした。このあとも、彼は幾度も我らがヒロインを助けます。そして……。ベティ・ニールズ独自の世界が広がります。ご堪能ください。
  • 愛はめぐって
    3.0
    今日からここが私のお城になるのね。身よりのないヘンリエッタは、看護師として十年間働いてきた。二十九歳になって、結婚が気になってきたころ、彼女は存在も知らなかった伯母から遺産を譲り受ける。それはオランダにある、小さな家だった。みぞれ降るなか、ようやく到着したのは夜で、家は暗闇に包まれていた。ろうそくを灯してキッチンを調べているとき、足音が聞こえた。しまった。うっかり、ドアに鍵をかけるのを忘れていたわ。しかし彼女は落ち着いて、侵入者に出ていくよう告げる。「ずいぶん横柄だな。君の地主なのに」ハンサムな男性が笑った。■見知らぬ地に飛び込んだヒロインが貴族のドクターとの幸せをつかむシンデレラ・ストーリーです。
  • 教授はそばかすがお好き
    4.0
    養育係(ナニー)のデボラは急な仕事を頼まれ、ある家に出向いた。そこで子供たちと留守番をしていると、一人の男性が訪ねてきた。ハンサムで優雅な身なりの男性だったが、その態度は失礼千万だった。勝手に家に入りこんだあげく、デボラのことを、猛女だの、鼠取りのような口だのとからかったのだ。結局、彼は子供たちの母親の兄ギデオン・ボーフォートとわかったが、デボラは憤慨し、彼にはもう二度と会いたくないと思った。しかし一家の休暇先でギデオンに再会すると、デボラは困惑を覚えた。腹立たしさと同時に喜びを感じている自分に気づいたからだ。ギデオンがときおり見せるやさしさも、デボラの混乱に拍車をかけた。■健気に生きるヒロインの心をかき乱すのは、ハンサムだがひどく尊大な経済学者。彼女の悲しみは深まりますが……。
  • プロポーズを夢見て
    -
    ブリタニアが看護師として働く病院に、高度な手術を行うためにオランダから外科医がやってきた。その外科医、ファン・ティーン教授を目にしたとたん、ブリタニアは直感した。この人と結婚する、と。なぜそんなふうに感じたのかはわからない。確かに医師としては優秀だが、彼のことはなにも知らないのだ。しかも、すぐにオランダへ帰ってしまう。だが、ブリタニアは自分の直感を信じ、オランダへ休暇に出かける同僚に同行することに決めた。きっとオランダで教授にまた会えるわ。これが運命なら。★本作でベティ・ニールズは、結婚に向けるヒロインの切ない思いを厳しいけれど温かい筆致で描いています。涙と笑いがふんだんに盛り込まれ、最後はヒロインに拍手を送りたくなることでしょう。★
  • 星は見ている
    3.0
    ベスはイギリスのとある地方の良家の子女だったが、父親の死後、異母兄にうとまれて家を出た。今は弟とロンドンに暮らしながら、看護師として働いている。田舎出身の彼女に、都会の生活は合わなかった。日々の生活は決して楽ではなく、服も満足に買えない。こんなことじゃ、結婚なんてとても無理ね。いつしか、ベスはそう思うようになっていた。ある朝、彼女は自転車で通勤途中、一人の男性に衝突してしまう。けれど彼は怒るどころか、にっこりとベスに笑いかけた。それが著名な外科医アレクサンダーとの出会いだった。★都会の生活に違和感を覚えながらも、健気に生きるヒロイン。作者は彼女に次から次へと試練を与えますが、終始一貫、温かいまなざしを注いでいます。ベティ・ニールズの魅力あふれる一編です!★
  • ばらとシャンペン
    -
    両親の死後、カトリーナは自分のことを後回しにして広大な地所と屋敷の管理を一手に引き受けている。あるとき、美人で甘やかされた妹が、地元の名士で幼なじみのルシアスにふられたと泣きついてきた。カトリーナは妹のために彼の仕打ちを非難するが、ルシアスはこれまで何かと彼女を助けてくれた友人でもあり、彼と仲違いすることに内心複雑な思いだった。すると妹は何を思ったのか、ルシアスを姉に奪われたと吹聴し始めた!あまりのことに呆然とするカトリーナに、彼は告げた。噂を本当にするために、これからきみと交際しよう、と。
  • エスメラルダの初恋
    -
    有能で心やさしい看護師エスメラルダは、足が不自由なせいで男性に対して奥手だったが、ようやく最近、ハンサムな研修医の恋人ができた。時を同じくして、オランダの形成外科医バムストラが病院を訪れる。そして彼女の足を診るなり、自分なら治せると断言した。好きな人のために踊れるようになるなら手術を受けよう。いじらしくもそう決めたエスメラルダだが、恋人はどこか冷たい。手術前の不安な彼女を気遣ってくれたのはバムストラ医師だった。先生がこんなに親切にしてくれるのは、いったいなぜなの?彼に秘めた思いがあることを、エスメラルダはまだ知らなかった。■古風で恋に疎いエスメラルダは男性の心がわからなくて恋人の行動に一喜一憂。周囲をはらはらさせます。しかし、そんな自分をつかず離れず見守ってくれるバムストラ医師のことが気になり始め……。私生活を明かさない彼に、大いにかき乱される乙女心が描かれます。
  • 非情な結婚
    3.5
    姉の結婚式でギリシアへ向かう途中ドバイに立ち寄ったティナは、ティールームで後ろの席から聞こえた声に身を固くした。まさかアリがここに?ああ、どうしよう!アリとは18歳のときに出会い、ひと目で恋に落ちたものの、彼は3カ月で私に飽きてギリシアへ帰っていった。初めての恋に破れて傷ついた私は、その後モデルのキャリアも捨て、ようやく今は平和な暮らしを手に入れたのだ。もう2度とアリのような男性に人生を狂わされたくない。ティナはそっと席を立つが、結局、数年ぶりに対面することになる――彼に決して知られてはならない大きな秘密を抱えたまま。■せつなすぎる再会の物語をエマ・ダーシーがギリシアを舞台に描きます。華やかな世界も存分にお楽しみください!
