「おかえりなさい」
そう言って、あなたの帰りを待っていてくれる人はどれくらいいますか?
これは一度、罪を犯してしまった・道を踏み外してしまった「前科者」に
社会更生の橋渡しをする保護司のお話。
一度の過ちだけでも社会から煙たがられ、立場の弱くなってしまう現代社会構造。
0からのスタートではなく、マイナスから0にするために
彼ら保護司は奮闘する。一切の報酬なく、ボランティアで。
一銭にもならない仕事でも、怖いもの知らずだと言われても、
「きれいごとが言える間は、きれいなその部分で人と接したい」
という彼女に圧倒されます。
保護司制度の存続が危ぶまれている今、保護司に求められている姿とはなにか?
社会の在るべき姿を考えさせられる一作です。
感情タグBEST3
以前からビッグコミックオリジナルは好きであった。読むようになったのは医学生の頃。理由は大人に近づけるような気がしたから。現在も同誌で連載中のこの漫画。凄いです。本当に皆さんに読んでいただきたい。医者の漫画が嘘だらけのものが多いので、保護司について書かれたこの漫画も若干の嘘は含まれるかもしれない(香川...続きを読む先生、ごめんなさい。)。でも、である。人間の心の機微が上手に描かれている。一巻で読者の心をつかみ、二巻でぐっと胸に引き寄せられる。必読でしょう。
読んでいくと、想像通りにはいかないストーリーに、面白さを感じました。
人間味のある登場人物に、感情移入することが出来て、
噛めば噛むほど、読めば読むほど、味が出てくる素敵な漫画だなと思いました。
スリルと興奮に溢れた、素晴らしい内容になっていると思います。
犯罪を犯した人が更生できるように生活を支援したりする「保護司」の仕事をしている女性と、彼女が関わる人たちの人生を描いた作品の第一巻。
主人公の阿川佳代(あがわかよ)はコンビニや新聞配りのバイトを掛け持ちしながら保護司の仕事をしている。
国家公務員である保護司だが報酬はなく、民間人の奉仕精神だけで...続きを読む行うボランティアである。
佳代は大学卒業後就職した所がブラック企業で就職して5年目で体を壊して入院してしまった。
大学時代の奨学金は返し終えたが、入院・治療費はまだ返し終えていないので掛け持ちをしている彼女がなぜか無給で保護司の仕事をしている。
そんな佳代の元に今回来たのは恋人の女性をレイプされた怒りからその加害者である兄を殺害した男・石川の保護だった。
石川を迎えて彼が社会復帰できるように一生懸命接する佳代だが世間の冷たい目や、犯罪を犯した人間ならサンドバッグにしてもいいという悪意が石川を苛む。
結局うそを彼に吹き込みバカにしていた男を刺してしまい刑務所に逆戻りしてしまったが、恋人が辛抱強く彼に向き合うと固く決意したのだった。
世の中こういう仕事もあるんだという驚きと、社会からの目で居場所がないと感じて犯罪を犯さざるを得ない人がいるなかでこの仕事を奉仕の精神でやっている人がいるからこそ更生できるんだと思うと胸が熱くなった。
うーん、なかなか深い話。
1つの話が長く、それだけに深く掘り下げられている。
登場人物のキャラ設定も煮詰められており、心理描写が深い。
主人公はさえない感じの女性だが、単に真面目なだけではなく、これまた味のある性格と考え方。
見た目でかわいいより、こういう作品には合うし、その方が(人...続きを読む間として)魅力的。
(そう言う意味で言えば、今度始まるドラマ版の有村架純じゃ本質が出せない気がする)
また、2巻から登場するみどりが非常にいいキャラで、すごく魅力的。
一方、2巻からの話はストーリーの多くの人物が登場して複雑に絡み合い、ちょっと「狙い過ぎている」感も感じた。
確かに話はより深くなっており、物語としてはいいのだが、「世間の様々な闇を集めてみました」的な創作感を感じる。
この点は、シンプルな1巻の方が良かったかな。
(ただし、マンガとしては2巻以降の方が魅力的だとは思う)
この先、物語がどう展開していくのか。
スーパーキャラであるみどりの使い方1つで、どんどんストーリーが膨らみ過ぎていくのか、はたまた当初のようにシンプルな話に戻るのか、そのあたりが気になるところではある。
自分では選ばない作品。犯罪者が更生する御涙頂戴モノだろうと思って読みはじめたら、全然違った。
