あらすじ
妖艶な女に惑わされ、次々と大店の主が……。
笑みの底に潜むのは?
田宮流抜刀術の達人で三味線の名手矢内栄次郎が連続押込み事件の闇に挑む。
二十年ぶりに再会した二人の男と、一人の女……。
田宮流抜刀術の達人矢内栄次郎は、八丁堀与力の崎田孫兵衛から、海産物問屋美浜屋の相談に乗ってほしいと頼まれた。若旦那の蔵太郎が呑み屋の女とはしご酒の末、女の家に誘われ、泥酔のあげく目覚めたら、女は消え、横に男の死体……。この四月から打ちつづく大店への押込みとの関わりは?南町奉行所と火盗改が追う「霞小僧」とは何者なのか?
感情タグBEST3
恐ろしきは、……
男は、ちょろい。ちょっと美人に、色目を使われたら、ころっと騙されて、情けないものだ。それに比べて、女は、したたかで恐ろしい。
Posted by ブクログ
大店の主人に色仕掛けで近づき、押し込み強盗に入るという事件が続いていた。
崎田孫兵衞からの依頼で、ある若旦那の事件の相談に乗る。
調べが進むと、続く押し込み霞小僧の一連の未遂事件ではないかと思われた。
また、栄次郎の弟弟子になる商家の主人にも、事件が起ころうとしていた。
人々の愛憎の影が、平穏な暮らしを奪っていく。
栄次郎の推理が冴える!
小杉健治さんの好評のシリーズは、実に推理も面白く見応え十分です。