  • さよならを告げぬ理由
    4.5
    個人の患者に付き添う派遣看護師として働くイゾベルは、壮大な屋敷で、緊張しながら雇い主を待っていた。現れたドクター・トーマス・ウィンターはハンサムだったが、イゾベルをひと目見て顔をしかめ、若すぎて不適格だと決めつけた。トーマスとともにストックホルムを経てポーランドへ渡り、彼が幼いころ世話になった養育係(ナニー)を引き取りに行くのだが、脚が悪く気むずかしい老婦人を、彼女には扱えないと言うのだ。イゾベルはくじけそうな心を奮い立たせ、大丈夫です、と請け合った。このときは想像もしなかった。まさかトーマスに恋をするなんて。そして、美貌の婚約者がいる彼は、決して振り向いてくれないことも。■穏やかな作風で読者の心を潤すベティ・ニールズ。謎めいた年上の男性に翻弄されるようにヨーロッパ各地を転々とし、一生懸命期待に応えようとしているうち、いつしか心は彼にとらわれていて――そんなヒロインのいたいけな心が甘酸っぱい、至極の初恋物語です。
  • シチリアでもう一度
    3.8
    シチリア島の空港で、ローレルは居たたまれない気分だった。滑走路に乗りつけた車から降りてくる、長身の男性に目をこらす。クリスチアーノ。そこには今でも胸が締めつけられる夫の姿があった。そう、あれはわたしの夫。でも、もうすぐ“元夫”になる人。2年の別居生活の後、ローレルは彼の妹の結婚式に出るため戻ってきた。当然会うはずのクリスチアーノとは、正式に離婚の書類を交わすために。なのに、彼は再会を早めてまで、なぜわざわざ出迎えに来たの?初めての子どもを失ったとき、仕事を理由に連絡さえくれなかったのに。ローラはそんなクリスチアーノに耐え切れずに家を出たのだった。癒えない胸の深い傷を抱えたまま、ローラは彼と向き合う覚悟を決めた。
  • ドクターは御曹子
    -
    フィリーはロンドンの病院で働く優秀な看護師。友達も多く、患者からも慕われ、医師からの信頼も厚い。しかし国家公認看護師の最終試験に合格しても、無神経な継母と妹たちからお祝いの言葉はなかった。ほかの同僚はみんな、家族や恋人に祝ってもらえるのに。寂しい思いを隠して、フィリーは一生懸命仕事に励んだ。勤務が終わったころ、彼女は待ち人がいることを告げられる。言われた場所にいた男性には、見覚えがあった。今朝、エレベーターで手伝ってくれたすてきな人。なんと彼の用件とは、お祝いもかねた食事への誘いだった。
  • 出会いは偶然に
    4.0
    ロンドンの病院で看護師をしているクレシダは、父親と母親を相次いで亡くし、悲しみに打ちひしがれた。大きな衝撃から立ち直るため、クレシダは看護師の職を辞めて心機一転しようと決めた。職業斡旋所で紹介されたのは、オランダの老医師が専門書を英語で執筆するのを補佐する仕事。雇い主の家に向かう途中、クレシダはアムステルダムに立ち寄ったが、運河の入り組んだ中心街で道に迷ってしまう。そんな彼女を助けてくれたのは、背の高い金髪の男性――ヒレス・ファン・デル・テイレだった。■古きよき時代の、心温まるロマンスを描き続けたベティ・ニールズ。本作はヒロインが仕事で訪れたオランダで運命の男性にめぐり合う物語です。
  • 密会は午後の七時に
    3.0
    得意の料理で母の日を祝おうと思っていたローラは、家族水入らずの場に父が客を呼んだと聞いて憂鬱になった。会計士の父は、破産企業の清算人として冷徹非道と言われる一方、家庭でも暴君のようにふるまい、家族はいつも苦労している。当の客は、父の右腕であるジェイクというやり手の男性で、父同様に容赦ない性格の持ち主ではないか、とローラは疑っていた。だが実際の彼は、俳優のような容姿に機知と朗らかさをまとい、ひと目で惹かれたローラは庭で彼とキスまでしてしまう。こんな気持ち初めて――純真なローラは歓喜に震え、夢中になった。彼の本当の目的も知らぬまま、秘密のデートを重ねたある日……。■ドラマティックな展開でページを繰る手が止まらない。そんな本を巨匠エマ・ダーシーがまた描き上げました。ローラの一途な想いを踏みにじる、冷酷な実業家ジェイク。ベテランの力量が発揮された一冊です。
  • 冬きたりなば…
    4.0
    かねて病床にあった、メグたち三姉妹の母が亡くなった。家を売って、売上金は三人で分けましょう。いい値で売れるわ――長女の提案に、ロンドンで自活している末娘も大賛成。ただ一人、家を守り母の看病に明け暮れていたメグは気が重かった。大好きな田舎の家を手放して都会で働くなんて。私に何ができて?だが、メグは自己主張が苦手で、ひと言も反論でいないままだった。ふたを開けてみると家はなかなか買い手がつかない。ひょっとしたら、誰もこの家を買わないかもしれないわ。そんな期待が芽生え始めたころ、一人の男が現れた。現れ方のタイミングも最悪で、メグはぷりぷりしながら男を迎えた。
  • ダークスーツを着た悪魔
    3.8
    「君の父親はどこにいる?」買収した会社に乗り込んできて、デイモンはポリーにいきなり切り出した。世間ではビジネス界の大物がなぜ小さな広告代理店に興味を持つのか、不思議がっているけれど、ポリーにはわかっていた。会社が乗っ取られたと知れば、雲隠れした父が連絡を取ると考えたのだ。でもデイモンの妹と駆け落ち中に、そんなことをするとは思えない。恋多き父は仕事など二の次で、いつも若い恋人に夢中だから。「本当に知らないの」妹を心配しすぎる彼も、過保護だと思うけど。それより、父の会社をこれからどうするかは今やデイモン次第だった。ポリーはともに働いてきた社員たちを守るため、立ちあがった。
  • 運河の街
    -
    人との出会いによって生活全般が大きく変わることがある。エミリーの場合は十月半ばの冷たい雨の朝に、道の曲がり角で一人の男性と正面衝突したことがきっかけだった。彼女は病院で実習中の看護学校二年生。その日、夜勤明けでくたくたに疲れていたエミリーは、通い慣れた道をうつむきかげんで下宿に向かっていた。ぶつかったとたん男性は不機嫌な声で文句を言った。が、穏やかな表情のエミリーにほほ笑み、散乱したものを拾い始めた。親切にも下宿まで送ってくれた彼に病院でのことを話したけれど、部屋に入ってから彼女は、いつもと違うおしゃべりな自分に気づいた。
  • ようこそ愛へ
    4.3
    すでに母親を亡くしているデボラは、継父も病気で失った。「おまえに譲るものは何もない。この屋敷から出ていってくれ」冷酷な義理の兄と姉にそう告げられ、デボラは仕事を探した。幸いにも、職業紹介所で偶然出会った亡き母親の友人が、脳卒中で寝たきりの老いた夫人を世話する仕事を紹介してくれた。住み込みで働き始めた彼女は、やがて夫人の家族の本心を知った。この人たちは夫人の回復など願わず、その遺産だけを狙っている。夫人を元気にしてあげたい。でも、どうすればいいのだろう?ある日、かかりつけの医師が有名な専門医を連れてきた。サー・ジェイムズ・マーロー――青く澄んだ瞳の頼もしそうな男性。デボラは相談を思い立ち、彼の車を帰り道で懸命に呼び止めた。
  • 花嫁は片思い?
