てぃーもさんのレビュー一覧
レビュアー
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プロローグで不穏な状況だった事が示されるが、序盤はアイリスとその主人であるアンヴレラ博士との幸福な情景が描かれる事もあり、中盤以降のアイリスを取り巻く環境があまりに辛くて読了を断念してしまいそうになるほどでした。
代用品ではありながら幸せだった頃のアイリス、その耳にロボットに対する社会の扱いや不条理は届いていても、実体験するまで真意に気付くのは誰しも難しく。
中盤、自身を映す鏡には異形のロボット、音も視界も雨の中、命令され逆らえない強制労働。
そんな中で出会うリリスとボルコフ、生きる事の意味について話す3人に、決断の時は迫り…。
途中に挿入されていた各種の描写から、バッドエンドは避けられない -
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完璧メイドと言うか魔術師では?
本人曰く「ぽっと出の成金家系」なれど創業者の孫で直系唯一の男子として後継者になる事を定められた早乙女悠、一緒に暮らすはメイドという体の召使い愛坂。
旧家や名家でも無いのに資産家一族の後継者として、人生全てにレールを引かれてしまい何処か空虚な悠、その悠の我が儘で本来のルートから外れ、専属メイドの愛坂と普通の高校に通い何故か二人暮らし…。
本編序盤、何故かフルネームが一度も登場しないメイドの愛坂。
彼女は悠の元婚約者で、父の不祥事により婚約者から召使いに身を落とした際に、本名の『綾坂愛花』の苗字でしか呼ばれる事が許されなくなり、悠が「愛花」と呼べぬ代わりに「愛坂」と呼ばれる事を受容れ…。
婚約 -
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現実とファンタジーとの狭間で…
学生だった頃は成績優秀で挫折を知らなかったが、社会人一年目で初めての痛恨のミスを犯し職を失う事となった櫻野秀一郎。
幼少期に父親に捨てられ、中学生まで育ててくれた母親も心身の限界を迎えてしまったからか失踪してしまい、他人を頼る事に潜在的怖れを抱いてしまい本当の意味での自己表現が出来なくなった女子高生、高葉向日葵。
そんな二人が偶然なのか必然なのか、現実的にあまり有り得なくとも、絶対に無いとも言い切れない出会いと成長の物語。
と思って読み始めたら、人間の言葉を話す鰐と亀が秀一郎の前に登場し、白昼夢か何かの夢オチかと想い読み進めたら、現実に近い舞台設定に突然割り込んできたファンタジー設定だった様 -
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夢の実現を目指して邁進した者、その夢を一緒に見た筈なのに逃げ出した者、その夢の実現を後押ししつつ自らの運命を託した者、硝子の向こうの世界の夢として見る事で精神的安定を得ていた者、その夢を高い位置から俯瞰し操る者、その夢に絶望した振りをする者。
なかなか魅力的なキャラが形作られてきていたのに、ストーリーは少し陳腐な感が否めないところが…。
それでも、最後まで読ませてしまう文章表現力は流石と言った処でしょうか。
あとがきで「とんでもないスケジュール」と記されていましたが、その影響なのか校正の見逃しと思われる箇所が数箇所…、読んでて気持ちが上がってきたタイミングで現れるので、一寸残念。
最後の最 -
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アイドルという幻想を自らで具現化しようと懸命に駆け続ける少女たち、その夢を貪り「次への投資の為の再利用」と称する者たち、商業的な仮面の下で憤りを抑えきれなくなる少女。
とある理由から女性恐怖症となるが、異性への興味が無い訳では無くアイドルへの推し活動で精神的安定を得ていたが、それも倒壊寸前となっていた青年。
加えて、既に倒壊してしまったゴシップ誌記者。
芸能界周辺で昔から有る噂話を、それっぽく鬱憤を開放しようとしたけど、最後はどう捉えたものか…。
麗と優羽とのコンビでのラブコメとして良いのか、或いは他の意図があるのか…。
瀬在麗が振り向いて欲しかった「たった一人の男の子」って誰なんでしょう? -
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結局ユミエラのLV測定結果は?
