あらすじ
豊臣秀吉は天下を平らげ、かつてない大事業に挑む!! だが、盤石なる政権運営の裏で、数々の危機的状況が生じていた。 奥州仕置きによっておこる不和、政への影響力を強める千利休、そして唐入り計画の前倒し…。新たなる時代に必要なのは、『融和』か『粛清』か…。秀吉と奉行衆による政権運営は、さらに苛烈なる決断を迫られる!!
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天下人の孤独
権兵衛も無事に新しい領地に入り、良かった。若い頃と違って、年貢の悪米に目溢ししようとしたり、良き領主となりそうでこの先が楽しみである。
それと違い、天下人となった秀吉は、あれこれ考え過ぎて、心に余裕が無くなったのか、利休を無き者とし、他の大名とも、心の何処に距離をおき、そして第一の理解者である弟が先立ち、ついには息子までが。
心の支えとなる人物がどんどんと居なくなり、孤独感を増すばかりになってきた。
その秀吉の寂しい気持ちと、それを表に表せない天下人の立場が上手く表現されていて、読むたびにドキドキした。
今回も大変面白く読めました。