    -
    ベアトリスは病院の研究棟で秘書として働いている。そこそこ快適な毎日だったが、一生ここにいると思うと不安だった。トムは結婚しようと言うけれど、それは開業医になるために父の力をあてにしているからで、私を愛しているからじゃない。トムとの不愉快な食事のあと、みじめな思いで泣いていた彼女は突然大きな手につかまれ、思わず悲鳴をあげた。あなたは!その男性は友人宅のパーティで紹介されたオランダ人ヘイスだった。あの時は、ハンサムだけれど不躾でなんて失礼な人かと思った……。「よかったら、泣いているわけを聞かせてくれないかな」その落ち着いた態度に不思議な安らぎを覚え、気がつくとベアトリスは彼にすべてを話していた。
  • 罠にかかったシンデレラ
    3.7
    華やかなイルミネーション輝くクリスマス間近のロンドン。恋人にふられ、仕事を降格され、家まで追い出されたイーヴィーは、客室係として働く一流ホテルでスイートルームを整えていた。すると上司が現れ、今夜は空室のその部屋に泊まっていいと言う。渡りに船と喜び、イーヴィーは豪華な調度を汚さぬよう眠りについた。明け方、甘い唇の感触で目が覚めた。なぜ男の人が一緒にいるの!?その直後、カメラのフラッシュが光り、パパラッチが逃げ出した。隣の男性をよく見ると、このホテルのイタリア人オーナー、リオだ。これは罠だ、と憤る彼はイーヴィーの身の上についていくつか尋ね、きっぱり宣言した。「これから君との婚約を発表する。」
  • 冬のウエディング
    4.0
    仕事ぶりは一流だが、容姿は小太りで地味な看護師……。医師たちのそんな話を耳にして、エミリーは憤慨した。しかも“小太りで地味”と言ったのはユレス・ロメイン教授。オランダから来たハンサムで優秀な外科医で、みんなの憧れだった。彼を手伝って難しい手術をこなすうち、少しは打ち解けられたけれど、自分の容姿についてのエミリーの引け目は、決してなくならなかった。ところが、病院でダンスパーティが開かれた夜、パートナーにないがしろにされて打ちひしがれるエミリーを助け、家まで送ってくれたのは、ほかならぬユレス・ロメイン教授だった。そして教授へのわだかまりがようやく溶け始めたとき、エミリーは彼から思いもよらない申し出を受けることになった。■オランダの秋から冬へ。今回ベティ・ニールズがお贈りするのは、移ろう季節の中で徐々に深まっていく、恋人たちの愛の絆の物語。古い館で祝うクリスマスや新年の様子とともにお楽しみください。
  • 愛を知らない恋人 愛に戸惑う娘たち I
    3.5
    トスカーナの田舎で伯母と暮らしていた二十歳のミアは、一週間前に、自分の父親がイギリスの大富豪オスカー・バルフォアだと知らされた。オスカーには三度の結婚で七人の娘がいる。愛人の子ミアは八人目だ。彼女は初めて父親に会うため、広い私道を屋敷に向かって歩いていた。ところが猛スピードで走ってきた車に危うく轢かれそうになる。運転していた魅力的な男性は一方的にミアを非難し、その場を去った。それから三カ月後、新しい生活になじめないミアのために、オスカーは生活全般の教育係としてある男性に娘を託すことにした。男性に会ったミアは呆然とする。わたしを轢き殺そうとした人だわ!冷笑を浮かべる彼ニコスは、ギリシアの億万長者だというが……。■おかげさまでハーレクイン・ロマンスは2600号を迎えることができました。記念作品はベテラン作家のミシェル・リード。バルフォア家の娘たちの物語は今月から八カ月連続刊行いたします。
  • 愛を知った悲しみ
    3.5
    ばら園を経営するアイビーは、画家である母の個展会場で、一人の男性に目が釘づけになった。ジョーダン・パウエル――大富豪で最も価値ある独身と言われる男。優雅な物腰とセクシーな体にはうっとりとなるけれど、つき合う女性に飽きるたびに私の農園に別れの花束を注文し、その数が尋常でないことは私だけが知っている。だが嫌悪の気持ちを抱きながらも、抗うことなどできず、アイビーは気がつくと彼と情熱の夜をともにしていた。翌朝、連絡先も告げずにベッドを抜け出したことが思いがけぬ事態を招くとは想像もせずに。■セクシーで起伏に富んだストーリーで大人気の作家が、一夜の情事から始まる運命の恋を描きます。
  • 置き去りにされた花嫁
    3.0
    ケリーはウエディングブーケを手にして、愛する男性、アレコス・ザゴラキスを教会で待っていた。ところが、魅力的なギリシア人の花婿は結婚式に姿を現さない。ケリーは土壇場で冷酷に捨てられたのだった。それから四年後、小学校の教師となったケリーは、ようやくアレコスのことを忘れ去ろうと心に決めた。彼からもらったダイヤモンドの婚約指輪は、思いきってインターネットオークションに出品しよう。だが、そのときケリーは想像もしていなかった。指輪が四百万ドルで落札され、アレコスが落札者として現れるとは。
  • 友達にさよなら
    -
    ソフィが勤める病院に、脳腫瘍の摘出手術を請われてオランダ人医師レイク・ファン・ターク・テル・ヴェイスマ教授が招かれた。世の中はなんて狭いのかしら!石畳に靴のヒールがはさまって途方にくれているところを助けてくれた男性が彼だったのだ。ソフィは再会を嬉しく思ったが、教授は突然彼女のフラットを訪ねてきた。「君をドライブに誘いたいんだ。ひょんな出会いだったが、僕たちは友達になれると思ってね」いったいどういうこと? しかしソフィはわけもわからないまま教授の申し出を受けていた。
  • 六人目の花嫁
    4.0
    親友の結婚式でブライズメイドを務めたタミーは、パートナーとして組んだ花婿の付添人フレッチャーに魅了された。彼は天才的頭脳で事業を成功に導き、巨万の富を築いた億万長者。しかも親友が言うには、傲慢なプレイボーイだという。実際、タミーに向けられた彼のまなざしはとても情熱的で、思わずその暗黙の誘いに応えたくなるほどだった。けれど、彼が求めているのが一夜限りの関係なのは明らかだ。その唇から愛の告白や約束の言葉がこぼれることはないだろう。だからタミーは愚かな夢は捨て、きっぱりと彼をはねつけた。まさか二人目の親友の結婚式にも彼が現れるとは思いもせずに。■親友同士の六人の女性は、仲間の誰かが結婚するときはブライズメイドを務めるという固い約束を結んでいました。そしてタミー自身の恋模様は……? ハーレクインを代表する作家エマ・ダーシーの作品は現在ハーレクイン文庫からも刊行されています。