2022年7月読了済、2024年アニメ化情報を知り再読。
パトリックの兄(ギルバート)が結婚式不参加表明から、ユミエラとパトリックとの意思疎通の齟齬が生じ、ユミエラは大気圏外を経由して仮想敵国たる隣国レムレストへ。
屋根を突き破った先に居たのは偶然にもギルバート、お互いに気付かぬまま国境の紛争地域へ。第一工廠製の封印魔道具に捕らわれそうになるも、アリシアの煽りで自我を失ったユミエラは…、取り敢えずレムレストの第一王子が破壊神の降臨を阻止した事となり一件落着…?
もう何もかにも滅茶苦茶ですね。 ユミエラが見た「月の表面にある物体」は次巻で明かされるのでしょうか? -
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スピード展開ですが、ほろ苦い…
2022年7月読了、2024年アニメ化情報を知り再読。
二十数年の記憶を有した女性は、黒髪が蔑視されるゲーム世界へと転生している事に肉体年齢5歳の時に気付いた。
彼女の名はユミエラ。
お人好しの善人な彼女を、悪の化身かの様に扱う周囲の者達。
そんな中、国王と王妃と側近の極一部、パトリックら限られた者は敵意を見せずに振舞うが…。
本来のゲーム世界では聖女と呼ばれる筈のアリシア、最後にあんな事をするなんて、何とも異常な世界観。
悲しき魔王討伐後、ユミエラは何処へ向かうのか…。
1巻で魔王討伐まで進んでしまうスピード展開に吃驚。 -
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結果的には良い修学旅行回でした
読み始めて最初に感じたのは、今巻は蛇足編ではなく、前巻までが長いプロローグで、ここからが本編なのかな~と、…。
水斗と結女の二人の物語として、契りを結んだからハッピーエンドではなく、齟齬や相違等で生じた亀裂を二人で協力して修繕し続ける事こそがメインであるべきかと。
破局は描けても、破局しない事を描写するのは、悪魔の証明になりそうですが…。
未だ未だ続けられそうですが、長編になりつつな本作、完結はどうなんでしょう?
めちゃ性欲の強い美少女名探偵キャラ、拡散されてから結女に知られて、クレームをなりそうな…。
あと、ミステリー小説風な今巻、"ヴァン・ダインの二十則"的には如何な -
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今巻は、あとがき無しなんですね
高校生活迄だと何となくオマケの様な中途半端な様な3学期。
年度初めの初顔合わせからGWや夏休みへの期待感もなく、体育祭や文化祭といった大きな学校行事がある訳でもなく、中間試験も省かれて学年末試験のみな3学期。
それでも各個々人にとっては、初詣やら、バレンタインデーやら、ホワイトデーやら、卒業式やら、翌年度に向けた準備やら、当然ながら各々の進展もあった訳で…。
結女と水斗の仲もここまで来ると普通のラブコメなら終了間際なんでしょうが、堂々と交際宣言を表明できる様になるには未だ未だ紆余曲折ありそうで、いったいどうなるんでしょう?
次巻11巻からは高校2年生となった結女と水斗、明日葉院が同じクラスに -
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多数組のラブコメも偶には好いね
生徒会役員+元会長+書記の関係者の男女合計10名での2泊3日での温泉旅行って、現実的には保護者の許可が簡単には貰えそうにないシチュエーションですが、思っていた以上に健全な旅程でしたね…。
本気の女子勢に対するは、何とも受動的な感のある男子4名。
亜霜vs星辺、紅vs羽場、南vs川波の三組は、三者三様なれ相応の処に落ち着けど、恋愛フラグの薄い明日葉院は後日何かが起こる振りだろうか?
東頭いさなの才能開花の予兆に傾倒してしまいそうな水斗。
恋愛感情とは別とはいえ、結女との仲は…?
他人に戻れないリスクは、お互いに踏み込みにくい壁である事は判るけど…。
でも結女は密かに期限を決めたんだよね。
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運命と感じしは、他の想いの内に
今巻は、体育祭や中間試験に絡めて、生徒会の面々と結女とのエピも盛り沢山でしたが、水斗と結女のふたりの進展が待っていましたと言う感じでしたね。
ふたりの誕生日の夜、酔い潰れる直前の父・峰秋が水斗に語った由仁さんとの出会い、そして河奈さんに取り残されそうになった際の想い、その後の15年間の想い、由仁さんと再会した時に理解したこと。
結女と水斗との想いは互いに理解出来たと思いたいけど、峰秋&由仁さんが漸く築き上げた家族関係を崩すことはしたくないと考えたらなら、次巻以降いったいどうなるんでしょう…? -
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成長とは理想に近付く事なら…?
