あらすじ
ニッポンの差別を生んだケガレ思想を解明!日本史の常識を覆す全日本人必読の新・日本史!封印された歴史をウラ側から読み解く第4弾!
日本人の「平和意識」には、ケガレ思想に基づく偏見があり、特に軍隊というものに対する見方が極めて厳しく、「軍隊無用論」のような、世界の常識では有り得ない空理空論をもてあそぶ傾向が強い。また、差別意識を生むケガレ忌避想を解明し、その精神性の本質に迫る。
目次
第1章 『古今和歌集』と六歌仙編-“怨霊化”を危険視された政争の敗者
第2章 良房と天皇家編-平安中期の政治をめぐる血の抗争
第3章 『源氏物語』と菅原道真編-ライバル一族を主人公にした謎
第4章 『反逆者』平将門編-初めて武士政権の論理を示した男
第5章 院政と崇徳上皇編-法的根拠なき統治システムの功罪
第6章 武士はなぜ生まれたのか編-「差別」を生み出したケガレ忌避信仰
第7章 平清盛と平氏政権編-「平家滅亡」に見る日本民族の弱点
年表
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Posted by ブクログ
①古今和歌集=鎮魂という話
②③④藤原摂関政治について源氏物語や平将門の話に絡めて書いてあり、面白かった。 藤原氏が栄華を極めた時代に源氏メインの世界最古の物語ができたことと平将門が近代でも怨霊として恐れられてたことは面白い
⑤荘園と院政の成り立ち
⑥武士とケガレ
⑦平氏と平家物語 あたりも興味ある話題。
全体的に 今までより章が細かく読みやすかったけど、思想強めの他者(歴史学者、護憲派)批判が随所にありすぎてつかれた(笑) そういうのをあとがきにまとめてくれたら読みやすくなると個人的には思いました。
Posted by ブクログ
この第4巻では主に平安時代における内容となっており、「藤原摂関政治の興亡」と副題されている章からも分かるように、これまでの藤原氏によって支配されていた政治体制から武士による支配への変革期にあたる時代である。
源氏物語が書かれたのもこの時代であるが、本書の中ではその存在自体が奇跡であると述べられている。11世紀にこれほどまでの長編小説が編まれたこと自体が他国に類を見ないそうだ。
巻の中盤からは日本人のケガレ思想と差別の謎について興味深い考察がなされている。日本人が軍隊保持を嫌うのは大戦による反省だけからではなく、太古からあるケガレ思想によるものであるという説明に共感してしまう。