  • いくたびも夢の途中で
    4.0
    「あなたとは結婚しないわ」プルーデンスは婚約者のトニーに、いきなり言った。もう限界だった。新婚の妹夫婦が招いてくれたホームパーティなのに、彼は終わりかけたころに現れて、忙しいからとすぐに帰ろうとする。婚約して四年、仕事にかこつけて結婚さえこの調子で待たされてきた。そんな彼女の悩みを聞き、自分の下で働かないかと勧めてくれたのが、妹の夫の友人で、パーティに来ていたベネディクトだった。でも、彼はオランダから来た医師。そばで働くには、プルーデンスが彼の自宅に住み込まなければならない。婚約者との関係に思い切って決着をつけられたものの、彼女はイギリスから見知らぬ外国へ行くことへの不安を覚えていた。■懐かしくも優しいロマンスの世界を、今もなお読者に伝えてくれるベティ・ニールズ。今回は、長い旅のはてにたどりついた中世の城、ウォリック城でのヒーローの告白が感動を呼びます。ご期待ください。
  • 初恋は永遠に 旅立ちの大地 I
    -
    富豪の夫との愛のない結婚生活に悩むララのもとに、十代のときに愛し合った相手リックが突然訪ねてきた。今や世界的な写真提供ビジネスで成功しているリックは、ララと夫の写った写真を偶然見かけたという。そこに明らかな虐待のしるしを見てとり、初恋の女性ララのために駆けつけてきたのだった。リックの助けを借りて、ララは夫の監視の厳しい家から逃げ出し、そのままセスナ機で奥地に飛ぶ。そこはリックにとって、苦い思い出のある土地だった。執拗な夫の追跡から逃れられるのかしら? ララの心は震えた。
  • 禁断の恋に落ちて
    3.5
    あそこにいる男たちは私を殺しに来たのかもしれない。ロンドンの裏通りの店で歌うジェシーは身の危険を感じていた。亡き兄の借金を返しつづけて三年。昼も夜も働きづめだった。一週間前に脅されたときには、あざが体のあちこちにできた。それでも、たった一人の身内だった兄の莫大な借金は簡単には返せそうにない。今夜は無事に逃げられるかしら?そんな不安をかかえて歌うジェシーを、シルヴィオは客席で見ていた。実業家として大成功し、今や華やかな女性とも浮き名を流す身だが、かつて愛したジェシーのことをかたときも忘れたことはなかった――この僕のせいで兄を失った彼女に憎悪されているとわかっていても。■お互いに愛し合いながら、ある事件をきっかけに別離の道を歩んだ二人が再会し……。愛と憎しみのあいだで揺れるヒロインのせつない心情とそれを見守るヒーローの純粋な愛の物語です。
  • ひとときだけの恋人
    3.3
    広告代理店に勤めるデイジーは、華やかな人々が集うイベント会場で上司のリンダが投資アドバイザーのイーサンに媚びるのを見かけた。イーサンはメディアにも頻繁に登場する有能なアドバイザーで、女優たちとも浮き名を流すゴージャスな男性だ。だが、明らかにリンダにうんざりした彼がデイジーに話しかけ、憤慨したリンダにその場で解雇されるはめに陥ってしまった。両親が経済的に困窮している今、仕事を失うわけにはいかない。そもそも、軽々しいプレイボーイが私をからかったせいなのに。イーサンに怒りをぶつけたデイジーは、返ってきた言葉に耳を疑った。「お詫びに、僕の家の面倒を見る仕事を提供しよう」■あまりに身分の違う恋に悩むヒロインの姿を情熱的に描きます。
  • 初めての恋
    -
    保育士のデイジーは平凡な娘だが、園児たちには人気がある。あるとき園で食中毒が発生し、保育園は閉鎖されてしまった。しかし、彼女は園児の母親に望まれて、やんちゃな双子の乳母の職を得る。食中毒騒ぎの時に病院で出会った医師セイムア。彼は双子の叔父で、子供たちを訪ねてきては彼女に何かと話しかけてくる。男性と交際の経験のないデイジーは困惑するばかりで、すてきな人だと心の中では憧れを抱きながらも反発するのだった。子供たちの父親の転勤で一家と一緒にオランダに移り住んだデイジーは、セイムア医師が訪ねてくるのを淡い期待を胸に心待ちしていた。ある日外出から戻ると彼の声が聞こえ、デイジーの胸は高鳴った。だが、セイムア医師は息をのむほど美しい人と一緒だった……。
  • クリスマス狂想曲
    3.5
    私の選択は間違っていないわよね?ヘイリーは今日から家政婦として働くことになっている。それもこれも、シカゴで会った男性のせいだ――パトリックはこのあたりに住んでいる。ヘイリーは働きながら彼を捜すつもりだった。そのために助産師の仕事も辞め、アパートメントも引き払った。すべては彼を見つけるため……あの夜が忘れられないから。不安を抑え、ヘイリーは勤め先の屋敷のドアベルを押した。しばらくしてドアが開かれるや、彼女は言葉を失った。現れたのは、まぎれもなくパトリックその人だった!■『再会は雪の舞う中で』の関連作品をお届けします。前作のヒーローの兄パトリックは、かつて一夜をともにしたヘイリーが、彼の前に突然現れた理由を誤解して……。
  • その一言が聞きたくて
    -
    一年前、ルーシーの夫は彼女を捨てて出ていった。突然の出来事に、絶望のどん底に突き落とされたルーシーだが、かつての穏やかな日々を取り戻そうと、新たな道を歩みだした。そんなある日、悲惨な交通事故の現場にでくわす。うろたえる彼女を支えたのは、通りがかりの医師だった。その冷静な対応とあふれる自信に、ルーシーは目をみはった。同時に、彼が漂わす危険な雰囲気に強烈に惹かれる。だが、心のなかで警鐘が鳴り響いた。彼に近づいてはいけないわ。やっと手にしかけた平穏な暮らしがめちゃめちゃになってしまう。★これまでハーレクイン・イマージュからお届けしていたサラ・モーガン作品がハーレクイン・ロマンスに初登場します。医師と看護師のロマンスをお楽しみください。★
  • シークの囚われ人
    -
    船が私有の港に停泊するとすぐに、エミリーは逃げ出した。アフリカのザンジバルまで乗組員として航海する予定だったのに、船の所有者ジャックが麻薬密売人だったとは……。助けを求めてマングローブの湿原を必死で進んでいると、突然、ライフルを掲げた男たちに捕まえられた。連れていかれた先は宮殿で、彼女を迎えたのは、神々しいまでの威厳をたたえたシークだった。シークはエミリーの頭からスカーフを乱暴に取り除くと言った。「麻薬密売人によると、きみはバージンという話だ」なんですって?ジャックは私をシークに差し出したの?