高校生活での初めての文化祭、そこに寄せる想いを人それぞれで…。
周囲の策謀もあり、実行委員となった結女と水斗のふたり。
遣るべき仕事を着々とこなし、一見『成長』と捉えられなくもない行動は、水斗にとっては空虚な、郷秋めいた、違和感となり、ありもしない壁を結女や他者とに作ってしまい…。
東頭いさなの事を単なる賑やかしキャラと思っていましたが、ただの『変な子』ではなかったんですね。
でも、自身の内に理想像を描けない水斗にとっては…?
ようやく両思いの物語になるかと思いつつ、果してどうなるのか?
ところで、一年七組の場所を尋ねてきた実業家風の男性とは、いったい何だったのでしょう? -
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結女の携帯電話のパスワードは…
日常の中での距離感が揺らぎ始めたと感じ、何とか修正を試みようとする水斗と結女のふたり。
一方、相変わらず距離感のおかしな水斗といさなのふたり。
そんな折の盆休み、父方の実家への帰省という非日常イベントで…。
恋人だった時にも見付けられなかった水斗の内面に気付いてしまう結女。
結女にとって生涯二度目のファースト・キス、綾井結女のよう誘いに行ったキスではなく、自分から奪いに行った伊理戸結女としての初めてのキス。未練ではなく、2度目の恋を同じ相手と始めようとする結女に対し、水斗は…。
かたや永遠の片思いを望む東頭いさな、今後どんな展開になっていくのでしょう…? -
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暁月の異常性に結女も気付き始め
土曜日の伊理戸邸にて勉強会に参加する事となった東頭と川波の二人、予め知らされる事のなかった初対面で互いに敵視し合い、水斗の背に隠れる東頭。
結女と暁月と一緒に選んだ私服かと思いきや、挿絵は制服姿って……。
今巻の半分は幼馴染コンビの南暁月と川波小暮のふたりメインのお話し。
付き合いが長過ぎるだけに、ペルソナとか理想と現実の齟齬とか上書きできない過去とか…。
今後も、水斗、結女、いさなと合わせて五人の物語になっていくんですかね?
あまりキャラクタが増え過ぎるより、メインがこの人数ぐらいの方が楽しめそうな気がするんですが、果してどうなるのでしょう…? -
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中学の時の約束を思い出せるって
水斗と結女のふたり、義理の兄弟姉妹の関係になったからというよりも、恋人として取り繕わず済む関係になったからこそ、お互いの正体を晒していて、周囲からは年季の入った関係に見えるのでしょう。
タイトルは「継母の連れ子が元カノだった」となっているけど、「義父の連れ子が元カレだった」でも成り立ちそうな交互視点も面白い。
それにしてもこの二人、中学校時代の付き合う前の時点の林間学校からエピソードがあるなんて、ラブコメの王道展開になるんですかね…。
そんなところに唐突に現れる東頭いさな、水斗とは友達と言いつつ距離感のおかしな関係、後押ししようとしつつ内なる感情に気付いてしまう結女。南や川波らも横槍を入れて -
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アンビバレンスな二人の愛憎劇?
アニメ放送当時に購入後、積読状態でしたが、もうすぐ新刊(11巻)が出そうなので、今更ですが読み始めました。
中学校卒業のタイミングで別れたばかりの水斗と結女のふたり、両親の再婚を機に同じ伊理戸姓を名乗る事となり、同じ高校に入学。
再婚したばかりの両親を悲しませない為に、過去にお付合いしていた事を隠し、良き義[きょうだい]を演じる事になるも…。[きょうだい]って、兄妹?それとも姉弟?