まあ人間ドラマなんだけど、重すぎず、かと言ってキレイ事過ぎず。登場人物にぐっと感情移入してしまった。登場人物一人一人に厚みがあるドラマがあって、良い作品に出会えた。
一気に7巻まで読んでしまったが、早く続き...続きを読むが読みたい。
「保護司」のいう仕事を初めて知りました。当事者とそれを取り巻く人々の心情を丁寧に描いてゆくストーリーは難解ですが、緻密で美しい絵(特に背景)と、大切な場面でのタッチの遣い分けも印象的で、思わずメモしておきたい言葉も幾つもありました。
仮釈放された受刑者の日常の面倒を見る(監視しつつフォローする)役割を持つ保護司と言う仕事。
その仕事をするある女性が主人公の作品。
仮釈放された受刑者を始め、主人公の回りの人間達など、次から次へと胸糞悪い人物が登場する。
押し並べて人間社会と言うのは、汚い部分を見ればこんなものなのだろうけれど、読...続きを読む後感は悪い。
しかしそれは扱っているテーマがテーマだけに、仕方がないとは思う。
一見して仮釈放された受刑者の問題を描きつつも、実はこの保護司の女性を描く事が一番の目的だと思われる。
無理して明るく一所懸命に生きようとする彼女にこそ、保護司が必要なのではないか。そんな気がする。
主人公の境遇、今時の若い人には普通に近いかも知れません。保護司の連作集で、この1巻で1つの大きなエピソードになっています。
殺人事件の動機って概ね怨恨・金銭・愛憎のもつれでしょう。この巻に出てくる殺人犯も同様で、仮釈放にはなったものの、周囲の無理解(明らかに意図的なものもある)や嫌がらせで残念な結果...続きを読むに終わります。
主人公周りのオッサン店長とかも、おそらく意図的にクズっぽい人間にしているのは脚本家等もされている原作者の意図通りなのでしょう。
愛憎のもつれの中心人物となる愛子さんにも色々ありそうです。TVドラマや映画、Amazonプライムで配信されているのも納得の良作で、やはりシナリオが良いのでしょうね。
なんだコレ
感動したぁ
特別スゴい人が
出てくるわけではないけれど
人生って何か
考えさせられる
そして人として
人間って何か
せめてお金じゃない
そう信じたい
あとイモガラ煮
食べたい
1つの犯罪の背景に、人それぞれいろんな事情や思いがあって、読み応えがある作品。佳代は深いことを言う時もあれば未熟さもあるので、あまり説教臭く感じないのが良い。
このような職業が、しかもボランティアであるとは全然知りませんでした。フィクションだと思うけど、主人公良い人だなと心打たれました。予想外のことが色々起こり、ハラハラドキドキしながら読みました。面白かったので他のエピソードも全部読みたくなりました。
保護司の仕事が無給であるという事実に驚きました。
かなりしんどい仕事であるにも拘らず。
ハッピーエンドでは終わらないストーリーにリアルさを感じました。
読み応えのある作品です。
保護司という職業をまず知らなかった。
作品を通して保護司の役割がいかに大変なのか知りました。
ただ前科者を取り巻く環境、ストーリーが重い。
考えさせられる。色んな意味で。
題材とこの話しの重さもあって読ませる。思わぬ拾い物。ヒロインの身体の線を強調したアングルなどこの先の扱いを案じさせるよう。第一印象のワ悪かったコンビニ店長が既にコメディリリフを演じ、前科者(船長)の元恋人のキャラも深みがあってまたの登場をお待ちしますという感想。次刊も読みます、
無料1巻分でちゃんと一人の前科者の話が完結していたのでほっとしました。
人間の嫌な部分がとてもよく描かれていて、生々しい絵柄とマッチして気分がどんと落ち込んでしまったので、もし続刊に続いていたらと思うとちゃんと完結してたので(笑)
気軽に読んだらダメな話です。一本の映画見た後みたいにちょっと疲れま...続きを読むした。
保護司が無報酬なのは知っていたが、国家公務員なのに驚いた。
登場人物達はいい人ばかりではない。コンビニの客、店長、漁師の坂本、皆犯罪は犯していないかもしれないが罪深く、人として最低…
ちょっときれいごとすぎるような・・・
結局兄そっくりの子供がいるっていう事実には変わりないんだし、事情があったとはいえ、父親だと思ってた人が実父を殺した叔父だったてわかったら子供の衝撃は・・・