  • 愛はうつろいやすく
    3.0
    完璧に着飾った姿を鏡に映し、ヘレンはまたため息をついた。今夜こそ、はっきりとした返事をしなければ。この一年、コンビを組んで仕事をしてきたマックスは、プロモーターとしても男性としても一流で、申し分ない。彼からプロポーズを受けた女性なら誰だって喜びで舞い上がり、即答でイエスと答えるはずなのに……。今日はこれから、このクルーズ船上のレストランでマックスの誕生パーティーが開かれる。ヘレンの心は決まっていた。もうつらい過去は忘れて、彼と一歩前に進む時なのだ。だが会場である男性を一目見たとたん、彼女の決意は音をたてて崩れた。■Bエマ・ダーシーの1985年の作品を初邦訳でお届けします。豪華クルーズ船上で繰り広げられる、10人の男女の複雑に絡み合う愛憎劇――作家の真骨頂ともいうべき情感たっぷりのロマンスです!
  • めぐる季節の贈り物
    3.3
    両親が旅行中に交通事故で亡くなった――。看護師長のクロティルドは突然の知らせに、思わず椅子に座り込んだ。心配して見に来てくれたドクター・サッカリーの言葉も耳に入らない。クロティルドはすぐにフィアンセのブルースに連絡をとった。同じ病院で働く研修医の彼に、実家まで送ってもらおうと思ったのだ。でも彼は上司と会食の約束があって、どうしても行けないと言う。将来がかかっているから絶対断れないと……。茫然とする彼女に、ドクター・サッカリーが声をかけた。「家には僕が送っていくよ」クロティルドは言われるままに、その厚意にすがった。やがて味わうフィアンセのさらなる冷たい仕打ちを予期したように。■ハーレクイン・イマージュから、記念すべき2100号作品をお贈りします。作家は皆様に長く愛されているベティ・ニールズ。イギリスからオランダを巡る愛の旅路の物語をご堪能ください!
  • 愛は記憶のかなたに
    3.7
    コンピュータ・プログラマーのジョーは仕事の依頼を受け、その会社の社長との面会に赴いて思わず全身が凍りついた。マイケル・ハンター――三年間、かたときも忘れることのなかった人。三年前、妹が妊娠させられたと聞き、ジョーは相手の男性を訪ねた。その男性のいとこであるマイケルが、話をつけると約束してくれたが、翌日ジョーを訪ねてきた彼は前日とは態度を一変させ、妹をなじった。そのまま帰りかけたマイケルを追いかけ、妹は車に轢かれて即死した。事故だったとはいえ、最初に彼を信じてしまった自分が呪わしい。ジョーは憎悪に目をきらめかせながらも、なぜかわいてくる熱い思いを持てあまし、その場に立ち尽くした。■おかげさまでハーレクイン・ロマンスは2500号を迎えることができました。その記念として、未邦訳だったエマ・ダーシーの初作品をお届けします。ご堪能ください!
  • 身代わりのシンデレラ
    3.0
    交通事故で友人のイザベラを亡くした路上画家のジェニーは、生活のために少しのあいだ、イザベラになりすますことにした。ある日、広場で絵を描いていたジェニーに、見るからに裕福なイタリア人男性が話しかけた。「きみを迎えに来たんだ、イザベラ」ダンテと名乗る彼は、イザベラのいとこで、余命いくばくもない祖父に会わせるために来たという。パニックに陥って真実を告げたジェニーに向かい、ダンテは冷たく言い放った――刑務所へ入りたくなければ、イザベラとしてイタリアに同行しろ、と。◆令嬢を演じることを余儀なくされたうえに、ダンテの誘惑の標的にされたジェニー。揺れ動く彼女の心情と取り巻く人々の愛憎をエマ・ダーシーが見事に描きます。
  • 危険な億万長者
    4.0
    フェイスは初めて訪れたアルゼンチンの広大な草原で、信じられないほどセクシーなラウルに出会い、たちまち恋に落ちた。億万長者で、財産めあてに彼に近づく女性しか知らなかったラウルもフェイスに新鮮な魅力を感じ、惹かれていく。彼に身も心も捧げたフェイスは満ち足りて、幸せだった。十カ月後――。フェイスは重傷を負って故国イギリスの病院のベッドで目を覚ます。結婚式の直後に逃げだしたあげくのことだった。もう二度と夫のもとには戻りたくなかった。しかし彼女の望みは叶わず、ついに夫が病室に現れた。

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  • 愛を恐れる誘惑者
    3.0
    キンバリーは脅迫状を受け取った。五百万ドル用意しなければ、息子を誘拐するというものだ。短期間でそんな大金を用意するなど不可能で、彼女はやむなくある人物のもとを訪ねた。その人物とはブラジル人の大実業家ルス。彼本人は知らないが、息子の父親でもあった。七年前に別れて以来、一度も会っていなかったルスは、キンバリーの話はすべて欲得ずくの嘘だと決めつけながら、条件をのむなら必要な金額を彼女に渡そうと約束する。だがそれは、彼女が期限つきの愛人になることを意味していた。★贅沢のために大金を欲しがっていると思われたままルスの愛人になったキンバリーは、心が深く傷ついていきます。ルスが彼女の言葉に耳を傾けてくれる日はくるのでしょうか。好調サラ・モーガンの新作をお届けいたします。★
  • 策略のダイヤモンド
    3.0
    秘書として働くメルリーナにとってボスのジェイクほど心惹かれる男性はいなかった。難点は、彼が恋をゲームのように楽しむプレイボーイだということ。結婚して堅実な家庭を築くことを夢見る彼女にはふさわしくない。そんなある日、メルリーナはジェイクに大仕事をまかされた。彼の祖父の誕生日に巨大なケーキを用意して、中から祖父好みのセクシーな女性を登場させてほしいというのだ。私を秘書としか見ていないジェイクを驚嘆させたい。そう願うメルリーナには絶好のチャンスだった。彼女はひそかにジェイクの度肝を抜くような計画を立てはじめた。★ハーレクイン・ロマンスの大人気作家エマ・ダーシーによるオフィスもの。ボスと秘書という関係が、彼の祖父の誕生日のイベントをさかいにがらりと変わってしまいます。軽快なふたりのやりとりをお楽しみいただけることでしょう。★
  • 砂漠に忘れた恋
    3.0
    ファラは社長令嬢。美しく着飾ってパーティに出る機会も多い。実際、パーティ好きの軽薄な女と思われることもあったが、それは彼女が自分を守るために自ら作り上げた虚像だった。本当の自分をさらして恥をかき、傷つくよりはよっぽどまし。今日のパーティも、そうやって何事もなく終わるはずだった。タリクと再会するまでは!タリク――砂漠の国の若き君主。そして五年前、愛人になれと言って私の心を切り裂いた男。ファラは逃げ出したくなる気持ちを抑え、必死に平静を装った。今夜ここへ来た理由を尋ねる彼女に、タリクが甘い笑みで応える。「僕は君を妻にすることに決めたのさ、ファラ。君と結婚する」★砂漠の国タズカシュには、スルタンとの身分違いの恋に自ら命を絶った田舎娘の悲しい愛の伝説があります。かつて、この伝説と同じように恋におちた少女は、今、美しい女性へと成長しました。現代によみがえった伝説の新たなストーリーにご期待ください。★
