仁木英之のレビュー一覧
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「僕僕先生」第4弾 相変わらず面白く、読みやすい。
参考文献に苗族の民話集が挙げられている様に、話に苗族の民話を取り入れている。
また、苗族の祖先は、長江流域に住んでいたが漢民族の祖先である黄帝と争って、南方に逃げたとの説もある。
あれやこれやが一体となって、物語は時空を超え、主人公の王弁は神仙の古代戦争を目撃する。
僕僕先生の過去が明らかになり、僕僕先生と王弁の関係の転換点となりそう。
苗族は、中国西南部からベトナム・ラオス・タイの北部山岳地帯に住む民族で、照葉樹林帯地域にくらし、餅や納豆などの発酵食品を食べるなど、文化的に日本と近いところがあると言われている。 -
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『僕僕先生』シリーズにはまりかけて、ついでに(といっちゃ失礼か)読んでみた。
本編を読み終わり、解説を読むまで、千里なる人物が実在のモデル(高駢)を持つとは知らなかった。
単なるファンタジー小説だと思ってしまった。
天地を占めることを争う、現世の人間と、今は「異界」に追いやられた「人々」。
その異界から来た女性を母とし、唐王朝の名だたる武人高承簡を父とする千里。
両親を「異界」に拉致され、それを取り戻すことで、中国全土を仲間たちと戦いながら旅をするという話。
終盤で、傲慢な千里が、天地の理を感得して、より大きな境地に達し・・・と、王道の英雄の成長物語。
見え見えのパターンと分かっていても、そ -
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
ネタバレ≪内容覚書≫
美少女仙人僕僕先生と、
その弟子王弁君の旅物語第3作。
2作で道づれとなった薄妃に加え、
今回は暗殺者が仲間入り?
さてさて、彼らの旅はどこへ向かう。
【目次】
職業兇徒 闇に囚われた者
相思双流 せっかちな女神
主従顛倒 夢に笑えば
天蚕教主 惑う殺し屋
回来走去 誰かのために流す涙
恩讐必報 失くし物、見つけた物
≪感想≫
・職業兇徒 闇に囚われた者
「胡蝶」という暗殺集団に属する劉欣さん、登場。
異様に長い手足のせいで疎まれてきた幼少時。
そんな彼の大切なものは、拾ってくれた養父母と、
受け入れてくれた「胡蝶」の仲間たち。
僕僕先生の暗殺命令を受けた劉欣さんだが、
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僕僕先生シリーズの第3弾です。今回は前回までに登場した人物も合間に登場するので、記憶を一旦巻き戻す必要があります。
タイトルにあるように”胡蝶房”と呼ばれる最強の暗殺集団に属する劉欣(りゅうきん)が次の標的仙人暗殺に向かうところからお話しは始まります。この狙われる仙人というのが僕僕先生ですから、血なまぐさい戦闘場面がたびたび登場するところが今回の特色です。そうはいっても僕僕先生と王弁との絶対的な師弟関係は崩れるわけもなく、毎回漫才でいうボケと突っ込みのような平和なやり取りが繰り広げられます。
旅の途中で色々な事件が発生してお伴する仲間も増えていきますから、この辺りは孫悟空のお話に雰囲気が似てい