仁木英之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「鋼の魂」の中で王弁君が「拠比」の名を口にする。あれ、今まで出てきてなかったんじゃ、と思ったが、前作の間に本作の昔語りがあるわけだ。
天地の生みの親「老君」。天地を育てることを託された「黄帝」「炎帝」「西王母」。この三聖に喰い違いが現れるなか、人に近い身にされた神仙「拠比」と彼に料理を作る「僕僕」の旅が始まる。
夔とか鉄拐仙人ぐらいは知った名前だが、沢山出てくる神仙や妖の説明書が欲しいところ。本編よりファンタジー度が高く、面白いけどちょっと疲れる。
拠比の運命や僕僕が仙丹を作る仙人になっていくのが気になるから、この後も読んじゃうんだろうな。
シリーズ物はつい手に取っちゃうけれど、あんまり長 -
Posted by ブクログ
美少女の姿をした仙人僕僕と弟子になった元ニートの青年王弁の旅。中華ファンタジー。
史実に基づいた中国の歴史や人物の説明は少し難しかったけど全体的に軽く読める。
仙人の知人に会いに旅をするが、メインは冒険譚ではなくラブコメ。王弁の淡い恋心や下心は心が読める僕僕先生には筒抜けでからかわれたり弄ばれたり。ヘタレな主人公は据え膳状態で悶々とするばかり。恋人未満だけど仲良し2人の関係がかわいい。
何にも執着しないはずの仙人が弟子を特別に思うようになったり、何にもやる気のなかった青年が仙人の弟子として成長したり、それぞれの変化も面白い。
旅先でいろいろな人に出会うがそれぞれの絡みが少なく盛り上がりに欠ける -
Posted by ブクログ
この巻の先生はきらいだ。でも、王弁に関しては、医師になるということが、本当はどういうことなのかってことが分かって、一回り大きくなったので、☆一つおまけしました。
綺麗事ばかり言う奴は、ろくでもないと昔から決まってます。ラクスを最初っから胡散臭いと思った王弁や劉欣は、かなーりいいところついてたよ、と褒めてやりたい。王弁は、人を見る目が育ってきたのかもしれないね。
彼は、最初から他者に感情移入しやすい性格してたけど、そういうところ私もあるから、今回の苦しみは、すごく辛かった。
自分にできることって、本当に本当に少ないね。それが情けないね。でも、そういうのを情けないとすら思わない人種もいるんだよ。そ -
Posted by ブクログ
仁木英之の先生の隠しごとを読みました。
僕僕先生シリーズの5作目です。
前作の最後で僕僕先生はいにしえの神々の戦いに参戦していたということが語られましたが、今作ではその続きでその時の戦友の生まれ変わりのような青年ラクスが登場します。
ラクスの作るユートピアのような理想の国は、その裏に奴隷のように働いている人間たちや、非人間的な殺人者たちによって維持されているのでした。
僕僕はそのような事を知ってか知らずかラクスの妻になることを了承してしまいます。
王弁たちは僕僕の目を覚ますために行動を起こすのですが、僕僕はもちろん全てを知っていたのでした。
このシリーズは僕僕や王弁たちのいろいろな人たち