  • あなたと過ごす夜
    4.0
    ニコールは母親と共同で経営するダンススクールの講師。巨額の債務で経営は行きづまり、破綻寸前にまで追い込まれていた。金策も尽きた夜、気晴らしに行った開店したばかりのクラブで、彼女は、かつての恋人クインと思いがけない再会を果たす。もう一度君が欲しい――その誘いは彼女にあることを思いつかせた。私の体を差し出す代わりに、彼に借金を肩代わりさせたら?以前、クインは私よりもお金を選び、私の心をずたずたにした。その彼が巨万の富を築いたなら、今度は私が彼を利用する番よ。「願いを聞いてくれたら、あなたとベッドをともにしてもいいわ」ニコールの提案に、クインの目は欲望の陰りを帯びた。★ハーレクイン・ロマンスの大人気作家エマ・ダーシーが描く、シドニーを舞台にした情熱の物語です。甘く危険な復讐劇の先にどんな結末が待っているのか、たっぷりとご堪能ください。★
  • 海賊と人魚
    -
    新天地を求めてロンドンをあとにした研修医のキャットは、コーンウォール州の小さな村に移住した早々、海辺でハンサムな男性に誘惑されそうになる。なんとかその場は振り切って逃げたが、困ったことに、勤務先の病院で彼に遭遇してしまった。彼はジョッシュといい、有能な医者であると同時に、筋金入りの独身主義者でもあった。傷つけられるのを恐れたキャットは彼を近づけまいとするがうまくいかず、思わず口走っていた。「私には家で待っている人がいるの」
  • 愛という名の鎖
    2.8
    イギリスの競技場ではラグビーの試合が始まろうとしていた。サンタリア公国のゴージャスな大公カスペルが観覧するとあって、観客はわいているが、ウエイトレスのホリーはうわの空だった。昨夜、婚約者から別れを切り出され、絶望のどん底にあったのだ。大公一行に昼食を給仕している最中、思わず涙ぐんだとき、ホリーにティッシュを渡してくれたのは、なんと大公だった。しかも、いきなり彼女を口説きはじめるではないか。甘い言葉にうっとりしていたホリーは気づくはずもなかった、試合を中継していたカメラが二人に向けられたことも、それがどんなスキャンダルを巻き起こすかも……。■情熱的な作風で人気のサラ・モーガンが、熱い誘惑に彩られた新たなおとぎ話を書きあげました。現代のシンデレラとなったウエイトレスは、愛を信じない大公の隠された秘密を突き止め、ハッピーエンドを迎えられるのでしょうか? ご期待ください。
  • 雪に舞う奇跡
    4.0
    セイディの唯一の肉親だった祖母が亡くなり、借金が残された。返済のため、彼女は住み慣れたコテージを売る決心をした。これからは村を出て、一人ぼっちの日々が始まる。だが、コテージの買い手が家政婦をさがしていると聞き、セイディは雇ってもらうよう願い出た。雇主は中年の脚本家だそうだけれど、どんな人だろう?数日後やってきた男性はとても中年には見えず、背が高くて、女性なら誰もが憧れるほど整った顔立ちをしていた。思わず心奪われて相手を見つめるセイディに彼は言った。「君に家政婦は無理だろう。ぼくは思慮深い田舎の女性を雇いたい」■セイディは彼の気持ちを変えさせることができるのでしょうか。クリスマス・シーズンにお届けするベティの作品は、イギリスの小さな村を舞台に繰り広げられる味わい深い珠玉の一編です。
  • 運命の相手
    -
    カリスマ・モデルのロザリーは、孤児たちのためにさまざまな慈善活動を行っている。その温かい心で、子供たちからは天使と呼ばれ、クールで謎に満ちた雰囲気は多くの男性を引きつけてやまない。だが二十九歳になる今も、彼女には浮いた噂ひとつなかった。ある日、義兄であるスタンソープ伯爵の館で、ロザリーはアダムという男性を紹介される。プレイボーイだという噂の彼に、近づくべきではないと知りつつも、ロザリーは心引かれた。いいえ、だめよ。私には恋をすることはできない。誰にも言えない大きな過去を背負ったままでは……。
  • 別れは愛の証
    3.0
    エイミーは夫マルコに会うため、彼の住む町に戻ってきた。それは、新婚半年で彼女が家を出て以来二年ぶりの再会であり、離婚を切り出し、同意してもらうための再会でもあった。滞在は短ければ短いほどいい――鋭いマルコのことだから、長く一緒にいたら、嘘がばれてしまうだろう。エイミーは彼の同意を得たら、すぐに立ち去るつもりだった。ところがマルコは離婚を受け入れず、彼女を帰すまいとした。どんな女性をも虜にしてきたイタリア男のプライドのせいね。理由はそれだけよ。そうでしょう?愛はないはずだもの。それならなぜ、彼は熱いまなざしで怒ったように私を見ているの?★情熱的な作風で人気のサラ・モーガンが新たな愛の物語をお届けします。夢を奪われた女性が下した、愛すればこその切ない決断。でもそこには誤算があって……。奇跡の結末にご期待ください。★
  • ブラックジャックの誘惑
    -
    サリーの養父で富豪のレオナルド・マグワイアが世を去り、その遺言状が顧問弁護士の事務所で公開されることになった。養母と妹とともに出席したサリーは、レオナルドの実子で、実業家として成功したジャックと再会する。ジャックは父たちに見捨てられたも同然の人生を送ったが、すでに父の遺産を手中に収め、養母に復讐するために現れたのだ。だが彼は、サリーには好条件の申し出をする。彼女の生きがいである馬術競技をこれまでどおり続けてよく、遺された屋敷の管理責任者として給料を出すという。その見返りは何かと問うと、ジャックは答えた。「君が手に入る」
  • 大富豪の醜聞
    4.2
    シャンタルはうっとりと舞踏会の夜を思い返した。ハンサムな男性に声をかけられ、情熱的なタンゴを踊って……。だがシャンタルは他人のチケットを使って忍び込んでいた身。嘘が暴かれそうになって逃げ帰るしかなかった。その男性がギリシアの大富豪アンゲロスだと知ってからは、いっそう自分がみじめになった。おとぎばなしは終わったのだ。だから目の前で車が急停車し、彼が現れたときには驚いた。それもひどく怒って。私を違う誰かと勘違いしているみたいに。ああ、きっとチケットの本当の持ち主と間違えているんだわ。ふいに彼女の唇に、アンゲロスの怒りのこもった唇が重ねられた!★パリとギリシアを舞台に描かれる、貧しいウエイトレスと大富豪の運命の恋の物語。無垢な恋人を過去の呪縛から解き放とうと、冷酷だったはずの億万長者が見せる深い愛に心打たれる一作です。★