中学三年生の夏休み前に破局していたとしつつ、恋が冷めて憎悪を伴っても卒業まで別れなかったって、アンビバレンスな関係だったんですね。
そんな二人が、別れたつもりの日から間を置かずに同居となれば、何も起こらない事は -
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三人なら砂上の楼閣には非ず…?
何となく20世紀、もう少し絞り込むと70~80年代を想起させるテイストと言った感じですかね…。
SNSとか、ネットワーク環境とか、その他諸々、その時代背景にしてしまうと色々と成り立たなくなってしまうんですが…。
そもそも、江間宗史は荒事が得意じゃないという設定は、終盤で何処に行ってしまったのか…?
また、舞台が芳賀峰市という海沿いの街だけ、真倉沙希未、江間宗史、篠木孝太郎、梧桐薫といった主だった面々の過去の因縁が妙に繋がり過ぎているのも、何か舞台演劇を観ているような感覚になりました。
さて、読み始めに思った事は、アルジャーノンは沙希未に成り代わってしまったのではと想像しましたが、読み進めてい -
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終末世界は終焉まで暫しの猶予を
完結してしまいました。
続編を期待してしまう気持ちはありますが、それは野暮な感じですね。
今巻、キャラクター総出演といった内容に、今の気持ちを書き留めたい事が溢れそうですが、文字数制限で中途半端になりそうなので大幅カットで。
(少年)モーントシャインは決して悪ではなかったんでしょうけど、自身の世界を贋物と感じざるを得なかった時点で、空虚感は耐えられないものだったのでしょうかね?
前巻まで疑問に思っていた2番浮遊島が浮遊大陸群のキモになっていて1番が無いのかについて、星船が1番浮遊島だったとは…。
この世界に存在できなくなったモーントシャインとヴィレムと一緒に、ネフレンも目的地の見えない遙か -
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星神エルクと黄金妖精族とは…?
前巻の疑問が一部紐解かれるお話し。
ヴィレムとネフレンとが妖精倉庫を訪ねた頃、或る特殊な任務に就いていたティアット。
貴翼帝国領に於いて開戦派と停戦派との内戦状態の中、或る砦に忍び込むイグナレオを携えたティアット。
暗殺された反戦派主要人物の唯一の生き残りにして一人娘、青鷺姫ことヴェーラ・ストリエン。
「エルピスの残光」の首魁となったマルゴと共謀し、最終決戦前に必要となる2番&5番浮遊島の直近に位置する貴翼帝国の平定を画策し…。
『遺体を残さずに殺して欲しい』と言う青鷺姫ヴェーラ嬢を装っていたのは、ジオレッタという彼女の言動等から…
ティアットが思い付くのが、英雄の捏造ってのがシュールでし -
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正規勇者の唯一の初めての友人は
呪詛に穢された古聖剣セニオリスの修復というか、洗浄の話、改めて思い返せば完結していなかったんですね。
という事で、翠銀色の大巨人の一件で渦中の人となったエマ、リーリァの初めてのたった一人の友達なんて立場になると、悲劇的なラストしか想像できなくなってしまう「終末なにしてますか?」シリーズですが、果たして…。
古聖剣ゼルメルフィオルにより変質させられ、尚且つ人間の卑獣である堕鬼エックハルトの呪視により支配されたエマ、勇者の宿命を背負うリーリァとの関わりは、やっぱり……。
時は遡り、遠い昔の物語
醜い化け物と騎士との出会い
毒虫の姿をとる悪夢と、無数のそれを従える怪物
騎士様と共に在る事を願った -
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しめさば先生、ご乱心の巻か…?
著者ご自身があとがきで「こんなバカな小説を真面目に制作するという経験は」と記されている通り、なんでこんな事になって…と思いながら読み始めてみましたが、序盤で駄目かと諦念しつつ、中盤で意外と内容あるかもと感心しつつ、やっぱり駄作かと思わされながらも、最後まで読み切れば舌触りは若干不快ながらも悪くない後味が残る作品でした。
「世界のため」勇者パーティーの聖魔術師として尽くしてきたアベル。
その最中、世界を救うため勇者パーティーを脱退し、「サキュバス四十八手」を国王に勅命されるアベル。
サキュバス四十八手の儀式には、"皇子"と"巫女"が必要になり、それぞ
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