  • 流砂の恋
    4.0
    アレクサンドラはロヴィナ国の王女。亡き愛する父の遺言により、ザングラール国のスルタンと結婚することが定められている。結婚式を五日後に控え、アレクサンドラは身の危険を感じていた。いずれロヴィナの君主になる彼女の命を狙う者がいるのだ。そこへ、ザングラールまで王女に随行する護衛が到着した。砂漠の民を思わせるブロンズ色の肌、護衛らしからぬ尊大な態度。アレクサンドラの中に、今までなじみのない感情がわきあがった。この男性は私にとって危ない存在になるかもしれない。王女の予感は的中することになる──彼の正体を知ったときに。
  • 虹色のシンデレラ
    4.0
    エリンは売れっ子の童話作家だが、大のマスコミ嫌いで、その素顔を知る者は少ない。ある日、公園で子供たちにおとぎ話を聞かせていると、輝くブルーの瞳の、りりしい男性が目に飛びこんできた。エリンには彼が王子様に見えた。世間にうとい彼女は、彼が大富豪のピーター・ラムジーだとは知らなかったのだ。そして、エリンに興味をそそられて声をかけたピーターも、彼女が自分に劣らず有名人だとは思ってもみなかった。何も知らずに出会った二人は純粋に惹かれ合う。しかし、互いの素性がわかったとき、その関係は終わりを迎えた。★R~2278「奪われた祝福の夜」の関連作をお届けします。シャーロットの兄ピーターにも、幸せは訪れるのでしょうか?★
  • 月夜の魔法
    -
    「ブラインド・デートなんてお断りよ、リビー」キャサリンは妹のお節介に辟易して、そう告げた。前の恋人の影を引きずっている今は、まだ新しい男性に目を向けることなどできそうもない。だが、乗り気でないまま無理やり引き合わされたデートの席で相手の名前を聞き、キャサリンは衝撃を受けた。ザック・フリーマンですって!特殊効果の分野では、今や伝説的存在の彼が私のデート相手だなんて。胸の高鳴りを抑えながら、キャサリンは自らを戒めた。このデートは今夜かぎり。二人に明日はないと。★来月はハーレクイン・ロマンスからエマ・ダーシーの新刊をお届けいたします。億万長者のヒーローの子供を宿したヒロインのドラマティックな物語にご期待ください。★
  • 誘惑はシチリア式で
    3.0
    海辺の診療所で医師として働くアリスは仕事一筋。ある日、夏休みをとる同僚の代理でイタリア人医師が来ることになった。同僚によれば、彼の魅力にあらがえる女性はいないという。しかし、男女の愛など存在しないと信じるアリスには、なんの不安もなかった。実際にその医師ジオを目にするまでは……。およそ医師らしからぬ野性的な風貌、どことなく漂う危険な香り。短期間一緒に仕事するだけの間柄だもの、平気よ。必死で自分に言い聞かせたものの、ジオの滞在するはずだったフラットが手違いで契約できず、彼はアリスの家に泊まることになってしまった。★人気作家サラ・モーガンの新作をお届けします。ラスト二章は必読!シチリア人ヒーローならではのロマンチックな場面がお楽しみいただけます。★
  • 赤いばらは君に
    3.5
    ロンドンの花屋で働くユーレィリアは、縁あって結びついた三人家族の生活を支える、大黒柱だ。ある日、とても趣味のいい大柄な男性が店に現れ、彼の婚約者に花束を届けるよう注文した。すてきな男性だが、態度はひどく不機嫌で高慢だ。花を贈るのは喧嘩の謝罪らしいが、うまくいくだろうか?案の定、届けた花束を彼の婚約者は、ユーレィリアに叩き返した。同じことが何度かあり、ついに婚約者は高価な蘭を足で踏みにじった。その女性が腹立ちまぎれに、花屋のオーナーにあらぬことを告げ口し、とうとうユーレィリアは解雇されてしまった。しかたなく、わびしい雨のなか、必死で職探しをするユーレィリアを、そっと見ていたのは、花を注文した男性ヴァン・リンセンだった。
  • 魅入られた美女
    4.0
    グレースは培ってきたすべてを失いかけていた。大富豪ラファエルが会社への投資を引きあげるというのだ。そんなことになったら、大勢の従業員が路頭に迷う。グレースは、十分だけの面談の約束を取りつけ、彼が住むジャングルのロッジへと飛んだ。しかし何を言っても、ラファエルはまるで態度を変えず、彼女への侮蔑を隠そうともしない。追いつめられたグレースは、泊まっていけという彼の言葉に飛びついた――何が待ち受けているのかも知らずに。★無邪気なグレースにラファエルが仕掛けた罠とは?熱き楽園を舞台に展開する、切なく激しい恋を人気作家サラ・モーガンが巧みに描きます。★
  • 奪われた祝福の夜
    3.0
    結婚式を間近に控え、シャーロットは実家へと車を走らせていた。いまだ相手の男性を花婿として認めようとせず、財産目当てだと反対する両親と兄を今日こそ説得するつもりだった。ところが家に着くと、兄の友人だという男性ダミアンを紹介される。ダミアンはゴージャスで自信にあふれた、まさに億万長者の代表。婚約者とは正反対の男性に、シャーロットはいらだちをつのらせた。それに、彼はなぜ謎めいた熱いまなざしで私を見つめているの?あの視線がほのめかしているものは、いったい何?これから先、彼がどんなゲームを始めようとしているのか、シャーロットは胸騒ぎを覚え、どうしようもない不安に襲われた。★シャーロットをひと目見たとたんに運命の相手だと直感したダミアン。実力派作家エマ・ダーシーが渾身の力をこめて描く〈ひと目惚れ〉の恋のゆくえをお楽しみいただける一編です。★
  • シチリアの花嫁
    3.5
    シチリアへ向かう飛行機の中、チェシーは震えていた。大丈夫よ、私はもう半年前の私じゃない。逃げ回るのはやめて、本当の自由を手に入れる。そのために戻ってきたのだから。決意を新たに空港に降り立ち、チェシーは迎えの車に乗りこんだ。だが、後部座席には誰かが座っている。目を向けなくても誰なのかはわかった。ロッコ・カステラーニ。億万長者の人でなし。そして、結婚式当日にチェシーが捨てた夫だった。
  • 狂おしき復讐
    4.0
    アンジーの愛する妹は、半年前にギリシアで亡くなった。大富豪ニコラウス・キリアクー邸のバルコニーから転落死したのだ。その大富豪がロンドンに暮らすアンジーに会いに来て、悔やみの言葉もそこそこに、妹の遺品のダイヤを返せと迫った。彼女が身につけていたダイヤはキリアクー家に代々伝わる品だからと。罪の意識などかけらもない彼の態度に、アンジーは憤った。妹をもてあそび、死に追いやった男。彼への憎しみが突きあげ、すんなりとダイヤを返す気が失せた。それどころか、彼に地獄の苦しみを味わわせたい。ふと絶妙な方法がひらめいて、彼女はダイヤ返還の条件を提示した。★自分は少しも美しくないと信じ込んでいて、おしゃれにも興味を持たず、ひたすら考古学の研究に打ち込むヒロインの復讐物語。人気作家サラ・モーガンの力作をお楽しみください。★
  • 再会は雪の舞う中で
    3.3
    ステラはロンドンから二年ぶりに湖水地方に戻ってきた。折りしも季節はクリスマス。彼女にとっては最悪の時季だった。ふと、目の前にいる男性がダニエルに見えてぎょっとする。一瞬、長い癒しの歳月が吹き飛ばされそうになった。そしてようやく、今日からダニエルの双子の兄の家に間借りすることを思い出した。二年前のクリスマス、ダニエルからのプロポーズには打ちのめされた。五分後には婚約を破棄されたのだから。心が粉々に砕けたステラは、ロンドンに逃げ出したのだった。もう心の傷は癒えた。新しい恋に胸を焦がしてもいい頃なのに……。■ハーレクイン・イマージュでも人気の作家、サラ・モーガンが描く心温まるロマンスをお届けします。
  • 幸せを演じて
    4.0
    新進気鋭の女優クロエは、華やかな舞台の裏で孤独を抱えていた。ステージママとして有名な彼女の母親は、娘よりもお金を愛し、脚本家の夫はクロエに関心すらなく、秘書との情事に忙しい。ある日、パーティ会場で夫の浮気相手から暴言を受け、突然クロエの中で何かが音をたてて崩れた。だがその瞬間、力強い手が彼女を支えた。プロデューサーのマックスだ。彼はクロエを介抱しつつ、見事な早技で問題の処理にあたると、当面の間、クロエの生活を援助したいと申し出た。業界でも有名なプレイボーイの彼が、なぜ私にそこまで?クロエは疑問を感じながらも、わき上がる甘い興奮を抑えきれなかった。■大人気作家エマ・ダーシーの最新作です! 支配的な母親や薄情な夫の呪縛に苦しめられているクロエ。そんな彼女に救いの手を差し延べてきたマックスは、真の勇敢な“白騎士”なのでしょうか?
  • 裏切りのゆくえ
    3.4
    ミリーは自宅のベッドルームで夫レアンドロの帰りを待ちわびていた。ギリシア人銀行家のレアンドロとは熱烈な恋に落ちて結婚したが、すぐに私の姉と浮気しているのを目にしてしまった。そのまま家を飛び出し、一年がたつ今になって姉が事故死したと知り、残された赤ん坊の甥を引き取ろうと意を決してやってきたのだ。今でも愛しているレアンドロと姉の間にできた子を引き取るのは、本当はとても複雑な気持ちだけれど……。人の気配がして、ドアに目をやったミリーははっとした。半裸の夫の厚い胸板に目が釘づけになり、頭がぼうっとする。だが、その腕に抱えられているのは、やはり半裸の女性だった。
  • 不機嫌な教授
    3.3
    ■最初は、とても楽しみなアルバイトだった。ポリーは、近くに住むサー・ロナルドが募集した、彼の手書き原稿をタイプで清書する仕事に採用され、喜んでいた。ところがその友人で、~教授~と呼ばれるサムの登場で、楽しいはずのアルバイトは、とたんに緊張の連続となった。サー・ロナルドが突然の病で亡くなり、サムの屋敷に住み込んで、清書を最後まで終わらせることになってしまったのだ。彼と同じ家に住み、美しい婚約者には嫉妬の目を向けられる日々に、ポリーは耐え切れず、急いで仕事を終えると屋敷をあとにした。だがサムとの再会は、新しい職場となった病院で不意に訪れた。■3月に続き、人気作家ベティ・ニールズの作品をお贈りします。あこがれの医師と彼を支える看護師は、作者の人生を色濃く映す永遠のテーマとなっています。さらに6月、2100号記念として刊行される次回作品にも、どうぞご期待ください。
  • 星に守られて
    3.0
    かつて領主の邸宅だった自宅を利用し、セリーンが始めた朝食付きの宿は、ようやく軌道に乗りつつあった。ところがある日、宿泊中の老紳士が脳卒中で倒れてしまう。彼は苦しげな声で、甥で医師のオリヴァーを呼んでくれと頼んだ。やってきたオリヴァーは有能で、信頼できそうな男性だったが、セリーンはどうしても心を開けないでいた。彼女はすでに老紳士夫妻の息子、ニッキーと恋に落ち、彼から、オリヴァーはとにかく我慢のならない男だと聞かされていたからだ。だが強引に結婚を迫るニッキーに、セリーンは不信を抱くようになる。そしてみんなが宿を去る日、オリヴァーは彼女に衝撃の事実を告げた。■イマージュで長く愛されてきたロマンスの名手、ベティ・ニールズ。よき時代の息吹を伝える、なつかしい作品をどうぞご堪能ください。
  • 楽園にとらわれて
    3.0
    リンジーは行方不明の妹ルビーの消息を知るために、妹が秘書として働くアレッシオ・カペーリのオフィスを訪ねた。やり手の離婚専門弁護士として鳴らすアレッシオは、結婚生活の修復を手がけるカウンセラーのリンジーとは常に対立し、二人のコメントはしばしば並べて新聞雑誌に掲載されるほどだ。目の前の弁護士らしからぬ男っぽい姿にどぎまぎするリンジーに、アレッシオはルビーの解雇を冷ややかに言い渡した。それがいやなら今から秘書として自分の出張に同行しろという。行き先はロマンチックなカリブ海に浮かぶ彼所有の島だ。リンジーは恐れおののきながらも承諾するしかなかった。■情熱的な作風で人気のサラ・モーガンが、緊迫感あふれるロマンスを描きました。妹の幸せを願うがゆえ、シチリア島生まれの傲慢な男の要求をやむを得ず受け入れたヒロインに幸せな結末は訪れるのでしょうか? ご期待ください。
  • ルール破りの恋
    4.0
    有名な歌手でありながら、スキャンダラスな亡くなり方をした母。以来アンは、娘であることをひた隠し、ひとり地道に暮らしている。セクシャルハラスメントが原因で退職したものの、オーストラリア屈指の実業家、マシューの個人秘書として採用された。その初日、“ぼくに恋をするな”と釘を刺される。確かに彼はセクシーな外見の持ち主だけれど、誰がこんな自己中心的な男に惹かれるものですか。ボスの傲慢さに手を焼きながらも、充実した日々が始まった。そんな矢先、なんと彼の妹によって秘密が暴かれ、アンは窮地に立たされる。彼女を見るボスの目も変化して……。■秘書のアンにとって新しいボスとの職場での相性は良好そのものでした。ところが、いったんほころびが入ると……? テンポよく、情熱的な作風で大人気のエマ・ダーシーの作品をお届けします!

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